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2012年5月13日 (日)

アレバ社ウラン鉱山の労働者が肺癌で死亡ー仏裁判所、アレバ社に有罪判決「許されない過ち」/ルモンド紙(5月11日)

原子力発電の燃料となるウラン。ウランを採掘するためのウラン鉱山でも、被ばくにより癌に亡くなる関係者が報告されています。大企業を恐れ口をつぐんできた労働者とその家族達は今、公正な裁判と補償を求めて声を上げ始めています。

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ムラン市(注)の社会保障裁判所は5月11日、アレバ社がニジェール(西アフリカ)に所有するウラン鉱山で働いていた同社の系列会社の元社員が肺癌で死亡した問題に関し、アレバ社への有罪を言い渡した。被害者・家族側の弁護士が公表した。

肺癌で死亡したのは、ニジェール北西部のアコカンという地域でウランを採掘するアレバ社の系列会社でニジェール国籍のコミナック社に勤めていたセルジュ・ブネル元社員。1978年から1985年にかけてコミナック社で働いた後、2009年7月に死亡した。59歳だった。被害者の娘であるペギー・ブネル氏は法廷弁論で、ブネル氏が死亡する数ヶ月前に、肺病の専門医より「癌の原因はウランの粉塵を吸い込んだことによるもの」との指摘を受けていたと説明した。


●「許されない過ち」

裁判所は、アレバ社がコミナック社と共にブネル氏を雇用していたことから、共同雇用者として「許されない過ち」を犯したとの判断を示した。被害者の家族を代表するジャン-ポール・テッソニエール弁護士によれば、セルジュ・ブネル元社員の妻は今回の判決により、当初の同社員の年金の倍額と被害者が生きていた場合にもらうことができたと考えられる給与の受け取りが可能となる。また今回のアレバ社への有罪判決により、被害者の家族は健康保険基金に対し被害額と利子を合わせた上限20万ユーロ(約2千万円)までの請求を行なう権利を得ることになる。

アレバ社はこれに対し、

「ムラン裁判所による判決については理解していない。」
「判決文の全文が入手でき次第、我々には控訴する権利があります。」

と述べている。同社は「(ブネル氏の)肺癌と(同氏が)コミナック社で働いていた事実の間にある因果関係は証明されていない」と推定しており、健康保険基金はアレバ社に対し労働災害の責任を問うてはいないことを明らかにした。又、健康保険基金がアレバ社に被害者への賠償を行なうよう結論したとすれば、「我が社が被害者の最後の雇用先だったから」と述べている。


●アレバ社と系列企業社員の間にある実質的な関係を認定

被害者であるセルジュ・ブネル元社員の娘はこの日、

「とてつもなく大きな喜びを感じています。」
「でもまだ終っていません。きっとアレバ社は控訴するでしょうから。」

と述べた。その上で、

「今回の判決は他の被害者にとっても救済の突破口になると思います。」

とも話した。多くの被害者がアレバ社を恐れ、訴えることを躊躇しているという。又、他に少なくとも2件、類似の裁判が係争中だと言う。

被害者の家族を代表するテッソニエール弁護士は、

「難しいケースです。」

と述べる。

「司法上は、アレバ社は被害者の直接の雇用主ではありませんでした。でも、安全対策やウラン鉱の採掘条件を決めているのはアレバ社です。」
「裁判所は、現実にある企業と労働者の間の関係を考慮するために、見かけの契約関係を超えた関係が存在することを認めたのです。」

と推察している。

(抜粋、一部編集)

(注)ムラン市はパリの南東、セーヌ河のほとりにある歴史ある町。6世紀の文献にも既にその名前が記されていたという。http://ja.wikipedia.org/wiki/ムラン

○画像で見るムラン市
http://www.google.co.jp/search?q=Melun&hl=ja&client=safari&rls=en&prmd=imvns&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=TKevT8DuC4HWmAWjppyqCQ&ved=0CJEBELAE&biw=1268&bih=618 

(Le Monde.fr & AFP, « Areva condamné après la mort par cancer d’un ex-salarié d’une mine d’uranium », Le Monde, 2012.04.13)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2012/05/11/areva-condamne-apres-la-mort-par-cancer-d-un-ex-salarie-d-une-mine-d-uranium_1699804_3244.html

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