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2011年3月

2011年3月31日 (木)

「福島原発周辺が放射能汚染で立ち入り禁止になる恐れ」ル・モンド紙(3月30日)

フランス放射線防護原子力安全研究所のティエリー・シャルル局長は、3月30日に行われたル・モンド紙によるインタビューで、福島原発事故の完全な収拾には数年間かかる可能性もある、と述べ、福島原発周辺の今後について、次のような見解を示した。

「原発の周辺は、汚染の状況によって幾つかのゾーンに分けられることになる。まず最も汚染された地域については、人を遠ざけ立ち入り禁止にする必要が出てくる。もう少し状態の良いゾーンになると、土地の野菜を食べない限りは、通常の生活ができる。更に状態が緩和されたゾーンでは、その土地の野菜を食べる前に処理をしたり、野菜を市場に出さない、などの対処をすることで通常の生活が営める。」

「どの地域がどのゾーンになるかは、原発から出される放射性物質が、風や雨や土の質で最終的にどの場所にどの程度の汚染を招くかによって違ってくる。これはきちんとした計測による判断が必要になるが、現在のところ、アメリカのヘリコプターによって最初のデータ計測がなされている。」

同日、別途行われたル・モンド紙ウエブサイト上のディスカッションでは、フランス放射線防護原子力安全研究所が福島原発の周囲20から30キロの地域について、今後数年から数十年に渡って汚染が続くと言及したことに触れている。

(Le Monde, chats modérés par Mathilde Gérard et Olivier Biffaud, 2011.03.30)

「福島原発第3号基から漏れ出すプルトニウムで周辺の海草、貝、蟹、魚に発がん物質が長期間濃縮」ル・モンド紙(3月30日)

福島原発から海に漏れ出している放射性物質が海に住む生物に与える影響について、プルトニウムが今後、長期間にわたって海草類に濃縮・残留する恐れが指摘されている。

食物連鎖に従って、プルトニウムの濃縮度は1000倍単位で増加してゆく。すなわち、海草を食べて育つ貝では海草類の1000倍以上の濃度の毒性が残留、貝を食べる蟹やロブスターでは更に1000倍の濃度の毒性が残留する、という計算になる。

プルトニウムを吸いこんだり口から摂取すると、癌になることが指摘されている。また、重金属系の物質であるプルトニウムは原発から半径30キロメートルの地域に集中して残留することが予想される。

(Fukushima: "La menace nucléaire perdurera sur le long terme" chat modéré par Olivier Biffaud, Le Monde, 2011.03.30)

「東電、2000年に福島原発第2号機の検査報告書を改ざん、国家原子力保安・安全委員会、これを2年間隠匿」佐藤 栄佐久 元福島県知事(3月29日)

佐藤 栄佐久(えいさく)元福島県知事(1988~2006年)は3月29日、ル・モンド紙からのインタビューに答え、2000年に実施された福島原発の検査で、原子炉2基で炉心を包む部分に損害があったにも関わらず、東電が検査報告書を改ざんしていたと述べ、これを把握していた国家原子力保安・安全委員会も2年後の2002年までその事実を福島県に報告していなかった、と怒りを交えて語った。

佐藤元知事はこの事件の後、第一原子炉を閉鎖、残りの16基を停止させ再点検を実施している。

元知事はまた、2000年以降、現場の安全基準が守られず不安を感じる東京電力の下請け社員からの内部告発の手紙を20通以上受了したと述べている。中には、原発内の検査作業を指針で定められている2倍の速度で実施することを強制されている、との指摘もあった。

佐藤元知事はこれらの手紙を差し出し人が分からないようにして国家原子力保安・安全委員会に提出し、対応を求めたが、元知事の任期中には委員会からの返事は無かった。

「今回の福島原発事故の背景には、原発の監視機関が原子力を推進する経済・通商・産業省と一心同体である、という問題がある。日本は民主主義の国のように見えるが、実際には重要な意思決定は暗闇で金と利益に基づいてなされており、汚職にまみれている。」元外交官で参議院議員を勤め、今も福島県に住む以前の知事は、こう述べている。

(Philippe Pons, Le Monde, 2011.03.29)

