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2013年6月

2013年6月30日 (日)

福島原発事故から2年―失われた町/英国公共放送「チャンネル4」(6月21日)

福島原発事故の発生から約2年が経過した今月、BBCと並ぶイギリスの公共放送局の一つ「チャンネル4」のアレックス・トンプソン記者が事故以来2年振りに福島原発周辺の避難指示区域内を取材しました。約8分の映像です(英語ですが、画像をどうぞ。立ち上がりに多少時間がかかることがあります)。
http://www.youtube.com/watch?v=eG-dZF2Xz8o&

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津波の爪痕が残る町や村。打ち捨てられ無人となったこれらの地域は、今も高度の放射能に汚染されている。日本政府は人々が帰宅することを念頭に除染作業を続けているが、最近「少なくとも5万4千人の人々が2017年まで帰宅困難」と発表した。帰宅が困難となる期間は、更に伸びる可能性がある。

地元の漁師、青田まことは事故を起こした福島原発から約16キロの地点で釣りや海水浴を続けている。釣った魚は汚染がひどく、家に持ち帰っても口にすることはできないと言う。

トンプソン記者:「ここは釣りをするには危険です。釣りをするには、世界で最も危険な場所です。」

青田さん:「それは分かっています。でも私はここで泳ぐこともあるのですよ。」

人々は「普通の生活」を求めている。

避難所には、驚いたことに2年がたった今も人々が生活していた。
(以下略)

●元の記事「放射能の爪痕:日本への帰郷」英国公共放送「チャンネル4」(6月21日)
(“Signs of radioactivity return to Japan”, Channel 4 News, 2013.06.21)
http://www.youtube.com/watch?v=eG-dZF2Xz8o&

2013年6月28日 (金)

「目標は原子力部門の売り上げ倍増」東芝新社長が抱負/フィガロ紙(6月26日)

東芝の新社長に就任した田中久雄社長は報道関係者に対し、2017年度までに原子力機器部門の年間売り上げ倍増を目指す考えを明らかにした。東芝は年間1兆円の売り上げを目指すとしており、特に日本政府からの側面支援を念頭に、フィンランド、チェコスロバキア、イギリス、ブルガリアなどのヨーロッパ諸国における売り上げ増を期待している。

日本の安倍首相は、これまでのところ他国に対し積極的な原子力技術の売り込みを展開している。日本の原子力企業はこうした海外への売り込みを通じ、2011年の福島原発事故以来国内の原発が停止に追い込まれている状況を補填しようとしている。東芝社は8月に中期的な事業計画を発表する予定。

●元の記事「原子力部門の強化を望む東芝」/フィガロ紙(6月26日)
( « Nucléaire : Toshiba veut se renforcer », Le Figaro, 2013.06.26)
http://www.lefigaro.fr/flash-eco/2013/06/26/97002-20130626FILWWW00246-nucleairetoshiba-veut-doubler-ses-ventes.php

2013年6月26日 (水)

フランス電力公社(EDF)、原発作業員を被ばく死させた罪で法廷へ/メディア・パール

7月2日朝9時、オルレアン(パリの南西部)の社会保障裁判所法廷で、放射能被ばくにより被害で死亡した元フランス電力公社の原発作業員ジャン‐フランソワ・クロワ氏の労災認定に関する判決が下される。クロワ氏は2009年4月25日、内外の被ばくにより死亡した。今回の裁判ではフランス電力公社が犯した決して許されない過ちを認める判決が下される見込み。

クロワ氏は1979年5月から死亡した2009年4月までフランス電力公社に勤務、他の従業員と同様に原発の中での業務を行った。フランス国内の法律で定められている作業員用の放射線被ばく限度量(かつては年50ミリシーベルト、現在は年20ミリシーベルト)を下回る量の内部および外部被ばくを受けたが、死亡に至った。

