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2013年7月

2013年7月31日 (水)

チェルノブイリの放射性雲と仏コルシカ島での甲状腺疾患・急増―独立調査の結果を拒否するフランス保健大臣に、高まる批判の声/Enerzine(7月27日)

フランスのマリソル・トゥレーヌ保健大臣は7月23日、下院(衆議院に相当)の本会議において、先にイタリアの独立研究機関が公表したチェルノブイリ事故後のコルシカ島における甲状腺疾患の急増を認める調査結果に関し、「(チェルノブイリ原発事故による放射線被ばくが原因であると)明確に結論づけることは難しい」との判断を示した。

チェルノブイリの惨事から27年の時が流れてもまだ、現実は否定され続けている。イタリアの独立研究機関は今回の調査で1万4千人分のカルテを分析、そのうちの5千5百人分についてはチェルノブイリ原発事故の前と後のデータがそろった完全性の高いものだった。

市民による放射線防御研究所クリラッド(CRIIRAD、放射能に関する情報及び独立調査のための委員会)の創立者でEUの欧州議会議員をつとめるミシェル・リヴァシ議員は、このような短期間で信頼性の高い専門的な調査結果を却下した政府の対応に対し、「無責任」でありかつ「驚くべき態度だ」と述べた。リヴァシ議員は更に、

「政府がこのような態度を取るのは、少量の放射能による被ばく危険を認めれば結果として放射能の危険を認めることになるからです。原発事故が発生した際に被害者への補償費用が上がることを懸念し、原子力産業を保護するための発言です。」

と指摘した。フランス国立健康監視研究所は過去に実施した調査で、コルシカ島では甲状腺癌の増加がフランス国内で最も著しいことを指摘している。

(抜粋、一部編集)

●元の記事「チェルノブイリ症候群」、原発事故後の政府にも影響/Enerzine(7月27日)
(« Le syndrome de Tchernobyl semble toucher les gouvernements successifs », Enerzine, 2013.07.27)
http://www.enerzine.com/2/16100+syndrome-tchernobyl-semble-toucher-gouvernements-successifs+.html?posts_usersPage=2

2013年7月28日 (日)

チェルノブイリ事故後の仏で甲状腺疾患が78%増(成人男性)―「今こそ国の嘘を明らかに」被害自治体が合同健康調査/ルモンド紙(7月26日)

1986年4月26日のチェルノブイリ原発事故発生から27年の時が流れた。しかし事故による健康被害の状況はいまだ十分に把握されていない。チェルノブイリ原発がある旧ロシア国内のみならず、放射性の雲が通過したフランス南部のコルシカ島でも、原発事故による健康被害を否定する政府を前に放射能による健康被害の有無についての論争が続いている。

こうした状況を受け、チェルノブイリの放射性雲の通過を経験したコルシカ島内の自治体はイタリアの独立研究機関に住民の健康調査を依頼。7月上旬に調査団長を務めたイタリアのジェノバ・ガリエラ病院所属パオロ・クレモネーシ教授が調査結果を公表した。

甲状腺癌、28%増
甲状腺の炎症、55%~78%増(男性78%増、女性55%増、子ども62%増)。

フランスのマリソル・トゥレーヌ保健大臣は「今回の調査ではチェルノブイリの放射性雲と甲状腺癌の増加における因果関係は確認できない」とコメント。しかしコルシカ島地方議会が設置した「チェルノブイリ委員会」のジョゼット・リステルッチ委員長は今回の調査の結果をもとに司法による救済を求めることが可能としている。今後チェルノブイリ事故の健康被害に関する論争が再燃することが予想される。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「旧ロシア連邦におけるチェルノブイリ原発事故の健康被害に関する議論続く。。。そしてコルシカでも」/ルモンド紙(7月26日)
(« Le bilan de Tchernobyl reste débattu en ex-URSS et...en Corse », Le Monde, 2013.07.26)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2013/07/25/le-bilan-de-tchernobyl-reste-debattu-en-ex-urss-et-en-corse_3453232_3244.html

2013年7月24日 (水)

福島原発3号機、ただ今沸騰中?―「湯気」の流出、続く/BBCグローバル・ニュース(7月23日13AM)

