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2012年4月12日 (木)

炉心溶融事故から40年:スイス・リュサンス原発で続く放射能汚染/スイス・ニュース(4月7日)

※訂正と御詫び
いつも御愛読ありがとうございます。下記の記事につきまして、リュサンス原発で炉心溶融事故が発生した1969年と、廃炉が完了した時期にはずれがあることが確認されましたので、当初「廃炉」と記載していた箇所の一部について、事故直後の場合には「廃止」との記載に訂正させて頂きました。誤訳につき改めてお詫び申し上げます。

尚、実際に廃炉に至った時期について調べてみましたところ、事故の後に原子炉の取り壊しや放射性廃棄物の運び出しが行われた後、2004年にスイス連邦政府が公式文書にて、同原発を「原子力施設」との定義から外す決定を行っています。正式にはこの辺りを「廃炉」と見なすのではないかと思います(4月18日追記)。

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1969年に炉心の完全溶融を起こしその後廃炉となったスイスのリュサンス原発(注1・2)で、事故から40年が経った現在、環境への悪影響が出始めている。

リュサンス原発では、連邦政府・公衆衛生局が毎月、排水経路における放射能検査を実施している。ところが2011年末、同原発からの排水に含まれるトリチウム(放射性同位体の一種。注3)の含有量に急激な増加が観測された。1リットル当たり15ベクレルだったトリチウムが230ベクレルに増加したのである。政府が定める上限1万2千ベクレルには達していないものの、関係者は事態を緊張感を持って見守っている。

連邦政府環境放射線科のシビール・エスティエール課長は、

「(リュサンス原発が位置する)ボー州(の下水設備)では(原発の排水から)検出されている放射性物質を薄めるのに十分な流水量を確保しており、地下水が汚染される心配はありません。」

と発表し、当面国民の不安を沈静化しようとしている。

しかしトリチウムの急増は昨年の10月、12月に続き今年の1月になっても観測されている。旱魃によりこれまでトリチウムを薄めていた水の量が減り、濃縮が起きたとの見方もあるが、連邦政府・公衆衛生局は監視の強化を決定、今後1ヶ月間の間は毎日、水、植物、魚類における放射能汚染の観測を実施することを決めた。

2011年11月、連邦政府は今後の同原発における廃炉処理について、現在は連邦政府・公衆衛生アドバイザーをつとめるアレン・ベルセからの質問に答え、次のように回答した。

「(今後)追加の予算が必要になるようなことはありません。」

しかし、排水中のトリチウム濃度が上がり続ければ、汚染水を取り除くために容器に入れて保管する必要が出てくる。

「この原発は40年前に廃止になったが、今になって(汚染の)問題が表面化している。リュサンス原発は、ミュールベルク原発を廃炉にした後に私たちが子どもたちにどんな遺物を残すことになるか、の実例だ。」

当時、ボー州で緑の党の党員をつとめていたロマン・アプカは、連邦政府の回答に驚きを隠せない。

「一国における原子力の安全がこれほどまでに軽く扱われるなんて、到底信じられません。」

(注1)リュサンス原発が位置するリュサンス村(仏語ですが、写真をご覧ください)。10世紀の書物に引用された歴史ある村で、かつて司教が住んだ古い城で知られる。http://fr.wikipedia.org/wiki/Lucens

(注2)廃炉時のリュサンス原発内部。
http://blogs.rts.ch/passe-present/le-mauvais-depart-du-nucleaire-en-suisse/

(注3)トリチウム(原子力情報資料室)
http://cnic.jp/modules/radioactivity/index.php?cat_id=1 

(« La centrale nucléaire de Lucens commence à montrer des signes inquiétant », Suisse News, 2012.04.07)
http://www.suissenews.net/index.php/95-07042012-la-centrale-nucleaire-de-lucens-commence-a-montrer-des-signes-inquietant

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コメント

日本政府は何故 情報を隠蔽工作して国民に伝えないのか、スイスの事故を即 伝えていれば 核まみれの島などにはならなかったのではと思います。
日本政府は国民に正解な情報を伝えない事は原発だけでなく 北朝鮮のミサイル発射にしても政府内で何らかの問題で海外と一時間も遅れて発表 また、パラオで中国漁船が領海侵犯してパラオの航空機 パラオの警察二名とアメリカのパイロット一名が撃墜され行方不明 中国漁船員5名が逮捕 この問題も日本政府は発表していませんね。
先の北朝鮮のミサイル発射にはアメリカ軍から緊急テレックスにて報道機関にいち早く流してNHKラジオにで放送されたのが事実 日本政府自体には危機意識が無いとともに責任転嫁が強くあるだけに 狭く地震の多発する国に多くの原発を作ったと思います。
与党 野党を問わず 官僚らも含めた政府関係者らと国民は国家観が無く また倫理観も無いために 残念ながらこのような国になったのです。
一部の国民は声を上げても抹殺されたのも問題ですね。
今、原発問題だけでなく 民主主義国家とは何か 一人一人考えて頂きたいですね。
で なければ この先 どうなるのか 想像すれば理解できると思うのですがね。

こんにちは。
お帰りなさい、こちらこそ宜しくお願いします。
France5のテレビ局でのドキュメンタリーフランスの原子力の福島の事故の後の事が分ります。フランス語です。約52分
『Nucléaire, la bombe humaine 』監督Elisa Fayner
http://www.youtube.com/watch?v=IWCZ1VhnxCo

奥田さん、ユキさん

コメントおよび情報の共有をありがとうございます。フランス語のドキュメンタリー、時間を見つけて拝見致します。それでは花冷えでお風邪などひかれませぬよう。

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