無料ブログはココログ

« 2011年9月 | トップページ | 2011年11月 »

2011年10月

2011年10月30日 (日)

「ベルギー、2015年より原発を廃止」/リベラシオン(10月28日)

(AFP、ブリュッセル)

ベルギー新政権の設立に向け交渉中の6党の代表は、2015年より原子力の利用をやめることで合意した。10月28日付け「ル・ソワール」紙のウエブサイトが伝えた。ベルギーでは3月に起きた福島原発での事故以来、原子力利用の妥当性についての議論が再び沸き起こっていた。

ベルギーは2003年、環境保護を訴える当時の与党による推進により、原子力の利用を2015年から2025年にかけて段階的に廃止することを国会で決議した。しかし2009年には別政権下で、代替エネルギーがみつからないことを理由に、2015年までに廃炉予定だった国内で最も古い3つの原子炉を10年間延長稼働させることが合意された。

しかし、2010年4月におきた政権の崩壊と(政府が設立されない空白期間が長く生じた)政治危機により、国会が原子炉の延長稼働を決定する法律を設立できなくなり、最終的に今回の合意に至った。

(AFP, « La Belgique confirme sa sortie du nucléaire à partir de 2015 », Libération, 2011.10.28)
http://www.liberation.fr/depeches/01012368521-la-belgique-confirme-sa-sortie-du-nucleaire-a-partir-de-2015

2011年10月28日 (金)

福島沿岸の海、東京電力の発表値より20倍以上のセシウム汚染―魚の汚染続く/IRSN(10月27日)

フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)は10月27日、福島原発事故によって海に流出した放射性セシウム137を「2.71京ベクレル」(1京は1兆の1万倍)と発表。単独の人為的な放射性物質流出事故としては、史上最大規模と断定した。この流出量は、東京電力が6月に公表した流出量の20倍に相当する。


<参考>
IRSN発表の海洋汚染図(「Save Child」ウサギ1号さんによる転載です)
http://savechild.net/archives/11118.html 


IRSNはまた、最近行われた複数の調査において、福島県沿岸でとれた海洋生物(主に魚)から継続して(セシウム)汚染がみつかっていると指摘。海の底に住む生物、および食物連鎖の頂点にある魚類は、今後長期にわたってセシウム汚染の影響を最も受けると考えられることから、福島県の沿岸で穫れた魚類を引き続き監視してゆく必要がある、とした。セシウム137の半減期は30年。

(Institut de radioprotection et de sûreté nucléaire, « Accident nucléaire de Fukushima-Daiichi : l’IRSN publie une mise à jour de sa note d’information sur l’impact sur le milieu marin des rejets radioactifs consécutifs à l’accident », 2011.10.27)
http://www.irsn.fr/FR/Actualites_presse/Actualites/Pages/20111027_Accident-fukushima_impact-rejets-radioactifs-milieu-marin.aspx

(LeMonde.FR avec AFP, « Fukushima, rejets record d’élément radioactifs en mer », Le Monde)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2011/10/27/fukushima-rejets-records-d-elements-radioactifs-en-mer_1595116_3244.html

2011年10月27日 (木)

「日本大使閣下、(福島の)子どもたちを上限20mSvの放射能にさらすのを、今すぐやめてください」在フランス日本大使、仏市民団体「原発をやめる会」他からの抗議の手紙受け取りを拒否:/Sortir du nucléaire Paris & Agora Vox(8月31日)

フランスで脱原発に取り組む市民団体の旗手「原発をやめる会」(Sortir du nucléaire)パリ支部と「被曝者の会」(le Collectif des irradiés)、および日本人・フランス人の市民有志は8月31日、在フランス日本大使館の齋藤泰雄(さいとう やすお)大使に対し、日本政府による福島原発事故後の対応に抗議する公開書簡を公の場で読み届けようとしたが、受け取りを拒否された。


●警備員に阻まれ手紙を届けることを妨害されるフランス市民たち
 http://youtu.be/f_jIsbFtHQE

●在フランス日本大使館のHPに掲載された齋藤大使の写真&メッセージ
 http://www.fr.emb-japan.go.jp/jp/annai/aisatsu.html 


市民らは事前に書簡、メール、電話、徒歩でこの日手紙を大使に渡したい旨の要望を大使館側に伝えていたが、大使館員はこれを拒否。現場には大使館の警備員のほか公安やパリ市の警察までが駆けつけ、市民らの平和的な抗議行動を妨害した。市民団体はこの日、フランス市民2万8千人による日本政府への抗議の署名を同時に届けることを予定していた。

「原発をやめる会」(Sortir du nucléaire)パリ支部と「被曝者の会」が齋藤大使に届けようとした手紙の内容は次の通り:

「在フランス日本大使 齋藤泰雄閣下、

私たちは、日本政府がただちに、子どもたちを年間20ミリシーベルトまで被曝させることを許可する決定を無効にするよう、切に求めます。そして、子どもたちが放射能にさらされないよう全ての必要な手段を取ることを求めます。

私たちはまた、日本政府がこのような非人間的な決断を行うことに保証を与えた専門家たちの名前を、直ちに公表するよう求めます。」

日本大使館への抗議に参加したフランス市民はこう記している:

「原子力があるところには、民主主義は有りえないと認めざるを得ない―少なくともフランスと日本については。」

(Sortir du nucléaire Paris & Collectif des irradiés, « Nucléaire ou démocratie, il faut choisir ! », Agora vox)
http://www.agoravox.fr/actualites/citoyennete/article/nucleaire-ou-democratie-il-faut-99974