クロワ氏がフランス電力公社の原発内で受けた被ばくについては、2010年2月に既に労災の認定がなされている。

「下請け原発作業員の健康を守る会」はクロワ氏の妻であるロール・アミオとその子どもたちを支援するため、より多くの人が裁判に同席するよう呼びかけている。

●元の記事:「フランス電力公社訴訟:放射線被ばくと労災認定」/メディア・パール(6月23日)
( « Edf en Procès : Rayonnements ionisants et reconnaissances des maladies professionnelles », Médiapart, 2013.06.23)
http://blogs.mediapart.fr/edition/nucleaire-lenjeu-en-vaut-il-la-chandelle-pour-lhumanite/article/230613/edf-en-proces-rayonnements-ionisants-et-reco

2013年6月23日 (日)

ICRPとフランス原子力ロビーが作る「NGO」エートス:チェルノブイリの教訓と福島への警告(その3)/原子力ロビーからのWHO独立を目指す会(4月1日)

2.NGO「エートス」

「エートス」は1976年にフランス電力公社(フランス最大の電力会社)とフランス原子力庁が設立した「放射線防御に関する評価調査センター」(CEPN)から派生してできた団体でした。フランスの原子力推進派勢力を直接代表する組織だったのです。

エートスの目的の一つは、「将来フランスやEU諸国で原発事故が起きた場合に、事故処理と重度汚染地域の管理を行うにあたり、人々が政府や原子力に対する信頼を維持し続けるための長期的に持続可能な管理体制、そしてそのために必要な程度の放射線医学を提供するための持続可能な管理体制」を定義した調査報告書をEUに提出することにありました(注3)。

1998年までの3年間、エートスはベラルド研究所の収集データを蓄積するとともに、研究所の関係者を使って自分たちの研究の為の追加データを収集しました。自ら調査への対価を払うことなく、こうしたデータの収集を行ったのです。ネステレンコ教授らがエートスが拠点としていたオルマニー村を含む5つの村からベラルーシ政府によって追い出されるまでは。

エートスには健康や医療についての専門家がいませんでした。しかしネステレンコ教授による研修や指導を受けたことで、エートスはヨーロッパにおいて「チェルノブイリにおける放射線医学分野を専門とする科学者集団」と名乗ることができるようになっていました。こうしてエートスはフランス政府やEU、国連、世界銀行などが参加する「チェルノブイリ原発事故によるベラルーシ汚染地域での生活環境再生のための協力プログラム(CORE)」のコーディネーターになることができたのでした。COREプログラムはプログラム実施期間中の5年間の間、住民への健康調査を先延ばしを行い、現地で活動するチェルノブイリ支援関係者らの非難を浴びました。


3.「興味深い実験」

エートスを率いるジャック・ロシャール氏に対し、ウクライナ緑の党の指導者で医師・作家のユリ・チチェルバックが「チェルノブイリ原発事故において最も重要だと考えることは何か」、と尋ねたことがありました。ロシャール教授は次のように答えました。

「非常に興味深いよ!私の実験室ではこんな実験は絶対にできないことでしょう。でも今私は不可能だと思っていた実験の結果を実際に観察することができるのですから。」

                                      (了)

(注3)ロシャール氏の論文によれば、原発事故による重度汚染地域において「持続可能」な住民の健康管理体制を作るためには次の四つのステップが必要だと言う。

第一段階では住民たちの悩みや希望を聞き関係者らによる協力体制を築いた上で、
第二段階では地元関係者らと共に放射線医学データの計測を実施、
第三段階では(政府予算などの)必要経費を最小限に抑えつつ地元にあるものを用いて実施できる放射線防御対策を検討し、
第四段階で初めて住民と自治体、専門家らが一緒に協力して物事を進める体制にもってゆく。

こうすることにより、最小限の政府予算でかつ政府と協力する形で住民が満足する放射能対策の体制が完成する。
(次の論文の3.2を参照。原文は英語です。)http://irpa11.irpa.net/pdfs/KL-9b.pdf 


●元の記事:「チェルノブイリにおける犯罪―福島へのモデル」ブラディミル・チェルトコフ/原子力ロビーからのWHO独立を目指す会(4月1日)
http://independentwho.org/fr/2013/04/01/crime-tchernobyl-fukushima/

