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2012年12月

2012年12月28日 (金)

ヨーロッパ緑の党、福島でのIAEA国際会議に抗議「福島での原子力会合開催は品位を欠く行為」その2/ラ・プロヴァンス(12月15日)

「その1」から続きます。

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仏ラ・プロヴァンス紙のメロディー・テスティ記者が、福島を訪問中のヨーロッパ緑の党パスカル・ドゥラン事務局長にインタビューを行いました。

●「福島への訪問は今回が初めてですか?」

そうです。そして私がヨーロッパ緑の党の事務局長として行う最初の外遊でもあります。フランスでエネルギー政策の転換に関する議論が始まっている今の時期に福島を訪問することは大きな意味があります。IAEAが日本、それも福島で会合を開いている今この時に、ここ福島にいることが重要なのです。IAEAが福島で会合を開くなどということは、品位を欠く行為と言わざるを得ません。


●「今日、何を御覧になりましたか?」

一番に心に思い浮かぶのは、住民関係者が口々に語った(日本政府が福島の住民に対して行った避難の可否等に関する)信じられない内容の決定と、市民らの口をふさぐ「沈黙の掟」です。住民たちの証言によれば、汚職や不正も蔓延しています。お金にものを言わせて一部の人々の口をふさいでいるのです。

私たちは福島での事故が起きて以来、素早く情報を入手していました。だから現状については既に知っていました。しかし関係者からの証言を聞いて、問題の程度があまりにもひどいことに驚いています。福島原発での事故処理作業の開始以来、線量計を不正に操作して請負労働者に放射線被曝量を偽るよう要求しているという話を耳にしました。人を殺すというところまでやるとは思いませんでした。


●「パリに帰られたら何をされますか?」

(一方でIAEAのような)原子力業界による国際組織が存在しているわけですが、他方で全ての国の市民が国際的に手をつなぎ互いを支えあってゆく組織が存在するということが非常に重要です。今回私たちが福島で得た様々な出会いは、非常に有益でした。これは日本の市民たちに、ヨーロッパが彼らを応援していることを知ってもらう機会でもあるのです。今日、福島は重要な「痕跡」として存在しています。福島で起きた原発事故は、原子力がこれより先に進んではいけない、という非難のメッセージの表れなのです。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「ラ・プロヴァンス紙記者による福島同行記録」/ラ・プロヴァンス(12月15日)
(« Carnet de bord d’une journaliste de La Provence à Fukushima », La Provence, 2012.12.15)
http://www.laprovence.com/article/monde/carnet-de-bord-dune-journaliste-de-la-provence-a-fukushima

ヨーロッパ緑の党、福島でのIAEA国際会議に抗議「福島での原子力会合開催は品位を欠く行為」その1/ラ・プロヴァンス(12月15日)

ヨーロッパ・エコロジー・緑の党(以下、「ヨーロッパ緑の党」。(注)参照)の議員団は12月15日、原子力に反対する世界会議「Free Nuclear Now」に出席するため日本を訪問した。今回の会議は、同時期に日本で開催された国際原子力機構(IAEA)閣僚会合に対抗し開かれたもの。議員団にはヨーロッパ緑の党のパスカル・ドゥラン事務局長はじめ複数の議員らが参加した。現地に同行したラ・プロヴァンス紙のメロディー・テスティ記者が福島より行った現地報告の一部を紹介します。

<参考>ヨーロッパ緑の党議員らによる福島訪問の様子
福島の関係者による証言、機動隊を前にIAEAへの抗議行動に参加するヨーロッパ緑の党の議員たちの様子(画像・動画)はこちら。
http://www.laprovence.com/article/monde/carnet-de-bord-dune-journaliste-de-la-provence-a-fukushima

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現地での第一日目、ヨーロッパ緑の党議員団は福島市から南相馬市にかけての避難指示区域/警戒区域をバスで訪問、福島原発より35キロの距離にある飯館村をはじめとする地域からの避難者の証言に耳を傾けた。

