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2011年5月15日 (日)

「福島原発事故、危機からの脱出は遠く」ル・モンド紙(5月15日)

5月14日土曜日、福島原発事故で最初の犠牲者が発生した。この技術者の死については、現時点ではまだ死因が特定されていないものの、同発電所での業務がいかに過酷な労働条件下で行われているかを示している。

発電所を制御する作業が進むにつれ、作業員たちはこの危機の初期に発生した本当の被害程度を知ることになる。5月12日、福島第一原発第1号基では、核燃料を冷却するのに無くてはならない冷却水の量が想定していたよりずっと少なかったことが確認されている。

さて、3つのポイントに沿って現状を分析しよう。


1、炉心から放射性物質が漏れているのか?

東京電力は当初から1〜3号機の炉心において燃料の一部が溶け落ちていることを指摘しており、圧力容器貫通の可能性がある。しかし、現時点でははっきりとした断定はなされていない。現在も複数の専門家が断定するにはまだ不確定な要素が残っていることを指摘している。


2、環境への汚染が起きる危険は?

状況に大きな変化がないとすれば、発電設備を冷却するために注入されている水(が高度の放射能物質によって汚染され、排出されること)によって起きる周囲への環境汚染が懸念される。


3、今回の危機を収拾するための手法を修正する必要があるか?

5月13日、海江田経産省大臣は、東京電力が既に発表している工程表の見直しが必要になるとの見解を示した。しかし発電所の冷却が将来可能となるにせよ、汚染水の排出が大きな問題として残る。


フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)のティエリー・シャルル所長は、「原子炉にアクセスできない限り、現状確認があいまいなまま物事が進む」と指摘、「圧力容器から放射性物質が漏れているとの情報がある一方で、同容器に大気以上の圧力がかかっているとされるなど、矛盾する情報が伝えられている」と指摘している。


東京電力は第2・3号基についても1号基と同様の危機的状況にあると公表している。特に心配されるのが第3号基の状況。第3号基は3月13日に核爆発とみられる激しい爆発を起こしている。5月11日に東京電力が発表したところでは、放射能に汚染された水が同基より海へと漏れ出していると言う。

(Pierre le Hir & Phlippe Messmer, « De nouvelles données remettent en cause la sortie de la crise à la centrale de Fukushima », Le Monde, 2011.05.15)

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