ICRPとフランス原子力ロビーが作る「NGO」エートス:チェルノブイリの教訓と福島への警告(その2)/原子力ロビーからのWHO独立を目指す会(4月1日)

1.背景: チェルノブイリ事故後のベラルーシ

1986年4月にチェルノブイリ原発事故が起きた後、当時のソビエト連邦政府は事故の影響を嘘でごまかし被害者を放置する方策を取りました。事故が起きるや否や原発100キロ圏の住民を避難させるよう主張し左遷された元ベラルーシ科学技術アカデミー・原子力研究所所長のワシリー・ネステレンコ教授(物理学)は1990年、政府から独立したベラルド放射線医学研究所を設立、最も重度の放射能汚染地域に370の放射線医学測定所を設置し、人々を被ばくから守るための研修を医師、看護師、教師に行うとともに各家庭への指導を行いました。今日、ネステレンコ教授が開いた測定所のほとんどは原子力ロビーの力で閉所に追い込まれています。

1996年、ネステレンコ教授はロシアやウクライナの保健省で推薦されていたセシウム排出を促すペクチン食品を活動に取り入れました。それは一ヶ月の使用で子どもの体内におけるセシウム137の濃度が60〜70%低下させることができるというものでした。また同年、ベラルド研究所はユリ・バンダジェフスキー医師が率いるゴメル州医療研究所と協力、セシウム137の摂取量を減らすことによって体内臓器への治療不可能な障害を予防できることを証明することに成功します。この調査結果を目にしたベラルーシ独裁政権のルカチェンコ大統領は激怒し、報告書を送付した保健省関係者を証拠のないまま汚職罪で8年の刑に処します。

「エートス」という名のフランス人研究者による団体がネステレンコ教授が指導するオルマニー村の放射線医学測定所に現れたのは、そんな1996年のことでした。ネステレンコ教授らが被ばくデータを収集し、汚染地域に住む人々を放射線医学分野で研修するのを、手伝いたいと申し出たのです。

(その3へ続く)

●元の記事:「チェルノブイリにおける犯罪―福島へのモデル」ブラディミル・チェルトコフ/原子力ロビーからのWHO独立を目指す会(4月1日)
http://independentwho.org/fr/2013/04/01/crime-tchernobyl-fukushima/

ICRPとフランス原子力ロビーが作る「NGO」エートス:チェルノブイリの教訓と福島への警告(その1)/原子力ロビーからのWHO独立を目指す会(4月1日)

「ベラルーシ・チェルノブイリの子どもたち協会」の設立メンバーで、『犠牲』などのドキュメンタリー映画の製作で知られるブラディミル・チェルトコフ氏は去る4月1日、スイスのジュネーブ市に本拠地を置く「原子力ロビーからのWHO独立を目指す会」(注:WHO内外の関係者による組織)にフランスNGO「エートス」についての寄稿を行いました。今日はその一部を御紹介します。

(抜粋と一部編集を行っています。)

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チェルノブイリで起きたことが福島で繰り返されようとしている。
同じ人物の手で、同じ戦略によって、同じ権力機関の庇護のもとで。

「将来フランスやEU諸国で原発事故が起きた場合、人々が(自らの健康を守るのではなく)政府や原子力への信頼を持ち続けるために必要な放射能対策とはどの程度のものか。そしてこうした状態を継続させるための持続可能な政府の管理体制とはどのようなものか。」

国際放射線防護委員会(ICRP、注1)の有力委員で、フランス電力公社(フランス最大の電力会社)・フランス原子力庁・フランス放射線防御原子力安全研究所・アレバ社が出資する「放射線防御に関する評価調査センター」(CEPN)に所属するジャック・ロシャール氏(注2)が率いるフランスNGO「エートス」は、チェルノブイリ原発事故発生後のベラルーシにおいて、高度汚染地域に住む人々と子どもたちの健康を放射能汚染から守ることに尽力したネステレンコ博士率いる「ベルラド研究所」の活動に入り込み子どもへの低線量被ばくの影響に関するデータを入手する一方、子どもたちが体内からセシウムを排出することを促すペクチン食品の配布を行わず人々の被ばくをあえて放置しました。

