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2011年11月 2日 (水)

原発輸出の最前線(4)「インド・ジャイタプールの原発反対運動」その3/ルモンド・ディプロマティーク(4月19日)

前回に引き続き、ジャイタプールの記事を読んで行きます。

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「インド・ジャイタプールの原発反対運動」

プラフル・ビドワイ(Praful Bidwai、ジャーナリスト、ムンバイ在住)
訳:木田剛(ルモンド・ディプロマティーク日本語・電子版2011年4月号)


4. 生物多様性と地震の危険
 
ジャイタプール原発計画には、植物学者たちによるとインド固有植物の密度が最も高い生態系の真っただ中という立地決定も批判の的だ。ここは生物多様性にとっても、それに依存した豊かな農業・園芸・漁業経済にとっても、かけがえのない地域である。山脈地帯にあるコンカン海岸には、5000種以上の顕花植物、139種の哺乳類、508種の鳥類、179種の両生類が生息しており、その内325種は絶滅が危惧されている(2)。地域の2大河川であるクリシュナ川とゴーダヴァーリー川の水源はここにあり,他に類を見ない生態系が存在するのだ。

 この地域では5000隻以上の漁船が操業している。ムスリムが住民の大多数であるナテ村に住む漁師、アムジャド・ボルケルは言う。「季節労働者に多くの州の最低賃金の3倍から4倍払えるくらいわれわれは稼いでいる。なのに原発はここの経済を破壊してしまう。われわれには漁業しかない。インド第1号のタラプール原発が地域の漁師を壊滅させたように、ここも原発に息の根を止められる。だから、農家と手を携えて反対運動を行っている」

 漁民たちは、特殊な構造物や沿岸警備隊の展開という施設周辺の警備態勢のせいで、漁場が狭められることを心配している。しかも、原発からは海水より5度高い水が毎日合計520億リットル放出されるようになるため、死んでしまう魚が増えるおそれがある。

 もっと深刻なのは、ジャイタプールが地震多発地帯に位置することだ。1967年12月11日にマグニチュード6.3の地震がジャイタプール北100キロのコイナで発生し、177人が死亡し、約5万人が家を失った。環境保護団体グリーンピースはこう指摘する。「ジャイタプールでは過去20年の間に、マグニチュード5を超える地震が3回起きている。1993年のマグニチュード6.3の地震は、9000人の死者を出した。2009年の地震では、ジャイタプールで橋が崩落した。立地の選択に当たって、こうしたことはまったく考慮に入れられなかった(3)」。インド原子力発電公社は、地震対策のために設計変更するつもりがあるかどうかを明らかにしていない。

(続く)

この記事は、ルモンド・ディプロマティーク日本語・電子版のサイトからは既に削除されていましたので、リンクは張っていません。フランス語版の出典記事はこちらです。
http://www.monde-diplomatique.fr/2011/04/BIDWAI/20396

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