無料ブログはココログ

« 2012年10月 | トップページ | 2012年12月 »

2012年11月

2012年11月27日 (火)

「低放射線被ばくで深刻な健康被害」仏米科学者が学術誌に発表/サイエンス・デイリー(11月13日)

「たとえ非常に低い放射線レベルでの被ばくであっても、生命体には有害な影響がある」

米サウス・キャロライナ大学のティモシー・ムソ―教授(生物科学、注)と仏パリ南大学のアンダース・ミュラー教授(動物生理学)らは11月8日、過去40年間に出版された5千以上の関連論文を分析した結果、放射線被ばくに関しては「安全レベル」に該当する「しきい値」は存在せず、低放射線による被ばくであっても、免疫機能、生理機能、染色体における突然変異、疾病の発生率等において統計上有意な確度で有害な影響が引き起こされると指摘、『生物学レビュー』(Biological Reviews)に発表した。

<参考>ムソー&ミュラー「天然のバックグランド放射線が人体、動物、及び他の生物体に与える影響」『生物学レビュー』(英語です)
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1469-185X.2012.00249.x/abstract;jsessionid=9D33A0EB8F8242EB5717AFCD4FF88F90.d04t02

今回の調査は、天然の放射線量が比較的高いイランのラムサール、ケニアのモンバサ、フランス南部のロデーヴ、中国の陽江等で個別に実施された放射線被ばくの影響調査に関する結果を集め、「メタ分析」(過去に行われた複数の研究結果を統合し、より信頼性の高い結果を得るための分析手法)を実施したもの。個々の調査では放射能被ばくによる染色体の損壊、ダウン症を含む疾病の発生率、男女の出生比率等への影響などが分析されている。

「天然の放射線量が高いこれらの地域では、『被ばくによる影響が明らかに目に見える形では起きていない』とか、『影響があったとしても、小さかったり被害者の集中する地域が限られている』、といった理由で、『低放射線量による被ばくの悪影響はおそらくないだろう』と考える傾向があります。」

ムソー教授はこう指摘する。

「でも、メタ分析を行えば低放射線被ばくが重要な悪影響を及ぼしていることが目に見えるようになるのです。」

「今回のデータは又、被ばくに『しきい値』など無いことを非常に明確に証明しました。そしてもっと本当のことを言えば、このように低レベルの放射線による被ばくであっても健康への悪影響が現れるのですから、被ばくを防ぐための規制を設ける際の考え方を(より厳しい方向に)変えなければならないのです。特に、原発や医療被ばく、飛行場のエックス線検査など、自然界には無い形で出された放射能によって人々が被ばくする場合には。」

(抜粋、一部編集)

(注):ティモシー・ムソー教授はチェルノブイリや福島で放射能被ばくによる鳥、虫、人体への被害に関する調査を実施、放射能汚染が生態系および生物の進化に与える影響について研究している。
http://cricket.biol.sc.edu/Mousseau/Mousseau.html 

●元の記事:「低放射線被ばくでも健康被害」科学者らが結論/サイエンス・デイリー(11月13日)
(“Even Low-Level Radioactivity Is Damaging, Scientists Conclude”, Science Daily, 2012.11.13)
http://www.sciencedaily.com/releases/2012/11/121113134224.htm

2012年11月24日 (土)

「燃やすな、危険」日本の木々に残留する多量のセシウム:筑波大学研究チームが科学誌に発表/フィガロ紙(11月14日)

筑波大学の加藤弘亮(かとう ひろあき)研究員(生命環境科学)らの研究チームは11月10日、福島原発事故から6ヶ月後の時点で、空気中に放出されたセシウム137の60%が針葉樹林を中心とする森林に残留していたとする研究結果を科学誌『地球物理学研究』(Geophysical Research Letters)に発表した。国土全体の70%を森林が占める日本において極めて深刻な発見といえる。

原子力災害による環境への被害に関する調査は、これまで人口が密集する都市圏や農業用地を中心に実施されてきており、森林地帯に関する調査結果が発表されるのは稀なケースだ。

