無料ブログはココログ

2014年7月28日 (月)

福島原発第三号機より毎時2800億ベクレルの放射性物質を噴射―東京電力、約1年後に「報告」/ルモンド紙(7月24日)

2013年8月19日、毎時2800億ベクレルのセシウム134及び137が福島原発第三号機より放出された。2011年に原発事故による大惨事を引き起こした東京電力が原子力規制委員会に報告した。福島原発からは普段毎時1000万ベクレルの放射性物質が放出されている。しかしこの日は事故現場の瓦礫を動かした際に大量の放射性物質が飛び散り、計1兆1200億ベクレル相当の放射性物質が拡散された。

福島第三号機の洗浄作業が行われた後、近隣の南相馬市で収穫された米からは1キロあたり100ベクレルを超える放射性物質が検出されている。この米の出荷は見送られた。農林水産省及び東京電力はこのような汚染を想定していなかったと述べているが、南相馬市の幹部は十分な説明を求めている。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「フクシマ:2013年8月に大量の放射性塵を放出」/ルモンド紙(7月24日)
http://www.lemonde.fr/japon/article/2014/07/24/fukushima-rejet-massif-de-poussieres-radioactives-en-aout-2013_4461867_1492975.html

2014年7月24日 (木)

川内原発:日本政府、福島原発後初めて再稼働を承認―高まる非難の声/ロイター&ヌーベル・オプセルヴァトゥール(7月16日)

原子力規制委員会は7月16日、列島の南に位置する川内原発(九州電力)の再稼働承認を発表した。2011年3月に起きた福島原発での大惨事以来、初めて原発の再稼働が認められる。

日本は今年、約40年ぶりに原子力ゼロの夏を実現。しかし安倍首相は国内48の原発再稼働に向け力を注いで来た。川内原発から東京までの距離は南西方向に約980キロ。今回の決定を受け、今年9月から11月の間に再稼働の可能性があると見られている。

原子力規制委員会の発表に対し国際環境NGOグリーンピースは、「安全対策の不備や再稼働に反対する国民世論の高まりを無視する決定」と非難するプレスリリースを発表した。グリーンピースによれば、周辺地域では事故の際の十分な住民避難計画が策定されておらず、特にお年寄り、子ども、入院患者らを被ばくから守るための緊急避難所は想定されていない。また、川内原発から5キロの距離にある市木串木野市(人口3万人)は再稼働に反対する請願書を提出している。ロイターが4月に実施した調査によれば、現在の原子力規制委員会の規準に従った場合にも日本国内にある原発に3分の2は将来も再稼働が不可能と見られている。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「日本で原発再稼働に初めての青信号」/ロイター&ヌーベル・オプセルヴァトゥール(7月16日)

(« Premier feu vert à la réouverture d’une centrale nucléaire au Japon », Reuters & Le nouvel Observateur, 2014.07.16)
http://fr.reuters.com/article/frEuroRpt/idFRL6N0PR1DO20140716

2014年7月14日 (月)

オバマ大統領の貧困ビジネス:「アフリカにミニ原発を」/African Manager(6月5日)

オバマ大統領はアフリカ諸国における原子力技術者の育成と小型原発の建設推進に向けた原子力協力協定の締結を行う。米国エネルギー庁のエルネスト・モーニッツ長官が6月4日、エチオピアの首都アジスアベバにおいて発表した。今回の決定はオバマ大統領が推進する「パワー・アフリカ・イニシアチブ」の一環。モーニッツ長官は「アフリカに安い電気をもたらすための協力」と説明している。

同イニシアチブは米国によるアフリカ電力セクター向け政策の主軸を成すもの。ガーナ、ケニア、ナイジェリア、リベリア、タンザニアが優先支援対象国として指定されている。

他方アフリカ連合は、米国との会合が実施される1週間前に、原子力発電所の建設は多額の予算を必要とし各国の財政に悪影響を及ぼす可能性があるとして、アフリカ諸国に対しアフリカ連合での議論が終了するまで原発建設を決定しないよう要請。米国との会合では、安全管理や環境汚染の問題についても活発な質問が行われた。