12月15日土曜日朝、IAEA閣僚会合の会場である郡山市議会議事堂の前では原発に反対する市民らによる抗議行動が行われていた。IAEA会合にはフランス政府からもデルフィーネ・バト環境・持続可能な開発・エネルギー大臣が参加している。

フランスからの議員団は抗議行動を行う市民らに合流した。参加している市民らの数は100人足らず。IAEAの広報担当官に請願書を手渡している。福島での原発事故にも関わらず、抗議に参加している人の数は多いとは言えない。機動隊の隊列を押し返そうとする象徴的な素振りを見せた後、デモに参加する市民らはオリビエ・フロロンス議員を先頭に黙って議事堂の門へと歩き始める。メッセージを伝えるためだ。大弾幕に「再稼働反対」「IAEAにノー」「子どもを守れ」「原発を停止せよ」といったスローガンが書かれているのが見える。

フランスの環境・エネルギー大臣が建物の中でIAEA会合に出席しているその時に、ヨーロッパ緑の党パスカル・ドゥラン事務局長は日本の市民らのかたわらでIAEAへの抗議に参加している。数時間前、ドゥラン事務局長はバト大臣に会談を申し入れた。しかし大臣からは何の返事も無い。ドゥラン事務局長が自分の携帯電話からツィートし始めた正にその時、大臣からドゥラン事務局長に突然電話が入る。バト大臣はフランスからの議員団と福島県内の原発に反対する自治体代表者らに万難を排して面会すると約束する。福島県内の原発に反対する自治体代表者らは、IAEA閣僚会議に対する反対会合の開催を午後に予定している。

この時、地面が揺れ始めた。震度3の地震だと人々が我々に説明している。いったん中断された会議が再会する。日本では、地震は日常の一部だ。地面が揺れている。全てが、何事もなかったかのように普段通り進んで行く。

(その2に続く)

(抜粋、一部編集)

(注)ヨーロッパ緑の党は社会党とともに現フランス政権の連立与党を構成。与党内において原発推進派への牽制役をつとめている。

●元の記事:「ラ・プロヴァンス紙記者による福島同行記録」/ラ・プロヴァンス(12月15日)
(« Carnet de bord d’une journaliste de La Provence à Fukushima », La Provence, 2012.12.15)
http://www.laprovence.com/article/monde/carnet-de-bord-dune-journaliste-de-la-provence-a-fukushima

2012年12月25日 (火)

アフリカのウラン産出国を汚染し続けるアレバ社、住民の被ばく被害を放置:環境団体は共同事業を解消/ルモンド紙(12月18日)

アレバ社が掲げる「責任ある企業」のイメージは、無残に切り裂かれた。アレバ社が原子力発電の燃料となるウランを採掘する西アフリカのニジェールとガボンにおいて、同社と合同で周辺住民と鉱山労働者への健康被害を監視するための施設を運営する環境団体シェルパは12月18日、施設の共同運営を解消することを宣言した。アレバ社が健康被害の監視施設を単なる同社の宣伝にのみ使用し、被ばく被害への救済を行わず放置していることがその理由だ。

<参考>
●ニジェールのアレバ社(画像)
http://www.google.co.jp/search?q=Niger+Areva&hl=ja&client=safari&tbo=u&rls=en&tbm=isch&source=univ&sa=X&ei=rCDaUN_3AYr5kAXG-4CgAQ&ved=0CEgQsAQ&biw=1229&bih=633

●ガボンのアレバ社(画像)
http://www.google.co.jp/search?q=Niger+Areva&hl=ja&client=safari&tbo=u&rls=en&tbm=isch&source=univ&sa=X&ei=rCDaUN_3AYr5kAXG-4CgAQ&ved=0CEgQsAQ&biw=1229&bih=633#hl=ja&client=safari&tbo=d&rls=en&tbm=isch&sa=1&q=Gabon+Areva&oq=Gabon+Areva&gs_l=img.12...190910.197963.0.202843.13.11.2.0.0.0.102.789.10j1.11.0...0.0...1c.1j4.vI1U55kLfec&bav=on.2,or.r_gc.r_pw.r_qf.&bvm=bv.1355325884,d.dGI&fp=6b98e073fe50d5c6&bpcl=39967673&biw=1229&bih=633

