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2011年12月30日 (金)

事故「収束」宣言後の福島第一原発と消される被曝労働者(その2)/フクシマ・オーバー・ブログ(12月17日)

(「その1」からの続き)

2. 「闇労働」の実情と公式記録から消される高度被曝作業員

(福島第一原発で東芝系列会社の請負作業員として汚染水の処理に従事した)独立系記者の鈴木智彦記者はまた、福島原発内の事故処理現場における悲惨な労働環境について証言し、作業員が被る健康被害へのリスクに警笛をならしている。

すなわち、臨時の請負作業員についてはその経歴すら確認しない。東芝と日立が繰り広げる「競争」のせいで、共有されるべき情報が互いに隠されている。日本ではこうした情報全てが日常的に隠されている。原発作業員が契約の中で、現場で見聞きしたことを外部の人間に話す権利を奪われているからである。

東京電力は6月20日、福島第一原発で事故処理作業に従事した69名の作業員に関する名簿を紛失したと発表した。東京電力が「紛失」した名簿に記された作業員の数は、その後7月21日のNHKによる発表では198名、12月15日のFukushima Diary(注2)によれば840名にまで膨れ上がっている。これら「行方不明」扱いの作業員たちの健康状態については、これまで継続して危惧の声が上がってきている。

Fukushima Diaryによれば、3月から7月にかけ福島第一原発で働いた21歳の作業員が心筋梗塞で死亡している。死亡後に遺体の解剖が行われなかったために、この作業員の死は福島原発における公式の死亡者記録からは消されている。福島原発から東に22キロの距離にある川俣町に住む自営業の佐久間さんが、岩上靖己記者の取材に答え明らかにしたものだ。(注3)

死亡した青年には、銀行に三千万円の借金があった。自分の身に及ぶ放射能の危険を知りながらも、福島原発へと働きに向かったのである。こうした証言によって、最も汚染された地域で極限の状態での作業を強いられている「名前の無い」労働者たちの状況が明らかになっている。毎時1〜2シーベルトもの放射線量の場所で除染を強いられるなど、最悪の条件下での労働を強制され、最後には(死亡して)「行方不明者」にされてしまうのである。

原発から20キロ圏内の立ち入り禁止地域を守る警察官もまた、被曝の被害者である。彼等は自らが働く場所の放射線量を知らされていない。佐久間さんが計測した時には、毎時約100マイクロシーベルトを記録していた。警察官に死亡者が出ても、彼等は原発による死亡者リストには加えられない。原発作業員ではないからである。

ホコリよけのマスク一つで汚染地域に立つ警察官たちは、自分たちの身が危険にさらされていることを知っているのだろうか?今日、実際に何人の関係者が原発事故に関する作業の後で生存しているのかは明らかになっていない。東京電力が公表している匿名のリストでは、確認が不可能なのだ。

(抜粋、一部編集。小見出しはフランスねこが付けました。)

(« Les disparus de Fukushima », Fukushima over blog, 2011.12.18)
http://fukushima.over-blog.fr/article-les-disparus-de-fukushima-93065109.html 

(注2)Fukushima Diary http://fukushima-diary.com/

(注3)
● 「福島県伊達郡川俣町 東電住民説明会 10月20日」
(岩上安身オフィシャルブログUstream) http://iwakamiyasumi.com/archives/13861#more-13861

●<参考>「21歳原発作業員の死について東電を追及した福島県川俣町の佐久間忍氏インタビュー」(Tommy さんのマイページ 10月25日)
http://www.freeml.com/bl/8513681/37822/

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コメント

大昔.約30年前に関西電力の知り合いに聞いたことがありました。
昔からも 電力会社の社員は危険な場所には入らないのは東電と変わらないですね

奥田さん

遊びに来てくださってありがとうございます。「最初は原発を取材するつもりではなかったのが、ヤクザについて行ったら福島原発にたどり着いた」という鈴木記者の言葉が印象的でした。警察官等の公的機関から派遣される末端の関係者についても、被曝対策を行わないのであれば、政府予算で危険な地域へ派遣するのをやめるべきではないでしょうか。

ご返事 頂き、ありがとうございます。
この福島原発事故で 今までの日本政府が法治国家を自ら否定したことが明らかになりました。
日本国憲法の司法 立法 行政 三権分立を政府が握りしめて強権を持って(国民の人権)民主主義を圧力で抑えて危険な原発を推進した結果による出来事だと考えます。
それ故に問題の解決は正直なところ残念ですが、現状では厳しいのではと思います。

奥田さん

新年あけましておめでとうございます。又、お返事ありがとうございました。
確かに現状は大変厳しいと思います。少しでも良い方に変えることはできないのだろうか、と思いますが。。
政府や政党のみならず、自治体やメディアも含めて、市民がその動きを見つめ声をあげてゆくしかないのかもしれません。私も今年はもっと勉強しなければと思っています。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

コメントをありがとうございます
絶対に許してはいけません。お互い頑張りましょう。

≪インドへの原発輸出≫と検索して、こちらのブログを知りました。
今日のブログに、かなり引用させていただきました。
事後になりましたが、どうか ご容赦、ご了承下さい。

12月18日の私たちの茶話会で紹介されていたのは
そういえば、フランス猫さんのブログだったかも?と思いました。
お気に入りにして、時々、拝読、勉強させていただきます。

はてなのゆりさん、

あけましておめでとうございます。遊びに来てくださってありがとうございました。
引用・リンク等、どうぞ御自由になさってください。ベトナムに続きインド、トルコ、リトアニア。。多くの国に、私たちの国から原発が輸出されようとしています。今年も地道にこれらの動きについてwatchしてゆきたいと思います。ひき続きどうぞよろしくお願いいたします。

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