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2013年5月18日 (土)

誰が原発の医師を殺すのか?フランス電力公社、労災認定を理由に原発駐在医3名を起訴/Rue89(5月6日)

フランス史上初めて、フランス電力公社(仏最大の電力会社)とその下請け企業2社は原発労働者に労災を認定した産業医3名に対し「根拠無く労災を認定した」として裁判所への訴えを起こした。背景には、増え続ける労働災害と責任企業に課される補償金額の上昇がある。しかし電力会社による原発の現場医師への圧力は、事務方を含む原発労働者の健康を危険にさらしかねない。

1978年以来35年間シノン原発に勤めるベテラン医師、ドミニーク・フエズ医師は、過去一貫して原発労働者の健康を守るための活動を行ってきた。しかしフランス電力公社にも他の関連企業にもこれまで妨害を受けたことは無かった。今までは、の話である。

変化は突然やって来た。フランス電力公社の下請け会社オリス社(Orys)はフランスの歴史上初めて、シノン原発に勤務し過去に労災認定を行った産業医らを「職業上の義務と倫理を逸脱し、同社で働く労働者に労災を認定した」との訴えを起こしたのである。

訴えられたのはフエズ医師だけではない。翌日にはシノン原発の同じ部署に勤める別の医師が、同じ理由でフランス電力公社による訴訟を起こされた。そしてアン原発でも同じことが起きた。

フエズ医師が何か特別なことをしたわけではない。

「その作業員は、ぐったりと倒れ込んでいました。身につけた放射線防御用の鉛の安全具はポッキリと折れていました。外部への移送が必要になるほどの状態ではありませんでしたが、その作業員の健康状態が非常に心配だったため、私は緊急処置を行いました。そして本人の気分が改善した時点で病気の診断書を書いて渡しました。シノン原発ではこういうことがよく起きました。そして日常的にこうした対応を行って来たのです。」

フランスでは2002年以来、従業員の安全と身体的・精神的健康を守る必要措置を取らなかった企業は訴追の対象として認められ、違反企業には高額の補償金が課されている。 ルノー社やフランス・テレコム社(仏の主要電話会社)で従業員の自殺が頻発した問題では、劣悪な労働条件や嫌がらせが原因であった可能性が裁判所で追求されている。

(抜粋・一部編集)

●元の記事:「誰が原発で働く医師を殺したいのか?」/Rue89(5月6日)
(« Qui veut la peau du médecin de la centrale nucléaire ? », Rue89, 2013.05.06)
http://www.rue89.com/rue89-eco/2013/05/06/veut-peau-medecin-centrale-nucleaire-242089

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