会議に出席した米国関係者は「ミニ原発は安全」と述べている。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「米国、アフリカの電力問題の解決策としてミニ原発の建設を宣言」/African Manager(6月5日)
(« Les Etats-unis annoncent la création de petits réacteurs nucléaires pour résoudre les problèmes d’électricité en Afrique », African Manager, 20140605)
http://www.africanmanager.com/167138.html

2014年7月 7日 (月)

世界を覆うヒロシマ―「原子力」という名の希望なき技術:ドイツ哲学者ギュンター・アンダース/Slate他(7月2日)

「原子力は受け身的で合法化された暴力だ。
   私たち市民は緊急に自らを守る態勢を整えなければならない。」

人間らしさと使用者自らを破壊しつくす原子力の脅威について積極的に発言し続けたドイツ出身の哲学者ギュンター・アンダース(1902〜1992)の著作が、福島原発事故以降フランスで注目を浴びています。2冊の代表作がパリで新たに翻訳・出版されたのを機にアンダースの言葉を振り返りたいと思います。


「ヒロシマの後に希望は無い」

アンダースの原子力についての思索は、広島・長崎への原爆投下に端を発しています。

●「広島原爆図」/Slate
http://www.slate.fr/story/89333/rien-esperer-hiroshima 

元米軍兵士のイーザリーは日本への原子力爆弾投下に参加し、一瞬で10万人もの人々の命を奪ったにもかかわらず米国内の各地で英雄扱いされる自らの姿に苦しみ、犯罪を犯すようになります。「敵」を殺したことに傷つき苦しむ兵士は最後には陸軍病院に幽閉され言論を封じられます。

<イーザリーにあてたアンダースの手紙>

「病んでいるのはあなたではありません。あなたこそが正常で、そのようなまともな人間の反応を封印して、甚大な罪を何か偉大な功績か何かのように見なそうとする社会の方が狂気に陥っているのです。」

アンダースは「私たちは原子力時代の良心の立ち入り禁止区域にいるのだ」という言い方をしています。

「原子力は使用者自らを破壊し尽くす兵器である」
「核戦争は想像力の欠如に起因している」


今日の私たちの現実にも当てはまるのではないでしょうか。


●元の記事: Slateの記事を参考にしつつ、別途アンダースについて調べた内容を追加して記載しています。
http://www.slate.fr/story/89333/rien-esperer-hiroshima

<参考>

●元米軍兵士イーザリーの手紙
『ヒロシマわが罪と罰ー原爆パイロットの苦悩の手紙』ギュンター・アンダース(ちくま文庫)
http://www.amazon.co.jp/ヒロシマわが罪と罰―原爆パイロットの苦悩の手紙-ちくま文庫-篠原-正瑛/dp/4480021493

●「フランスにおけるギュンター・アンダース」渡名喜康哲
https://www.toyo.ac.jp/uploaded/attachment/8173.pdf

2014年6月30日 (月)

米国ニューメキシコ州、地下655メートル:世界唯一の放射性廃棄物貯蔵施設で汚染漏れ/原発をやめる会&ビュール・ストップ(5月22日)

米国西岸のニューメキシコ州地下655メートル地点にある放射性廃棄物貯蔵施設に保管されていた放射性廃棄物57バレル(約13立方メートル)が周囲に漏出、周辺地域の汚染と住民への健康被害が懸念されている。


<参考>ニューメキシコ州にある放射性廃棄物貯蔵施設の様子
http://ja.wikipedia.org/wiki/核廃棄物隔離試験施設


現場は地下にある放射性廃棄物貯蔵庫としては現在世界で唯一稼働中の施設。核兵器開発の際に使用された作業員の放射線防護服等を含む放射性廃棄物が保管されている。しかし今年2月には地下650メートルの地点で運搬用トラックの火災が発生、地表でアメリシウムとプルトニウムが検出される事態に発展した。事故の原因は公表されていない。また、同じく2月には作業員22名(当初発表13名)が放射性物質に触れ被ばくする事故が起きている。

ニューメキシコの人口は現在1400万人。しかし貯蔵庫を管理する国からの情報提供は遅々としており、政府以外の中立な機関による情報提供も無いことから、施設の近隣に住む住民たちは不安を訴えている。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「米国の核廃棄物貯蔵庫WIPPで事故」/原発をやめる会&ビュール・ストップ(5月22日)
(« Accident au centre de stockage américain de déchets nucléaires militaires WIPP », 2014.5.22)
http://www.sortirdunucleaire.org/Accident-du-centre-de-stockage-americain-de

