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2012年3月

2012年3月29日 (木)

しばらく(4月10日頃まで)旅行に出かけます

いつも御愛読いただきありがとうございます。

大変勝手ながら、ねこは所用にてしばらく(4月10日頃まで)旅行に出かけます。この間、インターネットが通じるかどうか分かりませんので、ブログも基本的にお休みさせて頂きます。

それでは、桜の季節にまたお会いしましょう。

フランスねこ

2012年3月28日 (水)

フランス人の3分の2以上が国内で福島原発事故相当の事故発生を懸念/ルモンド紙(3月27日)

67%のフランス人が、「日本で起きたのと同じ規模の深刻な原発事故がフランスでも突発的に起きる可能性がある」と考えている。CSA社が国際環境団体グリーンピースの委託を受け、3月19日から20日にかけて実施した世論調査の結果で明らかになった。グリーンピースはこの結果を「3分の2以上の国民が国内58基の原発から75キロ圏内に住む」フランスで原発の危険に対する意識が高まりつつあることの表れ、と見ている。

調査の結果によると、回答者の80%が「フランスは原子力に依存しすぎている」と考えており、75%が「原発が老朽化しつつあり、事故が起きる危険性が高まっている」と答えた。又、回答者の圧倒的多数が「原発事故が起きた場合にどのような対策を取れば良いのか十分知らされていない」(88%)「事故が起きた場合にどのような対策を取るべきか、について十分自分の意見を聞いてもらっていない」(84%)と考えており、54%の人が「自然代替エネルギーの開発を進め、電気を節約することによって原発をやめることは可能」と答えている。

( « Deux tiers des Français redoutent un accident », Le Monde, 2012.03.27)

2012年3月27日 (火)

「インド政府、機動隊による原発反対集会への妨害現場から報道関係者を締め出し」/国境なき記者団(3月21日)

インド最南端の海岸で建設が進むタミルナド州クダンクラム原発。政府に不当に拘禁された報道記者の救出やメディア規制への監視を行う国際組織「国境なき記者団」(注1)は3月21日、クダンクラム原発の建設に反対する地元住民の集会を取材しようとした現地報道機関の活動を不当に妨害したとして、インド・タミルナド州政府を非難する声明を発表しました。

クダンクラムでは大多数の地元住民が原発の危険性を理由に建設に反対しており、福島での事故以降、反対の声は更に強くなっています。

<参考>テレビIBN Liveによる住民たちによる抗議の座り込みの様子(動画、英語です)。抗議行動を支援するドイツ人が本国に強制送還された他、住民たちへの支援を規制する政府による慈善団体への監視と締め付けが強まっている。
http://www.youtube.com/watch?v=iMhtjuUAPT4

この日は機動隊に封鎖され立ち入りが禁止されている(注:水、電気、食糧の搬入も全て止められているとの情報もあります)クダンクラムを離れ、近隣の町で平和的な集会を行っていた住民たち500名余りの身柄を機動隊(注2)が拘束、同時にタミルナド州政府は原発の建設を請け負うロシア企業に建設再開へのゴーサインを出しました。こうしたインド政府の対応に、世界中から国際的な非難が高まっています。インドに原発を輸出しようとしている日本。私たちの国もまた、いつかロシアと同じ立場に立つのでしょうか。

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3月21日朝7時頃、クダンクラム原発の建設に反対する住民たちの集会を取材しようと(近隣の)イディンタカライ村に入ろうとした「NDテレビ」、「タイムズ・ナウ」、「タイムズ・オブ・インディア」その他のインド国内報道各社は、機動隊によって入村を阻止された。しかしメディア関係者からの抗議の後、報道各社は最終的に入村を許可された。

電話での取材に対し、タミルナド州警察の総監は機動隊にメディア締め出しの指示を出したことを否定している。タミルナド州政府は3月19日より原発の建設予定地の地名を取って名付けられた「クダンクラム作戦」を展開、原発建設に反対し5ヵ月以上にわたってこの村に集まり抵抗を続けている「原子力に反対する住民運動」(PMANE)が主催する抗議行動に参加する市民への締め付けを強化した。

この作戦により、3月19日以降、警察は抗議に参加する住民たちが集会場所に近づくことを禁止、海岸を歩くことも含め禁止した。メディア関係者についても禁止が適用されており、行き来ができなくなったために現場から脱出できなくなっている記者もいる。

インドは報道が厳しく規制され自由が大きく制限されていることで知られている。国境なき記者団によれば、2011年から2012年の期間における報道の自由度ランキングでは世界179ヵ国中131位にとどまっている。

(抜粋、一部編集)

(注1)「国境なき記者団」:パリに本拠地を置く国際組織。欧米各国の政府やユネスコ等の国連機関からも資金援助を得ている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E5%A2%83%E3%81%AA%E3%81%8D%E8%A8%98%E8%80%85%E5%9B%A3 

(注2)仏語の記事では「警察」ではなく「機動隊」の語が使用されているためこのように統一します。

<参考>
●「インド原発反対で一時身柄拘束」NHK 3月25日
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120325/k10013950261000.html 

●「インド ロシア人専門家、『クダンクラム』原発の建設再開」The Voice of Russia 3月24日
http://japanese.ruvr.ru/2012_03_24/69458685/ 

(« Des médias empmechés de couvrir des manifestations anti-nucléaire », Reporters Sans Frontière, 2012.03.21)
http://fr.rsf.org/inde-des-medias-empeches-de-couvrir-des-21-03-2012,42170.html

2012年3月25日 (日)

被ばく被害者684人中、補償は4名のみ: 仏核実験の被害者への補償阻む「病気と被ばくの因果関係」/ルモンド紙(2月23日)

IRSNは、福島で実施されている被ばくによる健康被害に関する疫学調査(統計的手法による因果関係の確定調査)では、被ばくと健康被害の因果関係を確認することはほぼ不可能と指摘しました(注)。これは私たちにとって何を意味するのでしょうか。フランスが過去に太平洋とアフリカで行った核実験は現地の人々の健康に深刻な影響を与えました。しかし「病気と被ばくの因果関係を証明しなければ補償を行わない」という政府のルールは、健康被害に苦しむ人々を置き去りにし続けています。疫学という検証手法の限界を認知すべき時が来ているのではないでしょうか。

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フランスは1960年から1996年の36年間に太平洋に浮かぶポリネシア諸島とアフリカのサハラ砂漠で210回の核実験を実施、これらの地域を放射能で汚染した。フランス政府はこの事実を2010年に認め、過去の核実験による被ばく被害者への救済を約束したが、684名の人々が被害についての救済と補償を求める申し立てを行ったのに対し、これまでに補償を受けられたのは4名の病人もしくは死亡者の家族に留まっている(補償額は約160万円〜600万円)。

補償を受けることができた被害者がこれほどに少ない背景には、フランス政府が「放射能による被ばくが原因で引き起こされたと推定できる疾病についてのみ、補償する」との補償基準を固持していることによる。

2010年に制定された救済のための法律によれば、当時汚染地域にいた住民および軍隊関係者が病気になった場合には全員が補償を受けることができると定められている。しかし、国はこれと反対の考え方を示している。法律制定前に策定された「被ばくと病気の因果関係についての評価基準」がそのまま引き継がれたからである(注:この基準では、疫学による因果関係を証明できない疾病については補償を行っていない)。