2009年、アレバ社、環境団体シェルパ、世界の医療団の3組織は前代未聞の野心的な合意を結んだ。ウラン鉱山での採掘、特に放射性物質による被ばくが労働者及び周辺住民の健康に与える影響を監視するための医療施設を設置する、というものだ。こうした施設の設置は、CRIIRAD研究所とシェルパの弁護士らが2003年以来合同で行ってきたウラン鉱周辺での被ばく被害に関する調査結果に基づいて実施されたものだ。

CRIIRAD研究所による調査では、アレバ社によるウラン鉱山の採掘は「労働者と住民の健康、および周囲の環境に悲惨な影響を与えている」との指摘がなされた。周辺の水や土壌からは高い濃度の放射性物質が検出され、放射性廃棄物が住宅の近辺で野ざらしになっているのが発見された。放射線からの防護に必要な設備は設置されておらず、労働者の健康状態に関する監視もなされていなかった。こうした諸問題について非難が寄せられたのである。

(抜粋、一部編集)

●元の記事「アフリカのウラン鉱山による悪影響を無視し批判されるアレバ社」/ルモンド紙(12月18日)
(Grégoire Allix, « Areva accusée de négliger l'impact de ses mines d'uranium en Afrique », Le Monde)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2012/12/18/areva-accusee-de-negliger-l-impact-de-ses-mines-d-uranium-en-afrique_1808021_3244.html

2012年12月22日 (土)

スペイン最古の原発、時期を繰り上げ早期廃炉へ/ルモンド紙(12月18日)

12月16日、スペイン国内で最も古いサンタマリア・ガローニャ原発(1971年稼働開始、稼働歴42年)より最後の電源が抜かれた。スペイン北部のブルゴス県(注)に位置する同原発は、2011年に福島原発事故が起きて以来、安全体制の不備を理由に、環境保護を訴える関係者より強い非難を浴びてきた。

「ガローニャ原発は世界で最も古い6つの原発の一つです。福島原発事故の後で実施が義務化された安全耐性試験(ストレステスト)の規準を全く満たしていないと考えられます。」

環境保護団体グリーンピースは数ヶ月前、このように指摘した。

スペイン政府はもともと、同原発を運営・管理するエンドサ社とイベルドローラ社からの要請を条件に、2019年までの稼働延長を承認していた。しかし2社は今年9月に要請を行わない方針を発表、2013年7月に同原発を廃止することを決定した。今回の措置は、2013年1月より新たに施行されるエネルギー法に基づく課税を避けるため、2社が同原発の廃炉に先立ち電源切断を決めたもの。

(抜粋、一部編集)

(注)ブルゴス県はスペイン北部に位置し、県都のブルゴス市は歴史建築と美食で知られる(人口18万人)。中世に建設されたサンタマリア大聖堂はユネスコの世界遺産に登録されている。

ブルゴス市の様子(画像)
http://www.google.co.jp/search?q=burgos+spain&hl=ja&client=safari&tbo=u&rls=en&tbm=isch&source=univ&sa=X&ei=R_vUUIH4BsrNmgXM_YG4AQ&ved=0CEQQsAQ&biw=935&bih=633 

●元の記事:「スペイン最古の原発、予定より早期に廃止」/ルモンド紙(12月18日)
(« La plus ancienne centrale nucléaire d’Espagne ferme plus tôt que prévu », Le Monde, 2012.12.22)

2012年12月19日 (水)

福島を忘れる日本人/ルモンド紙(12月18日)

福島で起きた原発惨事は既に忘れられ、時は新たな段階へと移りつつあるのだろうか。時間とは皮肉なものだ。日本国内で国際原子力機関(IAEA)による原発の安全強化に関する国際会議が開かれるさなか、日本人は原発の再稼働を強く推進する自由民主党を与党に選んだ。