2011年10月26日 (水)

フランス電力公社、脱原発運動の情報を目当てにグリーンピース幹部のPCに違法アクセス〜検事が禁固刑を含む実刑を求刑/ルモンド紙(10月26日)

フランス政府が株の70%を保有する世界最大級の電力会社、フランス電力公社(EDF)。そのフランス電力公社が、経済コンサルタント会社を通じ国際環境団体グリーンピース幹部のコンピューターに不法にアクセス、自社の原発について予定されている(脱原発)活動についての情報を入手するため個人情報を盗み出していた問題で、10月24日、ベンジャミン・ブランシェ検事はナンテール地方裁判所においてフランス電力公社を強く非難、当時同公社で安全管理を担当していた幹部2名と、依頼されて情報を盗み出した経済情報コンサルタントに対し禁固刑を含む厳罰を求刑した。うち、現在もフランス電力公社につとめる同社の幹部2名には、禁固刑6ヶ月を含む実刑3年と罰金3万〜4万5千ユーロ(約320万円〜480万円)が求刑された。

(要約)

(Pascale Robert-Diard, « Procès Greenpeace : le procureur fustige ces officines qui « blessent l’Etat de droit », Le Monde, 2011.10.26)

2011年10月25日 (火)

原発輸出の最前線(2)「インド・ジャイタプールの原発反対運動」その1/ルモンド・ディプロマティーク(4月19日)

「原発輸出の最前線、インド・ジャイタプール(1)」に続き、フランスのアレバ社が最新型の原発輸出を目指すインドの西海岸、ジャイタプールに再び目を向けたいと思います。

ジャイタプールで大規模な原発建設反対運動が起きたのに続き、住民1名が警官隊の銃弾に倒れた4月19日。ルモンド・ディプロマティークはこの町で4年間にわたり続く静かな原発反対の平和運動を詳細に報じました。

インド政府は原発建設が環境に与える影響についての調査結果を住民に公表せず、さらには原発建設予定地に住む住民たちからの意見を聞く公聴会を終えないままに、住民たちを強制移住させたことが明らかになっています。

<参考>
Basta! 2011年7月18日「ジャイタプールは第2の福島になるのか?」http://www.bastamag.net/article1665.html


今日は、4月19日の「ルモンド・ディプロマティーク」に掲載されたインド在住のジャーナリスト、プラフル・ビドワイ記者による「インド・ジャイタプールの原発反対運動」を再び読み直してみたいと思います(もうこの記事を読んでしまった方、ごめんなさい。ここは軽く読み飛ばしてください)。

(小見出し1.と2.は、フランスねこが追記しました。)
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

「インド・ジャイタプールの原発反対運動」

プラフル・ビドワイ(Praful Bidwai、ジャーナリスト、ムンバイ在住)
訳:木田剛(ルモンド・ディプロマティーク日本語・電子版2011年4月号)

1. 緑の町

 インド西部の海沿い、サヒャドリ(西ガーツ)山脈の人里離れた村々では、「放射能」「プルトニウム」「核廃棄物」のように、フランス原子力企業アレヴァの名前や同社の設計した欧州加圧水型原子炉(EPR)の言葉が住民同士の会話の中に飛び交うようになった。ジャイタプール近郊の美しい村々は、ムンバイの南方およそ400キロのところにあり、世界の10大生物多様性ホットスポット(注1)の一つに数えられる。そこにアレヴァは165万キロワットの原子炉6基を建設しようとしている。

 アレヴァの提携先であるインド原子力発電公社(NPCIL)は、ジャイタプールを「世界最大の原子力発電施設」にする意向であり、住民4万人を根こそぎ退去させようとしている。住民はそこで、米や雑穀、レンズ豆、野菜、香草、魚、名産物アルフォンソマンゴーをはじめとする果物など、生態系のもたらす自然の恵みで暮らしている。


2. 平和的抵抗と連日の逮捕

 ジャイタプールのあるマハラシュトラ州の政府も、この計画を支援している。最近までインド科学技術大臣を務めていたチャヴァン州首相は、インド原子力委員会のメンバーとして2月27日にジャイタプールに乗り込み、計画の利点を強調するための住民集会に列席した。8000人の会衆の内、計画への支持を表明したのは1人にすぎなかった。それも現地から遠く離れたところに住んでいる地主である。

 反原発運動はあくまで非暴力的に行われているが、それでも既に22人が警察に連行され、殺人未遂を含む容疑で送検されている。このような切り崩し工作にもかかわらず、ジャイタプールの住民は一丸となって計画反対を貫いており、ポスター、デモ、行進、市民的不服従など、4年間にわたり運動を続けてきた。現地で見られる運動の力強さには目を見張る。「原発ならわが墓の上に建てよ。何があっても私はこの土地、この住民、この素晴らしい環境を手放しはしない」。こう言い放ったのはミトガヴァン村でアーユルヴェーダを施療しているミリンド・デサイである。3月3日、この医師は他の11人の活動家とともに連行された。

 現在進められている土地収用の根拠は、植民地時代に定められた土地買収法だ。対象者の95%以上が政府の提示する補償を拒否した。受け入れたほとんどの者は、現地に住んでいない地主だった。政府は補償額を7倍の1ヘクタール当たり250万ルピー(約450万円)につり上げたが、話に乗ろうとする者はいなかった。われわれが訪れた村々の住民には、原発計画は許容できるとか、公益的な意義が少しでもあるとか言う者は一人もいなかった。

(続く)