被害者の補償申し立てを扱うセシール・ラブリュニー弁護士は、

「(『被害者全員を救済する』と規定している)法律の現状により近い精神にのっとった被ばくの評価手法を用いなければなりません」

と指摘する。この基準のために、「核実験による被ばく退役軍人の会」は政府と被害者への補償額について妥協しなければならなかった。

「私たちは憤っています。政府の不誠実な態度に。」

放射能汚染の被害を受けた地域から選出された国会議員であるジャン—パトリック・ジルは言う。核実験による補償問題を担当する防衛省は、今後新たな政令を出し、補償の対象地域を広げるとともに対象疾病リストに3種の癌を追加する「改善処置」を行うと発表し自画自賛している。しかし、核実験による被ばく退役軍人の会」の代表をつとめるジャン—ルーク・サンは防衛省を去り際にこう言った。

「そんなことでは(ほとんど補償を受けられない現実は)何も変わりはしません。政府は(因果関係を直接証明できなくとも被害者が救済されるよう)補償の枠組み全体を修正しなければいけないと(被害者が)言うなら、もう防衛省ではこの件を扱わない、そう言っているのと同じです」

(注)フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)「日本政府の被ばく調査は福島事故の健康被害を計測せず」
その1 http://franceneko.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/irsn1irsn228-b1.html 
その2 http://franceneko.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/irsn2irsn228-04.html 


(Nathalie Guibert, « Essais nucléaires : une indemnisation au compte-gouttes », Le Monde, 2012.02.23)
http://www.lemonde.fr/societe/article/2012/02/22/essais-nucleaires-une-indemnisation-au-compte-gouttes_1646781_3224.html

2012年3月24日 (土)

「世界の原発の80%が20年以上を経過、安全性に懸念」IAEA、原発の老朽化に警笛/ロマンディ・ニュース(3月13日)

「世界で稼働中の435基の原発のうち、80%は20年以上を経過しており、老朽化が原発の安全性に影響を与える懸念がある」

国際原子力機関(IAEA)が今後発表を予定している報告書の結論には、こう記されている。IAEAは福島原発事故から1年が経過した現在、関係者が議論を重ね作成したこの報告書の中で、多くの電力会社が原発の耐用年数を延長したいとの意向を示していると指摘した上で、老朽化する原発が安全基準を守りかつ発電を継続することができるかどうか不安があると指摘した。

IAEAの天野之弥(あまの ゆきや)局長はこれより1週間前、現在の原子力は福島原発事故が発生した1年前に比べ安全対策が向上したと述べている。しかし56ページからなるこの報告書では世界的な原発の老朽化に対する懸念が指摘されており、世界で稼働中の435基の原発のうち80%は、昨年末までに20年以上を経過したと主張している。更に原発全体の約70%は既に30年以上を経過しており、「大部分は当初の耐用年数を超えている」と述べている。報告書は電力会社に対し、交換不可能な主要部品(注)の老朽化についての安全対策に関する問題を詳細に分析するよう求めている。

(注)炉心等が含まれる。

(« 80% des centrales nucléaires dans le monde ont plus de 20 ans », Romandie News, 2012.03.13)
http://www.romandie.com/news/n/80_des_centrales_nucleaires_dans_le_monde_ont_plus_de_20_ans56130320121729.asp

2012年3月22日 (木)

日本近海の放射能汚染、続く(地図&動画)/ASR(3月18日)

自然環境調査の専門家集団、ASRは3月18日、福島原発事故から1年が経った今月時点での日本近海の放射能汚染の状況を、綿密な科学データに基づいた地図とシュミレーション動画で発表しました。

●今月時点での放射能による海の汚染状況(地図)
http://blog.surf-prevention.com/wp-content/uploads/2012/03/fukushima-ocean-radioactivite.jpg

●福島原発事故発生から現在までの汚染の拡大状況(Youtubeによる動画)
http://www.youtube.com/watch?v=7eh4nBVJTsw

<ASRによる解説>
福島原発事故の発生から1年が経つが、海洋生物体系には今だに大きな影響が見られる。このシュミレーション地図(注)は、2012年3月時点での放射能汚染水による海の汚染状況を示している。

事故が起きた当時に福島原発の近海にいた魚の幼生、海藻、植物性プランクトン、動物性プランクトンなどのその後の動きを 統計モデルを用いて追跡し、データとして分析し反映させている。海の中の食物連鎖を経て放射性物質が蓄積され移動してゆく様子についても、コンピューターを用いシュミレーションを行った上で反映させた。また、福島原発事故が発生してから2ヶ月の間、放射性の塵が空気中に絶え間なく排出されたことも考慮に入れられている。世界を巡る日々の海流の変化についても、そのデータを反映させた。

(注)これはシュミレーションであり、放射性物質の濃度に関する実測ではない。東京電力が日本政府による認可基準を上回る100ベクレル/cm3の放射性ヨウ素131を2011年4月に陸上で検出しているのにもかかわらず、海に放出された汚染水の正確な量や核種の種類については公表されていない。従って、正確な計測を行うことは不可能となっている。

(抜粋、一部編集)

●出典 ASR http://www.asrltd.com/japan/plume.php (英語です)

●参考 Surf Préventionによる記事 (“Carte de l’impact de la radioactivité sur l’océan après Fukushima”, Surf Prévention, 2012.03.18)
http://blog.surf-prevention.com/2012/03/16/carte-de-limpact-de-la-radioactivite-sur-locean-apres-fukushima/ (フランス語です)

On Your Mark(位置について)/宮崎駿

美しくて、少し悲しくなる映像を見つけました。
宮崎駿監督の『On Your Mark(位置について)』。

舞台は放射能に汚染された未来の日本。監視社会の手足となって働く二人の若い警察官たちは、謎の宗教教団を摘発し徹底的に破壊します。そして破壊されつくした教会の奥で倒れていた傷ついた天使を、一度は捕らえて当局に引き渡しますが、深く考えた後別の行動に出ます。CHAGE&ASKAの同名の歌に合わせてリリースされたプロモーション・フィルムです。


●「On Your Mark」宮崎駿(動画)はこちら
http://www.dailymotion.com/video/xwdcq_on-your-mark_shortfilms


エミリアーノがあの日日本の国会前で出会った警官たちもまた、自分が任された仕事のためにあの日寒空の下に立っていたのでしょう。立場や意見を脇に置いて、多くの方に見て頂きたい美しい映像です。

命を象徴する白い天使を、私たちは救い出すことができるでしょうか。

●いけだ ゆたかさんが御自分のブログ「夏の扉へ」で解説してくださっています。
http://durchschreiten.blogspot.jp/2012/01/on-your-mark.html 

●詳しい背景はこちら(ウィキペディア)
http://ja.wikipedia.org/wiki/On_Your_Mark

2012年3月20日 (火)

「元の福島を返せ」 僕が見たニッポン 3月11日国会前/シン・ペルミーゾ誌エミリアーノ(3月18日)

3月11日午後4時半。国会に向けて歩き出した市民達の中に、24歳のエミリアーノがいました。地球のちょうど裏側にあるアルゼンチンの首都ブエノスアイレスから、はるばる東日本大震災1年後の日本を取材に訪れた国営放送のジャーナリストが見たニッポンの顔は、どんなものだったでしょうか。

