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2013年5月

2013年5月30日 (木)

「放射線被ばくの被害は甲状腺癌のみとは言い切れない。染色体異常、奇形、白血病など罹患の可能性がある全ての疾患について長期の健康調査が必要だ。」(その2)/アナンド・グローバー国連「健康への権利」特別報告官(5月2日)

(アナンド・グローバー国連「健康への権利」特別報告官が国連人権委員会において日本政府に対し日本国民の健康への権利を十分に実現するために行った提言の続きです。)

2. 原発事故の被害地域における住民健康調査

● 福島原発事故の影響を受けかつ年間被曝量が1ミリシーベルトを上回る全ての地域において、住民への健康調査を実施すべきである。

● 健康調査については被曝被害のインパクトについて総合的かつ漏れの無い詳細調査を必要な期間にわたって実施すべきである。又、必要な治療を適切に提供する必要がある。

● 子どもの健康診断については、甲状腺がんの検診にとどまること無く、放射線被曝により罹患の可能性がある染色体異常、奇形、白血病など全ての疾病について検査を行うべきであり、尿検査や血液検査についても検査項目に含めるべきである。

● 二次検査や追加検査を希望する子どもや両親がいる場合には、全ての希望者にこれを実施するべきである。

● 検査を受けた子どもや両親が検査結果を知ることができるよう手続きを簡素化するべきである。

● 内部被曝に関する検査をホールボディーカウンターによる検査に限るべきではない。内部被ばくの検査については、原発事故の影響を受けている全ての人(地域の住民、避難者、福島県以外の場所に住んでいる人)に実施されるべきである。

● 原発作業員の健康状態を監視し、必要な治療を提供すべきである。


3. 被曝量の上限に関する政策と情報提供

● 最新の科学的なデータに基づいて避難対象地域と被曝量の上限に関する国家計画を策定すべきであう。原発の経済便益とリスクを天秤にかけてこれらを決めるのではなく、人権の考え方に基づいて決定を行い、かつ一年の被曝量が1ミリシーベルト未満になるようにしなければならない。


(抜粋、一部編集)

●アナンド・グローバー国連「健康への権利」特別報告官による報告書(案)(英語です)
http://www.save-children-from-radiation.org/2013/05/24/un-special-rapporteur-anand-grover-s-report-on-fukushima-accident-is-published/

放射線被ばくの被害は甲状腺癌のみとは言い切れない。染色体異常、奇形、白血病など罹患の可能性がある全ての疾患について長期の健康調査が必要だ。」(その1)/アナンド・グローバー国連「健康への権利」特別報告官(5月2日)

国連を代表して人々の「健康への権利」が守られているかどうかについての調査を行い、国連人権委員会へ報告を行う国連「健康への権利」特別報告官。報告官を務めるアナンド・グローバー氏は昨年11月15日から23日にかけて東京・福島・宮城を訪問、日本政府が福島原発事故の発生に関連し国民の健康を守る義務を果たしているかどうかに関する調査を行いました。日本政府は「子どもの権利条約」をはじめ国民の健康保護に関する多くの国際取り決めを批准しており、憲法25条でも公衆衛生の推進を国の義務と定めています。

グローバー国連特別報告官は5月27日よりスイスのジュネーブ市国連本部で開かれている国連人権委員会にて調査報告を行うのに先立ち、日本での調査結果をまとめた報告書案を発表しました。今日はグローバー特別報告官が日本政府に対して行った提言のいくつかを御紹介します。

●アナンド・グローバー国連「健康への権利」特別報告官による報告書(案)(英語です)
http://www.save-children-from-radiation.org/2013/05/24/un-special-rapporteur-anand-grover-s-report-on-fukushima-accident-is-published/

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アナンド・グローバー国連「健康への権利」特別報告官は日本政府に対し、日本国民の健康への権利を十分に実現するため、以下の重要課題への対応を提言した。(以下、抜粋)