「高度の放射線を含む水で足が汚染された2名の作業員:骨髄と胃腸粘膜細胞への損傷の恐れ」ル・モンド紙(3月29日)

国際原子力機関(IAEA)は3月27日、日本の公的機関の見解を引用しながら、3月24日に福島原発で復旧作業にあたっていた作業員2名が高濃度の放射能に汚染された水たまりに足が触れ被爆、足に深刻な皮膚の汚染被害を受けた、と発表した。

当時作業員は、簡単なプラスチック製の長靴のようなものを履いていた、という。

これらの作業員が入院した千葉県の放射線医学総合研究所は、医学的な検査の結果、2名が足に2から6シーベルトの放射線を浴びたと推測している。

フランス放射線防護原子力安全研究所のパトリック・グルムロン医師によれば、1シーベルト相当の放射線を浴びると、骨髄が損傷を受ける。つまり、リンパ球に始まって、骨髄でつくられる血液の細胞に損傷が起きる。

浴びた放射線の量が多くなればなるほど、損傷は大きくなる。

5-6シーベルト相当の放射線は致死量に相当する。グルムロン医師によれば、今回の2名の作業員については、体の一部のみの被爆であったため被害は限られていたと想定され、骨髄が再び血液細胞を再生産できるように機能をとりもどすための治療が可能と考えられる。グルムロン医師が所属する医療チームも、パーシー軍隊病院との協力で5シーベルトの放射線にさらされたベルギー人作業員を救った実績がある。

5-6シーベルト相当の放射線を浴びた場合、内臓の粘膜にある細胞に異変が起きる胃腸障害症候群が発症する。8シーベルト相当の放射線を浴びた場合には、肺疾患が発症、10から12シーベルトになると、死亡は避けられない。

現在千葉の放医研で経過観察を受けている、これら2名の作業員は深刻な内部被爆の被害者であると想定され、体内の放射性物質を取り除くための治療が必要と思われる。2種の薬がこうした治療に開発されているが、これらの薬を用いても、体内に吸収された3分の1のセシウムしか取り除くことはできないと言う。

(Paul Benkimoun, Le Monde, 2011.03.29)

2011年3月30日 (水)

「東電、フランス製の原発作業ロボット提供の申し出を拒否 ~福島原発事故発生2週間後に福島入りするフランス企業にできることは何か~」ル・モンド紙(3月29日)

アレバ社は福島原発での事故発生後、すぐに作業員用の放射能防御用機材やホウ酸等を供与して支援を実施。事故の数日後には原発内で炉心の冷却作業を行うためのロボットを飛行機で緊急輸送する案をオファー。しかし日本からは反応がなかった。そして後に「ロボットはこちらの条件に合わない」との拒否回答があった。

329日、東電は一転してアレバ社に専門家の派遣などの支援を要請。詳しい要請内容についてはアレバ社側にも明確には示されていないと言う。

http://www.lemonde.fr/japon/article/2011/03/29/quel-role-pour-areva-dans-le-sauvetage-de-fukushima_1499485_1492975.html 

「東電がフランス企業からの作業ロボット提供の申し出を拒否」ル・モンド紙(329日)

http://popopopoon591.blog60.fc2.com/?no=272 

http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866921/news/20110329-OYT1T00309.htm 

尚、他の情報によれば、日本側はロボットの利用を検討中であるものの、フランス製のものについては受け入れない方針で、東芝などの日本企業を中心に対応を考えていると言う。日本の原発事業におけるロボットの実用化はこれまでほとんど進んでいないとされている。

http://popopopoon591.blog60.fc2.com/blog-entry-280.html 

「福島原発の『作業員』が払う命の値段は」消防士の出動手当6020円、自衛官1680円/ル・モンド紙(3月27・28日)

福島原発の現場で自らを犠牲にして事故の収拾にあたっている技術者、消防士、自衛官に払われるべき報酬は幾らなのか。

現場の作業に従事する東京の消防士には、出動ごとに520円が支払われており、放射線下での業務については一日当たり5500円の手当が追加支給されている。自衛官にあっては、手当が1680円を超えることはない。