今日はスペイン語で発行される「シン・ペルミーゾ誌」に3月18日付で掲載されたエミリアーノさんの記事の抜粋と、彼自身が撮影した画像のいくつかを御紹介します。大量の警官隊が出動して市民を国会に近づけないよう押し返し、参加者が道路を平和的に行進することすらできない様子に、大きな驚きを覚えたようです。

(尚、フランスねこはスペイン語が読めないため、今回の記事の作成にあたり御関係者からの情報提供と翻訳の御協力を頂きました。改めて御礼申し上げます。)
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この日の東京は、いつもの日曜日と違っていた。ちょうど1年前の3月11日の午後のように、晴れているのに悲しみと不透明感が漂っている。14時46分。大地震の発生からちょうど1年が経つこの時間に、いつもは時間通りの東京メトロが普段は決して見せない遅れを見せた。地下鉄が止まり、一分間の黙祷。メトロ従業員による哀悼の意思表示だ。僕は国立劇場に向かう。追悼式に出席している政府関係者達の様子は、建物の外では劇場の外にある巨大スクリーンを通じてしか伝わって来ない。体の芯まで苦しみ抜いている人たちには特に冷たく距離を置いているように感じられる。同じ頃、遠くの日比谷公園では、デモの先頭を切って最初の数千人の人たちが集まり始めている。まだ自分たちが発した問いへの答えを待ちながら。

追悼式の後、僕は国会方面へ向かう。原子力による汚染の無い日本を求めて集まった人たちに会うために。機動隊の装甲車、何千人もの機動隊員、そしてスピーカーで大声を張り上げ大型車で突っ込んできて小競り合いをしている極右団体。彼等のところをくぐり抜けて、僕はやっとビルの下に集まっている原発反対の市民たちのところにたどり着く。お年寄りも含めたごく普通の人たち、労働者、ミュージシャン、アーティスト、政治家もいる。こういう運動に参加するのに慣れていない人たちだ。

僕たちは国会方面に歩き出す。市民達をひるませようとラウドスピーカーで大声を張り上げる大型車の極右団体の声に、警官隊のメガホンの声が重なる。僕たちは警官隊に取り囲まれて前に進んだ。僕たちは力で歩道の方へ追いやられる。警官隊は国会の周りをがっちり囲んで僕らを建物の近くに近づかせようとしない。僕たちは国会の建物と反対側の歩道を歩くことしか許されない。原発反対を叫んで行進する人たちの中に入って彼等の写真を撮る諜報関係者もいる。だからだろう、たくさんの人たちが将来の嫌がらせを避けるためにマスクをしているようだ。

「私みたいな普通の人たちがね、福島事故が起きて初めて、ここには民主主義が無いんだって気づき始めたの。」

デモに参加している事務員のハナエが言う。

「インターネットでもしょっちゅう検閲があるのよ。」

国会前に着くと、たくさんの人たちが前に出てスピーチを始める。

「今日本では、54基の原発のうち2基だけが動いています。政府はストレステストをすると言っていますが、福島での事故が示したように原発ロビーの傘下で情報を隠しているとすれば、安全は保障されるのでしょうか。」

社民党の福島瑞穂党首が話し始める。

ドイツ緑の党から参加したシルビア・コッティンウールがドイツの脱原発プロジェクトについて話し始める。福島から東京に避難した母親たちの辛い話が続く。原発で働く作業員の安全は守られているのか。東京電力は安全対策も無いままに派遣社員を事故処理作業に巻き込もうとしている。。。

全てのスピーチが終わると、僕たちは一人一人キャンドルを手にして国会の建物を取り囲んだ。日比谷公園からもたくさんの人たちが加わっている。僕は手をつなぐ人たちの間を歩いてゆく。何メーターも、何ブロックも、手をつないだ人たちが続いている。僕たちは口々に同じ言葉を叫んでいた。

「福島を返せ。汚染の無い元の福島を返せ。」

(抜粋、一部編集)
(Emiliano Suárez Perín, « Devuélvannos Fukushima », Sin Permiso, 2012.03.18)
http://www.sinpermiso.info/textos/index.php?id=4800

エミリアーノ・スアレス・ペリンはアルゼンチン国営放送のテレビプロデューサー。シン・ペルミゾ誌に定期的に記事を掲載している。

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2012年3月19日 (月)

ポーランドで初の原発建設 参入目指す東芝と日立/ロイター通信(3月14日)

ポーランドにおいて地方自治体へのサービス供給で最大手のPGE社は、今後2ヶ月以内に国内最初の原発建設に向けた企業の募集を開始する。3月14日、同社のヴォイチェフ・オストロフスキ代表が発表した。ポーランド初の原発は発電容量3ギガワットで、2020年初頭の完成を目指している。

この事業には、東芝の子会社、日立製作所と米国GE社の合弁会社の他に、フランスのアレバ社や米国のウェスチングハウス社が参入を目指している。

(抜粋、一部編集)

(Maciej Onoszko & Jean Décotte « Pologne-Appel d’offres pour une centrale nucléaire lancé sous 2 mois », Reuters, 2012.03.14 )
http://fr.reuters.com/article/frEuroRpt/idFRL5E8EE5WX20120314

2012年3月18日 (日)

「僕たちは、そんなに騙しやすい国民でしょうか。」パリ・ブックフェアー特別招待作家・大江健三郎へのインタビュー(2)/ルモンド紙(3月16日)

(1)からの続きです。

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● 日本人は世界で初めて被ばくを経験した国民です。それなのに、なぜこんなにたやすく原子力エネルギーが安全だと言う言葉を信じたのでしょうか。

広島と長崎に原爆が落とされた時、僕は10歳でした。終戦の後、安心した気持になったのを覚えています。戦争が終わったからこれで学校に行ける、と。でも年齢を重ねる過程で私は、日本が戦争を放棄する憲法を持っているにもかかわらず、沖縄をアメリカに渡してしまったことに気づきました。こうして(米軍の)核兵器を沖縄に設置し、「原子力の平和利用」に向け突き進んで行ったのです。私は当時、こうした流れを批判すべく、『広島ノート』と『沖縄ノート』を書きました。1947年にできた憲法のもう一つの重要な柱である「民主主義」は、福島での大惨事の発生によって明らかに揺らぎました。私は、市民社会が目を覚まして代替エネルギーの開発を求め、地震学者たちの警告に耳を傾けるよう求めることを望んでいます。

福島で事故が起きて以来、何事も良心に照らして考えなければならなくなりました。原子力エネルギーを単なる経済生産性の観点からのみ評価することはできなくなったのです。原爆による被ばく者たち自身が、この原爆投下を道徳的な観点から批判し、もう二度と誰も同じ苦しみを味わうことが無いように、と声をあげて来ました。政治家たちは彼等の声を無視したのです。裏切りは、1956年に「平和のための」原子力利用についての法律が成立したときに遡ります。あの時、私たちは後に福島原発事故の元になる果実を木の枝からもぎとって自分のものにしたのです。