「森林地帯はこれまで原子力災害の被害調査から取り残されてきました。これは間違ったやり方です。」

環境汚染分野の専門家である仏フランシュコンテ大学のピエールマリー・バド教授は指摘する。実際には森林には葉や針状葉があるために地表や丘よりも空気との接合面が大きく、結果として多量の放射性物質を取り込む可能性がある。葉に蓄積したセシウムは数年間の間地表に落ちずに留まり、遅れて爆発する「爆弾」となりうるのだ。

加藤研究員らは福島原発から150キロの距離にある栃木県で調査を実施した。この地域の森林は直接放射性降下物にさらされた汚染が最もひどい地域の森林に比較すると比較的放射線量が低かったが、針葉樹林の樹冠における放射線量についてはチェルノブイリ原発事故当時のフランス・メルカントゥール地方およびヴォージュ地方で記録された汚染レベルに近い高レベルを記録した。セシウム137の半減期は30年である。日本の針葉樹林を構成する杉とヒノキにはほぼ同じレベルのセシウムが蓄積されていた。バド教授によると、針葉樹の葉の形状(細かさ)によって放射性物質とともに葉に付着するホコリの量が決まると言う。

森林に付着した放射性物質は、時間と共に地表を汚染すると見られている。加藤研究員らの研究チームは、汚染された森林で伐採された木材の使用を監視し、暖房用に木材を焼却する事を禁止すべきであると提言している。汚染された木材を焼却すれば、放射性物質が凝縮した灰が発生するからだ。森林内の散歩やキノコ類・液果類(みかん、トマト、ぶどう等)の摂取、野生動物の摂取が健康に及ぼす被害についても検証が必要だ。バド教授によれば、数年後、地表から25〜30センチの深さまでしみ込んだ放射性物質は、再び樹木に取り込まれる。それが正に、チェルノブイリ原発事故でまき散らされた放射性降下物によって現在ヨーロッパで起きていることなのである。

(抜粋、一部編集)

<修正のお知らせ>
当初「ヒマラヤ杉と糸杉」と記載していた箇所につきまして、その後フランスには無い日本の植物に仏語をあてはめていたことが分かりましたので、再度調べ直し「杉とヒノキ」と修正させて頂きました。コンタンさん、御指摘ありがとうございました。(11月27日)

●元の記事:「福島:汚染された日本の樹冠」/フィガロ紙(11月14日)
(Yves Miserey, « Fukushima : contamination de la cime des forêts japonaises », Le Figaro. 2012.11.14)
http://www.lefigaro.fr/environnement/2012/11/14/01029-20121114ARTFIG00566-fukushima-contamination-de-la-cime-des-forets-japonaises.php

2012年11月21日 (水)

フランス大統領、電力政策転換討論会の委員に原子力推進派を任命―紛糾する公開討論会/レクスパンシオン(11月20日)、ルモンド紙(11月14日)

11月20日、フランスにおける今後の電力政策の方向性を定める「電力政策転換に関する公開討論会」が、今後6ヵ月の会期で開幕した。

討論会開幕の直前にオランド大統領が指名した5人の委員の中には、アンヌ・ロベルジョン元アレバ社長とパスカル・コロンバーニ元原子力庁長官の2名の名前が含まれている。世界的な原子力推進派たちの委員任命に、討論会の中立性を疑問視する声が討論会の開始前から高まっている。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

環境保護団体「地球の友」は11月15日、政府が主催する電力政策の転換に関する公開討論への参加について、討論会の運営委員会の構成メンバーが原子力推進派に大きく偏っていることなどを理由に、参加を拒否することを発表した。今回の「地球の友」による討論会への参加拒否は、先のグリーンピースによる同様の動きに続くもの。

「私たちがこのような決断に至った一番の理由は、この討論会の運営委員会における構成メンバーの任命方法です。私たち(市民社会)には全く意見を求めることなく任命が行われました。」

「地球の友」は公式発表でこのように述べた。

「5人の委員のうちの2人は、フランス国内及び世界における著名な原子力推進派たちです。」

今回の討論会では、フランスにおける化石燃料および原子力への依存をより削減するための電力政策が話し合われることになっている。しかしオランド大統領が指名した5人の委員の中には、アンヌ・ロベルジョン元アレバ社社長とパスカル・コロンバーニ元原子力庁長官の2名の名前が含まれている。