福島原発の現場で働く作業員のうち、既に17名以上の技術者が従来基準で一年間の許容上限である100ミリシーベルトを超える量の放射線にさらされている。厚生労働省はその基準を既に100から250ミリシーベルトに引き上げている。

これら現場の技術者が本当に「自らの意思で」作業にたずさわっているのかどうかについても疑問はつきない。東京電力は「業務を続けるか否かは個人の判断」と主張している。しかし、元原子力技術者の田中光彦は、共同通信に対して「本当にひどい仕事だ。でも、下請けの作業員が仕事を断ることなどとうていできない」と述べる。現場の作業にあたっているのは全て東京電力の下請け作業員であり、一度断れば将来の仕事が無くなることを、作業員たちは恐れているのだ。

(Philippe Mesmer, Le Monde, 2011.03.27-28)

2011年3月29日 (火)

「日本政府、フランス企業からの原発作業ロボット提供の申し出を無視」ル・モンド紙(3月19日)

フランスの大手、フランス電力公社のアンリ・プログリオ取締役社長は、福島原発での事故への対応に際し、作業ロボットを送る用意があることを日本側に伝えていたことを明らかにした。しかし、今のところ返事は来ていない。

フランスではチェルノブイリ事故の後、原発内での危険な条件下での作業を人ではなくロボットに実施させる努力を進めてきた。日本は高いロボット技術を持つ半面、実用的な場面ではその技術がほとんど利用されていない。

フランス電力公社、フランス原子力機構、アレバのフランス3大原子力企業は共同で公的企業体を結成、極限の条件に耐えられるロボットの開発とそれを操作できる技術チームの研修に力を入れて来た。

これらのロボットは、福島の原発において核燃料を冷やすのに必要な消火栓を操ることすら可能だと言う。

ロボットは40メートルから数キロメートル離れた場所からも操作が可能だが、「関係者の安全が確保できる時のみ我々は介入する」、と関係者は述べている。

(Gaëlle Dupont, Le Monde, 2011.03.19)

「中国で日本人旅行者から高度の放射線検出、ヨウ素剤治療で入院」(上海、3月25日)

中国政府は3月25日、2名の日本人旅行客が中国東岸の町、無錫市に空路で入国しようとした際、空港で標準の濃度を深刻に上回るレベルの放射線を探知、近くの病院に入院したと発表した。これら2名の日本人はヨウ素剤による治療を受けた

これ以外にも、3月21日に厦門に入港した三井商船の船が高度の放射線に汚染されていることが判明、米国ダウ・ジョーンズ・電子ニュースによれば中国政府はこの船に対し港に近づかないよう要求したと言う。

2名の日本人観光客は現在事故が起きている福島原発から200~350キロの地点に在住。二人の治療にあたったリュー・ユーロン医師は「健康には影響ないはず」としているが、これら2件の事件は日本における放射能汚染への恐怖を煽る可能性が高い。

これ以外にも、台湾政府は先々週、26名の日本人ツアー客が入国した際、(主には靴や服が)放射能の粒子に汚染されていたことが判明したと公表している。ただし探知された放射線のレベルは低く、危険は無いとしている。

(AFP/Channel News Asia.com, 2011.03.25)

関連記事

「被爆を受けた2名の日本人、飛行機で中国に着陸直後に放射能汚染が原因で入院」ル・モンド紙(326日)

被爆の被害を受けた日本人2名が323日、東京より飛行機で中国に運ばれ、着陸直後に蘇州市に入院していたことが分かった。中国政府によれば、これらの日本人患者は福島原発から半径200キロ~350キロ地点に住む住民。現在も異常な放射能値を示している(詳細は公表されていない)。現在までのところ、台湾でも317日に26名の日本人が放射能を検出されたことが報じられている。

Pierre Le Hir, Le Monde, 2011.03.26)

350キロ離れていても安全ではないようです。また、今後事故が長期化した場合の人体への影響が心配されます。福島原発周辺のより広い地域に住む住民への一刻も早い周知と、これ以上の放射能汚染を防ぐための方策が至急必要です。

http://www.channelnewsasia.com/stories/afp_asiapacific/view/1118788/1/.html

「東京電力、フランス企業アレバ社に支援要請」AFP/ぽぽぽぽ~んブログ(3月28日)&「アレバ社」とは

ベッソン仏産業担当相は28日のラジオで、東日本大震災に伴う東京電力福島 第1原発の事故を受け、東電から仏原子力庁と仏電力公社(EDF)、同国原子力大手アレバに支援要請があったことを明らかにした。

