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2013年4月

2013年4月28日 (日)

「安全のため、原子力は減らすべき」仏・放射線防御原子力安全研究所(IRSN)所長 /ルモンド紙(4月24日)

「フランスは原子力を使い過ぎている。(原子力を使用すればその分だけ原発は疲弊し安全性は低下する。)原発の安全性を確保するためには、オランド大統領が目指す原子力の使用削減は適切な判断だ。」

フランス原子力安全放射線防御研究所のジャック・ルプュサール所長は4月22日、このような公式見解を発表した。ロイター通信が伝えた。

ルプュサール所長は次のようにも指摘した。

「いつの日か、鉄製の原子炉圧力容器(注:炉心を覆う容器。冷却材を流通させ、放射性物質の漏出を遮蔽する)にヒビ割れが生じる日がやって来ます。そうしたら私たちは、『さあもうこの原子炉は寿命だ』と言わなければなりません。そして、一つの圧力容器にヒビ割れが見つかったとしたら、それは同時期に作られた全ての原子炉に同じことが起きているという意味なのです。」

原子力を使用すれば原発は疲弊する。そして安全性が損なわれる。同氏の見解では、フランスは原子力への依存を減らすべきなのである。

(抜粋、一部編集)

⚫元の記事:「フランスは原子力に頼りすぎ」放射線防御原子力安全研究所/ルモンド紙(4月24日)
(« L’Hexagone dépend trop du nucléaire, selon l’IRSN », Le Monde, 2013.4.28)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2013/04/24/des-millenaires-de-dechets-radioactifs-quatre-mois-de-debat-public-en-france_3165322_3244.html

2013年4月25日 (木)

巨大ウラン企業から手を引くイギリス、日本の原発再稼働とウラン売り上げ増を望むアレバ社/ルモンド紙(4月24日)

イギリス政府は世界第二位のウラン精製企業、ウレンコ社(企業価値は推定3200億〜4700億円)から撤退する。同社は世界のウラン産出部門の95%を握る大企業。イギリスは同社における資本金の33%を保有しているが、多額の債務返済のため撤退を決めたもの。

ウレンコ社は1971年設立。2012年には54%もの利益増を記録した「金の卵」。アレバ社はウレンコ社に関心を示している(注)が、ウランの価格は2011年の福島原発事故以降、日本とドイツの原子力発電大幅縮小により暴落。アレバ社は

「日本政府による原発の再稼働宣言を期待して待つ」

と報告書の中で述べている。

(抜粋、一部要約)


(注)ロイターの報道によると、東芝もウレンコ社株の買収を検討している。
http://www.worldtimes.co.jp/news/bus/kiji/2013-01-21T232327Z_1_TYE90K05U_RTROPTT_0_JT8315849-URENCO-SALE-TOSHIBA.html

●元の記事「英国、ウレンコ社からの撤退を決定」/ルモンド紙(4月24日)
(« Le Royaume-Uni décide de céder ses parts dans Urenco », Le Monde, 2013.04.24)

2013年4月22日 (月)

アレバ社、中国へ使用済み核燃料再処理工場売り込みの「夢」/ルモンド紙(4月22日)

フランスのフランソワ・オランド大統領が4月25日から26日にかけて中国を訪問するのを機に、原子力企業アレバは中国への使用済み核燃料再処理工場の売却に力を尽くす予定だ。

既に2007年より実施可能性を探る事前調査が開始されているこの事業は150億ユーロ(約2兆円)規模にのぼる。ただし今回の訪問では最もうまく行ってもアレバ社への発注を確定するまでには至らず中国政府企業との覚え書きへの署名交換にとどまると予想されている。

中国は2030年までに171基の原発を新たに建設することを計画しており、これは世界における原発の新規建設総数の35%を占めている。フランス原子力業界では各社とも最も「うまみ」のある中国事業獲得を夢見ている。

● 元の記事「中国におけるフランス原子力企業の困難な敵陣突破」/ルモンド紙(4月22日)(« La difficile percée du nucléaire français en Chine », Le Monde, 2013.04.22)
http://www.lemonde.fr/economie/article/2013/04/21/la-difficile-percee-du-nucleaire-francais-en-chine_3163482_3234.html

2013年4月20日 (土)

フランスで年830件以上の原発事故・故障ー仏原子力安全規制庁/フィガロ紙(4月16日)

「安全にかかわる重大事故が2日に一度の割合で発生」
「原子炉が8日に一度の割合で自動停止」
「原発事故・故障の80%が組織・人為ミスによるもの」

4月16日にフランス原子力安全規制庁(ASN)が発表した年次報告書は、フランス国内の原発における脆弱性をあらためて指摘しました。以下、フィガロ紙からの記事の抜粋です。