「反対に、市民社会や代替エネルギー分野の代表者は一人も委員に含まれていません。」

「地球の友」関係者は指摘する。

環境保護団体グリーンピースも同様の理由により、11月9日付で討論会への参加を行わないことを既に発表している。

今回の討論会は国家電力政策転換委員会が主催するもので、政府、市民団体、企業、労働組合、地方議員、国会議員の6者が参加する形で実施され、運営委員会は電力省大臣が議長をつとめることになっている。討論会の運営方法については他の市民団体も不満を表明しており、代替エネルギー分野の代表者を委員会のメンバーに加えると共に、必ずしも大臣が議長を行うという形式にこだわらないことを主張している。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「環境保護団体『地球の友』、グリーンピースに続き仏政府の電力政策公開討論会を非難」/レクスパンシオン(11月20日)
« Après Greenpeace, Les Amis de la Terre renoncent au débat sur l’énergie », L’Expansion.com avec AFP (2012.11.20)
http://lexpansion.lexpress.fr/entreprise/apres-greenpeace-les-amis-de-la-terre-renoncent-au-debat-sur-l-energie_360645.html#xtor=AL-241

「グリーンピース、電力政策転換に関する公開討論会をボイコット」/ルモンド紙(11月14日)
« Greenpeace boycottera le débat sur la transition énergétique », Le Monde, 2012.11.14

2012年11月19日 (月)

「原発いらない」東京を埋める10万人の市民と、沈黙を守る日本のメディア/フクシマ・オーバー・ブログ(11月12日)

「アジサイ革命」は再びやってきた。11月11日、日本の市民たちは活断層の上に建てられた大飯原発の停止と日本政府による原子力の利用廃止を求め、東京の各地9か所で再び抗議集会を行った。アジサイの花は、色あせていない。

<参考>雨の中、国会前に集まった多くの市民たち(画像・動画多数)
http://fukushima.over-blog.fr/article-grande-mobilisation-antinucleaire-le-11-novembre-2012-a-tokyo-112388480.html

毎日新聞によると、今回の抗議行動にはおよそ10万人の市民が参加(主催者「首都圏反原発連合」発表)。警察は7千人と発表した。

日本から発信される英語による報道記事のモニター・サイト「福島はニュースから消えていない」によると、今回の抗議行動はほとんど報道されていない。抗議行動への参加者たちからは、抗議デモの規模を実際より小さく見せようとするメディアの沈黙に対し、強い不満と不信の声が上がっている。

抗議行動を報道しないという日本メディアの対応は、情報操作のためのテクニックの一つだ。デモが人々の話題にならなければ、抗議も存在しなかったことになるからだ。もう一つのテクニックは、参加者数が目に見えやすい場所で行なわれる抗議行動の禁止である。この日、日比谷公園で計画されていた原発反対デモは、東京都による公園使用許可の承認拒否により中止された。7月に実施された大規模な原発反対デモの際、日比谷公園はたくさんの人で埋まり、多くの人々が原発に反対していることを強く一般に印象づけたからである。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:
「11月11日、東京で原子力に抗議する大規模デモ」/フクシマ・オーバー・ブログ(11月12日)
(« Grande mobilisation antinucléaire le 11 novembre 2012 à Tokyo », Fukushima over blog, 2012.11.12)
http://fukushima.over-blog.fr/article-grande-mobilisation-antinucleaire-le-11-novembre-2012-a-tokyo-112388480.html

「東京中心部で数千人が原子力発電に抗議」/The Mainichi(11月12日)
(“Thousands protest against nuclear power in central Tokyo)
http://mainichi.jp/english/english/newsselect/news/20121112p2a00m0na006000c.html

2012年11月15日 (木)

アレバ社、環境保護分野の劣等賞「ピノキオ賞」を受賞/ルモンド紙(11月15日)

環境保護団体「地球の友」が毎年、環境や社会への悪影響を無視して営利活動を行う企業に贈る環境保護分野における「ロバの帽子」(注:昔フランスで成績の悪い生徒に罰としてかぶせた長い耳付きの紙帽子で、無知の象徴)、「ピノキオ賞」の対象企業が11月13日、1万7千人のインターネット利用者による投票で決定した。

選ばれた3つの企業のうちの1つ、アレバ社は、ピノキオ賞の中の一つ「汚い手でポケット一杯のお金を稼いだで賞」を受賞した。

なぜか、ですって? 