EDFとアレバはAFP通信に、要請の具体的内容は明らかにできないとしている。 ベッソン氏は、現地で強い放射線が観測されたことを踏まえ、状況は「極めて危機的だ」と懸念を表明。「現時点で正確な状況把握は困難だ」と述べた。

(続きを読む)ぽぽぽぽ~んブログ http://popopopoon591.blog60.fc2.com/blog-entry-260.html 

<フランスねこのノート>

フランスは電力の70%以上を原子力発電に頼る核大国。日本の福島原発での事故を受け、連日のように原子力発電反対デモが行われる中、サルコジ政権の支持者の中にも原子力発電の安全性の疑問を投げかける声が出ている。

一方の「アレバ」社は、2009年以来、東京電力を通じて福島原発第3号基用に環境関係者が「世界で最も危険な燃料」として非難するMOX燃料(使用済み核燃料より取り出したプルトニウムをもとにした核燃料)

http://ja.wikipedia.org/wiki/MOX%E7%87%83%E6%96%99

を供給していた東京電力の下請け会社。アレバ社はMOX燃料の開発に特に力を入れていることで知られる。

福島での事故の後もMOX燃料を日本に送る準備を進めたことから、フランス国内で強い批判を浴びていた。また、東北大地震の直後に今回の事故を予測したかのように福島原発から関係者全員を引き揚げている。

震災後の日本で原発事故が勃発した後、アレバ、フランス電力公社(EDF)、フランス原子力機構(CEA)の3大フランス核企業はヨーロッパや中東諸国からの原発の注文がほとんどキャンセルになり多くの利益を失っている。アレバがニジェールで大量に買い付けていたウランについてもその使い道が危ぶまれている。

フランス政府とその企業は福島での事故勃発の直後から日本への支援を提案していたが、日本はこれを受け入れていなかった。事故を収拾できない東京電力に代わりその技術的手腕が期待される一方で、日本の事故を収拾すれば仕事の無いアレバの収入に貢献することになり、かつフランスのサルコジ政権も「アレバ」も、原子力反対に動きつつあるフランス国内の世論の風向きを変えられるかもしれない、との思惑があるものとも思われる。

「雨の日の放射能汚染対策:衣服、靴、傘など、雨水、特に土に触れたものは決して家の中に持ち込まないこと。」(3月28日、在日フランス大使館)

在日フランス大使館は328日付で発表した地震と原発事故の概況の中で、放射能に汚染された水が大量に福島原発から流出していることを指摘、これによって原発事故の復旧作業に遅れが出ていることを報じた。これを受け、今後、雨が降った際には、コート、靴、傘、その他の雨水や土に触れた衣服・アクセサリーを帰宅時に屋内に持ち込まないよう呼びかけている。

http://www.ambafrance-jp.org/spip.php?article4641 

Ambassade de France au Japon, 2011.03.28

2011年3月28日 (月)

「ヒロシマからフクシマへ:核の被害者としての日本人に注がれる世界の視点」ル・モンド紙による大江健三郎インタビュー(3月17日、3月26日掲載)

ノーベル文学賞受賞作家である大江健三郎氏はル・モンド紙のインタビューに答え、日本人は広島・長崎への原爆投下とビキニ環礁における米国核実験の被害者となって以来、新たに3度目の「被爆」‐「核の被害者」‐を体験しつつある、と述べた。

大江氏は戦後の日本が掲げたものの事実上骨抜きになっている非核三原則の遵守に触れ、原発の問題が原爆投下や核実験と同様の問題を含んでいることを示唆。「広島の被害者を忘れてはならない」と述べ、今回の事故を通じ世界から「被爆者」としての眼差しを向けられることをもって日本人が核の恐ろしさを学ぶことを望む、と発言した。

(Philippe Pons, Le Monde Sélection Hebdomadiare, 2011.03.26 p.12)