● ヒューマニズムが破壊されてゆく中で、文学はどのような役割を果たすのでしょうか。

私が(『群像』に執筆中の)『晩年のスタイル』の中でずっと心に留めているミラン・クンデラの言葉にこんなものがあります。

「小説家というものは皆、自分から行動を始める時、一番大切な物以外は全て切り捨てなければなりません。自分自身と自分以外の人に対して、根本的なモラルの重要性を強く説かなければなりません。」

日本人の作家としての私の役割は、原発をなくすためにたたかうことです。日本の市民社会が(原発をなくすという)この「大仕事」を完成することに成功する日、私の仕事にはやっと意味が与えられるのです。これは国民の意志が、おそらく歴史上初めて勝利するということに他なりません。「大惨事」という言葉には、私にとって二つの隠れた意味があります。一つは、今日日本が経験している(原発事故による)大惨事。そしてもう一つは、人生の黄昏時にさしかかった全ての作家が経験する大惨事(注)です。

(注)個人としてやがて来る死を目前にしながら、揺らぐ民主主義という「惨事」の渦中にいる危機感をさしていると解釈できる。

(抜粋、一部編集)

(Philippe Pons, « Kenzaburô ôe, « Sommes-nous un peuple aussi facile à berner ? », Le Monde, 2012.03.17)
http://www.lemonde.fr/livres/article/2012/03/15/kenzaburo-oe-sommes-nous-un-peuple-aussi-facile-a-berner_1669357_3260.html

「僕たちは、そんなに騙しやすい国民でしょうか。」パリ・ブックフェアー特別招待作家・大江健三郎へのインタビュー(1)/ルモンド紙(3月16日)

3月16日金曜日、今年で第32回目となるパリ恒例ブック・フェアー(本の見本市)が開幕しました。明日19日までの4日間で、世界40カ国から20万人の市民、2千人の作家、40の出版社が一堂に会します。フランスでの日本文学や漫画への関心は高く、今年は『フクシマから一年』と題して過去二回目の日本特集が組まれています。

福島原発事故の発生以来、精力的に原発廃止に向けた市民活動を盛り上げている大江健三郎氏。他の19人の日本人作家とともにパリに特別招待されたノーベル文学賞作家へのインタビューを、一部を抜粋して御紹介します。

<参考>
○パリ ブック・フェアー(サロン・ド・リーブル・ア・パリ)のお知らせはこちら(フランス語です)
http://www.salondulivreparis.com/ 

○日本とフランスの漫画家による漫画展も盛況です
http://www.salondulivreparis.com/Thematiques/Le-manga-au-Salon-du-livre.htm

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「僕たちは、そんなに騙しやすい国民でしょうか。」福島原発事故の発生から1年。原発の廃止に向けてたたかうノーベル文学賞受賞作家、語る

                                フィリップ・ポンス特派員

日本の著名人たちが自分の考えを述べることをやめ口を閉ざす中、1994年のノーベル文学賞受賞者である大江健三郎は、日本が1945年の敗戦翌日に自ら宣言したヒューマニズムの価値を、ひるまず私たちに思い出させ続ける稀な存在だ。こうしたヒューマニズムの中で最も重視されるのが、平和主義である。大江健三郎は、原子力エネルギーの使用を含めた現代社会における全ての問題において、良心の問題を最も重視している。福島原発で起きた惨事は、大江氏が現在「サヨナラ原発」運動を盛り上げる傍ら書き続ける小説の主要なテーマとなっている。

今回、2回にわたる面会とファックスによる作家からの手書きの追記に基づいて構成されたインタビューの中で、大江氏は2つの懸念を挙げている。一つは2011年3月11日以来、彼の祖国である日本が感じている懸念、そして「根本的なモラル」のために闘い続ける、人生のたそがれ時にある作家自身が持つ懸念である。


● あなたは広島と長崎への原爆投下をきっかけに政治への意識を持つようになりました。福島で起きた大惨事は、あなたにとって広島や長崎と同様に重要ですか?

ある日、広島から来た新聞記者が私にこう尋ねたことがありました。

「広島への原爆投下の後に起きた人間の悲劇を、世界は記憶し続けるでしょうか?」

彼の問いは、ずっと私の心に刻まれています。福島での事故が起きて最初に思い浮かんだのが、原爆投下の後で亡くなった何万人もの人々の姿、そして生き延びた被爆者たちの際限ない苦しみのことでした。日本を占領していたアメリカ軍は原爆被害者たちの検査はしましたが、治療はしませんでした。彼等はただ、核兵器の破壊的な威力を知りたかっただけなのです。私たちは後に放射能被ばくの影響を、個々の民間団体が行った調査の結果から初めて知りました。被ばく者に癌が生じていること、そして病気が時に遺伝する性質のものであることを知ったのです。

福島での原発事故が起きた後、広島で被ばく者を治療した医師たちが、事故で汚染された地域の住民たちを放射能の危険から守るべく先頭に立っています。これから何年もの間、私たちは福島原発事故の後遺症に直面することになるでしょう。現在に至るまで、核兵器の廃絶は私にとって重要な関心事でした。でも(今の私は)原発を止めることが、一人の市民として、そして作家としての自分にとって最も重要なことの一つだと考えています。


● 今回の原発事故は自然災害によって引き起こされた面もありますが、それ以上に備えが十分でなかったことが主な原因と考えられています。日本人は、民主主義よりお金もうけを優先させる経済発展モデルの悪弊に気づくでしょうか?

今回の事故で明らかになったのは、日本社会の民主主義が脆弱なものであったということです。ぼくたちは問題に声を挙げることができるでしょうか。それとも、このまま黙ったままでいるのか。今から10年たてば、日本が「民主国家」の名前にふさわしい国であったのかどうかが分かるでしょう。こんなに深く日本の民主主義が未熟であったことを感じたことはありませんでした。今起きている危機は、福島原発事故についてだけのことではないのです。私が最も絶望させられたのは、電力会社、政府の役人、政治家、メディア関係者が結託して放射能の危険を隠すために行った「沈黙による陰謀」とも呼ぶべき行為です。去年の3月11日以来、たくさんの嘘が明らかになりました。そしておそらくは、まだこれからも明らかになってゆくでしょう。これらのエリートたちが真実を隠すため陰謀を巡らせていたことが明らかになって、私は動揺しています。ぼくたちは、そんなに騙しやすい国民なのでしょうか?