1. 原発事故への対応:しくみ作りと実施

● 原発事故が発生した場合には、ただちに事故に関する情報を一般国民に共有すること。

● 原発事故が起きる前、もしくは起きた後はただちに国民にヨウ素剤を配布すること。

● SPEEDI等の最新技術を素早くかつ効果的に活用し、原発事故に被害地域に関する情報を収集し国民に共有すること。

(「その2」へ続く)

2013年5月27日 (月)

「誰が放射能のゴミ捨て場の上で麦を育てたり家を買ったりしたいと思うでしょうか?」ビュール村住民ら、放射性廃棄物の貯蔵施設建設にかかる公開討論会をボイコット―政府は会議中止を受け入れ/ルモンド紙(5月24・26日)

44の市民団体による会議中止の要求は聞き入れられた。

フランス北東部のロレーヌ地方に位置する人口94人の寒村、ビュール村。その地下500メートルに建設が予定されている巨大な放射性廃棄物貯蔵施設の建設に反対する地元住民及び環境市民団体らは、この事業についての初めての公開討論会の開催を阻止した。施設に反対する関係者らは政府に対し、現在進行中のエネルギー政策転換にかかる政策論議に結論が出た後で施設についての討論会を開くよう求めている。

過去20年にわたり放射性廃棄物貯蔵施設の建設に反対してきた地元住民組織「ビュール・ストップ」には、500人余りの地域住民が登録している。しかし反対の声はこれまでことごとく無視されて来た。コリーヌ・フランソワは述べる。

「数年前、この地域に住む4万5千人の有権者が住民投票を求めましたが拒否されました。他方で、政府は施設受け入れへの見返りに3千万ユーロ(約40億円)の補助金を地元自治体に与えました。学校、体育館、老人ホーム―様々なものが建てられました。議員達の良心をお金で買ったのです。」

「経済発展と言いますが、施設の建設を強行すれば地域は『砂漠』になってしまうでしょう。誰が、放射性廃棄物のゴミ捨て場の上で麦を育てたり新しい家を買いたいと思うでしょうか。」

近隣の古い家屋を修理するためにビュールを訪れている28歳のセドリックと地理学を専攻する21歳の学生ブノワもまた、施設の建設がこの地域に悪い影響を与えると強く確信している。

「施設ができたらこの地域はだめになってしまいます。」

「政府は既に土地や森林を買いあさっています。土地の値段が高騰してしまい、若い農業関係者たちはここに住むことすら難しくなっています。」

公開討論会は開かれる見込みすら立っていない。しかし2018年には施設建設の承認にかかる事前調査の実施が、そして2025年には施設自体の稼働が予定されている。そしてその後は、何千年もの間、放射性廃棄物を貯蔵し続けることが予定されているのである。

(抜粋、一部編集)

二つの記事を元に掲載しています。

<元の記事>
●「放射性廃棄物:公開討論会、突然中断」/ルモンド紙(5月24)
« Déchets radioactifs : le débat public tourne court », Le Monde, 2013.05.24
http://www.lemonde.fr/planete/article/2013/05/24/dechets-radioactifs-le-debat-public-tourne-court_3416860_3244.html

●「ロレーヌ地方で放射性廃棄物の『墓場』への抵抗者ら、公開討論会のボイコットを呼びかけ」 « En Lorraine, les résistants au « cimetière » radioactif appellent au boycottage du débat public », Le Monde, 2013.05.26
http://www.lemonde.fr/planete/article/2013/05/23/en-lorraine-les-resistants-au-cimetiere-radioactif-appellent-au-boycottage-du-debat-public_3415813_3244.html

2013年5月23日 (木)

時給837円未満、数日間の被曝量計100ミリシーベルト―劣化し続ける福島原発の労働環境と静観する日本政府・東電/ルモンド紙(5月21日)

東京電力が実施した調査によると、福島原発で事故処理にあたる原発作業員約3千人のうち5%が東京都の最低賃金を下回る時給837円未満の給与しか受け取っていない。福島原発事故から2年以上が経つ今日、現場での作業は増え続けているが、給与は事故発生前より20%以上カットされている。

他方で福島原発の原発作業員たちは3ヶ月で計50ミリシーベルトにも及ぶ高い放射線量にさらされている。最もひどいのは瓦礫を集める係だ。数日で100ミリシーベルトもの被曝量に至る者すらいる。これはフランスの原発作業員に定められている年間被曝限度量の5年分に相当する。

