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2013年1月

2013年1月18日 (金)

2月上旬までお休みを頂きます

いつも御愛読頂きありがとうございます。大変勝手ながら、所用にて2月7日頃までお休みを頂きます。この間インターネットへの接続はできなくなりますが、もし運良く接続できた場合には番外編として記事を更新させて頂くかもしれません。

それではまだ寒い日が続いておりますが、どうか十分御自愛ください。また新しい月にお会いしましょう。

フランスねこ

やさしい地球の守り方:「ディーゼル燃料の使用削減は温暖化防止の即効薬」国際専門機関が科学誌に発表/ルモンド紙(1月17日)

この数か月間、ディーゼル車の使用反対を訴える議論に科学的な根拠を与えて来たのは、ディーゼル車を「発がん性微粒子のばらまき装置」と指摘した公衆衛生の専門家たちだった。しかし今や、気候学者たちも黙ってはいない。1月15日付で『大気に関する地理物理学研究ジャーナル』(Journal of Geophysical Research: Atmospheres)に掲載された米国イリノイ大学ウラバナ・シャンペン校のタミ・ボンド教授らによる大規模調査の結果によると、ディーゼル燃料の使用や木材の焼却により発生する「すす」(煤、不完全燃焼により発生する炭化した黒色粒子)は、地球温暖化にこれまでの想定の2倍にのぼる悪影響を与えている。

<空を汚す「すす」の様子>(ルモンド紙より)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2013/01/16/les-particules-du-diesel-et-des-feux-de-bois-2e-facteur-du-rechauffement_1817853_3244.html

ボンド教授が率いる約20名の国際的専門家チーム「気候変動に関する政府間合同国際専門家グループ」(GIEC)は、「すす」を二酸化炭素に次ぐ第二の地球温暖化要因であると指摘した。

しかしなぜディーゼルが関係するのだろうか?

研究者らは「ディーゼル車の使用削減は、地球温暖化を引き起こす黒色粒子を駆逐するのに、短期的には最もシンプルかつ効率的な方法」であると主張している。

木材の焼却もまた、「すす」発生の原因となっている。世界的に酷暑や旱魃が増加する中で山火事を無くす事は難しい。しかしかまどや家屋の暖房への木材使用といった人的な焼却をディーゼル燃料の使用削減に加えて減らすことができれば、温暖化の防止に素早く目に見える効果が現れるという。

「すす」は温暖化ガスの効果を高める雲を発生させ地球の温度を上げる。また、風に乗って北極圏まで運ばれ白い雪や氷を汚すことで、氷河が熱を吸収しやすくさせ、高緯度地域における放射平衡に変化を生じさせて大気を温める。

今回の調査結果は今年9月に出版されるGIECの報告書に掲載される予定。また、地球の温暖化防止に向けた緊急対策への活用や新たな気候変動モデルづくりに活用されることが見込まれている。

●元の記事:「地球温暖化の第二の原因:ディーゼル燃料による粒子と木材の燃焼」ルモンド紙(1月17日)
(S. Fo, « Les particules du diesel et des feux de bois, deuxième facteur du réchauffement », Le Monde, 2013.91.17)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2013/01/16/les-particules-du-diesel-et-des-feux-de-bois-2e-facteur-du-rechauffement_1817853_3244.html

2013年1月15日 (火)

廃炉年限の「米国並み」延長を目指すフランス電力公社/ブルシエー(1月10日)

フランス電力公社(EDF、仏最大の電力会社)のアンリ・プログリオ代表取締役は、フランス政府が原発の廃炉年限延長について素早い決断を下すことを望んでいる。プログリオ氏は今日、現在40年に定められている原発の耐用年数を、政府にあと一歩で60年まで緩和させることができると考えている。今日フランス電力公社がかかえるこうした問題―「チャレンジ」―の内部事情に詳しい関係筋が明らかにした。

フランス電力公社は今回の延長案を通じ、フランス国内の廃炉年限を米国が採用している60年に統一することをめざしている。この件は既に議会での審議に必要な事前の行政庁審議会審査にかけられており、プログリオ代表取締役は2012年度の会計年度(注:2012年12月に終了)の締めくくりを機にこの問題に決着をつけることを望んでいる。

フランス国内において原子力施設を40年間維持し続けるのにかかる費用は、一カ所当たり合計500億ユーロ(約6兆円)にのぼる。

●元の記事:「フランス電力公社:アンリ・プログリオ、原発の耐用年数問題に素早くけりをつけることを望む」/ブルシエー(1月10日)
( « EDF : Henri Proglio souhaiterait trancher rapidement la question de la durée d’amortissement des centrales », Boursier.com, 2013.01.10)
http://www.boursier.com/actions/actualites/news/edf-proglio-souhaiterait-trancher-rapidement-la-question-de-la-duree-d-amortissement-des-centrales-nucleaires-513692.html?sitemap