2014年6月23日 (月)

フランスにおける原子力・至上主義の「終わりの始まり」/ルモンド紙社説(6月19日)

6月18日、セゴレーヌ・ロワイヤル環境大臣はフランスのエネルギー転換法案を発表、自然エネルギーの活用拡大とエネルギー利用の効率化により現在電力生産の75%を占める原子力を2025年までに50%にまで削減することを確認した。フランス政府が85%の株式を保有するフランス電力公社(仏最大の電力会社)は自然エネルギーの活用を促すこの新たな政策を実行することを求められる。

これは「歴史的な方向転換」、それとも「原子力の削減を放棄する中途半端なエネルギー政策」なのか。ロワイヤル環境大臣の案には賛否が拮抗している。今回の法案には、オランド大統領が選挙で公約したフェッセンハイム原発の2016年末までの廃炉が明記されていないなどの問題も指摘されている。しかしこの法案がフランスにおける政策の大きな方向転換を示していることは明白だ。フランスは初めて、これまでの「原発が全て」という自らの原子力至上主義の立場を公式に批判したのである。

この政策転換が今起きていることは偶然では無い。政策は経済の動きに沿って変化する。原子力産業は斜陽の時代を迎えている。厖大な費用がかさむ一方で、利益は先細るばかりだ。原発の運営維持にかかる費用は秘密にされている。しかし会計検査院はフランス国内にある58の原発を40年以上稼働させるためには2033年までに1100億ユーロ(約15兆3千億円)が必要になると指摘している。

ロワイヤル環境大臣が提出した法案は重要な最初の一歩だ。フランスは原子力への隷属から逃れるべく最初の一歩を踏み出したのだ。住宅や交通機関における自然エネルギーの活用拡大や電力使用の効率化に挑み、石炭火力発電に頼らざるを得なかったドイツの轍を踏むこと無く、である。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「エネルギー政策の転換:適切な出発点」/ルモンド紙社説(6月19日)
(« La transition énergétique : un bon départ », le Monde, 2014.06.19)
http://www.lemonde.fr/idees/article/2014/06/19/la-transition-energetique-un-bon-depart_4441151_3232.html?xtmc=transition_energetique&xtcr=4

2014年6月16日 (月)

「妻が受け取った金はもう返した」フランス電力公社CEO、電力関連会社より金銭を授受―パリ検察当局、事前捜査を開始/ルモンド紙(6月9日)

フランス国内最大の電力会社、フランス電力公社のアンリ・プログリオCEOは、妻で女優のラチダ・カリル氏が2012年、自らの公演費用として電力会社の関連組織「エレクトラ協会」より6万ユーロ(約830万円)を受け取っていたことを認めた。パリの検察当局は本件に関し、既に事前捜査を開始している。プログリオCEOは

「金を出すようエレクトラ協会に働きかけたことはない」
「受け取った6万ユーロは全て返金した」

と述べている。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「アンリ・プログリオ:妻がフランス電力公社関連組織から受け取った金はもう返した」/ルモンド紙(6月9日)
(Henri Proglio: J’ai remboursé l’argent verse a ma femme par une association proche d’EDF)
http://www.lemonde.fr/economie/article/2014/06/09/henri-proglio-j-ai-rembourse-l-argent-verse-a-ma-femme-par-une-association-proche-d-edf_4435040_3234.html

2014年6月12日 (木)

仏オランド大統領は安倍首相への「もんじゅ」再稼働要求をやめよ/原発をやめる会フランス(5月2日)

安倍首相がフランスを訪問するのに合わせ、フランスのオランド大統領は安倍首相に対し高速原子炉「もんじゅ」の再稼働を要求した。両国は合意協定に調印の予定(現時点では調印済み)。

オランド大統領による要求の背景には、フランス原子力庁(CEA)が開発中の新型原子炉ASTRID(高速中性子炉)の実用化に向けた再処理核燃料試験を「もんじゅ」で実施したい、という思惑がある。

<参考> 新型原子炉ASTRIDと「もんじゅ」の関係は?
経済産業省が2013年に作成した広報パンフ「将来のための有用な技術」
http://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2014/02/25/1344598_13_1.pdf 