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2012年、フランス国内にある58カ所の原子力発電所では830件の事故・故障が申告された。フランス原子力安全規制庁(ASN)が4月16日に公表した年次報告書の中で明らかにした。

58カ所の原発は仏最大の電力会社であるフランス電力公社が所管。2011年に747件の事故・故障が公表されたのに対し、2012年には10%増の830件にのぼった。この中には2012年1月18日にカットゥノム原発で発覚した核燃料冷却用プールの安全対策設備未整備問題(法定限度を超える従業員の被曝等に適用される「国際原子力事象尺度」2に相当)が含まれる。

2012年、フランス原子力安全規制庁は国内の原子力施設において2093件の査察を実施、特に5機の原発について「環境に悪影響を与えている」として厳しい改善指導を行った。2016年に廃炉が予定されるフッセンハイム原発に対しても福島原発事故を受けた安全対策の強化を指導、今週末には同原発を停止して対策工事が実施される予定。

(抜粋、一部編集)

● 元の記事「フランス電力公社所管の原発における原発事故、2012年は10%増」/フィガロ紙(4月16日)
(« Les incidents dans les centrales nucléaires d'EDF en hausse de 10% en 2012 », Le Figaro, 2013.04.16)
http://www.lefigaro.fr/conjoncture/2013/04/16/20002-20130416ARTFIG00622-les-incidents-dans-les-centrales-nucleaires-d-edf-en-hausse-de-10-en-2012.php

2013年4月16日 (火)

「極秘命令」:秘密裏にフクシマ後初のMOX燃料輸送に踏み切る日本政府―米英仏軍を動員/ルモンド紙(4月15日)

「福島の村々で人々が必死になって除染を行っているこの時に、MOX燃料の搬入などもってのほかです。」
(環境団体グリーンピース)

米・英・フランス軍による厳格な警備体制の中、最大級の秘密に囲まれながら、アレバ社は福島原発事故後初めて日本への MOX燃料搬出に踏み切ろうとしている(注1)。700キロのプルトニウムを含む10トンの MOX燃料は、ボモン−アーグにあるアレバの工場を出てシェルブール港経由で日本へ運ばれる(注2)。シェルブール港からは英国特別軍の兵士30名が4基の大砲をたずさえ警護を行う。

●アレバ社から運び出されたMOX燃料(画像)/ルモンド紙
http://www.lemonde.fr/planete/article/2013/04/15/depart-imminent-et-controverse-de-plutonium-de-la-hague-pour-le-japon_3159919_3244.html

MOX燃料はプルトニウムとウランから成り、通常の使用済み燃料の8倍の放射線量を発する有毒物質。環境団体グリーンピースによればプルトニウムの塵を一つ吸い込んだだけで6ヶ月のうちに気管支肺炎性の癌を発生させるのに十分であり、約15キロのプルトニウムで原子爆弾一個を作ることが可能だ。

グリーンピースの他、NGO「ロビンフッド」、脱原発ネットワーク、ヨーロッパ緑の党は輸送中止を求める公式要請を行った。関係者らは4月15日午後6時、シェルブールで抗議集会を行う予定。

(抜粋、一部編集)

(注1)今回輸送されるMOX燃料は福井県にある高浜原発第3号機で使用される予定。

(注2)MOX燃料受け入れ先の関西電力の発表によると輸送期間は約2ヶ月。

【御詫びと訂正】いつも御愛読頂きありがとうございます。当初「輸送」を誤って「輸入」と訳していたため訂正致しました。申し訳有りませんでした。(4月17日)

●元の記事「シェルブールから日本へ―間近に迫るプルトニウムの船出」/ルモンド紙(4月15日)
( « Départ imminent de plutonium de Cherbourg pour le Japon », Le Monde, 2013.04.15)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2013/04/15/depart-imminent-et-controverse-de-plutonium-de-la-hague-pour-le-japon_3159919_3244.html

2013年4月14日 (日)

米国原子力規制委員会・前委員長『米国内の原発は全て修理不可能な欠陥品』/ニューヨーク・タイムズ(4月8日)

現在米国内で稼働中の104基の原発全てに修理不可能な安全管理上の欠陥がある。

4月8日、米国ワシントンで開かれていた「カーネギー国際原子力政策会議」での福島原発事故に関する討論会の中で、米国原子力規制委員会・前委員長のグレゴリー・ヤッコ氏が指摘した。前委員長は他方「全ての原発を一度に止めるのは現実的では無い」と述べ、現在ある原発の廃炉年限を延長せず段階的に廃止することを支持した。