(2)に続く


(抜粋、一部編集)

(Philippe Pons, « Kenzaburô ôe, « Sommes-nous un peuple aussi facile à berner ? », Le Monde, 2012.03.17)
http://www.lemonde.fr/livres/article/2012/03/15/kenzaburo-oe-sommes-nous-un-peuple-aussi-facile-a-berner_1669357_3260.html

2012年3月14日 (水)

フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)「日本政府の被ばく調査は福島事故の健康被害を計測せず」(2)/IRSN(2月28日)

その(1)からの続きです。

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3.福島原発事故の処理にあたる関係者の被曝

 東京電力によれば、これまでに250mSvを超える被曝を受けたのは東京電力社員6名のみ(最大678mSv)。また、公式には6名が死亡している。

 しかし東京電力が発表したデータには、消防士、警察官、(自衛官)、民間会社の警備員、自治体関係者等が全く含まれていない。これらの関係者の被ばく量については全く明らかになっていない。

 また、死亡した6名については、85%がマスクを着用していなかったためにヨウ素131を吸い込んだことが原因とされているが、こうした事実を確かめることは不可能であり、データの計測方法についても明らかにされていない。

 今日、「東電フィルター」(東京電力による情報隠し)のせいで事故処理に当たる関係者の被ばく量、および被ばくによる健康への影響を正確知ることは非常に難しい状況である。東京電力に問い合わせなければ情報を得られない上、同社は十分な情報を提供していない。特に、公表データの計測方法等が明らかになっておらず、データの信憑性を科学的に確かめることができない。


4. 結論

 日本政府は今後、780億円という巨額な予算を投じ、30年という長期にわたって4つの調査を実施する予定である。

 しかしこうした疫学(統計)手法による調査では、今回の事故で起きた100mSv未満の被ばくについて事故と健康被害の因果関係を明確にすることは不可能である。

 但しこれらの調査は、住民に安心感を与え、かつ低線量被爆の影響についての新しいデータを得るためには有用であると考えられる。

 事故発生直後に周辺地域の住民、特に子どもへの放射性ヨウ素による外部被ばく量が計測されておらず、子どもたちの被ばく量は計測が不可能となってしまった(被ばくの被害を知るために重要な情報であり、計測を行わなかったことは大きな損失であると考えられる)。放射性セシウムによる被ばく量の計測は現在でも実施可能だが、日本政府はこれを実施することを予定していない。「健康診断」による(後追いの)調査のみとなっている(不十分であり残念)。

 「東電フィルター」によって事故処理に関わった関係者の被ばく量やその影響を知るために必要な情報を得ることができず、憂慮すべき事態が起きている。(こうした東電の対応に対し、今回の報告書の発表者として)「非常に気分を害している」。


●出典: ジャン・ルネ ジュルダン放射線防護副局長による記者会見(パワーポイントによる解説、フランス語)

http://www.irsn.fr/FR/base_de_connaissances/Installations_nucleaires/La_surete_Nucleaire/Les-accidents-nucleaires/accident-fukushima-2011/fukushima-1-an/Pages/5-consequences-sanitaires.aspx?dId=c08bb96e-cf42-4798-a34b-f647bdd05dea&dwId=ff994e1f-9e94-41b6-ac38-4877daa3b796

フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)「日本政府の被ばく調査は福島事故の健康被害を計測せず」(1)/IRSN(2月28日)

福島原発事故の発生から1年を迎えた今月、フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)は『福島原発事故より1年』と題して、福島原発の現状、および事故が人の健康や周囲の環境に与えた影響を概観・分析する報告書を発表しました。今日は2月28日に開かれた概要説明の記者会見から、特に事故の健康への影響を扱った「2012年2月時点での福島原発事故による健康への影響」の要旨をご紹介します。

特に下記の3点が今回の要点です。

• 現在日本政府によって実施・計画されている4つの疫学調査では、低量被曝の影響に関する新しいデータは得られるが、福島原発事故と健康被害の因果関係を証明することはほぼ不可能。

• 放射性セシウムによる被ばく状況を今からでも調査することが事故の健康被害を知るために有用であるが、日本政府はこれを実施する用意が無い。

• 東京電力は事故処理に関わる関係者(消防士、警察官、自治体関係者を含む)の被ばく状況について必要かつ十分な情報を公表しておらず、現状を科学的に分析するための大きな障害となっている。

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1. IRSN計量モデルを用いた被曝量の概算

 IRSNによる計量モデルを使用して福島原発事故による被曝量を推計したところ、福島原発の南部40キロ圏の住民は3月11日から26日までの間に10ミリシーベルトを超える被曝を受けたと考えられる(但し1歳児が24時間戸外で過ごした場合)。

 避難区域の外では、食品による内部被曝を除いた外部被曝は100mSv未満と考えられる。


2.日本政府による4つの被曝調査

 日本政府は福島原発事故による住民の被曝状況を把握するべく、780億円をかけ30年間で下記の4種類の疫学(統計)調査を実施する予定。


(1) 福島県「福島県民外部健康管理調査」(外部被ばく線量の推計、対象200万人)http://www.pref.fukushima.jp/imu/kenkoukanri/240220gaiyo.pdf 

現在のところ、浪江町、飯舘村、川俣町の住民約1600人についてのデータが収集され、14.5mSvの1名を除く大多数の住民が1mSv以下の外部被曝量だったとの中間結果が発表されている。しかし、全体の調査対象数に比べて非常に少ないサンプルによるデータであり、現時点で結論を出すことはできない。

(2) 避難民についての健康追跡調査(対象21万人)
健康診断と心理状態の調査。喫煙や飲酒、食習慣について調べ、個々人がもともと持っていた癌、白血病、心理障害の要因を調べると共に、時間の経過とともに発生するこれらの疾患をモニターする。その一環として、福島、岩手、宮城の3県に住む3万人の精神疾患についても10年にわたり追跡調査する。

(3) 福島県・妊婦と12歳までの子どもについての被曝調査(対象2万人)

http://www.asahi.com/special/10005/TKY201112270534.html

2010年8月から2011年7月までに妊娠を届け出た母親に対する調査票による調査。日本産婦人科学会が実施。子どもが12歳になるまで追跡調査を実施する。 

関連調査:環境省「子どもの健康と環境に関する全国調査」(エコチル)
http://www.env.go.jp/chemi/ceh/about/index.html

(4) 原子力安全委員会「小児甲状腺被ばく調査」(対象36万人)

http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/genan2011/genan067/siryo1.pdf

子どもに対する甲状腺がんの調査。3月26日までの時点で、いわき市を含む福島原発南部60キロ圏に居た子どもたちは、50mSvを超える放射線量で被曝した可能性がある(但し、24時間戸外にいた場合の計算量)。

被曝して数日のうちに被曝量を計測しなければ現状は把握できないが、今回の事故の後、計測は実施されなかった。今日では放射性ヨウ素による被曝量を知るには遅すぎる。大人についても同様である。

(その2に続く)

●出典: ジャン-ルネ・ジュルダン放射線防護副局長による記者会見(パワーポイントによる解説、フランス語)

http://www.irsn.fr/FR/base_de_connaissances/Installations_nucleaires/La_surete_Nucleaire/Les-accidents-nucleaires/accident-fukushima-2011/fukushima-1-an/Pages/5-consequences-sanitaires.aspx?dId=c08bb96e-cf42-4798-a34b-f647bdd05dea&dwId=ff994e1f-9e94-41b6-ac38-4877daa3b796

2012年3月12日 (月)

「福島を忘れない」フランス市民6万人がつなぐ235キロの「人間の鎖」/ロイター(3月11日)

皆様はこの日曜日をどんな風に過ごされたでしょうか。フランスでは6万人の市民たちが手をつなぎ、国土を縦断する「鎖」を作って原発の廃止を求めました。

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福島原発事故から1年を迎えた3月11日、原子力からの脱却を求める約6万人のフランス市民たちは、リヨン市とアヴィニョン市の間235キロの距離を「人間の鎖」で結んだ。