東京電力は7月23日、福島原発第3号機の原子炉建屋5階にて再び湯気の流出を確認した、と発表した。同社は湯気の原因を「不明」としている。湯気が上がっている現在の状況は関係者に懸念を与えている。湯気の流出は第3号機の内部のどこかで水が沸騰していることを示しているからだ。

2011年3月の大事故で大きく破壊された第3号機の原子炉は、日本政府が2011年12月に事故終結宣言の中で言及したとおり「冷温停止状態」にあるとされている。しかし「冷温停止状態」にあれば原子炉内の冷却水は沸点を十分に下回ることになり、湯気の発生はありえない。今回の問題は、東京電力が事故で破壊された福島原発の内部で何が起きているのかを十分に把握していないことを改めて印象づけている。

(抜粋、一部編集)

●元の記事(音声のpodcast、該当記事は一部分のみ)/BBCグローバル・ニュース(7月23日13AM)
http://www.bbc.co.uk/podcasts/series/globalnews 

<参考>エネ・ニュースに掲載された抜粋(英語です)
http://enenews.com/bbc-boiling-inside-fukushima-unit-3-reactors-supposed-be-cold-shutdown-situation-worrying

2013年7月23日 (火)

福島:甲状腺がんの危険にさらされる2千人の原発作業員/ルモンド紙(7月19日)

【御詫びと訂正】
いつも御愛読頂き大変ありがとうございます。今回の記事の翻訳につきまして、一部誤解を招く表現がありましたので御詫びして訂正させて頂きます。又、記事のタイトルにつきましても、原文記事のものと差し替えさせて頂くことと致します。御迷惑をおかけして申し訳有りませんでした。御指摘を頂いた方には改めて御礼を申し上げます。フランスねこ(7月28日)

。。。。。。。。。。。

7月19日、衝撃的な事実が明るみになった。2011年に原発事故を起こした福島原発の事業主である東京電力が、事故の収拾にあたった約2千人の作業員における甲状腺癌の危険が高まった、と公表したのである。これは福島原発の事故現場で作業にかかわった全作業員数の約10%にあたる。

東京電力は19,592名の作業員(うち東京電力社員3,290名、下請け企業の作業員16,302名)に対し健康診断を実施。そのうち1,973名の甲状腺が通算100ミリシーベルトを上回る放射線量にさらされたことが確認された。複数の疫学的調査によると、100ミリシーベルト以上の放射線を浴びると癌のリスクが高まることが証明されている。

しかしこれらの被ばく作業員のうち、世界保健機構(WHO)が情報を入手したのは522名にとどまっている。WHOはこれら522名のうち178名に癌の危険があると指摘したが、日本の厚生労働大臣はこうした結論に疑問を投げかけ、東京電力に調査をやり直すよう指示を行った。今年の6月には福島県内に住む12人の子どもたちに甲状腺癌が見つかり15人に甲状腺癌の疑いが指摘されたが、フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)のアレン・ラヌ専門家が指摘するとおり、

「日本政府は福島原発事故による健康被害の状況を明らかにしていません。」

昨年12月には、福島原発での事故処理にあたる下請け企業「ビルドアップ」が作業員らに線量計を鉛のカバーで隠し線量を少なく見せかけるよう要求していたことが明るみなった。高線量の事故の収集現場で作業を担う作業員の健康と安全を守る規則が反故にされている。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「福島:甲状腺がんの危険にさらされる2千人の原発作業員」/ルモンド紙(7月19日)
(« Fukushima : 2 000 travailleurs exposés à un cancer de la thyroïde », Le Monde, 2013.07.19)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2013/07/19/fukushima-2-000-travailleurs-presentent-un-risque-accru-de-cancer-de-la-thyroide_3450216_3244.html#xtor=AL-32280515

2013年7月20日 (土)

初夏の南仏・原発に浮かぶ光のメッセージ:「オランド大統領、あなたは大惨事を引き起こす大統領ですか?」/ルモンド紙(7月15日)