アフリカのウラン鉱山の近隣に住む人々の生活環境を破壊したことへの責任や、ウラン鉱山があるニジェールで働き(被曝が原因で)2009年に肺がんで亡くなった社員への責任を否定したからだ。

「企業による社会問題への取り組みは、その企業の活動が周囲にどの程度の効果を与えるのか、を証明します。企業の取り組みは周囲の環境や地域の人々の生活に大きな影響を与えるとともに、企業イメージにも影響するのです。」

「地球の友」で「劣等賞キャンペーン」を担当するロメン・ポルシェロンは又、次のようにも述べている。

「貧しい国々では、企業活動に対しより厳しい法的規制が必要です。」

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「ルジエール社、ボレラ・ミネラ社、ヴィンチ社、アレバ社に『ロバの帽子』(劣等賞)」/ルモンド紙(11月15日)
(Audrey Garric, "Bonnet d'âne pour Lesieur, Bolera Minera, Vinci et Areva", Le Monde, 2012.11.15)

2012年11月13日 (火)

「住宅・自動車改革で2050年までに電力消費量を半減」フランス政府機関が発表/ルモンド紙(11月11日)

「フランスは住宅および交通セクターの改革を通じ、2050年までに国内の電力消費を今の半分に削減する。そして兼ねての目標に沿って、2050年時点での地球温暖化ガス放出量を1990年レベルの4分の1に削減する。」

フランスの環境・エネルギー制御庁(ADEME)は11月8日、フランス国内における電力政策の転換に関する全国的な政策論議の敲き台として、このような長期見通しを発表した。

環境・エネルギー制御庁は2030年と2050年の二段階に分けて電力消費削減のシナリオを示している。電力消費全体の40%以上を占める「建築物」については、電気を大量に消費しないタイプの住宅を2030年までに35万戸建設するとともに、毎年50万戸を電力消費の少ない暖房設備のものに改修してゆく。

第二番目に電力消費量が多い交通セクターについては、既に知られた解決策を実践する。つまり、物品運送や人の移動に使用する車両を互いに融通し合うようにし、都市では自転車の利用を推進する。現在フランス国内にある3千5百万台の車は2050年までに2千2百万台にまで削減され、交通セクターの電力使用量は65%減少する見通しだ。また車両全体の3分の1づつを石油ではなくガス、電力、ハイブリッド仕様のものに転換する予定。電力政策専門家のピエール・ラダンヌ氏によれば、2010年にフランス国内における発電量全体の16%を占めた代替エネルギーは、2030年までに発電量の3分の1を、そして2050年までには発電量全体の70%を占めるようになる見込み。

こうした取り組みは地球温暖化ガスの排出量削減にも直接反映される。1990年に5億6千3百万トン放出されていた温暖化ガスは、2050年には1億5千万トンに減少することになる。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:より環境に優しいフランスの作り方/ルモンド紙(11月11日)

2012年11月11日 (日)

フリーランス記者に原発反対デモの取材を禁止する日本の大手メディア「記者クラブ」/カテゴリー・ネット(11月6日)

10月31日、寺澤有(てらさわ ゆう)、畠山理仁(はたけやま みちとし)、佐藤裕一(さとう ゆういち)の3人のフリーランス報道記者らは、国会近辺での原発反対デモの模様を取材するため、国会内に設置されている大手メディア記者専用の「記者クラブ」(注)の建物に入る権利を求める訴えを東京地方裁判所に起こした。これらの記者が起こした訴えに対し、パリに本拠地を置く報道の自由擁護のための国際組織「国境なき記者団」は支持を表明した。

訴えを起こした3名の記者たちは、今年6月以来、国会内の記者クラブ「国会記者会」の事務局長を務める元共同通信社記者、佐賀年之(さが としゆき)氏らによる徹底した妨害により、国会記者クラブに近づくことができない状況にある。3名は既に今年7月、8月、10月の3回にわたり佐賀事務局長に対し記者クラブへの入場許可を求める書簡を提出したが、佐賀氏側はこれまで回答を行っていない。10月13日に公開された佐賀氏によるユーチューブ動画で、同氏はデモの取材にやって来るフリーランス記者への敵意を認めている。佐賀氏は11月2日に国境なき記者団が求めた取材インタビューについても拒否の姿勢を取っている。