<ルモンド紙からの参考画像>
http://www.lemonde.fr/planete/article/2012/03/11/une-chaine-humaine-contre-le-nucleaire-entre-lyon-et-avignon_1656172_3244.html 
● 1枚目:原発の前で手をつなぎ「人間の鎖」を作る市民たち。
● 2枚目:鎖に参加する緑の党エヴァ・ジョリー大統領候補。


原子力に反対する市民たちはこの日のパフォーマンスの場所に、14の原発と複数の原子力施設を抱え「フランス国内で最も原子力に染まった」ローヌ地方の谷の一角を選んだ。

「私たち市民は、原子力をやめて将来のエネルギー政策を自分たちの手に取り戻すために、自ら行動を起こす準備ができています。たとえ原子力の問題が、これまで決して民主的な議論の対象になって来なかったとしても、です。」

「原子力をやめる会」(Sortir du nucléaire)のローラ・アモはこう述べる。

「フランスには、例外となる責任があるのです。」

人間の鎖の先頭に立ったアモは、こう付け加えた。

「原発ロビーは(「原発」という)この産業の『宝』を守ろうとするでしょう。そして、そのためにはどんな嘘をつくことも厭おうとはしないのです。」

国道7号線に刻み付けられた「鎖」の中に、まだ学生のマリーンという少女がいる。マリーンは「フランスの原子力施設全てに対する不安」を表現するためにやって来た。

「南部鉄道」会社の労働組合員であるフィリップ・ギテールは、

「私たち鉄道員は放射性廃棄物を運ぶ特別列車『キャスター』を通じて、直接被ばくの危険にさらされています」

と指摘する。

「放射性廃棄物を運ぶ列車は周囲60メートルの距離まで中性子を飛ばして、鉄道会社の関係者はもちろん、鉄道の利用者や周囲の住民までも危険にさらすのです。」

緑の党から大統領に立候補を予定するエヴァ・ジョリー氏はこの日、モンテリマールのクルアス原発の正面で「鎖」に参加することを選んだ。

(Catherine Lagrange, « Une chaîne de 60 000 personnes contre le nucléaire sur la N7 », Reuteurs, 2012.03.11)

●こちらの記事にも、鎖をつくる市民たちの写真が掲載されています。ぜひご覧ください。

http://www.boursorama.com/actualites/une-chaine-de-60-000-personnes-contre-le-nucleaire-sur-la-n7-28e3b49039a1b44b347a32c210bca76f

2012年3月11日 (日)

福島原発事故から1年―「原発はいらない」日比谷公園、国会、東京電力本社前―高まる市民の声/ルモンド紙(3月11日)

福島原発事故から1年を迎えた3月11日、世界は日本のメッセージに耳を傾けました。ルモンド紙が同日に行った報道の中から、東京での取材を抜粋して御紹介します。

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3月11日の今日、日本は悲しみと祈りの中で、大地震、津波、原発事故が起きたあの日から1周年を迎えた。政府主催の追悼式典には野田首相と天皇陛下を初め1200名が出席した。

首都東京の中心部にある日比谷公園では、音楽家の坂本龍一氏を初めとする著名人と数千人の市民が参加して、「ピース・オン・アース」と題した大規模な集会が開かれた。集会では主に原子力政策の将来や、情報公開の問題について議論が行われた。また人類学者の中沢新一氏は、環境問題に積極的に取り組む新政党「グリーン・アクション」の旗揚げを行った。地方経済の再活性化と野田政権による原発再稼働を阻止するべく次回の選挙より候補者を擁立し、若い層の政治への関心を呼び起こしてゆきたいとの抱負を語った。

●オリジナル記事の中ほどに掲載された、国会を囲む市民たちによる「人間の鎖」の画像はこちらhttp://www.lemonde.fr/japon/article/2012/03/11/le-japon-commemore-le-premier-anniversaire-de-la-catastrophe-du-11-mars_1656121_1492975.html#ens_id=1493262

こうした大規模なイベントの陰で、原子力に反対する重要なデモが、東京電力の本社前で行われた。東京電力は、事故を起こした福島原発の事業者である。同社は悲惨な事故が起きた後も適切な対応を行っておらず、国民より強い非難を浴びている。この日は重装備の警官隊が大量に配置され、極右団体による妨害活動があったにもかかわらず、数千人の市民らが団結してデモを行った。

東京電力の西澤俊夫社長はこの日、事故で破壊された福島原発を訪問した。東京電力が発表したコミュニケによれば、西澤社長は改めて自社グループとしてのお詫びの言葉を述べると共に、「原発事故の被災者の皆様のための財産の回復と一刻も早い補償の実現に向け、最大の努力を行ってゆきたい」と約束した。東京電力は被災者に対し膨大な様式への記入を義務づけるなど、複雑な補償制度を実施している。手続きがあまりに複雑であるために、被災者のほぼ半数が、補償の申請をする自信が無いと告白している。

(抜粋、一部編集)

(Philippe Messmer, « Le Japon commémore le premier anniversaire de la catastrophe du 11 mars », Le Monde, 2012.03.11)
http://www.lemonde.fr/japon/article/2012/03/11/le-japon-commemore-le-premier-anniversaire-de-la-catastrophe-du-11-mars_1656121_1492975.html#ens_id=1493262

2012年3月10日 (土)

東京電力、ついに法廷へ。株主ら、事故の被害者救済を求め5.5兆円の損害賠償請求/ラ・トリビューン(3月7日)

3月11日を前に、フランスでは様々な原発反対イベントや福島に関する報道が行われています。こちらは既に日本でも報道されている記事ですが、フランスではどのように報道されているのかを御紹介させて頂きます。

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福島原発事故の発生から1年が経過した。だが、福島原発事故の責任者である東京電力は以前と同じくずっと健在のままだ。一体いつまでこのような状態が続くのだろうか?福島での大惨事による被害額は540億ユーロ(約5兆5千億円)にものぼると推定されている。

しかし事故が起きて以来、東京電力に対する刑事訴訟、そして民事訴訟も起こされてはこなかった。この驚くべき沈黙に対して、福島原発が地震と津波に襲われてからほぼ1年がたつ3月6日、やっと終止符が打たれた。事故を引き起こした原発の事業責任者である東京電力に対し、42名の株主が訴訟を起こしたのである。

これらの株主らは東京電力の27名の幹部(旧幹部を含む)に対し、(安全対策を怠ったかどで、また)2011年3月11日に起きた原発事故の被害者に対し十分な補償を行うため、510億ユーロ(5兆5千億円)を会社に対して支払うよう、損害賠償を求めている。

日本政府が結成した専門家委員会によれば、福島原発事故の被害総額は同じく540億ユーロ(約5兆5千億円)と見積もられている。これは東京電力の1年分の取引額に相当する。5兆5千億円のうち、4兆5千億円は被害者への補償に、残りの1兆円は破壊された4基の原子炉の廃炉費用として使用されることが想定されている。

東京電力は、およそ150万人の人が今回の事故に関連して補償を請求する権利を有していると見積もっている。これは福島原発の周辺半径20キロメートルの地域から避難した10万人を大きく上回る数だ。東京電力がこの巨額の損害賠償に立ち向かうことは不可能であることから、同社は政府からの融資や電気料金の値上げ等を巡り今も交渉を続けている。