エートスがベラルーシでベラルド研究所の活動に入り込んで行った目的の一つは、「将来フランスやEU諸国で原発事故が起きた場合に、事故処理と重度汚染地域の管理を行うにあたり、人々が政府や原子力に対する信頼を維持し続けるための長期的に持続可能な管理体制、そしてそのために必要な程度の放射線医学を提供するための持続可能な管理体制」を定義した調査報告書をEUに提出することにありました。

今日、福島でも同様のことが起きようとしています。この問題について、私はベラルーシの事例をもとに説明したいと思います。

(その2へ続く)


(注1)国際原子力機関(IAEA)や経済協力開発機構(OECD)等が出資する民間組織で、緊急時の被ばく許容量を20mSv〜100mSv、緊急事故後の普及時は20mSvと定め、日本政府が福島原発事故後の被ばく許容量を20mSvと定める根拠となっている。

(注2)ICPRが公表しているジャック・ロシャール氏の顔写真と経歴(英語です)
http://www.icrp.org/cv/%7B80C6F310-670E-4CB9-A99E-65C5BE4F66FD%7D/Lochard%20CV.pdf 


●元の記事:「チェルノブイリにおける犯罪―福島へのモデル」ブラディミル・チェルトコフ/原子力ロビーからのWHO独立を目指す会(4月1日)
http://independentwho.org/fr/2013/04/01/crime-tchernobyl-fukushima/

2013年6月18日 (火)

福島原発事故から2年:終わらない放射能被害と高まる怒りの声/リベラシオン紙(5月31日、アルノー・ヴォルラン東京特派員)

男の怒りは抑えられていた。しかし消えてはいなかった。

白く塗られた質素な事務所の奥で、「なのはな生協」の岩崎秀人(ひでと)専務理事は東京電力の見下した扱いに、決して屈してはいなかった。千葉にあるこの小さな農業組合は、東京電力が以前約束したとおり福島原発事故の被害に対する補償を全うすることを求めて、この巨大企業に裁判を挑んだ。

<参考>「東京電力、生協の賠償請求を拒否」(「電気代不払いプロジェクト」2012年10月4日)
http://d.hatena.ne.jp/toudenfubarai/20121004/1349333432 

2011年3月に起きた福島原発事故の後、なのはな生協は全11,500名の組合員のうち160名を失った。消費者の信頼は蝕まれ、40年間共に事業を築いてきた千葉、茨城、福島の何十もの有機農家の生活は破壊された。

5月10日に開かれた公判は短かった。東京電力の弁護士は、なのはな生協からの客離れと売り上げ減少が始まったのは、原発事故が起きる前からのことだと主張した。この主張は、なのはな生協の組合員たちの怒りを更に深いものにした。

なのはな生協は最初から東京電力を訴えることを考えていた訳ではなかった。なのはな生協は2012年、原発事故発生後に生産した農作物について実施した放射能検査にかかった費用538万円の損害賠償を東京電力から勝ち取った。しかし東京電力が第二回目の賠償金支払いを拒否した時、なのはな生協は司法による救済を求めることを考えなければならなくなった。岩崎専務は述べる。

「一年前、東京電力は、私たちが実施している検査はもう必要無いと言ってきました。もっと安全な西日本の農家からの野菜を仕入れれば良いと言ったのです。私たちにとってこのような考え方は欺瞞としか思えませんでした。人を馬鹿にした、とうてい受け入れることのできない主張でした。」

この問題に関するリベラシオン紙からの取材に対し、東京電力は裁判についての発言は差し控えたいと回答した。

東京電力は毎日新たな損害賠償請求に見舞われている。同社は賠償に対応するため日本政府に新たに6千億円の追加融資を要請した。震災後に日本の救急隊支援に駆けつけた百人余りの米軍兵士らは、東京電力が放射能被ばくの危険性を偽ったとしてカリフォルニア裁判所に20億ドル(約2千億円)の損害賠償を求めている。なのはな生協が求めているのは、原発事故の被害を賠償し放射能検査の費用を払い戻すための2290万円に過ぎない。