現在日本では毎週金曜日に総理大臣官邸前で原発に反対する抗議行動が実施されており、官邸の正面に位置する国会記者クラブは理想的な取材場所となっている。

「フリーランスの記者による取材を妨害するこのような行為は、日本国民としての権利、及び報道の自由という根本原則に反する恣意的かつ違法な行為です。」

国境なき記者団はこのように指摘する。

「フリーランスの記者による報道は複数の報道機関による報道を確保する意味合いから、民主主義に欠かせない存在です。記者クラブ制度はフリーランスの記者を排除し不平等な扱いを行う一方、同クラブに属する(大手メディア所属の)記者たちに独占的な優先権を与えており、このような差別的扱いは見過ごすことができません。」

日本政府と東京電力がフリーランスの記者による合同記者会見への出席を制限しようとした経緯から、フリーランスの記者たちは昨年10月に合同記者会見への出席権を擁護するためのネットワークを結成、3名はこのネットワークに所属している。

過去、日本のフリーランス記者らはこの「記者クラブ」制度を通じて恒常的に差別されてきた。日本政府は「場所が無い」「時間の都合がつかない」「予算の都合がつかない」などの矛盾した説明を盾に、こうした差別的扱いを正当化してきた。フリーランスの記者に対し記者クラブへの立ち入りを禁止するこうした差別的措置は、大手メディアの記者とフリーランス記者の間に不公平を生じさせている。

日本国内において、原子力に関する問題は未だに非常に繊細な話題であり続けている。国境なき記者団は過去数年間にわたり、日本の記者クラブによる検閲と日本国内で報道の自由が規制されている問題を指摘している。


● 大手メディアのみが政府機関への取材を独占する「記者クラブ」制度 http://ja.wikipedia.org/wiki/記者クラブ 

●元の記事:「原発反対デモの取材を禁止された日本のフリーランス記者たち」/カテゴリー・ネット(11月6日)
http://www.categorynet.com/actu-des-medias/liberte-de-la-presse/japon-----les-journalistes-freelance-interdits-de-couverture-des-manifestations-anti--nucleaires-20121106195243/

2012年11月 8日 (木)

原子力産業界から金を受け取る日本の「原子力の安全規準検討委員」たち/ロマンディ・ニュース&AFP(11月4日)

日本の原発のための新たな安全規準を制定する「原子力の安全規準検討有識者委員会」(注:原子力規制委員会が10月19日に設置)の委員6名のうち4名が、原子力産業界よりそれぞれ数百万円にのぼる金銭を受け取っていた。委員を選んだ原子力規制委員会が明らかにした。

共同通信の報道によれば、「原子力の安全規準検討有識者委員会」の委員4名が過去3〜4年の間に3百万円から2千7百万円にのぼる資金を補助金や寄付金の形で受け取っていた。しかし原子力規制委員会は「正当な手続きにのっとり選ばれた専門家であることから問題は無い」として、(原発産業からの金銭の授受と原発の安全規準を制定するという立場における)利害上の対立を真っ向から否定している。原子力規制委員会は各委員に自らの収入を確認・点検するよう求めているが、提出された情報に基づいて委員を罷免する手段は定められていない。

「原子力の安全規準検討有識者委員会」委員の一人、大阪大学の山口彰教授は、少なくとも2,714万円を寄付や研究用の奨学金として三菱重工その他の企業より受け取っていた。又、名古屋大学の山本章夫教授は、原発の建設と運営を手がける日本原子力発電社より1,010万円を受領していた。

特に筑波大学の阿部豊教授は、福島原発の事業責任者である東京電力の研究所より5百万円を受け取っていた。日本原子力研究開発機構の杉山智之研究員は原子燃料工業より3百万円を貰っていた。

現在日本では2011年3月11日に起きた福島原発事故を受けて50基ある原発のうち2基のみが稼働している。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「日本の原子力産業、政府の原子力安全専門家らに資金提供」/ロマンディ・ニュース&AFP(11月4日)
http://www.romandie.com/news/n/_L_industrie_nucleaire_japonaise_a_finance_des_experts_gouvernementaux_en_securite_88041120120852.asp

