無料ブログはココログ

« 「テント村を守れ」世界から枝野大臣に数万人の抗議メッセージ/フクシマ・オーバー・ブログ(1月28日) | トップページ | 廃棄物処理場を持たない台湾、「世界で最も危険な原発」の建設を再開/ルモンド紙(2月8日) »

2012年2月 6日 (月)

福島で故郷を思う 〜原子力施設をかかえる仏自治体の首長らによる南相馬市訪問(1)/ルモンド紙(2月2日)

1月末、フランス各地で原子力施設をかかえる自治体の市長たちが南相馬市を訪問しました。これから数回に分けて、彼等の目に映った福島の様子、そして彼等自身が自分の町の将来について考えたことについて御紹介します(小見出しは訳者によるものです)。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

●フランスから福島へ

「美しい福島の農村が、今日こうして放射能に汚染されて、そして次々と車窓を通り過ぎてゆくのを見る時、私は自分の故郷のことを思わずにいられません。そして私たちの土地がこれからどうなってゆくのか、と考えずにいられないのです。」

心の中の思いが、言葉となって一度にあふれてゆく。バスの窓際で福島の美しい自然の風景に目を見張りながら、アンドル・エ・ロワール県シノン市からやってきたイヴ・ドージュ副市長はつぶやいた。

雲一つない空に高く太陽がのぼり、雪を頂く山々を背景に、もはや耕されていない田園とどこまでも続く森が広がっている。この絵はがきから抜け出したような美しい風景に魅せられているのは、イヴ・ドージュ副市長だけではない。(原子力施設を抱える)フランス各地の自治体からやってきた他の7人の首長たちも同様だ。

彼等は、日本の北東地域に位置する福島県で数日を過ごすためにやってきた。旅の目的はただ一つ。

「福島原発での事故と事故による被害に、日本の地方自治体たちがいかに立ち向かっているのかを見届けること。」

である。

今回の旅は、フランスの地方自治体による活動を国際的な舞台で支援する「都市連合」が、日本にある同様の団体組織「クレア」と協力して1月12日から14日までの日程で企画した。2011年3月に福島第一原発で起きた事故に日本もフランスも同じく強い衝撃を受けたことをきっかけに生まれた企画だ。

招かれたのは、原子力施設を抱えるフランス各地の自治体で活躍する市長たちだ。マンシュ県ラ・アーグ市、シノン市、上ライン県フュッセンハイムからも参加があった。

3月11日の大地震と津波、そして特にチェルノブイリ原発事故以来、史上最悪の原発事故に見舞われたこの地に、数日の間全身で浸る―この大きな悲劇を身をもって体験するこの機会について、(旅の企画者であり)フランス都市連合の代表をつとめるベルトラン・ギャレは、「この学び多き旅にもっと多くの首長が参加してほしかった」と残念がる。                                                                                                                  
●未来予想図

「学び多き旅」、そして激しく心を揺さぶる旅でもあった。

「私たちにとって」

とイヴ・ドゥージュ副市長は言う。

「この旅は(これから私たちの町で起きることの)具体的な例を示しているのです。耳にしたこと全てにひどく心が乱れます。将来、誰がここに住みたいと願うでしょうか?どんな会社がここに投資をしたいと思うでしょうか?」

なぜなら、これらの市長たちはこの数日の間、日本でも最も広い県の一つである福島を早足で歩き回り、事故を起こした原発の周辺20キロ半径に設定された立ち入り禁止区域を訪れ、地元の議員、首長たち、そして住民たちからの話に耳を傾けて、10万人以上の人を避難させなければならない事態を招いた大惨事、その収拾に今後40年の時間と1兆1500億円もの経費を必要とする非常事態の現状を、まざまざと目の当たりにしたのである。ただしこの時間と経費の試算には、今後数年のうちに何千人もの人々の身体に感じられることになるであろう健康被害の影響や、長い間続くであろう放射能による汚染の問題は考慮されていない。

(続く)

(Philippe Mesmer, « A Fukushima, des maires français face à « l’ennemi invisible », Le Monde, 2012.02.02)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2012/02/01/a-fukushima-des-maires-francais-face-a-l-ennemi-invisible_1637285_3244.html

« 「テント村を守れ」世界から枝野大臣に数万人の抗議メッセージ/フクシマ・オーバー・ブログ(1月28日) | トップページ | 廃棄物処理場を持たない台湾、「世界で最も危険な原発」の建設を再開/ルモンド紙(2月8日) »

コメント

フランスねこさんへ
素晴らしい企画で嬉しいですね。
しかし、何故 日本のマスメディアは報じないのか情けなく悲しい国かと……
まっ、福島にとって明るい兆しとなるでしょうね。
人間として人として政治を超えた連帯として育んで力強く生きて頂きたいと思います。


そうそう 過去の記憶ですが、フランスの農家の方々は国に対してデモなどで.主張を明確にされていましたね。

奥田さん

メッセージをありがとうございました。私も原子力施設をかかえる自治体同士の交流には大きな意味があると思いました。また時間を作って続きを訳してみたいと思います。

おっしゃるとおり、フランスでは、農家も労働者も学生も公務員も。。みんな楽しみながらデモ等で自分たちの主張をごく自然に行う文化があると思います。自分の意見を伝えつつ建設的な形で政治に参加する、そんな自然な姿勢があるように感じます。寒さが続きますが、どうか御自愛ください。

フランスねこさんへ
他力本願でない意識が 育っていけば よい社会になるでしょうね。
私は そんな社会を見れるか 判りませんが 早く見れるように私なりに動きます。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1487303/44012957

この記事へのトラックバック一覧です: 福島で故郷を思う 〜原子力施設をかかえる仏自治体の首長らによる南相馬市訪問(1)/ルモンド紙(2月2日):

« 「テント村を守れ」世界から枝野大臣に数万人の抗議メッセージ/フクシマ・オーバー・ブログ(1月28日) | トップページ | 廃棄物処理場を持たない台湾、「世界で最も危険な原発」の建設を再開/ルモンド紙(2月8日) »