労働環境の劣化が続く背景には、事故処理のコスト削減と下請け制度を理由に作業員の待遇劣悪化を静観する東京電力、現場の労働基準法違反を看過する厚生労働省、そして日本政府の無策がある。

カナダにあるマギル大学(McGill University)の長谷川 澄(はせがわ すみ)元専任講師は4月22日、3,186人の原発作業員への調査結果を元に福島原発の劣悪な労働環境を指摘する分析をアジア太平洋ジャーナル(Asia-Pacific Journal、注)に発表した。長谷川元専任講師は安倍首相、田村憲久厚生労働大臣、下河辺和彦東電会長、広瀬直己東電社長に作業員の労働環境是正を求める要請書を合わせて公表、要請書への賛同者を募っている。

●福島原発の労働環境是正にかかる日本政府への要請書
http://peacephilosophy.blogspot.jp/2013/04/an-appeal-for-improving-labour.html

(抜粋、一部編集)

●元の記事:被曝させられ給与をピンハネされる福島の「掃除夫」たち/ルモンド紙(5月21日)
(« A Fukushima, des « nettoyeurs » irradiés et sous-payés », Le Monde, 2013.05.22)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2013/05/21/a-fukushima-des-nettoyeurs-irradies-et-sous-payes_3414880_3244.html 

(注)長谷川元専任講師によるAsia-Pacific Journalへの寄稿文(日本語は英語の後にあります)
http://www.japanfocus.org/-Sumi-Hasegawa/3930

2013年5月20日 (月)

フランス電力公社、廃炉で出た放射性瓦礫を採石場に廃棄―裁判所、1万ユーロの罰金命令/Lyon Mag (5月16日)

フランス第2の都市リヨン(注1)から35キロの距離にあるビュジェー原発第一号機の廃炉作業で発生した放射性瓦礫が誤って一般の採石場に持ち込まれた問題で、アン県のグルゴンブレス裁判所は5月15日、フランス電力公社に対し1万ユーロ(約130万円)の罰金刑を、ビュジェー原発所長には執行猶予付きの罰金刑をそれぞれ言い渡した。ビュジェー原発から出た放射性瓦礫は、運送用トラックで採石場に運び込まれていた。最終判決は9月11日に言い渡される予定。

●元の記事:「ビュジェーの放射性瓦礫:裁判所は1万ユーロと罰金刑を求刑」
(« Gravats radioactifs du Bugey : 10 000 euros et des contraventions requises », Lyon Mag, 2013.05.16)
http://www.lyonmag.com/article/53340/gravats-radioactifs-du-bugey-10-000-euros-et-des-contraventions-requis

(注1) リヨン市は人口165万人を抱えるフランス第二の都市。食通の町としても知られる。

●リヨン市の様子(画像です)
 http://www.google.co.jp/search?q=lyon+photos&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=OqWZUeCkD8bxkAXPy4DIAg&ved=0CC0QsAQ&biw=1680&bih=868#tbm=isch&sa=1&q=lyon&oq=lyon&gs_l=img.1.0.0l9j0i4.5537.6723.0.8579.7.5.0.0.0.2.281.1107.0j1j4.5.0...0.0...1c.1.14.img.TgIuOOWL7y4&bav=on.2,or.r_qf.&bvm=bv.46751780,d.dGI&fp=5d61553fb632fede&biw=1680&bih=868

(注2) ビュジェー原発の様子(画像です)
http://www.google.co.jp/search?q=centrale+nucleaire+bugey&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=0KWZUYHpK8eQkQWSk4CgCg&ved=0CEcQsAQ&biw=1680&bih=868#tbm=isch&q=centrale+nucl%C3%A9aire+bugey&spell=1&sa=X&ei=36WZUYnaGse5lAWQg4DwCQ&ved=0CFAQBSgA&bav=on.2,or.r_qf.&bvm=bv.46751780,d.dGI&fp=5d61553fb632fede&biw=1680&bih=868

2013年5月18日 (土)