(注1) 「生物多様性ホットスポット」は、非政府組織コンサベーション・インターナショナルが発展させた概念。少なくとも1500の固有植物種を含み、その少なくとも70%が本来の生息地を失った地域を言う。

<参考>西ガーツの自然:コンサベーション・インターナショナルによる英語の解説(珍しい蛙がいたり、貴重な生物の宝庫です)
http://www.biodiversityhotspots.org/xp/hotspots/ghats/Pages/default.aspx

この記事は、ルモンド・ディプロマティーク日本語・電子版のサイトからは既に削除されていましたので、リンクは張っていません。フランス語版の出典記事はこちらです(midiさんにご協力いただきました。ありがとうございました。)。
http://www.monde-diplomatique.fr/2011/04/BIDWAI/20396

2011年10月23日 (日)

フランス緑の党@東京「ドイツにできたことは、フランスにもできる。そして日本にもできる。」ドゥニ・ボーパン/UStream(10月22日)

10月21日に福島を訪問したフランス「ヨーロッパエコロジー・緑の党」のエヴァ・ジョリー&ドゥニ・ボーパン氏。線量計を身につけガイガーカウンターを手に、自らの被曝量と周囲の放射線量を計りながら、福島県庁、「市民放射能測定所」、子どもを持つ両親の会などを訪問し関係者からの声に耳を傾けました。

以下、パリの副市長、ドゥニ・ボーパン氏のブログから。

「列車で2時間、福島の駅についた。ごく普通の生活が営まれていることに驚きをおぼえる。でも放射能は目に見えないだけだ。通常の10倍、20倍。。木の根元に生える芝生からは40倍もの放射線が。」

「福島県の副知事に面会する。地域の経済を維持するためには、生産物、特に食品を外部へ売らねばならない、というメッセージが言外に伝わってくる。この旅の間中、一つの問いがずっと頭を離れない。ついこの間まで日本の食糧庫だった地域での農業生産を、どうすればよいのか。」

「両親たちは、福島の子どもたちを救おうと努力している。自分の子どもたちを遠い場所に避難させたという両親すらいる。いつまで離ればなれのままでいなければならないのかも分からない状況で、だ。」

(要約しています。)

http://www.denisbaupin.fr//blog-note/journee-la-plus-importante-du-voyage-celle-a-fukushima/ 


10月22日の東京での記者会見でのドゥニ・ボーパン氏の発言からも、心に残ったものをいくつか書きとめておきたいと思います。

「福島を訪問して、とても怒りを感じています。」

「今現在、フランスのフィヨン首相が来日しています。日本政府に原子力政策を続けるように言いに来たのです。でも(原子力を続けることへの)僕たちの答えは、『No !』だ。」

「日本が原子力をやめればフランスも原子力をやめられる。フランスが原子力をやめれば日本もやめることができる。ドイツとフランスの緑の党は、原子力をやめるためにこの数年間連携してきました。福島原発事故の後、ドイツは原子力をやめることを決定しました。スイスもこれに続いています。イタリアでは95%以上の国民による賛成で原子力廃止の継続を決めました。ドイツにできたことは、フランスにもできる。そして日本にもできる。」

(残念ながらYoutubeその他に録画が見つからなかったため、訳を再確認することができませんでした。小さなまちがいはご容赦願います。また、どなたか記者会見の模様をupして頂けますと助かります。)

2011年10月21日 (金)

フランス「緑の党」のエヴァ・ジョリー欧州議会議員、福島入り(10月21日)

フランスの脱原発運動を牽引する一人、「欧州エコロジー・緑の党」(以下、「緑の党」)エヴァ・ジョリー欧州議会議員。2012年に予定されている仏大統領選挙にも立候補を表明している大型政治家です。そのジョリー氏が、同じく緑の党所属のパリ副市長、ドゥニ・ボーパン氏とともに10月19日から23日までの日程で来日しました。今日のフランス国際放送でふと耳にした「ジョリー氏、今日から福島入り!」のニュース。フランスで原発の廃止を目指すジョリー氏からどんな感想が出てくるのか楽しみです。

エヴァ・ジョリー欧州議会議員と「みどりの未来」Greens Japanによる共同記者会見は、10月22日(土)午後6:00から。ユーストリームにて実況中継の予定です。


 ●ユーストリームによる中継はこちら 

<みどりの未来>
http://www.ustream.tv/channel/greens-japan

<岩上チャンネル(IWJ):チャンネル2>
http://t.co/7mcUBmuK


それにしても、フランスのメディアとは対照的に、日本のメディアはジョリー氏の訪日を全くと言ってよいほど報じていません。フランスでの原発廃止を本気で目指す有力政治家の訪日を、隠しておきたいのでしょうか?

3月のあの日から、何も変わっていないのでしょうか?


<参考記事>

●onaironaironairさん(おすすめです)
「エヴァ・ジョリー氏『福島原発事故は歴史的責任』」
http://onaironaironair.wordpress.com/2011/10/20/%E3%82%A8%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%AA%E3%83%BC%E6%B0%8F%E3%80%80%E3%80%8C%E7%A6%8F%E5%B3%B6%E5%8E%9F%E7%99%BA%E4%BA%8B%E6%95%85%E3%81%AF%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E7%9A%84%E8%B2%AC/

●「みどりの未来」Greens Japanによるプレスリリース
http://site.greens.gr.jp/article/49110577.html

(10月22日に共同記者会見の日時とUStreamのチャンネル「みどりの未来」を追記しました)

2011年10月20日 (木)

「東京・東北のスーパーの秋魚からセシウム検出」/ルモンド紙(10月20日)