この「人間が生み出した大惨事」における数々の問題を貫くのは、誰が責任を取るのか、という問いである。東京電力に対する株主訴訟を起こした木村結(ゆい)は、東京電力の幹部に対し原発事故の被害者への補償と真実を語ることを求めている。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「福島原発事故から2年、訴訟の圧力に倒れこむ東京電力」/アルノー・ヴォルラン特派員、リベラシオン紙(5月31日)
("Deux ans après Fukushima, Tepco croule sous les procès », Libération, 2013.05.31)
http://www.liberation.fr/economie/2013/05/31/deux-ans-apres-fukushima-tepco-croule-sous-les-proces_907343

2013年6月15日 (土)

ニッポンのファースト・レディー、「私は原発反対」/フィガロ紙(6月11日)

「私は原発に反対です。」


安倍晋三総理大臣の妻、安倍昭恵(あべ あきえ)氏は6月6日、農村への支援を行うNGOが開いた会議で講演し、夫である安部総理に対し原子力ではなく自然代替エネルギーの活用に力を入れるよう求める発言を行った。会議の主催団体がウエブサイトに掲載した。

昭恵氏は又、自分の夫が日本の原発技術を海外に売ろうとしていることを良く思っていないと付け加えた。


「日本に原子力の最新技術があることは分かっています。でも私は、日本が原子力に使う予算の一部を自然エネルギーの開発に使い、こうしてできた自然エネルギーを外国に売るべきだと思うのです。」


政権復帰以来、安倍首相はサウジアラビアやトルコを初めとする各国への原発輸出に力を入れる一方、国内の原発再稼働への意思を隠そうとしない。2011年3月に起きた福島原発での大惨事以来、日本国内の原発の大部分は停止状態にある。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「日本:安倍晋三の妻、夫に原子力を忘れるよう求める」/フィガロ紙(6月11日)
( « Japon : la famme de Shinzo Abe lui demande d’oublier le nucléaire », Le Figaro, 2013.06.11)
http://www.lefigaro.fr/international/2013/06/11/01003-20130611ARTFIG00458-japon-la-femme-de-shinzo-abe-lui-demande-d-oublier-le-nucleaire.php

2013年6月12日 (水)

「仏政府による安倍原発政権への支援、政策と倫理に反する行為」ブルゴーニュの市民団体、オランド政権とアレバ社に抗議/テレビ・フランス3(6月9日)

「フランスは日本が原発を再稼働するように圧力をかけることはありません。」

6月8日、オランド大統領は東京での記者会見でこのように述べた。フランス大統領による今回の訪日には、アレバ社を含む40社以上の主要企業代表とアルノー・モントブール産業復興大臣を含む7名の大臣が同行、オランド大統領は3日間の間に原子力分野における二国間協力に向けた数々の合意文書に調印した。大統領は他方で、2025年までに原子力の使用を現在の75%から50%にまで削減することを公約している。

「原発の再稼働を目指す日本政権の原発事業にフランスが支援を行うことは、遺憾です。」

ブルゴーニュ地方(注)で活動する市民団体CAP21のジャン・ラペンヌ代表は、フランス政府に対し抗議の声をあげた。

ラペンヌ代表はオランド政権が原子力推進政策へと転換することを心配する。

「このような協力は、原子力の使用を削減するフランス政府のエネルギー転換政策に矛盾しています。福島原発事故で原子力の危険性が証明され、事故による健康被害が進行する中でこのような支援を行うことは、人間の倫理に反する行為です。」

同代表はこのように結論している。

(抜粋、一部編集)

