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2012年8月16日 (木)

ベルギーのドール原発でオランダ製原子炉圧力容器にひび割れ―世界22の原発でも同じ欠陥の疑い/ルモンド紙(8月9日)

ベルギー・アントワープ市(注1)の北25キロの距離にあるドール原発第三号機(注2)で見つかった原子炉圧力容器におけるひび割れの可能性を発端に、世界8ヵ国、22の原子炉の安全に疑問符が付されている。ひび割れは原子炉が設置された30年前からあったと見られ、長期にわたり検査の目を逃れていた。今回の欠陥は原子力事故の深刻度を示す国際原子力事象評価尺度の1(注3)に分類。欠陥が深刻な場合には、同原子炉は廃止の可能性がある。

ベルギー原子力検査庁が8月7日に明らかにしたドール原発における原子炉圧力容器のひび割れによる欠陥は、同じオランダの企業グループ「ロッテルダム・ドローフドック・マーツハパイ」が原子炉圧力容器を納品したベルギー国内にあるティアンジュ原発第二号機でも起きている可能性がある。ロッテルダム・ドローフドック・マーツハパイ社は今回の問題を受け現在操業を停止している。

今回の欠陥問題で影響を受けるのはベルギーだけではない。ロッテルダム社が原子炉圧力容器を納品したのは米国(10基)、ドイツ(2基)、アルゼンチン(1基)、スペイン(2基)、オランダ(2基)、スウェーデン(1基)、スイス(2基)。これらの原子炉でも同様の欠陥が起きている可能性がある。

ベルギーの原子炉については、現在燃料を取り出して検査を行っており、周辺住民、原発作業員、および環境への危険は無い、とベルギー原子力検査庁および検査を行っているエレクトラベル社は述べている。

今回見つかった欠陥は、圧力容器の設置以来30年間にわたり存在していたとみられる。その間、エレクトラベル社の検査にもかかわらず欠陥は見過ごされていた。フランス放射線防護安全研究所(IRSN)はベルギーの2基の原発について、深刻な欠陥の場合には廃止が必要になる可能性を示唆した。欧州共同体は今回欠陥の可能性が指摘されたヨーロッパ内9基の原発について検査の必要性を指摘した。

(抜粋、一部編集)


(注1)アントワープはベルギー第二の都市で、人口は約46万人。

アントワープの町の様子:
http://www.google.co.jp/search?q=Anvers&hl=ja&client=safari&rls=en&prmd=imvns&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=WN8sUK7WEY3omAWJzoCABw&ved=0CGUQsAQ&biw=1268&bih=633#hl=ja&client=safari&rls=en&tbm=isch&sa=1&q=アントワープ&oq=アントワープ&gs_l=img.3..0l10.154918.158558.0.159281.15.15.0.0.0.4.127.1444.8j7.15.0...0.0...1c.1LpoX_r3JF4&pbx=1&bav=on.2,or.r_gc.r_pw.r_qf.&fp=d2e2ef4b35c86dd1&biw=1268&bih=633

(注2)三菱重工業は、ドール原発およびティアンジュ原発に蒸気発生器を納品している。
http://www.mhi.co.jp/news/story/0908254842.html
http://www.mhi.co.jp/news/sec1/010226.html  

(注3)評価尺度1は、1995年に「もんじゅ」で起きたナトリウム漏洩事故が該当する。

●元の記事 「22の原子炉で格納器に(ひび割れの)疑惑」/ルモンド紙(8月9日)
(Pierre Le Hir et Intérim « Soupçons sur les cuves de 22 réacteurs nucléaires », Le Monde, 2012.08.09)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2012/08/09/soupcons-sur-les-cuves-de-22-reacteurs-nucleaires_1744086_3244.html

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コメント

フランスねこさんへ
アメリカが核廃棄物の最終処分について見通しが経つまでは原発は中止するらしいですね。 それに比べて日本政府は最終処分場も決まらずに再稼働を推進させるとは まさに狂気の沙汰です。
精神異常者に何を言っても判らないのではと思います。
日本政府の行う全てを見ても……

奥田さん

コメントをありがとうございました。もともと政府の支援がなければ利潤がそれほど大きく無い産業だからということもあるのかもしれませんね。

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