国際環境NGOグリーンピースは10月20日、関東と東北の大手スーパー(5社)から購入した魚介類60種のうち34種からセシウム134と137を検出したと発表した(注:グリーンピースのサイトでは更に、調査を行った全てのスーパーで、セシウムに汚染された魚介類が見つかったと述べています)。セシウムは、3月11日に事故を起こした福島原発から排出されたものと見られている。

グリーンピースはこの日、日本政府が食品の汚染度を国民に周知していないことに懸念を示すとともに、海産物における放射能汚染の監視を強化するよう求める声明を発表した。

調査の対象となったのは、9月4日から10月7日までの間に東京と東北のスーパーで購入された魚介類。検出されたセシウムの値は最大で1キロ当たり88ベクレルと、チェルノブイリ原発事故発生後のウクライナで設定された「1キロ当たり150ベクレル」という基準を下回る数値だった。


<参考>グリーンピースによる市販魚介類の汚染調査結果
http://www.greenpeace.org/japan/ja/earthquake/monitoring/fss1/


「今回の調査で見つかった放射能汚染の量は、日本政府が定める1キロ当たり500ベクレルという上限に比べれば少ないかもしれない。しかしこれらの食品は健康に危険です。特に、妊娠した女性や子どもたちには。」

グリーンピース日本のメンバー、花岡和佳男(海洋生態系問題担当)は述べる。

「一番心配なのは、海産物が放射能の検査を受けたのかどうかが消費者に分かるよう、ラベルのシールが張られていないことです。」

グリーンピースは、日本政府とスーパーを経営する企業に対し放射能検査を強化するとともに、食品のラベルにハッキリと放射能の汚染度を表示するよう求めている。こうすることで消費者を安心させ、かつ東北地方の漁業を助けることができると言うのである。

日本政府は市販されている食品に危険は無いと述べることで国民を安心させようとしている。しかし、大多数の消費者は福島原発周辺の地域で生産された食品を避けている。

(一部編集)

(LeMonde.Fr, AFP, Toru Yamanaka « Au Japon, Greenpeace détecte faibles niveaux de radiations dans des aliments », Le Monde, 2011.10.20)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2011/10/20/au-japon-greenpeace-detecte-de-faibles-niveaux-de-radiations-dans-des-aliments_1590649_3244.html


追記:(グリーンピースのページ復旧に伴い修正しました)

10月20日、グリーンピースによる放射能測定室「シルベク」が開設されました。今回ルモンド紙が取り上げたのは、「シルベク」が行った第一回目の調査結果です。10月20日の日本時間の夕刻、一時的にアクセスができない状況になっていましたが、現在は復旧しています(閲覧者が殺到したのでしょうか?)。

グリーンピース放射能測定室「シルベク」http://www.greenpeace.org/japan/ja/

市販魚介類の汚染調査結果
http://www.greenpeace.org/japan/ja/earthquake/monitoring/fss1/

2011年10月19日 (水)

原発輸出の最前線、インド・ジャイタプール(1)「原発建設反対デモに警官隊が発砲、死亡1名、重傷8名、逮捕1500名」/テレビ・フランス2他(4月19日)

4月19日にジャイタプールで起きた死傷事件を、フランスの新聞やテレビは一斉に大きく取り上げた。ほとんどはインド政府と警察の公式発表に基づいた記事だったが、このデモが初めて起きたものではなく長年の反対運動の末に起きたこと、地震が起きやすい地域に建設が予定されていることに視線が向けられている。

そして見知らぬ国の小さな村に住む農民や漁師が生活と命をかけて反対する原発の建設にフランス政府が資金の保障を行っていることに、 フランス市民の疑問の声は膨らんで行った。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

「ジャイタプールで新型原子炉の建設に反対する住民デモが再燃」(テレビ「フランス2」)

4月19日、インドのジャイタプールで、フランスのアレバ社による原発建設に反対する激しいデモが再燃した。前日、反対デモを沈静化しようとした警官隊が住民に発砲、デモに参加していた住民1名の命を奪ったことに対する抗議の意思を示すものだ。

ジャイタプールはインドの西岸に位置し、首都ボンベイからは約250キロ離れたマハシュトラ州にある町である。警官が引き金を引いた時、住民たちはアレバ社が最新鋭のヨーロッパ加圧水型炉の建設を予定する敷地で反対デモを行っていた。


<参考>
デモに参加する市民達を警棒で追いつめる警官隊→破壊された村内の様子(現地語)
http://www.youtube.com/watch?v=ilIyLzrFGUU&feature=related


ジャイタプールでは現在、総計9900メガワットを発電する合計6基の原発建設が予定されている(注1)。2010年12月にサルコジ大統領はインドを訪問、仏印両大統領出席のもと、6基のうち最初の2基について最新型の原子炉を建設するための基本協定がアレバ社とインド政府系企業「インド原子力会社」(NPCIL)の間で結ばれた。

ジャイタプールでの建設計画は、人々の恐れを確実なものにした。ジャイタプールが海岸近くの地震が起きやすい地域に位置しているからである。

「住民たちは催眠ガス入りの手榴弾を投げつけて来た。棒で殴りかかり、ゴム弾で撃って来た。それで私たち警察軍は、住民に向けて発砲せざるを得なくなった。」

警察と現地の自治体はこのように説明した。マハシュトラ州の内務省大臣は地方議会で、600から700人のデモ参加者が現地の警察を襲い、発砲した警察の玉に当たって一名が死亡したと証言した(注2)。同大臣によれば、デモ隊は警察が使用していた建物を襲い、警官隊の副隊長を含む数人に怪我を負わせたという。

