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2011年10月25日 (火)

原発輸出の最前線(2)「インド・ジャイタプールの原発反対運動」その1/ルモンド・ディプロマティーク(4月19日)

「原発輸出の最前線、インド・ジャイタプール(1)」に続き、フランスのアレバ社が最新型の原発輸出を目指すインドの西海岸、ジャイタプールに再び目を向けたいと思います。

ジャイタプールで大規模な原発建設反対運動が起きたのに続き、住民1名が警官隊の銃弾に倒れた4月19日。ルモンド・ディプロマティークはこの町で4年間にわたり続く静かな原発反対の平和運動を詳細に報じました。

インド政府は原発建設が環境に与える影響についての調査結果を住民に公表せず、さらには原発建設予定地に住む住民たちからの意見を聞く公聴会を終えないままに、住民たちを強制移住させたことが明らかになっています。

<参考>
Basta! 2011年7月18日「ジャイタプールは第2の福島になるのか?」http://www.bastamag.net/article1665.html


今日は、4月19日の「ルモンド・ディプロマティーク」に掲載されたインド在住のジャーナリスト、プラフル・ビドワイ記者による「インド・ジャイタプールの原発反対運動」を再び読み直してみたいと思います(もうこの記事を読んでしまった方、ごめんなさい。ここは軽く読み飛ばしてください)。

(小見出し1.と2.は、フランスねこが追記しました。)
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「インド・ジャイタプールの原発反対運動」

プラフル・ビドワイ(Praful Bidwai、ジャーナリスト、ムンバイ在住)
訳:木田剛(ルモンド・ディプロマティーク日本語・電子版2011年4月号)

1. 緑の町

 インド西部の海沿い、サヒャドリ(西ガーツ)山脈の人里離れた村々では、「放射能」「プルトニウム」「核廃棄物」のように、フランス原子力企業アレヴァの名前や同社の設計した欧州加圧水型原子炉(EPR)の言葉が住民同士の会話の中に飛び交うようになった。ジャイタプール近郊の美しい村々は、ムンバイの南方およそ400キロのところにあり、世界の10大生物多様性ホットスポット(注1)の一つに数えられる。そこにアレヴァは165万キロワットの原子炉6基を建設しようとしている。

 アレヴァの提携先であるインド原子力発電公社(NPCIL)は、ジャイタプールを「世界最大の原子力発電施設」にする意向であり、住民4万人を根こそぎ退去させようとしている。住民はそこで、米や雑穀、レンズ豆、野菜、香草、魚、名産物アルフォンソマンゴーをはじめとする果物など、生態系のもたらす自然の恵みで暮らしている。


2. 平和的抵抗と連日の逮捕

 ジャイタプールのあるマハラシュトラ州の政府も、この計画を支援している。最近までインド科学技術大臣を務めていたチャヴァン州首相は、インド原子力委員会のメンバーとして2月27日にジャイタプールに乗り込み、計画の利点を強調するための住民集会に列席した。8000人の会衆の内、計画への支持を表明したのは1人にすぎなかった。それも現地から遠く離れたところに住んでいる地主である。

 反原発運動はあくまで非暴力的に行われているが、それでも既に22人が警察に連行され、殺人未遂を含む容疑で送検されている。このような切り崩し工作にもかかわらず、ジャイタプールの住民は一丸となって計画反対を貫いており、ポスター、デモ、行進、市民的不服従など、4年間にわたり運動を続けてきた。現地で見られる運動の力強さには目を見張る。「原発ならわが墓の上に建てよ。何があっても私はこの土地、この住民、この素晴らしい環境を手放しはしない」。こう言い放ったのはミトガヴァン村でアーユルヴェーダを施療しているミリンド・デサイである。3月3日、この医師は他の11人の活動家とともに連行された。

 現在進められている土地収用の根拠は、植民地時代に定められた土地買収法だ。対象者の95%以上が政府の提示する補償を拒否した。受け入れたほとんどの者は、現地に住んでいない地主だった。政府は補償額を7倍の1ヘクタール当たり250万ルピー(約450万円)につり上げたが、話に乗ろうとする者はいなかった。われわれが訪れた村々の住民には、原発計画は許容できるとか、公益的な意義が少しでもあるとか言う者は一人もいなかった。

(続く)

(注1) 「生物多様性ホットスポット」は、非政府組織コンサベーション・インターナショナルが発展させた概念。少なくとも1500の固有植物種を含み、その少なくとも70%が本来の生息地を失った地域を言う。

<参考>西ガーツの自然:コンサベーション・インターナショナルによる英語の解説(珍しい蛙がいたり、貴重な生物の宝庫です)
http://www.biodiversityhotspots.org/xp/hotspots/ghats/Pages/default.aspx

この記事は、ルモンド・ディプロマティーク日本語・電子版のサイトからは既に削除されていましたので、リンクは張っていません。フランス語版の出典記事はこちらです(midiさんにご協力いただきました。ありがとうございました。)。
http://www.monde-diplomatique.fr/2011/04/BIDWAI/20396

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