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2011年4月 4日 (月)

東京の空気、チェルノブイリ事故後の仏以上に汚染 ~甲状腺がん大量発生の予感~

いつも御愛読ありがとうございます。

先日の331日に東京で記者会見したフランスの原発専門家集団CRIIRADによるデータを読んでいて、福島原発事故が勃発した直後の東京での放射能汚染があまりにもひどいのに卒倒しそうになりました。

どれだけの人たちが、この後癌で苦しむことになるんだろう。

これから生まれてくる赤ちゃんは、動物たちは、どうなるんだろう。

私たち、このまま東京に住めるんだろうか。

と言う訳で、急きょ複数のフランス語の記事にあたって分析をまとめてみました。

どうぞ。

1. チェルノブイリ原発から2600キロの地点で甲状腺がんが大量発生

チェルノブイリ原発事故の直後に空中に排出された多量の放射性物質により、多くの甲状腺がん患者、奇形児、白血病の子どもたちが生む悲劇を経験したフランス南西部。この地域は、チェルノブイリから約2600キロの距離に位置する。

当時、フランス以外のヨーロッパ諸国は、即座に汚染された野菜や果物の摂取に注意を促す警告を発し、内部被ばく防止のためのヨウ素剤を国民に配布。

しかし当時のフランス放射線防護中央局(SCPRI)局長をつとめていたピエール・ペルラン教授が「フランス国内では放射性物質による健康への危険はない」と宣言、現状を放置。甲状腺がんを生む深刻な被害をもたらしたとみられている。ぺルラン教授は、国民に対し誤った情報を流し、深刻な健康被害をもたらした罪で、2002年以来パリ法廷に起訴されている(詳しくは、下記の記事参照)。

http://franceneko.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/41-cc0e.html 

今日、「フランス甲状腺患者の会」は当時のぺルラン局長の対応を「農業従事者などに配慮したものだった」と解釈している。

2. 「チェルノブイリ後のフランス」と「福島原発事故の後の東京」を比較

フランスでも日本でも、公式に発表される放射性物質の計測値はヨウ素131とセシウム134137に関するものがほとんどだ。しかし、放射性医学の専門家Dr.ジャック・ギエによれば、チェルノブイリ事故の直後、事故の現場から2600キロ離れたフランス南西部で検出されたこれらの放射性物質の空気中濃度は比較的低かった一方で、「ヨウ素132」とその仲間「テルル132」の高い放出量が記録されていた。

Dr.ギエは、フランス南西部でその後多く発生した甲状腺がんの被害は、これら2つの物質に起因する可能性が高いことを指摘している。

http://www.asso-malades-thyroide.org/detail_asc.php?id=1 

もう一つ気になるのは、チェルノブイリとフランス南西部の距離だ。放射性ヨウ素は2600キロの距離を一気にかけぬけ、呼吸や野菜・果物への付着によって住民たちの体内に取り込まれていた(下で使われている「Bq(ベクレル)」とは、放射性物質から出される放射能の強さを示す単位)。

<チェルノブイリ事故の後のフランス南西部>(事故発生日:426日、データ計測日:51日~3日の一日平均)

http://www.criirad.org/actualites/dossier2011/japon/11-03-17-CPtokyo.pdf 

セシウム137    0.30.9 Bq/M3

ヨウ素 131   0.64.2 Bq/M3

<福島原発事故の直後の東京>(事故発生日:311日、データ計測日:315日~16日平均)

セシウム137     3.2 Bq/M3

ヨウ素 131     14.9 Bq/M3

<現在の東京>(データ計測日:331~41日)

セシウム137     0.12 Bq/M3

ヨウ素 131     0.11 Bq/M3

311日から41日までのデータはこちら)

http://www.criirad.org/actualites/dossier2011/japon/J3-Courbes.pdf

(データ:東京都立産業技術研究センター収集/CRIIRAD分析)

地震・津波の後に起きた事故の直後、東京に降り注いだ放射性物質濃度が、チェルノブイリ事故の後のフランスよりずっと高かったことが分かる。また、今もかなり高い濃度が続いている。

331日に記者会見を行ったフランス原発専門家集団CRIIRADによれば、312日以降、福島から100キロの距離にある仙台市、240キロの距離にある東京を含め、広範囲にわたる地域に多量の放射性物質が排出されていることが推測されている。特に、福島原発から20キロ・30キロの距離で自宅から出られないでいる人々、仙台市を始めとする近隣の住民は更に高い濃度の放射性物質にさらされている。

CRIIRADは、「ただちに東京を含む広範囲の住民にヨウ素剤の配布して内部被ばくを防ぐとともに、福島原発から30キロの範囲で自宅から動けないでいる住民達をただちに救出するよう、日本政府に対応を求める緊急声明を出し続けている。既に記者会見より3日以上が経過しているが、日本政府が対応する様子は見えない。

また、CRIIRADは声明の中で、放射性物質による汚染の経路を説明。日本政府に国民を守るための緊急対応を求めるとともに、国際機関に日本への緊急支援を要請している。

・髪や肌についた放射性物質が傷などを通して体内に取り込まれる(→傷に注意!)。

・空気中の放射性物質を呼吸(→息を吸う限りは防ぐ手立てなし)。

・野菜や水に付着した放射性物質の摂取(→野菜・果物・水の摂取に注意)。

<今日のまとめ>

東京~仙台を含む広い地域が、非常に高濃度の放射性物質に汚染され続けている可能性が高い。

これについて、日本政府は以下について緊急の対応を行うことが望まれる。

・毎日、空気中の放射性物質の濃度と風による動きを計測・予測、対策とともに国民に公表する。→これで、福島に近くても安全な地域、遠くても危険な地域が分かるようになる。

・東京を含む広い地域でのヨウ素剤の緊急配布。場合によっては退避・屋内退避。

・福島原発周辺の住民をプロの手で安全に救出。住民の汚染被害について医療機関で救急対応。

・ヨウ素132とテルル132を含む、より幅広い放射性物質の空中濃度を計測し・公表する。

・福島原発を止める(早く。。)。

多くの日本人が癌に苦しめられることになれば政府の負担も増加するし、支持も当然低下する。予防が一番。素早い対応で被害を食い止めてほしいです。

でも、今のところ何もなされていないところを見ると、今後も対応が無いことが(残念ながら)十分考えられます。その場合は。。今のところすぐに良い知恵が浮かばない。。アメリカだったら、すぐに地元の国会議員に電話するところだけど。日本でも電話しちゃっていいのかもしれない。緊急事態だし。癌で死ぬよりましだろう。

フランスねこ

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コメント

初めまして。貴重な情報をありがとうございます。
この記事のリンクを掲載したいと思っているのですが、よろしいでしょうか?
お返事お待ちしています。

くるみさん

こんにちは。御連絡ありがとうございます。
中傷や政治的な内容でなければ(無いと思いますが)ご自由にリンクして頂いて結構です。
昔、オレゴンにいる友人を訪ねたことがありました。。自然に囲まれた素敵な町ですね。

ここにご紹介下さった記事は、とても大事なこと。昨日今日と、母親の母乳から放射能検出のニュースも飛び込んでまいりました。出来ましたら、記事をそっくりそのままブログにて紹介させていただければと思うのですが、ご許可いただければ幸いです。何卒どうぞよろしくお願いいたします。

中村さん

御連絡ありがとうございました。出典にリンクと著者名「フランスねこ」を記載していただけるのでしたら、どうぞお気軽にご紹介ください。

フランスねこ様、ご許可どうもありがとうございます。放射能の危険性は認識しているものの、さて具体的に、となると専門家のご指示を仰ぐほかありません。これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

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