誰が原発の医師を殺すのか?フランス電力公社、労災認定を理由に原発駐在医3名を起訴/Rue89(5月6日)

フランス史上初めて、フランス電力公社(仏最大の電力会社)とその下請け企業2社は原発労働者に労災を認定した産業医3名に対し「根拠無く労災を認定した」として裁判所への訴えを起こした。背景には、増え続ける労働災害と責任企業に課される補償金額の上昇がある。しかし電力会社による原発の現場医師への圧力は、事務方を含む原発労働者の健康を危険にさらしかねない。

1978年以来35年間シノン原発に勤めるベテラン医師、ドミニーク・フエズ医師は、過去一貫して原発労働者の健康を守るための活動を行ってきた。しかしフランス電力公社にも他の関連企業にもこれまで妨害を受けたことは無かった。今までは、の話である。

変化は突然やって来た。フランス電力公社の下請け会社オリス社(Orys)はフランスの歴史上初めて、シノン原発に勤務し過去に労災認定を行った産業医らを「職業上の義務と倫理を逸脱し、同社で働く労働者に労災を認定した」との訴えを起こしたのである。

訴えられたのはフエズ医師だけではない。翌日にはシノン原発の同じ部署に勤める別の医師が、同じ理由でフランス電力公社による訴訟を起こされた。そしてアン原発でも同じことが起きた。

フエズ医師が何か特別なことをしたわけではない。

「その作業員は、ぐったりと倒れ込んでいました。身につけた放射線防御用の鉛の安全具はポッキリと折れていました。外部への移送が必要になるほどの状態ではありませんでしたが、その作業員の健康状態が非常に心配だったため、私は緊急処置を行いました。そして本人の気分が改善した時点で病気の診断書を書いて渡しました。シノン原発ではこういうことがよく起きました。そして日常的にこうした対応を行って来たのです。」

フランスでは2002年以来、従業員の安全と身体的・精神的健康を守る必要措置を取らなかった企業は訴追の対象として認められ、違反企業には高額の補償金が課されている。 ルノー社やフランス・テレコム社(仏の主要電話会社)で従業員の自殺が頻発した問題では、劣悪な労働条件や嫌がらせが原因であった可能性が裁判所で追求されている。

(抜粋・一部編集)

●元の記事:「誰が原発で働く医師を殺したいのか?」/Rue89(5月6日)
(« Qui veut la peau du médecin de la centrale nucléaire ? », Rue89, 2013.05.06)
http://www.rue89.com/rue89-eco/2013/05/06/veut-peau-medecin-centrale-nucleaire-242089

2013年5月13日 (月)

「トルコでの原発建設は日仏協力の象徴」 オランド仏大統領の訪日で原子力ムラ強化を目指す日仏政府/Journal du Net(5月7日)

6月上旬のオランド大統領訪日を機に、日本とフランスの両国政府は原子力を含む分野での企業連携促進に力を入れる。

フランスのオランド大統領は6月6日から8日にかけ、国賓として日本を訪問する。フランス大統領が日本を公式訪問するのは1996年以来17年ぶり。この訪問に備え5月7日に訪日したロロン・ファビウス外務大臣は、経済・エネルギー分野での協力強化が主な議題になると述べた。


「トルコでアレバ社と三菱重工業が合同で原発建設契約を獲得した事実は、日仏が協働することで大きな成果を達成できることを非常に的確に示しています。」


ファビウス外務大臣はAFP通信とのインタビューの中でこのように述べ、アレバ社と三菱重工を祝福した。

これに対し岸田文雄外務大臣もまた、


「今回の仏大統領による訪日は、日仏2ヵ国の企業が関係強化をはかるため強靭な経済関係を構築するまたとない機会だ」


と応じた。ファビウス外務大臣はまた、


「フランスと日本の2ヵ国はエネルギー分野でたくさんのことを一緒に成し遂げることができます」


と強調、「フランス人も日本人と同様、原子力発電の大部分を維持しつつ自然エネルギーの開発を行うことを望んでいるからです」

と指摘した。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「ファビウス外務大臣:『オランド大統領の6月訪日は日仏関係強化が目的』」/Journal du Net(5月7日)
(« Fabius : Hollande au Japon en juin pour développer les partenariats », Journal du Net, 2013.05.07)
http://www.journaldunet.com/economie/actualite/depeche/afp/24/1101572/fabius_hollande_au_japon_en_juin_pour_developper_les_partenariats.shtml