2013年1月11日 (金)

中国を前に戸惑うフランス原子力ムラ:魅惑の巨大市場は将来の商売敵/ルモンド紙(1月10日)

原発の輸出において、原子力技術の海外移転は必要不可欠の要素だ。しかし原発の国際市場で生き残ってゆく上で、この技術移転は危険を伴っている。

ピエール・モスコヴィッチ経済・財政大臣は1月8日、中国への短期訪問を終え帰国した。今回のモスコヴィッチ大臣による訪問の表向きの理由は、ユーロ経済やフランスの競争力に対する中国の不安を鎮めるというものだ。しかし今回の訪問にはもう一つの目的があった。中国への原子力技術の移転に対しフランス国内で沸き上がっている否定的な議論への、中国政府の反発を和らげるというものだ。

フランス電力公社(EDF)は残酷な板挟みのただ中にある。フランスにとって、中国は自国の原子力業界の将来の大部分を担う市場だ。しかし顧客である中国は、自前の原子力企業経営を究めるために必要な外国の原子力技術を全て自分のものにしたいという意思を隠さない。

フランスの電気技師たちはどこまで将来の自分の競争相手たちと技術を分け合うべきなのだろうか。一部の官僚幹部や関連省庁の技術アドバイザーらは、中国への原発輸出契約を通じた知的所有権の侵害問題を挙げてフランス電力公社のアンリ・プログリオ代表取締役を攻撃している。フランス政府は今のところプログリオ代表取締役を現在のポストにとどまらせることを決めた模様だ。ただし厳しい監視体制の元に同氏を置くという条件つきで、である。

(以下2つの記事より抜粋、一部編集)

●元の記事「原子力:中国の黄金郷で罠にはまるフランス」、「中国における原子力のジレンマ」ルモンド紙(1月10日)
(« Nucléaire : la France dans le piègede l'eldorado chinois», Le Monde, 2013.01.10)

2013年1月 8日 (火)

ブルガリアで原発国民投票/クーリエ・デ・バルカン(バルカンからの手紙)(12月30日)

1月27日、ブルガリア(注1)における原子力の是非を問う国民投票が実施される。投票を目前に控えた12月25日には、広報キャンペーンが解禁となった。ブルガリアの市民たちは原発の新設を認めるか否かの投票を通じ、自国における原子力政策の将来についての自らの意思を表明しなければならない。

ボリソフ首相率いるゲルプ党は市民らに新規の原発建設が正しい選択であることを説得すべく76人の法律家を召集した。他方、野党ブルガリア社会党も(原子力推進キャンペーンを実施するための)原子力支援委員会を設置した。これに対し、「強いブルガリアのための民主主義者」と「人々の党」の右派2党は原子力反対キャンペーンを行うべくそれぞれの委員会を設置した。

今回の国民投票は、ベレン原発の新規建設(注2)を巡り国民投票を求める社会党が国民投票の実施に必要な50万人の署名を政府に提出したことを発端に実施されるもの。与党ゲルプ党は社会党の提案を支持、ベレン原発に言及しない形で原発の新規建設の是非一般に関する投票を実現する運びとなった。

ブルガリアの法律に順じ、国民投票には4,345,250人の投票が必要である。将来の原子力政策を肯定するためには、そのうちの半数が賛成票を投じなければならない。

(抜粋、一部編集)

(注1)ブルガリアは東欧に位置する人口約760万人の共和国。2007年に政治改革を条件にEUへの加盟を承認されたが、貧困による人口の国外流出が課題となっている。主要セクターは電力。国内には一基の原発があり、国内電力供給量の34%をまかなっているほか、風力発電による成長率では世界一を誇る。

<ブルガリア> http://ja.wikipedia.org/wiki/ブルガリア 
<ブルガリアの風景>
http://www.google.co.jp/search?q=Bulgaria&hl=ja&client=safari&tbo=u&rls=en&tbm=isch&source=univ&sa=X&ei=WRnsUNKPFoWKlAXo_4CoDQ&ved=0CFMQsAQ&biw=1280&bih=633 

(注2)ベレン原発

ベレン原発はブルガリア第二の原発として建設が開始されたが、国外からの投資を集めるのに失敗し2012年3月に建設を中断。ボリソフ首相は地震が多い地域に建設が予定されていることも中断の理由に挙げていた。

<ベレン原発の画像>
http://www.google.co.jp/search?q=Belene+nuclear+power+plant&hl=ja&client=safari&tbo=u&rls=en&tbm=isch&source=univ&sa=X&ei=6hzsUKKKEsWplQX224DgAg&ved=0CEcQsAQ&biw=1280&bih=633

●元の記事:「ブルガリアにて原子力の将来についての国民投票」/クーリエ・デ・バルカン(バルカンからの手紙)(12月30日)
(« Bulgarie : un référendum sur l’avenir de l’énergie nucléaire », Le Courrier des Balkans. 2012.12.30, traduit par Jacqueline Dérens)