2012年11月 5日 (月)

アレバ社、昨年比で8.5%の増益/ルモンド紙(10月27日)

福島原発事故の発生以来、世界的な原子力発電への需要は減少、燃料であるウランの価格は急落している。こうした中、アレバ社は既存の原発への安全対策強化で売り上げを伸ばしている。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

福島原発事故が引き起こした動揺は、アレバ社の収益を奪い去るには至らなかった。日本で原発事故が発生してから1年半が経過した今日、アレバ社への発注額は9月時点で470億ユーロ(約4.7兆円)と昨年に比べ10%もの記録的な増加を示した。9月を経過した時点での売上高でも、代替エネルギー事業による売り上げを含め65億ユーロ(約約6700億円、昨年比8.5%増)を達成した。

全体の傾向として、日本、米国、ドイツで稼働中の原発が減少したことなどにより濃縮ウランへの需要が減少、売り上げが減少した。アレバ社が過去41年にわたりウランを採掘してきたニジェールでも、契約内容が不公平であるとしてニジェール政府がアレバ社に契約条項の改正を迫ることを検討しており、アレバ社には新たな脅威となっている。

他方で、順調に売り上げを伸ばしているのは原発の安全対策強化に関連する分野だ。アレバ社は世界で稼働中の440基の原発のうち、同社が建設したもの以外も含め360基の運営に関わっている。しかし原発の改修に関する需要自体は減っている。チェコスロバキアはアレバ社が提案した2基の最新型原発の建設を拒否、ポーランドは態度を決めていない。米国ではシェールガスの採用により原子力の収益性が見込めなくなり、原子力への需要は影を潜めている。

こうした中で中国は、福島原発事故以来、原発の安全性に対しより注意深い態度を取るようになってきている。中国政府は福島原発事故を踏まえて停止していた原発建設の再開を「安定的かつ規律に従った形で」行う旨を宣言したが、建設許可は海岸沿いのものに限定した。2011年‐2015年度の5か年計画には「少数の原発のみ建設を許可する予定」と記載されている。中国政府はまた、「新しい原子炉建設の際は、全て第三世代の安全基準に従うこと」と宣言している。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「福島原発事故の影響にもかかわらず、アレバ社8.5%の増益」
« L’activité d’Areva progresse de 8,5%, malgré Fukushima »
http://www.lemonde.fr/economie/article/2012/10/26/l-activite-d-areva-progresse-de-8-5-malgre-fukushima_1781572_3234.html

2012年11月 1日 (木)

ハリケーン「サンディ」で米の原発3基が急停止、米最古のオイスター・クリーク原発が警戒態勢に/ルモンド紙(11月1日)

10月30日に米国東海岸に上陸した超大型ハリケーン「サンディ」による集中暴風雨で、同地域にある複数の原子炉に設置された冷却装置内部の水位が上昇、原発3基が急停止するとともにニュージャージー州にある米国内最古の原発オイスター・クリーク原発(築43年、GE製、注)が警戒態勢に入った。ハリケーン「サンディ」は米国の原子力産業に過酷な「安全試験」を課し、原発の安全性に対する疑惑を改めてかきたてる形となった。

「放射能漏れの危険はありません。」

米国災害対策本部のクレイグ・フュゲイトはこのように述べたが、全ての人々の心配が消えた訳ではなかった。

「ハリケーン『サンディ』は原発がこのような暴風雨、特に何度も頻発する集中暴風雨に脆弱であることを証明しました。」

かつてクリントン政権でエネルギー長官の技術アドバイザーをつとめたロバート・アルバレスはこのように述べた。

(注)オイスター・クリーク原発の画像 http://www.google.co.jp/search?q=oyster+creek+nuclear+power+plant&hl=ja&client=safari&rls=en&prmd=imvns&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=UHqSUJXcJqfPmgXpsIHQCg&ved=0CDIQsAQ&biw=1271&bih=632

●元の記事:「原発3基が停止」/ルモンド紙(11月1日)
(« Trois réacteurs nucléaires à l’arrêt », Le Monde, 2012.11.01)

« 2012年10月 | トップページ | 2012年12月 »