現地では、原発建設のために多くの農民と漁師が移転を迫られている。住民たちは政府からの補償金の受け取りを拒否し、既に何度も反対運動を行っている。

(一部編集)

(注1)世界最大の原子力発電施設となる予定。

(注2)bastamag.netの7月18日の記事によれば、インド当局はデモの直後に1500名の住民を逮捕・拘束している( « Jaitapur, candidat à un second Fukushima ? », bastamag.net, 2011.07.18)。
http://www.bastamag.net/article1665.html

( « Nouvelles manifestations anti-EPR à Jaïtapur », FTV avec agencies, 2011.4.20)テレビ放送「France 2」によるオリジナル記事(仏語です)
http://info.france2.fr/monde/nouvelles-manifestations-anti-epr-a-jaitapur--68443059.html

2011年10月18日 (火)

原発輸出の最前線、インド・ジャイタプール 「原発建設反対デモに警官隊が発砲、住民1名死亡」の背景とその後(予告編)

福島原発事故が起きた直後の4月18日、世界有数の生物の宝庫として知られるインドのジャイタプール(注1)で、警官隊が原発建設反対デモを行っていた住民に発砲、1名が死亡し8名が重傷を負う事件が起きました。

インド政府がジャイタプールに最新型の「ヨーロッパ加圧水型炉(EPR)」による原発(注2)6基の購入を予定する相手は、フランスのアレバ社。フランス政府は費用の一部について融資を支援しています。


「私たちの国から強権国家に原発が輸出される時、海の向こうでは何が起きているのか。」


事件のニュースは、福島原発事故の後、原発に疑問を抱き始めていたフランス市民の心を強く揺さぶりました。

住民死亡事故から5ヶ月がたった9月19日、ウィーンで開かれたIAEAの会合に出席したスリクマール・バネルジー インド原子力委員長は、福島原発事故の発生を受けてフランスが実施している原発安全性テストの結果が出るまでは、アレバ社との契約締結を延期することを宣言しました。しかしインド政府は原発購入に向けた前向きな態度を崩していません。

ここではジャイタプールを巡って起きた出来事を以下のように分け、次回より数回にわたって振り返ってみたいと思います。


(1)4月19日の原発建設反対デモの状況
(2)デモに至るまでの住民による原発反対運動とインド政府の対応
(3)9月にインド政府が発表したアレバ社との契約延期

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

(注1)首都ムンバイから約250キロの距離にあるインド西岸の町。

地図はこちら(英語のウィキペディアより)
http://en.wikipedia.org/wiki/Jaitapur_Nuclear_Power_Project

(注2)アレバ社が開発した「第三世代型」とも呼ばれる新型原子炉。従来の原子炉より安全で長持ち(寿命は約60年)、かつ経済性が高いとされる。しかしフランス国内のフラマンビル原発、フィンランドのオルキルオトー原発などで着工した同型の原子炉建設はトラブルにより頓挫。フラマンビル原発については費用負担の増大などにより中止の声も高まっている。しかしアレバ社は別途2基の建設契約を獲得した中国・広東省で新規建設を進めている。

2011年10月16日 (日)

参考:「福島 原発労働者の実態」/ドイツZDFテレビ

ドイツZDFテレビが行った、福島原発で働く作業員および東京電力へのインタビューの模様。sievert311さんがupしてくださっています。既にご覧になった方も多いかと思いますが、参考までに掲載します。

http://www.youtube.com/watch?v=aAE-QBmC1VA&feature=player_embedded

「世界の『怒れる者』、初の世界行動へ」フランス国際放送(10月15日)

10月15日、生活の不安定化や(富を独占する)金融業界に「怒る」人々による初めての世界行動が行われ、世界の82カ国、900以上の大都市で多数の人が参加した。

この日世界で行われた平和デモは、「世界を変えるために団結しよう」を合い言葉に「10月15日ネット」(15october.net)がウエブサイトで呼びかけ、実施されたもの。

ニュージーランドのオークランド(参加者3千人)、オーストラリア・シドニーの中央銀行本部前(参加者2千人)を皮切りに、地球の自転とともに各地で開始された。

南半球でのデモに続き、東京では脱原発を目指す市民が(中心となり)デモを開始。
<画像>
http://www.rfi.fr/general/20111015-indignes-planete-font-entendre-occasion-leur-premiere-journee-mondiale

その後、フィリピンのマニラではアメリカを非難するスローガンを掲げた市民たちがアメリカ大使館前で抗議行動を行った。台湾の首都、台北では台北証券取引所前に人々が集まり集会を行った。

その後ロンドンの金融街シティーで行われたデモには、ウィキリークスの創始者ジュリアン・アサンジュが飛び入り参加。「僕らはここで起きていることを支持する。ロンドンの銀行システムは汚職から生まれた金の恩恵を受けているから」と述べた。

ヨーロッパにおけるもう一つの金融界の象徴であるヨーロッパ中央銀行前(ドイツ、フランクフルト市)には5千人以上が集合。その他、マドリード、パリ、ローマ(参加者、数十万人)、ニューヨーク(参加者、数千人)などでも集会が行われた。

(Les « indignés » de la planète se font entendre à l’occasion de leur première journée mondiale, Radio France Internationale, 2011.10.15)
http://www.rfi.fr/general/20111015-indignes-planete-font-entendre-occasion-leur-premiere-journee-mondiale

2011年10月14日 (金)