日本の豹変ぶりには目を見張るものがある。土曜日の晩まで原発からの脱却を準備していた日本は、日曜日に自民党政権が誕生して以来、停止中の48基の原発を再稼働する方向で動き始めている。この180度の方向転換は私たちを不安にさせる。2011年3月に福島で起きた大規模な原発事故は、原子力施設の安全管理体制が内包する深刻な機能不全を白日のもとにさらした。そして日本が抱える地震と津波という二重の安全リスクは今もそのまま放置されている。日本国内にある原発は全て海岸沿いに設置されており、そのうちの3つは活断層の上に建設されているのである。

●元の記事:「福島を忘れる人々」/ルモンド紙(12月18日)
(Grégoire Allix, « On oublie Fukushima », Le Monde, 2012.12.18)

2012年12月17日 (月)

アレバ社、ウラン産出国ニジェールの大統領専用飛行機に23億円:最貧国内で高まる批判の声/フランス国際放送(12月15日)

フランスのアレバ社は過去50年にわたり西アフリカの最貧国ニジェールでウランの採掘を行ってきた。しかし世界の原発に核燃料を供給するこの国の経済が潤ったことはまだ無い。そしてニジェール人の平均寿命は今日も52歳にとどまっている。背景には最貧国のウランを安く買いたたくアレバ社の存在と利益を独占する一部の政治家の姿がある。アレバ社との採掘契約を自国により有利な内容に変更しようとするニジェール政府を尻目に、新たな事実が国民論争を引き起こしている。
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経済危機をよそに140億フラン(約23億円)相当の大統領専用飛行機を購入しようというニジェール政府の決定は、ニジェール国民の間で物議をかもし続けている。この問題は国会でも審議が続けられている。大統領側の関係者は、現在の大統領専用機が既に33年間の使用に耐えた「空飛ぶ棺桶」であるという観点から、必要な購入であると主張している。他方、反対派は国家の経済問題を後回しにして飛行機を購入することは許されないスキャンダルであるとして批判を強めている。

ニジェール政府とニジェール北部でウランの採掘を行っているアレバ社は、アレバがニジェールに対し供与した寄付金が今回の飛行機購入にあてられる、との噂を否定している。しかし今回の大論争は、大統領派の政府関係者が飛行機の購入にはアレバ社から供与された170億フラン(29億円)が充てられる、との発表を行わなければ日の目を見ることはなかったのである。

<参考>ニジェールにおけるアレバ社
http://www.google.co.jp/search?q=Niger+Areva&hl=ja&client=safari&tbo=u&rls=en&tbm=isch&source=univ&sa=X&ei=IhvPUNTEE-rqmAWe94CYAg&ved=0CDEQsAQ&biw=1280&bih=633

●元の記事:「ニジェール:大統領の飛行機購入に関する大論争、続く」/フランス国際放送(12月15日)
(« Niger : la polémique sur l’achat de l’avion présidentiel se poursuit », Radio France Internationale, 2012.12.15)

2012年12月14日 (金)

「福島の現状をフランスに」ヨーロッパ緑の党エレ―ヌ・シュムウェル議員、脱原発市民会議のために来日/ラ・ヌーベル・レピュブリーク(12月11日)

原発を無くすことはエレ―ヌ・シュムウェルにとって、環境保護主義者としての自分への誓いの根幹をなす戦いの一つだ。こうした理由から、エレーヌはヴィエンヌ県の地方議会議員としてではなく、原発に反対する一人の市民としてヨーロッパ緑の党による日本訪問団に参加する。ヨーロッパ緑の党訪問団は12月13日から18日まで、東京と福島で開かれる国際市民会議「脱原発世界会議2」に出席するために日本を訪問する。

<参考>「脱原発世界会議2」(12月15日〜16日/東京・日比谷と郡山にて同時開催)海外の原子力専門家や原発反対運動の市民活動家らを招いて開催される国際市民会議です。(詳しくはこちら→http://npfree.jp/global-conference2.html