(注1) ブルゴーニュ地方は豊かな自然と質の高いワインやチーズで知られるフランスの東部地域。

http://www.google.co.jp/search?q=Bourgogne&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=UDe4UbDwDsW6lAWRpIHoCQ&ved=0CF0QsAQ&biw=830&bih=527

●元の記事「CAP21、アレバ社による日本への原子力開発協定に抗議」/テレビ・フランス3(6月9日)
"CAP21 dénonce les accords d'Areva de développement du nucléaire au Japon", France 3, 2013.06.09
http://bourgogne.france3.fr/2013/06/09/cap21-denonce-les-accords-d-areva-de-developpement-du-nucleaire-au-japon-266607.html

2013年6月 9日 (日)

ジャイタプール原発: インド政府とアレバ社、反対住民の目を逃れ欧州で秘密の資金集め会合/ザ・ヒンドゥー紙(6月4日)

インドの原子力エネルギー省及びインド原子力公社の代表者は、ジャイタプール原発建設のための資金集め会合に出席するため、6月5日から6日にかけてフランスを訪問する。今回の会議は、ジャイタプール原発の建設を受け持つアレバ社がヨーロッパの投資家を対象に実施するもの。これに対し建設に反対するジャイタプール在住の農民および漁民らは、アレバ社が接触していると思われる投資家らに建設反対の意志を伝える書簡を送付した。

ジャイタプール原発の建設に反対する住民団体によると、インド政府およびアレバ社は今回の会合を住民たちに隠していた。建設事業の全体予算は過去2年間で当初の3倍に膨れ上がっているが、政府は最終的な予算額を明らかにしていない。

ジャイタプールに住む農民と漁民の代表は、地元での原発建設に明確な反対を表明している。住民らは原発の建設に抗議し、7月4日に再び抗議行動を実施する予定。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「ジャイタプールの村民ら、投資家会合に反発」/ザ・ヒンドゥー紙(6月4日)
http://www.thehindu.com/news/national/other-states/jaitapur-villagers-oppose-investors-meeting/article4779197.ece

2013年6月 7日 (金)

フランス大統領、史上3度目の訪日―安倍政権、原子力分野での日仏協力強化へ布石/ルモンド紙(6月7日)

オランド大統領は6月6日の夕刻に東京に到着、安倍晋三総理大臣との晩餐会に臨んだ。仏大統領は6月8日の夕刻まで日本に滞在の予定。1996年のシラク大統領以来、フランス大統領の来日は3回目となる。インドや中国を訪問した際も一泊以上の滞在を行ったことは無く、オランド大統領が今回の日本訪問を非常に重視していることがうかがえる。

今回のオランド大統領の訪日は、原子力を軸とする経済協力強化に重きを置いている。日本政府は2011年3月に起きた福島原発事故から真摯に教訓を引き出すことなく、「フクシマ後」についての会合を開いている。対するフランス政府は、日本の原子力政策に大きな疑問を呈することなく、むしろ原発の再稼働を望む阿部政権を絶好のビジネスチャンスと見なしている。

アレバ社は既に日本国内にある30余りの原発で予定されている安全体制強化に向けた見直し作業に参加することが決まっている。トルコのアトメア原発建設受注は日仏協力の初めの一歩を刻んだ。同様の協力はベトナムの原発建設事業でも見込まれている。

(« François Hollande veut sceller les retrouvailles avec le Japon », Le Monde, 2013.06.07)

2013年6月 6日 (木)

再稼働に反対する日本人/RTBF・ベルギー紙(6月5日)

この日曜日、東京では原子力に反対する何千もの人々(注:その後の主催者発表では6万人)が原発への抗議行動に参加した。保守派に属する安倍首相は、福島原発事故以来ほぼ全てが停止したままになっている日本国内の原発を再稼働することを考えている。

この日、抗議への参加者たちは、福島原発事故の被災者およびノーベル文学賞受賞者である大江健三郎氏らと共に東京都内の公園に集まり、プラカードを持って東京の町をデモ行進した。