今、改めて食品汚染を考える(その3)「姿や場所を変える汚染食品」/『食卓にあがった放射能』高木仁三郎

「その2」に続き、『食卓にあがった放射能』(高木仁三郎&渡辺美記子著、七つ森書館)から、チェルノブイリ事故の後に起きた輸入食品への異変を中心に、身近な食品汚染について考えます。

(当初「その2」としてまとめていましたが、あまりにも長い(!)ので二つに分けました。ご了承ください。)

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

●家畜用飼料に広がる汚染

汚染された脱脂粉乳は廃棄されず、直接私たちの口に入る食品だけではなく牛や豚の飼料にもまわされた。

1988年、ポーランド・イギリス・西ドイツ等の国から輸入された飼料用の脱脂粉乳からは、最大で1,060 Bq/kgの汚染が検出され、基準を上回るものについては日本の港から原産国に送り返された(p.140、表6−3。当時の日本の輸入基準は370 Bq/kg)。

日本国内で使用された家畜用脱脂粉乳からは、その後も高い汚染が検出されている(セシウム134と137の合計値。最大値のみ記載。1988年〜1989年製造。p.139、表6-2)。汚染された飼料で生育された家畜の肉や乳への影響が懸念される。

     子牛用 260 Bq/kg
     豚用   215 Bq/kg
     酪農用 110 Bq/kg


●漂流する汚染食品

事故から約3年半後の1989年8月の時点でも、モスクワ等で売られているソーセージ類にはチェルノブイリの汚染肉が多く混入していた。これは、保健省による汚染肉の廃棄処分命令にも関わらず肉が廃棄されず、汚染が比較的低い肉と混ぜてソーセージに加工された結果である。当時、「目新しくない」と現地の新聞では記事として報道すらなされない状況だった。

汚染牛は形を変え、海をこえていった。1989年9月には、アイルランド産の汚染牛肉数百トン以上がオランダで冷凍加工された後に西アフリカへ輸出され、現地の住民にパニックが広がったことが報道されている(p.142)。

また、1988年のはじめ、インド政府はアイルランドより低価格のバター200トンを輸入しミルクに加工して市場に出そうとしたが、「いかなるレベルの汚染物も安全ではない」としてノーベル賞受賞者や労働組合を巻き込んだ反対運動が起きた。


●まとめ

以上のように、汚染された生産物が廃棄されず、国内や他国で加工品に使われたり家畜飼料として使用され、知らないうちに身の回りに出回ることも考えられる。著者は、市民が行政に対し基準値と検査体制の厳格化を求めるとともに、行政・市民の両方が食品の汚染を計測する体制を整える動きが広がりつつあることを記している。

(了)

今、改めて食品汚染を考える(その2)「姿や場所を変える汚染食品」/『食卓にあがった放射能』高木仁三郎

福島原発から約250キロ離れた横浜市で、堆積物1キロ当たり195ベクレルのストロンチウム90が検出されました。

     「横浜でストロンチウム検出 100キロ圏外では初」(朝日新聞 10月12日)
      http://www.asahi.com/national/update/1012/TKY201110110626.html?ref=goo

私たちが思っていた以上に広い範囲で、ストロンチウムその他の放射性物質が降り注いだ可能性があります。

ストロンチウムはカルシウムに近い性質を持ち、骨に蓄積して放射線を出し続けることで白血病などの癌を引き起こします(半減期は29年、体内から排出されるまでの半減期は18年)。あらかじめカルシウムを摂取しておくことで、ストロンチウムが体内に取り込まれるのを防ぐことができると言われています。安全な食品から良質のカルシウムをとって、被曝を防ぎたいものです。

9月に名著『食卓にあがった放射能』(高木仁三郎&渡辺美記子著、七つ森書館)を御紹介して以来、随分時間が経ちました。今回は「その2」として、チェルノブイリ事故の後に現れた輸入食品への異変を中心に、「手を変え品を変える汚染食品」をテーマに、もう一度身近な食品汚染について考えてみたいと思います。

尚、ブログでお伝えできる情報には限りがあります。本書は科学者の著作ですが、チェルノブイリ原発事故の際に起きた食品汚染の状況を具体的なデータを示しつつ一般向けにとても分かりやすく解説した良書です。このテーマに御興味のある方は、本を購入されるかもしくは図書館で借りられて、汚染のメカニズムを体系的に理解されることをお勧め致します。

<御参考>
『食卓にあがった放射能』(高木仁三郎&渡辺美記子著、七つ森書館、1400円+税)
http://pen.co.jp/index.php?id=596


(以下、高木・渡辺両氏の著作から要点をまとめました。)
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

1986年のチェルノブイリ原発事故の後、汚染度の高い乳製品、肉、野菜の多くは廃棄されず、薄められて他の食品に加工されたり、基準や検査の厳しくない国に輸出された。この時期にヨーロッパから日本に輸出された食品からも、高いレベルの放射能が検出されている。


●汚染小麦がパスタに

イタリアやギリシャではパスタの原料となる小麦が汚染された。小麦としては放射能汚染の規制値を超えるために販売できないが、パスタ製品に加工すれば規制値を下回ることになっていた。

これを受けて、事故から2年半以上たった後に日本国内で市販された輸入食品からも、高い汚染が検出されている(セシウム134と137の合計値。1987年2〜3月に計測。「バリラ」のみ1988年10月の計測値。p.84、表4−3;p.98、表4−10)。

     スパゲティ
        「リカルディ」  123.7 Bq/kg
      「バリラ」  55 Bq/kg 
         http://www.barilla.co.jp/pasta.html