東京電力については、福島原発事故の発生以来、ほぼ毎週のように安全対策の不備や事実の隠蔽工作が明るみになっている。しかしそれにもかかわらず、清水正孝社長が昨年5月末に辞任した以外は全く何の処罰も受けていない。事故による放射性物質の放出量を意図的に小さく見せかけたことについても同様、何の処罰も受けないままだ。昨年10月、フランス放射線防御原子力安全研究所(IRSN)は、東京電力が当初発表した数値の20倍上回る放射性物質が、実際には排出されていたとの公式発表を行っている。

(抜粋、一部編集)

( « Fukushima : l’opérateur de la centrale à genoux », La Tribune, 2012.03.07)
http://www.latribune.fr/entreprises-finance/industrie/energie-environnement/20120306trib000686599/fukushima-l-operateur-de-la-centrale-est-a-genoux.html 

<参考> 「東京電力:株主、5.5兆円請求 代表訴訟、経営陣27人相手取り」毎日新聞 3月6日
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20120306ddm012040049000c.html

2012年3月 8日 (木)

福島から220キロ。岩手の子どもの尿からセシウムを検出―続く食品汚染と内部被ばく/ルモンド紙・ACRO(3月7日)

「福島原発での大惨事からおよそ1年が経つ今日、福島原発から220キロの距離に住む子どもたちは、依然として放射性物質に汚染されて続けている。」

フランスの独立検査機関ACROは3月7日、このように発表した。ACROが昨年12月から今年1月にかけて尿の採集と検査を行った22名の子どもたちのうち、14名の尿からセシウム134とセシウム137が検出されたのである。


●ACROによる検査結果の詳細はこちら(ページの一番下の方にある記事です)
http://www.acro.eu.org/OCJ_jp#28 


「この検査結果は、福島原発から220キロ離れた岩手県奥州市ですら、今だに放射能による汚染が続いていることを証明しています。」

チェルノブイリ原発事故の後にフランスで設立された市民による独立検査機関の一つ(注)であるACROは強調する。

「ベラルーシの子どもたちに見られる汚染レベルほどには極端に高くないにしろ、汚染が継続していることを示しています。」

ACROの代表であるダビッド・ボワレーはこう述べる。

「こうした長期にわたる汚染は、空中に放出された放射性物質ではなく、食品汚染による内部被ばくが起きていることを裏付けています。低度ではあるものの、長期にわたる被爆が健康にどのような影響を与えるのか、が問われているのです。」

他方、自宅の庭でとれた野菜を食べるのをやめた岩手県一関市在住の4歳の少女については、セシウムによる汚染レベルが以前より大きく下がっていた。健康な子どもの場合、セシウムの体内半減期は約1ヶ月である。だが、

「一度放射能に体内を汚染されれば、癌になる危険性は確実に増加します。」

とACROの関係者は警告している。

(注)もう一つの独立検査機関は、CRIIRAD研究所。

(抜粋、一部編集)

(LeMonde.Fr avec AFP, « Des enfants sont toujours contaminés à 220km de Fukushima », Le Monde, 2012.03.07)

http://www.lemonde.fr/planete/article/2012/03/07/des-enfants-sont-toujours-contamines-a-220-km-de-fukushima_1653568_3244.html

2012年3月 7日 (水)

「日当7千円」「防護服が不足」福島原発から作業員の生の声/たね撒きジャーナル(3月5日)

東京電力による情報統制により、福島原発の現場で事故処理にあたる作業員の方々の声はなかなか私たちの耳に届いてきません。「たね撒きジャーナル」にて貴重なインタビューが放送されていましたので、フランス語の記事ではありませんが御紹介させて頂きます。(奥田さんに情報提供を頂きました。いつもありがとうございます。)

●たね撒きジャーナルの放送はこちら(Ramada VikaraさんがUpしてくださっています)
http://www.youtube.com/watch?v=B9DXhuVrmrI 

<参考>たね撒きジャーナルHP
http://www.mbs1179.com/tane/

2012年3月 5日 (月)

グリーンピース報告書「仏政府の原発耐性評価は老朽化と事故発生リスクを過少評価」/ル・テレグラム(2月20日)

1月3日、フランス原子力安全局(ASN)は、管轄下にあるフランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)が作成した国内の原発についての原発耐性評価(ストレステスト)の結果を公表しました。結果は、「過酷事故への対応を強化すべく安全性を高める必要はあるものの、全ての原発はテストに合格」というものです。

しかしグリーンピースが外部の専門家に委託して実施した分析によれば、フランス政府機関が電力会社の協力を得て実施した「原発耐性評価」では、福島原発事故で起きたような全電源喪失や炉心溶融による水素爆発等の事態を想定していませんでした。原発耐性評価の内容を再確認する必要とともに、本当の安全性確保に向けた更なる努力が望まれています。

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「グリーンピース報告書『仏政府の原発耐性評価は老朽化と事故発生リスクを過少評価』」

「フランス電力公社(仏最大の電力会社、EDF)、アレバ社、フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)は、フランスの原発内部で起きる過酷事故への脆弱性を過少評価している。」

自然保護団体グリーンピースは2月20日、フランス原子力安全局の管轄下にあるIRSNが電力会社と協力して作成した原発耐性評価に関する報告書に対し、外部の第三者専門家が同じ問題について作成したもう一つの報告書を発表、このように指摘した。今回の調査を担ったのは、エネルギーに関する独立情報調査機関、ワイズ(WISE)の代表を務めるフランソワ・イヴ・マリニャックと米国エネルギー・環境調査機関の代表を務めるアルジュン・マクヒジャーニの2名。

グリーンピースが政府と電力会社による原発耐性評価についての報告書に対し行った指摘のポイントは下記のとおり。


●原発内部で起きる危険事故への脆弱性、分析されず

最近作られた原発ほど、福島で起きたような原子炉内部での水素爆発等の事故の危険性がある。これは、原子炉の外部を強化する代わりに内部の防御壁を2枚から1枚に減らす措置がとられているからだ。フランス電力公社はフランス政府が発表した報告書において、こうした設計がどのような影響を引き起こすかについての分析を行っていない。


●原発老朽化の影響、考慮されず

政府と電力会社が発表した報告書は、2011年半ばの時点での原発の状態を理論的に仮定した上で安全性を計算した結果に基づいており、原発の老朽化による安全性への影響、特に原子炉の格納容器や原子炉内部への疲弊の影響を考慮していない。


●炉心溶融と水素爆発対策:ジルコニウムの取り換え、考慮されず

ジルコニウムは福島原発やスリーマイル・アイランドでの事故で起きたような炉心溶融や水素爆発で中心的な役割を果たす物質だが、政府と電力会社による報告書では、燃料カバーに使用されているジルコニウムを別の物質に取り換えることを検討していない。


●「福島のような事故は起きない」という前提での「原発耐性評価」

グリーンピースの報告書を作成した2名の専門家たちは、フランス電力公社は深刻な原発事故が起きる可能性を報告書の記述から全てシステマチックに削除していると指摘している。2人はまた、(福島原発事故で起きたような)