福島第3号基における水漏れ原因の分析見解分かれる(3月26日、27日掲載)

3月26日に福島原発第三号機で通常の一万倍の放射線量の水溜りが見つかった問題について、各関係者はそれぞれに違った見解を発表している。

日本政府は炉心の燃料タンクが破損した恐れがあると想定、ついで日本原子力保安委員会は内部の圧力を下げるために気体を放出したことによるもの、もしくは管またはバルブより水が漏れだした恐れがあるとの考えを示した。

ウイーンに本部を置くIAEAは「非常に強く懸念」とコメント。

他方、アメリカ・マサチューセッツ工科大学のイアン・ハッチンソン教授(原子力工学)は「原子炉内部の燃料タンクはまだ破損していないと思われる。大量の水を注入したことによるものではないか。」と話している。

http://www.lemonde.fr/japon/article/2011/03/26/une-pollution-tres-radioactive-detectee-au-large-de-fukushima_1498851_1492975.html

(Le Monde & AFP & Reuters, 2011.03.26-27)

2011年3月27日 (日)

「福島原発第2号基で通常の1000万倍の放射能、海水の放射能濃度も上昇中」(3月27日)

3月27日朝、福島原発にて非常に高い濃度の放射能が検出された。第二号基では通常の1000万倍高い放射線量を記録。原発が海岸に沿って設置されていることから海水における放射能濃度も上昇している。地震と津波で大きな被害を受けた山田村(盛岡より60キロ、太平洋に面した漁村)の漁民たちは今、日本列島が原子力発電に脆弱であることを肌を持って実感している。

http://www.rfi.fr/asie-pacifique/20110327-japon-d%C3%A9tresse-des-p%C3%AAcheurs-de-Yamada

(Radio France Internatinale, 2011.03.27)

「日本の原発産業を牛耳る圧力団体の現状」ル・モンド紙(3月26日)

日本政府が十分な情報を提供しない中、日本国民は危険を察知しつつも、原発事故の現状の深刻さを正確に把握できない状況におかれている。しかし、新聞、民放で発言する専門家やブログによって、今回の惨事の背景にある吐き気を催させるような醜悪な状況 - いわゆる「原発ロビー」の強力な存在が明らかになるとともに、新たな心配が生まれている。

金と権力を一手に握るこの圧力団体(ロビー集団)には、日本の原子力政策を牛耳る経済財務産業相の幹部、電力会社からなる連合組織、日本原子力保安委員会、東芝とヒタチを筆頭にした原発建設業界、そして原発運転業界が含まれる。

経済財政相や保安委員会から原発原発電力会社に天下りしたこれらの公的機関の元幹部は、原発の現状についての情報を隠匿する点においては抜群の能力を誇る。「原発は完全に安全」と一般市民を安心させるために、主要な広告代理店を通じ新聞やテレビで広告に大規模な予算を投入してきたのである。

2009年に政権の座についた民主党は、強力な支持団体の一つである「連合」の主要メンバーに原発に深く関連する電力業界関係者による支部が含まれていたことから、自民党時代以来のこうした体制にメスをいれることなく放置することを選んだ。

省庁幹部、原発の監視機関、原発建設業界、原発運営業界の癒着がどのような結果を生んだのかは、多くの深刻な安全管理問題が無視されたり、報告書データが意図的に削除・改ざんされてきた現状によって如実に立証されている。(略)

http://www.lemonde.fr/asie-pacifique/article/2011/03/26/fukushima-silences-coupables_1498886_3216.html

(Philippe Mesmer & Philippe Pons, Le Monde, 2011.03.26)

「福島原発周辺での作業の様子(3月18日、放映3月23日)」

http://www.lemonde.fr/archives/video/2011/03/23/les-techniciens-a-l-uvre-dans-la-centrale-de-fukushima_1497497_0.html

(Russia Today - Le Monde, 2011.03.23)

2011年3月26日 (土)

「厚生労働省による原発作業員への放射線基準値引き上げは、死亡者への補償金を避ける狙い」ル・モンド紙(3月24日)