2013年5月11日 (土)

「福島の子どもたちを今すぐ疎開させてください」 スイス・ジュネーブ市長/World Network Children(4月13日)

世界保健機構(WHO)を初め数々の国際機関をかかえる国際都市、ジュネーブ。そのジュネーブで市長をつとめるレミー・パガーニ氏は4月13日、福島県郡山市の小中学生14名が被ばくによる健康被害を理由に集団疎開を求めた裁判(注)に寄せて、福島の子どもたちの疎開を求めるメッセージをYoutubeに寄稿しました。日本語の字幕付きですので、是非御覧ください。

● レミー・パガーニ ジュネーブ市長からのメッセージ
「チェルノブイリ原発から離れた地域でも、子どもたちに癌や白血病が発生しています」
http://www.youtube.com/watch?v=r4AvWRhbyj8& 


(注)ふくしま集団疎開裁判
●裁判の詳細:「ふくしま集団疎開裁判ホームページ」
http://www.fukushima-sokai.net/ 
●裁判のその後: 4月24日、仙台高等裁判所(佐藤陽一裁判長)は低線量被ばくによる健康被害への懸念を認めつつも、申し立てを却下した。
<参考>仙台高等裁判所による判決文
http://1am.sakura.ne.jp/Nuclear/130424Highcourt-decision-open.pdf

2013年5月 8日 (水)

「帰って来たニッポンの原子力」 フクシマ後も原発輸出を推進し続ける日本政府/ルモンド紙(5月7日)

日本政府は海外への原発輸出を経済活性化戦略の優先課題に位置付けることを決めた。

トルコでのシノップ原発の建設受注、アラブ首長国連邦での原子力協定締結。安倍晋三総理大臣は喜びを噛みしめていることだろう。5月4日に終了した安倍首相の外遊は、世界の原発市場における日本の華麗なカムバックを現実のものにした。

2011年に起きた福島原発事故の後も、日本政府は原発輸出推進の手を止めたことは一度も無い。福島原発事故から7か月後の2011年10月、野田総理大臣(当時)は海外への原発売り込みのための強力なロビー活動を継続、ベトナムとヨルダンにおいて原発建設のための技術移転協定の締結を勝ち取った。

日本では経済産業省が、東芝、日立、三菱の3社をはじめとする原発企業に対し資金調達を含めた強力な原発推進活動を展開している。また、経産省は関連する半官半民組織「日本原子力産業協会」(http://www.jaif.or.jp/)を通じ海外への原発輸出推進のためのロビー活動を実施している。同協会内にある「原子力国際協力センター」は開発途上国への原子力技術移転にかかる支援業務を行っており、ベトナムでの原発受注についても2001年以来働きかけを行ってきた。現在日本の原発産業界は、福島原発事故への対応経験を「新たな強み」と強調する原発売り込み戦略を行っている。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「日本、世界の原発市場に復帰」
( « Le Japon est de retour sur la scène nucléaire mondiale », Le Monde, 2013.05.07)
http://www.lemonde.fr/economie/article/2013/05/06/le-japon-est-de-retour-sur-la-scene-nucleaire-mondiale_3171482_3234.html

2013年5月 5日 (日)

日本企業、トルコで福島原発事故後初の原発建設―仏原子力協会会長「素晴らしいニュース」/フランス国際放送『フランス24時間』(5月4日 0時号)

日本の三菱重工業は福島原発事故の発生後初めて、アレバ社との合弁でトルコでの原発建設に着手する。建設が予定されているのは黒海沿岸にあるシノップで、契約規模は約150億ユーロ(約2兆円)。これについて、フランス原子力協会のフランシス・ドラン会長は次のように述べた。