「私たちは福島の地元議員や住民たちに会って、欧米メディアが少しずつ忘れ始めている福島原発事故後の福島の現状を、短い期間ですがつかんで来たいと思います。」

シュムウェル議員はとりわけ日本とフランスの原発にかかる安全体制の比較に関心を寄せる。

「福島では事故が起きた原発の周囲20キロ圏に住む住民たちが政府による退避の対象となりました。(ヴィエンヌ県の)シヴォーでは周囲5キロ圏の住民のみを退避の対象として計画に記載しています。」

<参考>シヴォー原子力発電所
http://www.google.co.jp/search?q=Civaux&hl=ja&client=safari&tbo=u&rls=en&tbm=isch&source=univ&sa=X&ei=Ii3LUO7eBKmUiAf99YC4DA&ved=0CDsQsAQ&biw=1280&bih=615 


ヨーロッパ緑の党訪問団は又、国際原子力機構(IAEA)が世界保健機構(WHO)とともに開催する「原子力の安全に関する閣僚会議」にも出席する予定。

「IAEAとWHOは1959年に、原発事故による健康被害に関する公式調査の実施を禁じる合意書を結びました。」

シュムウェル議員は日本からの帰国後、地方議会、シヴォー市、政党が主催する勉強会、その他市民団体からの要望に応じて開く会合で今回の訪問結果について報告を行う他、環境保護に賛同する地方議員によるウェブサイトやソーシャルメディアを通じて発信を行う予定。

(抜粋、一部編集)

●元の記事「エレ―ヌ・シュムウェル、福島にて原発廃止のために戦う」/ラ・ヌーベル・レピュブリーク(12月11日)

(Philippe Bonnet, « A Fukushima, Hélène Shemwell militera pour la sortie du nucléaire », La nouvelle republique.fr, 2012.12.11)
http://www.lanouvellerepublique.fr/Vienne/Actualite/Politique/n/Contenus/Articles/2012/12/11/A-Fukushima-Helene-Shemwell-militera-pour-la-sortie-du-nucleaire

2012年12月11日 (火)

チェルノブイリ原発、電気代が払えず停電―高まる安全性への不安/ラ・プレス・カナダ&AFP(12月5日)

1986年、原子炉の爆発により史上最悪の原子力災害を引き起こしたチェルノブイリ原発は、12月6日より電気使用料の滞納を理由に電力供給の一部を停止される。これに対し環境団体グリーンピースは、使用済み核燃料の保管倉庫等のチェルノブイリ原発内の脆弱な箇所において問題が起きる可能性があるとして懸念を表明した。

チェルノブイリ原発に電力を供給しているのはAESキエフォブレネルゴ社。同社の公式発表によると、同原発は2000年に全原子炉の稼働を停止し安全監視下に置かれて以降、60万ユーロ(約108万円)以上にのぼる電気使用料を滞納してきた。AES社は負債額が返還されるまでの間、「チェルノブイリ原発の一部の施設において電力供給を停止せざるを得ない」と述べている。

AES社グループのアナスタチア・イリアスビッチ広報官によると、同社は12月6日木曜日以降、チェルノブイリ原発からの借金が返金されるまでの期間、同原発内の機材修理室及び「他の複数の事務所設備」の電気を停止する。チェルノブイリ原発は現在も大量の核燃料と放射性廃棄物を抱えているが、今回の電力供給停止がチェルノブイリ原発の安全性に与える危険についてイリアスビッチ氏は「安全管理はチェルノブイリ原発の責任」と述べている。

チェルノブイリ原発第四号機の爆発により、ヨーロッパの大部分は汚染の被害を受けた。当時急ごしらえで作られたコンクリートの覆いは今やひび割れており、放射能被曝の危険性を低下させるための気密性の覆いが新たに建設中だ。

(抜粋、一部編集)

(« Greenpeace s’inquiète des coupures d’électricité à Tchernobyl », La presse.ca/AFP, 2012.12.05)
http://www.lapresse.ca/environnement/pollution/201212/05/01-4601042-greenpeace-sinquiete-des-coupures-delectricite-a-tchernobyl.php

2012年12月 7日 (金)

