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2011年11月10日 (木)

原発輸出の最前線(7):「インド・ジャイタプールは『第2の福島』となるのか?」その2/バスタマグ・ネット(7月18日)

前回に引き続き、世界の市民団体がフランスのサルコジ大統領にインドの町ジャイタプールにおける原発建設への出資をやめるよう求め送った書簡の後半を読んで行きます。

ジャイタプールと福島の類似点を指摘する手紙の前半では、次の2点が指摘されていました。


(1) ジャイタプールが活断層の上に位置しているにもかかわらず、地震の危険性を無視して原発建設予定地に選ばれたこと

(2) インド政府は小規模な原発ですら炉心溶融などの深刻な事故を起こしており、大規模かつ複雑な原発を運営・管理する能力に疑問があること


後半では、インド政府内の安全管理体制や原発の設計について見て行きます。

(以下、サルコジ大統領に送られた手紙の続きです。小見出しはフランスねこによるものです。)
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2. 原子力推進官庁が原発の安全を監督

欧州議会では、「EUメンバー国における(原子力部門の)監督官庁は、他の公的役割、および原子力推進部門から完全に分離されていなければならない」と定めています。しかし、インドにおける原子力分野の監督官庁である原子力監督委員会はこの基準を満たしていません。原子力監督委員会は、実際には原子力エネルギーの推進を所管する原子力省の下部組織なのです。原子力省はジャイタプールに原発を建設し運営したいと考えている国営企業(NPCIL)の所有者でもあります。

原子力監督委員会の委員長をつとめたゴパラクリシュナン博士が指摘する通り、こうした事実は原子力の安全管理を深くおびやかしています。

「原子力省はこうした(原子力監督委員会との間にある)上下関係を意図的に利用し、原発の安全性への評価や、原子力監督委員会による様々な決定に、直接・間接に影響を与えてきました。原子力監督委員会はこうした介入によって、(原子炉の安全に関し)重要な部分が何箇所も改ざんされた報告書を承認し、公衆の安全を考慮するのであればただちに停止しなければならないであろう状態にある原発の稼働を許可しながら、原発の安全に関する特定の問題について、その深刻さを実際より軽く見なしてきたのです。

最近インド政府は、将来独立した原子力分野の監督官庁を作る意向であると述べましたが、それでもジャイタプール計画の承認・準備プロセスはこれまでどおりのペースで進められてきています。


3. 原発設計上の問題点

こうした文脈において、ジャイタプールに建設が予定されている原子炉の設計についても幾つかの問題があること、そしてそのために、福島原発事故が起きたのと同様の状況に置かれた場合にこの原発が脆弱であることについても、注意を払って頂きたいと思います。

たとえば、ジャイタプール原発では使用済み核燃料を安置するプールが原子炉格納容器の外に配置されることになっており、原子炉に何らかの損傷があった場合には、この使用済み核燃料プールが直接影響を受けることになります。周りに大量の放射性物質を拡散させる汚染源となる可能性があるのです。

ところで、原子炉の運転室は原子炉の近くに設置されることになっており、深刻な放射能漏れが起きた場合には近づくことができなくなります。最後に、ディーゼルエンジンを搭載した発電機は床の近くに置かれており、床が水浸しになった場合には使えなくなります。

もう一つ知っておかなければならないのは、インドが核拡散防止条約に加盟することを拒否している大変稀な国の一つであるということです。この事実は、インドが手に入れた原子力技術や原子力に関連する物質が、軍事目的に使われないとは限らないということなのです。


(次で最終回です。お楽しみに。)

(« Jaitapur, candidat à un second Fukushima ? », Bastamag.net, 2011.07.18)
http://www.bastamag.net/article1665.html

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