「原発いらない。原発が欲しいのは頭の悪いサルだけだ。」

掲げられたプラカードにはこんなメッセージもあった。市民らは事故を起こした福島原発の事業責任者である東京電力本社にも赴き抗議を行った。

●デモ行進の様子(画像をどうぞ)
http://www.rtbf.be/info/monde/detail_tokyo-les-japonais-manifestent-contre-la-reactivation-du-nucleaire?id=8008807

●元の記事:「東京:原発再稼働に反対する日本人」/RTBF紙(6月5日)
Tokyo : les Japonais manifestent contre la réactivation du nucléaire
http://www.rtbf.be/info/monde/detail_tokyo-les-japonais-manifestent-contre-la-reactivation-du-nucleaire?id=8008807

2013年6月 3日 (月)

安全性と透明性を欠いたまま突き進む日本の原子力業界―不備が指摘される「新規制基準」の強制を望む原子力規制委員会/ルモンド紙(5月31日)

福島原発での大惨事から27ヶ月が経過した今日、日本の原子力業界は安全性や政策の意思決定における透明性を確保しないまま走り続けている。そして原子力規制委員会は電気関係の専門家が不備を指摘する新規制基準の強制を望んでいる。

5月30日、日本原子力研究開発機構は原子力規制委員会より高速増殖炉「もんじゅ」の再稼働手続きを禁止する命令を書面で受け取らなければならなかった。1986年以来1兆円以上をかけて建設され、1995年には日本史上最も深刻な原子力事故の一つを引き起こした「もんじゅ」では、1万以上の機器が適切な検査がなされないまま放置されていた。5月17日にはこの問題が原因となって鈴木篤之理事長が辞任に追い込まれた。

原子力規制委員会は現在、国内の原発について活断層の調査を実施している。日本政府は産業界からの原発再稼働に向けた強い要望に応えたいという気持ちを強く持っているが、福島原発事故以来国民が原子力に向ける不信感は高まっており、再稼働には原発が安全であることを証明せざるを得ない状況にある。

●元の記事:「安全性と透明性が欠如し続ける日本の原子力業界」ルモンド紙(5月31日)
« Le nucléaire japonais manque toujours de sûrté et de transparence », Le Monde, 2013.05.31

2013年6月 1日 (土)

「東京電力は原発事故による被害の補償責任を負うこと。こうした負担が納税者に押しつけられないよう、日本政府は監視を行うべきだ。」(その3)/アナンド・グローバー国連「健康への権利」特別報告官(5月2日)

(前回に続き、アナンド・グローバー国連「健康への権利」特別報告官による日本政府への提言を御紹介します。)

3. 被曝量の上限に関する政策と情報提供

● 日本政府は、子どもが学校で使用する教科書や教材に放射線被ばくの危険性や、特に子どもが被ばくによる健康被害を受けやすいことについて正確な情報を記載・提供すべきである。


4. 除染について

● 日本国内各地の放射線レベルが年1ミリシーベルト未満となるよう、日本政府は至急目標の達成期限を定めた明確な計画を策定すべきである。


5. 原子力の規制に関する透明性の確保と国民への説明責任

● 日本政府は原子力規制委員会の各委員について、原子力業界との関係を公表するよう指導するべきである。

● 東京電力及びその他の第三者関係機関が原発事故の補償責任を負うこと。こうした負担が納税者に押しつけられないよう日本政府は監視を行うべきである。

● 原発事故の被災者が東京電力に対して行った補償請求への対応がこれ以上の遅れないよう、日本政府は東電に対し確実な指導を行うべきである。


6.原発事故の被災者による政策決定への全面参加

● 国連「健康への権利」特別報告官は日本政府に対し、(原発事故で被災した)コミュニティーや関係者が原子力政策や原子力の規制に関する全ての意思決定において、意義ある形で参加できるよう確実に指導を行うべきである。

(抜粋、一部編集)

■アナンド・グローバー国連「健康への権利」特別報告官による報告書(案)(英語です)
http://www.save-children-from-radiation.org/2013/05/24/un-special-rapporteur-anand-grover-s-report-on-fukushima-accident-is-published/

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