「素晴らしいニュースです。今回の契約で福島原発事故以来停滞していた国際市場への原発輸出に弾みがつくでしょう。」

(抜粋、一部編集)

●参考記事「アレバ・三菱によるトルコでの原発建設契約獲得で、日本の原発業界、再発進」フランス国際放送『フランス24時間』(5月3日)
http://www.rfi.fr/asie-pacifique/20130503-contrat-areva-mitsubishi-turquie-pourrait-relancer-nucleaire-civil-japonais

2013年5月 3日 (金)

「サンフランシスコ発、ニューヨーク行き」ソーラー飛行機、初のアメリカ大陸横断へ/ルモンド紙(5月3日)

5月3日、太陽光発電によるソーラー飛行機が米国サンフランシスコからニューヨークに向け初のアメリカ大陸横断を目指し飛び立つ。


●アメリカ大陸横断を目指すソーラー飛行機(画像、ルモンド紙)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2013/05/03/solar-impulse-pret-a-traverser-l-amerique_3170388_3244.html


今回飛び立つソーラー飛行機はスイスのソーラー・インパルス社の制作によるもの。「自然に優しい飛行機プロジェクト」の発起人をつとめるベルトラン・ピッカール操縦士とアンドレ・ボルシュベルク操縦士の2名が計1600キロの距離を時速70キロで3日間かけて走破する。

同プロジェクトは10年前に開始され、2009年6月にはソーラー飛行機による初飛行に成功。2010年には26時間の連続飛行に成功し、翌年にはベルギーからフランスまでの国際ルートでの初飛行を実施。2012年6月にはスペインの首都マドリードから北アフリカにあるモロッコのラバト市までを結ぶ2500キロの距離を20時間の連続飛行で走破した。ボルシュベルク操縦士とピッカール操縦士は、今後機体の改良を行った上で2015年の世界一周飛行を計画している。

● 元の記事:ソーラー飛行機『ソーラーインパルス』、アメリカ大陸横断の準備完了/ルモンド紙(5月3日)
(« L’avion Solar Impulse prêt à traverser l’Amérique », Le Monde, 2013.05.03 )
http://www.lemonde.fr/planete/article/2013/05/03/solar-impulse-pret-a-traverser-l-amerique_3170388_3244.html

2013年5月 1日 (水)

高度放射性廃棄物の行くえ:数千年の放射能汚染、4ヶ月間の討論会/ルモンド紙(4月25日)

フランス中の原発から出される最も危険な高度放射性廃棄物は容積にして約8万立方メートル、周囲からの隔離が必要な期間は数千年にのぼる。放射性廃棄物管理機構(Andra)はこれらの廃棄物を地下500メートル、広さ15平方キロメートルの敷地に埋蔵処理する計画を提案。市民からの「全ての異なる意見を把握するため」に5月15日から10月15日まで、夏期休暇期間にあたる8月を除く4ヶ月間にわたりこの提案を巡る公開討論会を開催する。数千年の間高度放射性廃棄物を貯蔵保管するための施設の設置を話し合うのに、である。

討論会実行委員会のクロード・ベルネ委員長は討論会の「独立性」を主張する。しかし市民団体らは「テーマが専門的すぎて一般の参加者に分かりにくい」、「エネルギー転換政策についての議論が終っていない中で議論しても意味が無い」、「埋蔵処理を唯一の解決策と想定した「決め打ち」討論会である」、などを理由に全面的なボイコットを決めた。

「参加しないからと言って何もしないという訳ではありません。私たちは政府の偏った『公式情報』とは別の正しい情報を市民に提供します。」

市民団体の関係者の一人は述べる。放射性廃棄物管理機構は地下埋蔵施設の建設着工を2019年、稼働開始を2025年と見込んでいる。

(抜粋、要旨)

●元の記事「数千年にわたる放射能汚染を引き起こす放射性廃棄物、4ヶ月間の公開討論会」/ルモンド紙(4月25日)
(« Des millénaires de déchets radioactifs, quatre mois de débat public », Le Monde, 2013.04.25)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2013/04/24/des-millenaires-de-dechets-radioactifs-quatre-mois-de-debat-public-en-france_3165322_3244.html

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