「増員無しには、福島原発で現在作業を行っている作業員は、命が助かる見込みはない(死の宣告を受けたも同然)。」日本専門家でパリ・ディディエロ大学のフランス人社会学者ポール・ジョバン準教授は、福島原発大一号機の作業員の状況についてをこのように分析。東京電力は下請けの作業員に全面的に頼ることで、関係者全体における放射能の吸引量を下げている、とも指摘。

3月19日に厚生労働省が原発作業員における放射能被爆量の上限を250ミリ・シーベルトにまで引き上げたことについて、「この『緊急』決定は、今後予測される作業員の死亡を法律上正当化し、死亡者の家族への補償金を避ける狙いがあると解釈される。」と指摘。(Philippe Pons, Le Monde, 2011.03.24)

参考:「日本の原発作業員の実態」ポール・ジョバン準教授へのインタビュー記事 全訳 http://www.labornetjp.org/news/2011/0325futu

「福島原発第3号機、チェルノブイリ原発と同レベルの放射能濃度に到達」(3月25日)

「福島原発の冷却装置の大部分は今もずっと止まったまま。第三号機の炉心における放射能隔離部分で非常に深刻な事態が起きている。現場の作業チームは高濃度の放射能が発生していることを公表、炉心の中心部分が裂ける、もしくはひび割れしている心配がある。日本原子力保安院は、この炉心中心部にある放射能隔離装置が気体および放射性の気体を閉じ込めることができない状態にあることを認めている。 。。。

福島第三号機内における放射能の濃度は通常の一万倍。25年前にチェルノブイリ原子力発電所で記録されたのと同じ濃度に相当する。」(Radio France Internationale, 2011.03.25 GMT15:20)

http://www.rfi.fr/asie-pacifique/20110325-fukushima-situation-tres-preoccupante-reacteur-3-centrale

2011年3月25日 (金)

アメリカ人外交官、2006年より東電の危険を指摘(3月23日)

WikiLeaksに掲載されたアメリカ国務省の文書によると、アメリカ人外交官は2006年の初め、福島原発を含む6基の原発がプルトニウムの利用に関する許可を得たものの、東電を含む数社が報告書に記載されていたデータの改ざんを行ったためにその許可が遅れたことを公式文書に中で言及していたことがわかった。(Yves Eud, Le Monde, 2011.3.23)

WHO、日本の食品への放射能汚染についての発言ひるがえす(3月21日)

Le Mondeは3月23日、WHOが日本における原発事故で食品への放射能汚染が出ていることについて、3月21日には状況が「深刻」との発言を行っていたにもかかわらず、数時間後には「短期間には健康被害が出ないと思われる」と意見を翻していたことがわかった(Rémi Barroux, Le Monde, 2011.3.23)。

福島第一原発の内部写真、初公開(3月23日)

東京電力と原子力保安院は3月23日、福島原発大一号基の内部を撮影した5枚の写真を初公開した(Le Monde, 2011.3.23)。

http://www.lemonde.fr/japon/portfolio/2011/03/23/les-premieres-photos-de-l-interieur-de-la-centrale-de-fukushima-n-1_1497622_1492975.html

東京電力、地震の2週間前に福島原発の維持管理体制の不備を指摘されていた(3月23日)

地震が起きた3月11日の約2週間前にあたる2月28日、東京電力は日本原子力保安院より福島原発の6基全部について33にわたる維持管理の問題点を指摘されていたことが、保安院からの求めにより東京電力が作成した報告書より明らかになった。当時、保安院は原発の安全チェック体制や維持管理体制が不十分であるほか検査院の質が不十分、と指摘しつつも、すぐに安全に問題がでる危険はない、と判断していた。(Philippe Mesmer, Le Monde、2011.3.23)

地震1か月前にすでに福島原発の維持管理体制に警告(3月22日)

東北大震災の約1か月前にあたる2月7日、原子力保安院は東京電力にたいし福島原発の維持管理体制および維持管理にあたる作業員の技術レベルについて問題を指摘した上で、6基の炉心について更に10年間の運転許可を出していた(Le Monde  2011.03.22)。

http://www.lemonde.fr/planete/article/2011/03/22/nucleaire-le-japon-avait-ete-alerte-d-irregularites-a-fukushima_1496991_3244.html

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