     マカロニ(「ブィトーニ」) 54.8 Bq/kg

「バリラ」のパスタを一度に150グラム、週1回食べるとすると、1年間のセシウム摂取量は396 Bqになる。

ここで注意しなければならないのは、各食品の汚染濃度だけではなく食品の摂取量だ。主食となる食品(米、パン、パスタなど)やまとまった量を頻繁に摂取する食品(牛乳など)については、少ない量の汚染であっても年間の放射性物質摂取量で見れば大きな数字になる。


●汚染牛乳が脱脂粉乳、そしてチョコレートやアイスクリームに

イタリアでは、チェルノブイリ事故の後、ある乳業メーカーが汚染牛乳を長期保存用のパック詰め(「ロングライフミルク」)にし、製造年月日をチェルノブイリ事故前の日付に偽って売っていたことが暴露された。その他、1987年10月にイタリアから輸入されたアイスクリーム・ペーストで417 Bq/kgの汚染が見つかり、日本の港から送り返されている(p.93、表4−8)。

脱脂粉乳はアイスクリームやヨーグルトなどの乳製品、チョコレート、パン、クッキーなどの加工食品に広く使われているため、ヨーロッパを中心にこれらの食品にも汚染が広がった。日本に輸入され市販されたものからも、汚染が検出されている。

     チョコレート菓子「フェレロロシェ」(イタリア産) 83 Bq/kg
http://www.amazon.co.jp/フェレロ-ロシェ-16粒-T16-並行輸入品/dp/B00471P9EA 
     
     チョコレート菓子(非特定) 50.4 Bq/kg
     ウエハース菓子      40.7 Bq/kg
     ナチュラルチーズ      46.3 Bq/kg

(セシウム134と137の合計値。1987年2〜3月に計測。フェレロロシェのみ1988年10月の計測値。p.84、表4−3;p.98、表4−10)

(その3に続く)

2011年10月 9日 (日)

「チェルノブイリ原発事故後の癌発生にあえぐコルシカ地域議会、被曝危険性の周知を怠った政府責任者への訴訟打ち切り判決に反対動議」ルモンド紙(10月8日)

フランスのコルシカ地域議会(注:コルシカ島内の2県を統括する地方議会)は10月7日夜から8日にかけ、9月7日にパリ控訴院(高等裁判所に相当)が(チェルノブイリ原発事故後に「放射性雲はフランス国境で止まる」等と繰り返し発言した当時の被曝対策責任者で)放射線防護中央局局長だったピエール・ペルラン教授に対し行った免訴(有罪・無罪の判断無しに訴訟を打ち切ること)判決に反対する動議を全会一致で採択した。

(地中海に浮かぶ)コルシカ島では、1986年にチェルノブイリ原発事故が起きて以来、数年間のうちに癌や甲状腺疾患をわずらう患者が激増。甲状腺癌にかかった患者たちが、フランス国内における放射性雲の影響を争点に訴えを起こしていた。9月7日にパリ控訴院が行った免訴判決に、コルシカ島の住民たちは怒りをあらわにした。

この動議でコルシカ地域議会は、「真実を明らかにするための司法的過程に終止符を打とうとする政府の物事の進め方に憤激している」と表明した。コルシカ地域議会の議員たちは又、「この問題について(他国を含めた)ヨーロッパ市民に具体的かつ倫理的な観点から証言してもらうため」、パリでフランス国内外に向けた記者会見を実施する方針を合わせて採択した。

パリ控訴院は(9月7日の判決で)チェルノブイリ原発事故によるフランス国内での測定可能な健康被害はなかったと推定。特に、ペルラン教授は潔白との判断を示していた。ペルラン教授は2006年、「深刻な詐欺」を行った罪で、(当時の政府関係者の中で)唯一審理の対象となっていた。この裁判に関して損害賠償を請求している「チェルノブイリ(原発事故による)フランス人被害者の会」は、本件を担当するベルナール・フォ弁護士によれば、この判決の破棄を求め最高裁判所に上告する可能性がある。

(一部編集)

(LeMonde.fr avec AFP, « Tchernobyl : l’assemblée corse vote une motion contre le non-lieu », Le Monde, 2011.10.08)

2011年10月 7日 (金)

「仏マルクール核廃棄物処理施設での爆発死亡事故:仏当局、事故現場の放射線レベルを当初発表値から約480倍上方修正」/CRIIRAD研究所(9月30日)

「放射能に関する独立研究情報委員会」CRIIRAD研究所は9月30日、9月12日にマルクール核廃棄物処理施設で起きた爆発死亡事故(死亡1名、重軽傷4名)に関するプレスリリースを発表した。(以下、要約です)

これによると、フランス当局は爆発が起きた放射性金属廃棄物用の溶解炉から検出された放射線量を、当初6万3千ベクレルと発表していたが、フランス原子力安全委員会(ASN)は9月29日、施設を運営する(フランス電力公社およびアレバ社の合弁子)会社が報告していた数値は誤りだったとして公式ホームページ上の数値を修正。当初発表値より476倍高い3千万ベクレルの放射線を測定していたことを事実上認めた。

CRIIRAD研究所は、爆発発生当時に溶解炉の中にあった4トンの放射性金属廃棄物から発生した放射能について、放射線防護原子力安全研究所(IRSN)が発表した放射線量が、爆発事故で死亡したジョゼ・マラン作業員の体から計測された毎時8.5マイクロシーベルトという放射線量(注)に比して異常に低い数値であると当初から指摘していた。