「除染後も高線量」「多くの市民、今も重度汚染地域に」/CRIIRAD研究所(12月5日)

政府機関から独立し放射線防御に関する研究及び情報発信を行っているフランスのCRIIRAD研究所は12月5日、「福島第一原発事故のその後:今も外部被ばくの健康被害の危険にさらされ続ける何十万もの日本市民」と題したプレスリリースと現状報告書を発表しました。今日はその中の一部を御紹介します。

尚、ここで取り上げているのはごく一部の抜粋です。御興味のある方で英語をお読みになる方は、是非英語版プレスリリースを御覧ください。

●プレスリリース 英語版
http://www.criirad.org/actualites/dossier2012/fukushima/12-11-05CRIIRADENG.pdf 


1.福島県福島市および伊達市小国地区における汚染状況(2012年6月の測定結果)

CRIIRAD研究所と福島にある「市民放射能測定所」は2012年6月、福島県内の2カ所で放射線量の計測を行った。

この地域の地表には、一平方メートルあたり何十万ベクレルにものぼるセシウム134とセシウム137が蓄積していた。たとえば福島市渡利地区では、一平方メートルあたり70万ベクレルを検出した。

福島原発から60~65キロメートルの距離にある福島市内では、戸外の地表1メートルの高さでどこも通常の3倍から10倍以上の放射線量を計測した。福島市の市中心部にあるCRIIRAD研究所関係者が宿泊したホテルの正面部分では、毎時0.84マイクロシーベルトの放射線量を検出。福島市内で最も汚染が深刻な地域の一つである渡利地区の個人宅にある庭や駐車場でも毎時0.8マイクロシーベルト以上の高放射線量を記録した。

放射能に汚染された地表から発せられる放射線は、建物の内部ですら検出された。ホテルの6階にある部屋の中でも、部屋の中心部から窓に向かって移動すると放射線量の数値が70%も上昇した。

渡利地区では地階にある飲食店のテーブルの上ですら毎時0.27マイクロシーベルトを記録した。我々が出会った渡利の住民たちは、汚染地域の外に避難したり除染を行うにあたっての支援を、日本政府から全く受けることができないでいた。

農村部にある伊達市の小国地区(福島市の東方10キロ、福島原発の北西方向55キロ)では非常に多くの地点で毎時1マイクロシーベルトを超える放射線量が検出された。こうした地点には、「市民放射能測定所」の近くにあるショッピングセンターの近隣や一般住宅の近隣地域が含まれる。


2.不十分な除染作業

CRIIRAD研究所による小国地区での放射線量の測定結果によると、2011年8月には毎時2.5〜3ミリシーベルトの放射線量が記録された個人宅では、同年の10月から12月にかけて除染が実施された後も高い放射線量が検出された。2012年6月時点の測定では家屋の近隣で毎時0.37〜0.98ミリシーベルトを検出、屋内でも毎時0.3〜0.56ミリシーベルトを記録した。地表は剥ぎ取られ、丘の木々の枝は祓われたが、放射線量は安全なレベルにまでは下がっていない。

この世帯の場合、除染が行われたにもかかわらず、放射能による環境汚染によってこうむる外部被ばく量は2012年の間だけで1.8〜6ミリシーベルトにものぼる。この数値は、これまでに行なわれた除染がいかに不十分であるかを示している。

福島県及びその他の地域では多くの人々が今も年間1ミリシーベルトを上回る放射線量を長期にわたり浴びながら暮らさなければならない状況に置かれている。その中には福島のような大都市も含まれている。汚染地域に住み続ければ、将来癌を含む様々な疾病にかかる危険性が上昇する。したがって、これらの住民たちが汚染地域から汚染されていない地域へと退避できるよう、支援が必要である。汚染地域に住み放射能汚染の被害を受けている人々を支援するために、金銭面での支援、住宅の供給などを含めた国家戦略の策定が求められている。

(抜粋・一部編集)

●CRIIRAD研究所による12月5日付プレスリリース関連リンク
http://www.criirad.org/actualites/dossier2012/fukushima/5dec2012.html 