「2011年の福島原発事故で明らかになった原子炉の欠陥問題について、原子力産業界と政府の規制委員会が適切な対応を取ることを期待して様子を見ていました。」
「でもバンドエイドの上にバンドエイドを貼り続ける今の対応では問題は解決しません。」

ヤッコ氏はこのように述べた。

同氏は更に、米国原子力規制委員会が原発当初の廃炉年限である40年を超えて稼働許可を出している原発のほとんどについて「長期の稼働は不可能」と指摘、規制委員会が一部の原発の廃炉年限を80年まで延長することを承認しようとしていることについて「実現不可能」と指摘した。

(抜粋・一部編集)

●元の記事「米国原子力規制委員会前委員長、『米国内の原発は欠陥品』と指摘」/ニューヨーク・タイムズ(4月8日)
http://www.nytimes.com/2013/04/09/us/ex-regulator-says-nuclear-reactors-in-united-states-are-flawed.html?ref=nuclearregulatorycommission&_r=2&

2013年4月10日 (水)

2.9億ベクレル/リットル、1000以上の放射性核種―福島原発の貯水槽から漏れ続ける高度放射性汚染水/ルモンド紙(4月10日)

福島原発にある2カ所の地下貯水槽から計170トン近い放射性汚染水が漏れ出したとの発表に続き、東電は遂に放射性汚染水の貯蔵場所が不足していることを認めた。しかし同社は、破壊された原子炉と何千本もの核燃料を保管する冷却プールを冷却し続けながら高度放射性汚染水漏れへの対処にあたらなければならない。冷却措置により毎日400トンもの高度汚染水が生み出され続けている。

既に漏れ出した汚染水には一リットル当たり2.9億ベクレル、1000種以上もの放射性核種が含まれていたと推定されている。福島県は東電に対し、地下水の汚染を引き起こす恐れがある地下貯水槽の使用をやめるよう申し入れを行った。しかし地下貯水槽の使用をやめれば多数の貯水槽が必要となる。

東電の頼みの綱は汚染水の浄化装置だ。これまで使用してきた東芝・アレバ社製の浄水装置では放射性セシウムの量しか減らすことができなかった。しかし東芝社製の新しい装置では62の放射性核種の量を減らすことができると見られている。水を「浄化」することで、東電は日本政府から汚染水を海へ放出するための許可が得られることを期待している。

(抜粋、一部編集)

●元の記事「福島原発から出る汚染水の貯蔵、ますます解決困難に」/ルモンド紙(4月10日)
(« Le stockage de l’eau contaminée de Fukushima de plus en plus problématique », Le Monde, 2013.04.10)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2013/04/09/le-stockage-de-l-eau-contaminee-de-fukushima-de-plus-en-plus-problematique_3156527_3244.html

2013年4月 8日 (月)

オバマ政権、プルトニウムの再処理予算を大幅カット―再処理工場は閉鎖の可能性/BBC Global News(4月6日)

原子力爆弾の原料がもう必要なくなったとしたら、どうだろうか。

オバマ政権は、国内で賛否両論の激しい議論を引き起こしているサウスキャロライナのプルトニウム再処理工場にかかる予算を50%削減することを強く示唆する発言を行った。この措置により、再処理工場は閉鎖に追い込まれる可能性が高い。背景として、当初20億ドル(約2千億円)と見られていた予算が70億ドル(約7千億円)に膨らんでいること、国内に100以上ある原発のうち、プルトニウムの再処理で製造されるMOX燃料の使用を名乗り出たものは一基にとどまっていることが挙げられる。プルトニウムの再処理工場については、過去にイギリスでも稼働が断念されている。

米国は2000年にロシアと結んだ核兵器削減条約により原子爆弾の製造に使用可能なプルトニウムの所有量を互いに大幅削減することを約束、原子力爆弾の原料となるプルトニウムを原子力発電所用のMOX燃料に変えるための工場を設置した経緯がある。MOX燃料製造の後には非常に毒性の高い高濃度放射性廃棄物が排出されるため、テロリストすら近づこうとはしないだろうと想定されていた。

(抜粋、一部編集)
(BBC Global News, 2013.04.06)
http://www.bbc.co.uk/podcasts/series/globalnews

2013年4月 6日 (土)

福島原発の地下貯水槽から汚染水が流出―脆弱な事故現場、続出する「人為ミス」/ルモンド紙(4月5日)