「フランス政府は炉心溶融による水素爆発が起きた場合、電源を全て喪失した場合、冷却プールから急に水が無くなった場合の影響についても分析すべきだ」

と指摘している。

「これらの問題への最も効果的な対応策は自然エネルギーに転換することだが、暫くは時間が必要だ。当面はフランスの原子力施設の安全性を強化する必要がある。」

アルジュン・マクヒジャーニはこう報告書を結んでいる。

( J.B. avec AFP, « Sûrté nucléaire. Des risques d’agressions et un vieillissement mal évalués selon Greenpeace », Le Télégramme, 2012.02.20)
http://www.letelegramme.com/actualite-en-direct/ 

<参考>
フランス原子力安全局が原発ストレステストの結果を公表/フランス原子力安全局・フランス大使館(1月3日)
http://www.ambafrance-jp.org/spip.php?article5170

2012年3月 4日 (日)

「この夏はたぶん原発ゼロ」枝野大臣、国会で宣言/ヴォワ・ド・ラ・ルシー(3月2日)

「この夏までに再稼働する原発は、高い確率で、おそらくゼロになるでしょう。」

枝野幸男経済産業相はこのように国会で宣言した。

「電力が必要だから再稼働すべきだ、とおっしゃる方々の意見とぶつかるかもしれませんが、それでも原子力の安全性に対する私たちの認識を変えることはできません。」

日本では現在、54基ある原発のうちの2基のみが稼働している。そのうちの一つは3月の末に、最後の一つは4月末に停止する見込み。

(一部編集)
(« Le Japon arrêtera tous ses réacteurs nucléaires », Voix de la Russie, 2012.03.02)
http://french.ruvr.ru/2012_03_01/67250984/ 

<参考>東京新聞「原発ゼロ想定、努力の夏 ―枝野経産相、火力や節電に期待」(2月19日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2012021902000045.html

2012年3月 3日 (土)

IRSNの技術者2名、医療施設での放射性物質除去作業で被曝/ルモンド紙(2月29日)

ローヌ県の行政知事は2月29日、フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)の技術者2名が同県の管轄下にあるリヨン市内の病院で放射性の気体を浴び被曝したと発表した。

事故が起きたのはリヨン市(注)の中心街で、海岸沿いにある建物の地下室。2名の技術者らはこの日、既に引退した放射線医師が保管していた放射性ラジウム板を除去するために現場に居合わせていた。知事によると、ラジウムは以前、医師により癌治療に使用されていた。

「突然、塵を含んだ雲のようなものが舞い上がり、作業開始前でまだ防御服を着ていなかった2人の技術者たちを汚染しました。」

ただちに全身を放射能防護服とガスマスクに包んだ救急隊員、そして放射能防護用ベストと腕カバーをつけた原子力庁(ANS、IRSNを所管)職員が2名の救出を実施、その間、周囲の住民たちは自宅にとどまった。現場を取材したAFPの記者によると、住民の中には窓を開けたままにしていた人もいた。

知事は、「放射能による汚染は軽度のものであり、建物の入り口と階段部分に限定されていることから、住民には危険はない」と述べている。6名の住民が事故当時現場に居合わせていたが、汚染された箇所を通行することができなかったために午後遅くまで足止めされ、避難することができなかった。

「外部の業者が今から建物の除染を実施します。この間、建物に住んでいる住民とその家族の皆様については、希望がある場合には、リヨン市が責任をもって他の場所に引っ越して頂きます。」

安全を担当する県の幹部はこのように強調した。

放射性物質(ラドン)を浴びた2名の技術者らは、午後の早い時間帯に近くのビュジェー原発内にある放射性被曝に関する専門検査施設へ運ばれた。

「2人が放射性の塵が皮膚についたことによる外部被曝の被害を受けただけなのか、それとも同時に内部被曝の被害を受けたのか、を確認するためです。」

原子力庁はこのように説明する。検査の結果は、夕刻の時点では明らかになっていない。


(注)リヨン市は食通の町として知られるフランス第二の都市。35キロ地点にビュジェー原発をかかえる。

<リヨン市の風景画像はこちら>
http://www.google.co.jp/search?q=Lyon+photo&hl=ja&client=safari&rls=en&prmd=imvns&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=-aNRT6zfIq7ImQWL3ryECg&ved=0CDcQsAQ&biw=1205&bih=617

(LeMonde.fr & AFP, « Deux ingénieurs pourraient être contaminés par un gaz radioactif à Lyon », Le Monde, 2012.02.29)
http://www.lemonde.fr/societe/article/2012/02/29/deux-ingenieurs-pourraient-etre-contamines-par-un-gaz-radioactif-a-lyon_1649939_3224.html

2012年3月 1日 (木)

「福島原発事故を忘れない」フランス市民ら、3月11日に南仏プロヴァンスで235キロの「人間の鎖」/フランス3(2月25日)

あと10日で、あの日から1年になります。今フランス全土では、原発に反対する市民たちが、3月11日に開かれる原発反対集会に向けた準備を着々と進めています。アリエージュ県の市民たちも、その例外ではありません。

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「人間の鎖」

アリエージュ県(注1)から、3月11日のデモの前に繰り返しお知らせします。

歴史上これまでにない大惨事を引き起こした福島原発事故。その発生から、今度の3月11日で1年が経ちます。フランス全国で原子力に反対するフランス人市民と市民団体はこの日、大規模な抗議行動を計画しています。

何をするのか、ですって?原子力施設が最も集中するリヨン市(注1)からアヴィニョン市(注2)に至る235キロの距離を結ぶ人間の鎖を作るのです。でもこの象徴的な行動を起こす前には、準備が必要です。

フランス中の70の町の市民たちが、人間の鎖が結ぶ地域に向けて出発を予定しています。アリエージュ県でも、およそ40人の原発に反対する市民たちが、大きな声でスローガンを叫んだり、プラカードを持って歩いたり、それから。。。歌を歌ったりして出発する予定です。

(みなさん、ぜひ見に来てくださいね!)

(一部編集)

(注1)アリエージュ県
フランス南部の大自然に囲まれた県の一つ。県内のフェリエール・シュール・アリエージュに原発をかかえている。
http://maps.google.co.jp/maps?client=safari&rls=en&oe=UTF-8&redir_esc=&q=アリエージュ&um=1&ie=UTF-8&hq=&hnear=0x12af3dc287178f77:0x306f69c2f3b2600,アリエージュ+フランス&gl=jp&ei=mmxPT5i3EsSosAKD7MWhDg&sa=X&oi=geocode_result&ct=image&resnum=1&ved=0CCUQ8gEwAA 

(注2)リヨン市 http://ja.wikipedia.org/wiki/リヨン 
フランス第二の都市。食通の町として知られる。35キロ地点にビュジェー原発を抱える。

<関連記事>「リヨン地方行政裁判所、放射性廃棄物貯蔵庫の建設許可を取り消し」
http://franceneko.cocolog-nifty.com/blog/2012/01/16-f319.html 

(注3)アヴィニョン市 http://ja.wikipedia.org/wiki/アヴィニョン 
劇場芸術祭で知られる芸術と歴史の町。南仏に位置し、60キロの距離にトリカスタン原子力施設をかかえる。


●オリジナル記事 (« La chaîne humaine », France 3, 2012.02.25)
記事にある写真の中で市民らが持つプラカードに書かれているのは、「原子力の無い世界に万歳」の言葉。「フランス3」はフランスのテレビ局。
http://midi-pyrenees.france3.fr/info/la-chaine-humaine-72669261.html

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