CRIIRAD研究所は23日、「秘密」を明らかにし情報を公開するよう、IRSN、原子力安全局、保健・産業・環境の各省に対し公開書簡を送付。また29日にはニーム市の裁判所に対し、放射線量を示す地図の作成と放射線量に関する計測結果の分析を行うよう指示を出すことを求めるとともに、476倍もの数値の誤差が発生し修正が行われた背景説明を求め不服申し立てを行った。

尚CRIIRAD研究所は、公表されている放射線量の値に比較して実際にはその10倍から100倍の濃度の放射性物質が放出されたと仮定すると、(マルクール施設が一般の原子力発電所に比較して更に汚染物質の排出基準が緩い施設であるにも関わらず、)同施設が許可されている基準値を上回っていた可能性があると示唆している。

(注)本件を担当するロベール・ゲリ裁判官は9月28日、爆発事故で死亡した作業員の体から検出されたこの放射線量の測定値を認める公式見解をホームページに掲載した。

※10月8日に一部の訳を修正しました。

(« Chiffres erronés, voire mensongers, sur la radioactivité des déchets : La CRIIRAD avait raison ! », CRIIRAD, 2011.09.30)
http://www.criirad.org/actualites/dossier2011/marcoule/cp_centraco.pdf

<参考>ブログ「Wonderful World」by山本節子さんによるスペイン紙プブリコ・エスパニョール紙の報道記事に基づく事故の解説

http://wonderful-ww.jugem.jp/?eid=355

2011年10月 6日 (木)

復活!「山本太郎が見た福島」/ANCHOR(7月20日)

俳優の山本太郎氏が7月に福島市を訪問し、現地の状況を取材した時の映像です。関西で放映されました。少し前のものですが、現在にも通じる内容だと思います。

しばらく前に別のサイトから削除された番組ですが、LunaticEclipsNuclea7さんがupしてくださっていました。ご覧になっていない方もいらっしゃるかと思いますので掲載します(この情報はユキさんから頂きました。いつもありがとうございます)。

番組名:「山本太郎が現地取材!福島の子どもたちを救え」by ANCHOR

その1
http://www.youtube.com/watch?v=WowsVF98W7g&NR=1

その2
http://www.youtube.com/watch?v=VYG_NlkKFU0&feature=watch_response

2011年10月 5日 (水)

「仏アレバ社系列企業、トリカスタン原発でのウラン流出事故で有罪判決」ルモンド紙/AFP(9月30日)

7月に火災事故を起こし、人々に大きな不安を与えたフランスのトリカスタン原発(注1)。アレバ社とフランス電力公社(EDF)の2社が、原発とその関連施設を運営しています。9月29日、以前起きたウラン流出事故に関し、アレバ社の系列企業が有罪判決を受けました。

<参考>
トリカスタン施設における火災事故 (BFM TV.com、仏語によるTV放送)
http://www.youtube.com/watch?v=5RuiBMXm0Nc

火災事故についての関連記事:フラネット(パリ通信)by飛田正夫さん
http://franettese.blogspot.com/2011/07/blog-post_5485.html 

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

アレバ社の系列企業であるソカトリ社は9月29日、フランス南部にあるニーム市(注2)の控訴院(高等裁判所に相当)において、2008年7月のウラン流出事故で「有毒物質を地下水に放出し、飲料水に重大な汚染を引き起こした」罪で有罪判決を受けた。

この事件は、2008年7月7日と8日の夜間、トリカスタン原発内にある放射性廃棄物の処理工場敷地内のタンクから74キロのウランがあふれ、周囲に漏れ出したもの。この流出により周囲の河川が一時汚染され、健康被害への予防措置が取られるに至った。この事故は、INES基準のレベル1に分類されている。

判決によると、ニーム市の控訴院はソカトリ社に対し、30万ユーロ(約3千万円)の罰金を支払うよう命じ、同時に損害賠償を請求した関連団体のそれぞれに対しても2万ユーロ(約200万円)の損害賠償金の支払いを命じた。賠償を請求した団体には「脱原発」(Sortir du nucléaire)、「地球の友」(Amis de la Terre)、グリーンピース、「自然なフランス」(France nature)などが含まれる。ソカトリ社は更に、裁判に参加した10名余りの原発周辺に住む住民に対しても、精神的損害に対する賠償金1万ユーロ(約100万円)を支払うよう義務づけられている。

ソカトリ社は2010年10月、カルペントラス下級裁判所(地方裁判所に相当)において、水を汚染し人々の健康や動植物に被害を与えた点については無罪の判決を受けたが、放射線防護を管轄する政府機関および国家の代表者に対し遅滞無く事故の報告を行う義務を怠った罪を認定されていた。

(一部編集)

(Philippe Desmazes/AFP,« La centrale nucléaire d'Areva au Tricastin, entre la Drôme et le Vaucluse », Le Monde, 2011.09.30)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2011/09/30/areva-reconnu-coupable-d-une-fuite-d-uranium-au-tricastin_1580417_3244.html 

注1)「トリカスタン原発」とは?(Wikipedia 英語版)
http://en.wikipedia.org/wiki/Tricastin_Nuclear_Power_Plant

注2)フランス南部に位置するガール県の県庁所在地。

2011年10月 1日 (土)

参考:「世界も驚く日本の基準値」/Team Coco

既にご覧になった方も多いかと思いますが、とても分かりやすく整理されているので御紹介します。

(Various TopicsのYukariさんに御教示頂きました。Yukariさん、いつもありがとうございます。)

http://kingo999.web.fc2.com/kizyun.html

« 2011年9月 | トップページ | 2011年11月 »