しかし「もんじゅ」の再稼働と新型原子炉ASTRIDの開発継続は、日本人のみならずフランス国民にとっても環境破壊と国費の浪費という壊滅的なダメージを引き起こすことが予想される。過去にフランス政府が開発に失敗した「新型原子炉フェニックス」は120億ユーロ(約1.7兆円)の国家予算が費やされたが200日しか稼働しなかった。フランス政府は財政立て直しを理由に増税や行政サービスのカットで国民に厳しい犠牲を強いる一方で、議会の承認も得ずにASTRID開発に巨額の予算を投入しこうした方針を既成事実化しようとしている。これは原子力の使用削減を含め今後議論が予定されている新たな「国家エネルギー転換政策」の策定手続きにも逆行するものだ。

「原発をやめる会」はこれを受け、オランド大統領と安倍首相によるもんじゅ再稼働協定への署名に反対するよう国会議員への呼びかけを行っている。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「安倍晋三首相のフランス訪問:『原子力をやめる会』は日本人のみならずフランス人にとっても言語道断の協定を非難」/原発をやめる会フランス(5月2日)

(« Visite de Shinzo Abe en France : le Réseau “Sortir du nucléaire“ dénonce un projet d’accord scandaleux pour les Français comme pour les Japonais », Sortir du nucléaire, 2014.05)
http://www.sortirdunucleaire.org/article32849

2014年6月 3日 (火)

「気温40度の猛暑に『凍土壁』は無意味」元米原子力委員長/BBC(6月3日)

2011年に大規模な原発事故を起こし現在も事故処理作業が続く福島原発が抱える問題は、日に約400トンにものぼる放射性汚染水だ。これは、大量の地下水が汚染された事故現場に流れ込み放射性物質とともに海へと排出されるために発生している。日本政府は6月2日、今後約1年をかけて全長1.5キロにわたる氷の壁で福島原発を囲み、汚染水の原因となっている地下水の流入を防ぐ大工事に着手した。

しかし著名な原子力専門家で日本政府が設置した「原子力改革監視委員会」の委員長をつとめるデール・クライン元米国原子力規制委員長は、「これ程大規模な凍土壁の効果はこれまで確認されておらず、夏には気温40度を記録することもある福島での凍土壁建設に厖大な予算をつぎこむ日本政府の対応は無意味」と指摘している。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:BBC Global News (June 3 Morning edition)
http://www.bbc.co.uk/podcasts/series/globalnews (6月3日号の22分目辺りで言及されています。)

2014年6月 1日 (日)

世界の海でクラゲ襲撃が多発中―原発の冷却水取水口をブロック/ルモンド紙(5月25日)

アフリカ沿岸、中・米国湾岸、バルト海、カスピ海、地中海。熱帯から寒冷地の海に至るまで、世界中の海でクラゲが大発生し続けている。この動きは海洋資源の枯渇に伴って加速している。

大量のクラゲは海と魚を汚染し漁業に打撃を与えるのみならず、海岸に建設された世界各地の原発で冷却水取水口をブロックしその安全体制に大きな不安を与えている。今後長期間にわたる被害予想はまだ立てられていない。


<参考>
●ANNニュース「島根原子力発電所 クラゲ大量発生で出力低下」(Youtube動画)
http://www.youtube.com/watch?v=HRjEuRHfxyo 

●NHK「大飯原発 クラゲで発電電力下がる」(「This is 原発危機を考える」より引用)
http://tomtittot.asablo.jp/blog/2012/07/09/6504990 

●AFP「英スコットランド原発が手動停止、原因は大量のクラゲ」
http://www.afpbb.com/articles/-/2809714 

●CNN「大量のクラゲが原発止める スウェーデン」
http://www.cnn.co.jp/world/35037961.html 

(抜粋、一部編集)

● 元の記事:「世界中でクラゲ襲撃が多発中」/ルモンド紙(5月25日)
(« Les « attaques » de méduses se multiplient partout dans le monde », Le Monde, 2014.05.25)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2014/05/24/les-attaques-de-meduses-se-multiplient-partout-dans-le-monde_4425058_3244.html

«チェルノブイリから25年:立ち入り禁止区域の奇妙な生き物たち/ベルギー紙「7日中7日」&仏フィガロ紙(5月12日)