2013年1月 5日 (土)

米投資家ウォーレン・バフェット、太陽光発電に世界最大規模の投資/ルモンド紙(1月4日)

世界で最も尊敬される米国人投資家の一人、ウォーレン・バフェット氏(注)は1月2日、仏トタル社の太陽光発電事業に誠意ある支援の手をさしのべた。

この日、バフェット氏が経営するミッドアメリカン・エネルギー社は、仏トタル社の傘下にあるサンパワー社がカリフォルニアに建設を予定する2基の巨大な太陽光発電所を、20〜25億ドル(約1800億〜2200億円)で買い取ることに合意したと発表した。バフェット氏は過去数年来にわたり、複数の代替エネルギーに投資を行ってきた。今回の投資額はこの分野では世界最大級となる。

投資が決まった太陽光発電所は579メガワットの発電容量を持ち、3年後に稼働開始を予定している。サンパワー社の株はバフェット氏との契約が公表されるや否や9%の急上昇を見せた。

(抜粋、一部編集)

(注)ウォーレン・バフェット氏は長期投資で知られる米国の投資家。
http://ja.wikipedia.org/wiki/ウォーレン・バフェット  

● 元の記事「ウォーレン・バフェット氏、仏トタル社の太陽光パネル事業救援に動く」ルモンド紙(1月4日)
(« Warren Buffett vient à la rescousse de Total dans les panneaux solaires », Le Monde, 2013.01.04)

2013年1月 2日 (水)

「原子力は危険」「私なら別のエネルギー選ぶ」ベルギー原子力庁最高責任者、引退を前に吐露/ルモンド紙(12月28日)

新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い致します。
新しい年が皆様にとって平和で実り多き年となりますよう、謹んでお祈り申し上げます。

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1979年のスリーマイル島原発事故の後にも、1986年に起きたチェルノブイリ原発事故の後ですら、このような言葉を聞くことはなかっただろう。原子力推進派の中でも最も強力な推進派関係者らが、長年数々の問題に目をつぶりながら守り続けてきた「非の打ち所の無い最高のエネルギー」原子力についての疑念を自ら語るまでに至るには、2011年3月の福島原発事故を待たねばならなかった。

ベルギー連邦原子力制御庁(以下「原子力庁」)の最高責任者ウィリー・ドゥ・ドーベレ長官はクリスマスの前日、12月末の退職を目前に次のように宣言した。

「私たちは、原子力の危険を知りつつもまだ受け入れることができるのかどうかを、自らに問わなければなりません。私の考えをそのまま正直に申し上げますと、原子力が持つ危険を考慮すれば、私なら別のエネルギー源を選びます。」

ベルギー国内の原子力分野における安全を所管する最高責任者はこのように述べた。

著名な原子力推進派による方向転換は、ベルギーのドーベレ長官に限った話ではない。ベルギーおよびドイツとともに原子力の廃止を予定するスイスでも、高い名声を誇る「スイス電力関連企業・原子力エンジニア協会」の元会長ジャック・ロニョン教授が2011年、

「原子力はもう信用しない」

と述べている。ロニョン教授は原子力発電について「あまりにも費用がかかり過ぎ、仕組みが複雑過ぎる。そして施設の周辺に住む住民からの理解を得るにはあまりにも問題が多すぎる」として、目覚ましい進歩をとげ既に確立されている地熱発電などの他の電力源の利用が可能であると指摘している。

フランスでも原発の安全神話は既に崩壊している。

「どんなに事故の予防策を取ったとしても、原発事故の可能性をぬぐい去ることは不可能です。」

仏原子力庁の最高責任者アンドレ・クロード・ラコステ長官は2012年1月、こう認めた。ラコステ長官の同僚の一人、フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)のジャック・ルピュサール所長も又、

「福島原発事故が起きた以上、私たちには『想定外の事態』を想定する義務があります。」

と指摘する。

安全性の問題だけではない。「安い電力源」と謳われてきた原子力の発電費用についても、新たな安全規準を満たす必要性や長期的な費用の不透明性から疑問符がつけられている。多くの専門家は原子力を維持すれば原子力を廃止するよりも更に高い費用がかかると推定しており、原子力セクターの将来に対する疑念を背景に、スイスやアメリカ合衆国では原子力関連企業への就職を躊躇する若いエンジニアが増えている。

科学者たちはこれまで原子力を長期かつ大規模に推進してきた。しかしどんな科学理論も反論が不可能ということはあり得ない。原子力についても、他のエネルギーに対するのと同様の厳密さで、科学的・経済的観点から検討し直さなければならないのである。

(抜粋、一部編集)

●元の記事「疑惑の時を迎える原子力」ルモンド紙(12月28日)
(« Le nucléaire à l’heure du doute », Le Monde, 28.12.2012)

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