福島第一原発の地下貯水槽に保管されている放射性汚染水が地中に漏れ出した可能性がある。4月5日(金)夜から6日(土)にかけて行った記者会見の中で東京電力が明らかにした。同社の説明によると、貯水槽周辺の土と貯水槽を覆っている外側の防水性カバーの間に溜まっていた水から放射性物質が検出され判明したもの。


<参考>「福島第1原発 汚染水漏れ120トン 冷温停止後、最悪」毎日新聞(4月6日)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130406-00000040-mai-env


福島第一原発では、同日の4月5日に第三号機の使用済み核燃料保管プールの冷却装置が一時作動しなくなる事故があったばかり。3月18日から19日にかけて起きた深刻な電源喪失事故の再発を防止するための工事を行った際、誤って機材を損傷させたことが原因と見られている。3月の事故は一匹のネズミが複数の核燃料保管プール用冷却装置につながる配電系統をショートさせたために起きた。

今週、福島第一原発ではこの他にも主に機材の取り扱いミスによる複数の事故が起きている。他方、同原発では2011年3月11日の原発事故直後に緊急用に設置された仮の設備が現在も使用されており、事故現場は安全面から見て非常に脆弱な状況にある。日本政府によると同原発は2011年12月以降安定した状態にあるとされているが、2011年3月の原発事故の原因となった地震や津波の再来に対応できない極めて脆弱な状態におかれている。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「福島:地下貯水槽から放射性汚染水が流出か」/ルモンド紙(4月5日)
http://www.lemonde.fr/japon/article/2013/04/05/fukushima-le-systeme-de-refroidissement-des-piscines-de-stockage-est-arrete_3154562_1492975.html

2013年4月 3日 (水)

米アーカンソー原発で事故、1名が死亡3名が負傷/NBCニュース(3月31日)

3月31日の現地時間7時45分頃、米国南部にあるアーカンソー第一原発(注1・2)で発電機の部品が落下、原発作業員1名が死亡、3名が負傷する事故があった。同原発の事業責任者であるエンタージー社(Entergy Operations Inc.)とアーカンソー州保健局の発表によれば、事故による放射能漏れは無く、周辺地域に居住する住民への健康被害の危険は無い。

事故を起こした原発はラッセルビル市(人口2万8千人)に位置している。地元KTHVテレビが報じたところでは、原発の周辺に住む複数の住民が大砲のような巨大なとどろき音を耳にした。エンタージー社によるとこの事故を受け原発は自動的に停止、負傷した作業員は病院に運ばれた。

(注1)アーカンソー原発(画像)
http://www.google.co.jp/search?q=arkansas+nuclear+power+plant%E3%80%80photo&hl=ja&client=safari&rls=en&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=IClcUb6WAoeAlQXB_4G4Bw&ved=0CDIQsAQ&biw=1278&bih=620

(注2)アーカンソー州は米国南部に位置する人口約300万人の州。州都はリトル・ロック。
http://ja.wikipedia.org/wiki/アーカンソー州 

●元の記事:「アーカンソー原発で事故、1名死亡3名負傷」NBCニュース(3月31日)
(Sofia Perpetua; “One dead, three injured in Arkansas nuclear plant accident”,
NBCNews, 2013.0331)
http://usnews.nbcnews.com/_news/2013/03/31/17540838-one-dead-three-injured-in-arkansas-nuclear-plant-accident

2013年4月 1日 (月)

アレバ社、2012年度は120億円の減益/マイアミ・ヘラルド紙(2月28日)

フランスの巨大原子力企業アレバ社は昨年度、9千9百万ユーロ(約120億円)の減益を記録した。同社は他方で、2011年に福島原発で起きた大惨事による世界的な原発離れと問題続きのウラン鉱開発事業による問題を何とか乗り越えるべく歩を進めているとも述べた。

福島原発事故の発生後、多くの国が原子力の使用についての見直しを実施、アレバ社は2011年度に25億ユーロ(約3千億円)の損失を計上した。不透明な経理処理によりフランス国内で当局の取り調べ対象となっている西アフリカでのウラン鉱開発事業問題でも多数の損失を記録。2012年度は前年度に比べウラン鉱事業が安定を取り戻すとともに原子炉の売り上げで前進を見せた結果減益額を縮小した。

(抜粋、一部編集)

● 元の記事:「フランスの巨大原子力企業アレバ、2012年に1億3千万ドルの減益」/マイアミ・ヘラルド紙(2月28日)
(Sarah Di Lorenzo, « French nuclear giant Areva loses $130M in 2012 », The Miami Heerald, 2013.02.28)

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