プレスリリース 仏語版
http://www.criirad.org/actualites/dossier2012/fukushima/12-11-05CRIIRADF.pdf 

プレスリリース 英語版
http://www.criirad.org/actualites/dossier2012/fukushima/12-11-05CRIIRADENG.pdf

2012年12月 3日 (月)

日本政府とIAEA、衆院選前夜より福島で閣僚級会合/リア・ノヴォスティ(11月24日)

野田政権は衆議院議員選挙の前夜より、IAEAとともに世界の原子力担当大臣を集めた会合を福島で開きます。日本の政治にとって重要な節目であるこの時期に、どのような決定が下されるのでしょうか。

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日本政府と国際原子力機関(IAEA)は12月15日から17日までの3日間、福島県で原子力の安全性強化に関する閣僚級会合を開催する。今回の会合には、各国の大臣及び原子力分野の専門家計約30名が参加を予定している。参加者らは住民への安全対策と原発事故や緊急事態が発生した際の対応強化をめざし、原子力の安全性および福島原発事故から得られた教訓についての集中的な議論を行う予定。

福島原発事故はチェルノブイリ原発事故に続く世界最大の原子力惨事である。2011年3月11日に発生した福島原発事故では、放射能が複数回にわたり流出した。放射能による汚染の被害を取り除くには、今後30年から40年が必要と見られている。

(抜粋、一部要約)

●元の記事:「原子力の安全性:12月中旬に福島で国際会議」/リア・ノヴォスティ(11月24日)
(« Sûreté nucléaire : conférence internationale mi-décembre à Fukushima », RIA Novosti, 2012.11.24)
http://fr.ria.ru/world/20121124/196716878.html

2012年12月 1日 (土)

仏カットゥノン原発で、下請け作業員らが初の抗議行動/ル・レピュブリカン・ロラン(11月28日)

4時間以上にわたる交渉は、それでも十分では無かった。フランス最大の電力会社「フランス電力公社」(EDF)の下請け会社で、カットゥノン原発(注)の清掃業務を担当するTNEX社の社員らは今日、11月26日に実施された同社の経営陣との交渉が決裂したことを受け、下請け作業員として初めての抗議行動を11月29日に実施することを決定した。

TNEX社の社員らは原発内での労働環境の改善をめざし、13項目にわたる要求事項を提出して交渉に臨んだ。しかしTNEX社のオレリアン・フォルティエー代表はそのうちの一部についてしか回答を行わなかった。回答が見送られた事項については毎年実施が義務づけられている次回以降の年次協議で取り上げられる事になる。しかしTNEX社の社員らによれば、現場では原発の清掃にあたる作業員数および作業器具すらも不足する状況にある。これまで7名体制で作業を行っていた作業チームは1チームあたり3名の作業体制に縮小され、場合によっては2名体制となるチームすら出ている。

しかし経営陣は作業員らに対し、高圧的な態度を取り続けている。

「『おかしな態度を取れば、フランス電力公社はお前たちを外へ放り出すぞ』、と経営陣は言います。これは恐喝です。」

しかし、TNEX社の労働組合員らはこのように付け加えた。

「でも今回は、私たちが圧力をかける番です。」

(抜粋、一部編集)

(注)カットゥノン原発はフランスとドイツ及びルクセンブルクの国境沿いに位置する原子力発電所。1986年より稼働。2005年と2008年には作業員が被曝する事故が起きている。

カットゥノン原発の様子(画像)
http://www.google.co.jp/search?q=Cattenom&hl=ja&client=safari&tbo=u&rls=en&tbm=isch&source=univ&sa=X&ei=BI-5UMWNFo7LmgWN14G4Bg&ved=0CDoQsAQ&biw=1030&bih=614 

●元の記事:「カットゥノン:原子力発電所で明日、熱い一撃」ル・レピュブリカン・ロラン(11月28日)
(« Cattenom : Coup de chaud demain à la central nucléaire », Le Républicain Lorrain, 2012.11.28)

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