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2013年6月18日 (火)

福島原発事故から2年:終わらない放射能被害と高まる怒りの声/リベラシオン紙(5月31日、アルノー・ヴォルラン東京特派員)

男の怒りは抑えられていた。しかし消えてはいなかった。

白く塗られた質素な事務所の奥で、「なのはな生協」の岩崎秀人(ひでと)専務理事は東京電力の見下した扱いに、決して屈してはいなかった。千葉にあるこの小さな農業組合は、東京電力が以前約束したとおり福島原発事故の被害に対する補償を全うすることを求めて、この巨大企業に裁判を挑んだ。

<参考>「東京電力、生協の賠償請求を拒否」(「電気代不払いプロジェクト」2012年10月4日)
http://d.hatena.ne.jp/toudenfubarai/20121004/1349333432 

2011年3月に起きた福島原発事故の後、なのはな生協は全11,500名の組合員のうち160名を失った。消費者の信頼は蝕まれ、40年間共に事業を築いてきた千葉、茨城、福島の何十もの有機農家の生活は破壊された。

5月10日に開かれた公判は短かった。東京電力の弁護士は、なのはな生協からの客離れと売り上げ減少が始まったのは、原発事故が起きる前からのことだと主張した。この主張は、なのはな生協の組合員たちの怒りを更に深いものにした。

なのはな生協は最初から東京電力を訴えることを考えていた訳ではなかった。なのはな生協は2012年、原発事故発生後に生産した農作物について実施した放射能検査にかかった費用538万円の損害賠償を東京電力から勝ち取った。しかし東京電力が第二回目の賠償金支払いを拒否した時、なのはな生協は司法による救済を求めることを考えなければならなくなった。岩崎専務は述べる。

「一年前、東京電力は、私たちが実施している検査はもう必要無いと言ってきました。もっと安全な西日本の農家からの野菜を仕入れれば良いと言ったのです。私たちにとってこのような考え方は欺瞞としか思えませんでした。人を馬鹿にした、とうてい受け入れることのできない主張でした。」

この問題に関するリベラシオン紙からの取材に対し、東京電力は裁判についての発言は差し控えたいと回答した。

東京電力は毎日新たな損害賠償請求に見舞われている。同社は賠償に対応するため日本政府に新たに6千億円の追加融資を要請した。震災後に日本の救急隊支援に駆けつけた百人余りの米軍兵士らは、東京電力が放射能被ばくの危険性を偽ったとしてカリフォルニア裁判所に20億ドル(約2千億円)の損害賠償を求めている。なのはな生協が求めているのは、原発事故の被害を賠償し放射能検査の費用を払い戻すための2290万円に過ぎない。

この「人間が生み出した大惨事」における数々の問題を貫くのは、誰が責任を取るのか、という問いである。東京電力に対する株主訴訟を起こした木村結(ゆい)は、東京電力の幹部に対し原発事故の被害者への補償と真実を語ることを求めている。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「福島原発事故から2年、訴訟の圧力に倒れこむ東京電力」/アルノー・ヴォルラン特派員、リベラシオン紙(5月31日)
("Deux ans après Fukushima, Tepco croule sous les procès », Libération, 2013.05.31)
http://www.liberation.fr/economie/2013/05/31/deux-ans-apres-fukushima-tepco-croule-sous-les-proces_907343

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コメント

フランスねこさんへ

情報をありがとうございます。

奥田さん

こちらこそ、遊びに来て頂いてありがとうございます。
梅雨のまっただ中ですが、お元気でお過ごしください。

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