7月15日早朝、フランス南西部ドローム県にあるトリカスタン原発にて、約20分に渡りオランド大統領の似顔絵とともに大統領へのメッセージが映し出された。

●映像リンク
http://www.youtube.com/watch?v=vDxy72ONNQc 

映像1:「トリカスタン、原発事故」
映像2:「大惨事を引き起こす大統領?」
映像3:「(安全対策を怠った)代償を払う準備は万端?」

今回の映写は、環境団体グリーンピースが「フランス国内で最も危険な原発の一つ」と指摘するトリカスタン原発の安全対策における不備を証明するために行ったもの。29名の関係者が、早朝、同原発内に侵入し映写を行った。最高機密ゾーンには侵入しなかった。


●「フランスで最も危険な原発」
トリカスタン原発は1980年より稼働を開始した。当初想定されていた30年の稼働期間を終了したにも関わらず、原子力庁の好意的な承認により現在も稼働を続けている。摩耗した炉心には20余りのひび割れが指摘されており、そのうちの一つは1.1cmにもわたっている。

近辺では活断層の存在や洪水の危険が指摘されており、原子力庁自身が2012年に発表した報告の中で同原発の安全対策の不備を指摘している。福島原発事故の後に実施された耐性試験(ストレステスト)でも施設の脆弱性、洪水の危険性、そしてこれらに起因する人為的な原発事故の危険が指摘されている。フランス電力公社はこれらの指摘に対し十分な対策を実施していない。2008年以降、トリカスタン原発では数回にわたる事故や故障が報告されており、2008年には74kgものウランが近隣に捨てられ周囲の川が汚染される事件が起きた。

●元の記事「トリカスタン原発は「ひび割れの無い原発」か?」ルモンド紙(7月15日)
(« Tricastin : une centrale sans failles ? », Le Monde, 2013.07.15)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2013/07/15/tricastin-une-centrale-sans-failles_3447959_3244.html 

2013年7月18日 (木)

福島原発第3号機から原因不明の「蒸気」/ルモンド紙(7月18日)

東京電力は7月18日、福島原発第3号機の原子炉建屋5階にある核燃料プール付近で蒸気が上がるのが目撃されたと発表した。蒸気が目撃されたのは日本時間の朝8時20分。東京電力が発表した短いプレスリリースには「関連企業作業員が目撃した」との記載があるのみで、詳細は述べられていない。同社によれば、現時点では周辺地域における放射線量測定値に大きな変化は見られていないと言う。

東京電力は蒸気の原因を現時点では不明としており、広報担当者は「気体の細長い流れのようなものが目撃されたもので、放射性プルーム(雲)ではない」としている。

福島原発第3号機は2011年3月11日に起きた原発事故で核燃料の溶融を起こした3つの原子炉の一つ。水素爆発で屋根が吹き飛び、建物の一部は今も吹き曝しになっている。同機は事故発生当時、使用済み核燃料から作られたMOX燃料で稼働していた。第3号機の原子炉周辺は現在も非常に高い放射線量が続いている。

(抜粋、一部編集)

●元の記事「福島:第3号機から蒸気が発生」/ルモンド紙(7月18日)
( « Fukushima : de la vapeur s’échappe du réacteur 3 », Le Monde, 2013.07.18)
http://www.lemonde.fr/japon/article/2013/07/18/fukushima-de-la-vapeur-s-echappe-du-reacteur-3_3449219_1492975.html

2013年7月15日 (月)

中国政府、市民らの大規模抗議デモに核燃料工場建設を断念/BBC Global News(7月13日)

中国の市民らは政府に対し、核燃料生産工場の建設を断念させることに成功しました。

中国南部の都市、江門市(香港より約120キロ)で続いていた核燃料生産工場の建設中止を求める市民らによる抗議デモを受け、7月13日、地元政府は計画の取り消しを宣言しました。BBCは同日、このニュースをトップ・ニュースの扱いで報じました。

7月12日、江門市の政府庁舎前には千人以上の市民が集結。ウラン精製濃縮工場の建設中止を求めて抗議のデモを行いました。市民らは工場建設が健康に悪影響を及ぼすとして撤回を求めています。

●政府の計画に抗議する市民の様子(1分12秒〜/音声、解説は英語です)
http://www.bbc.co.uk/podcasts/series/globalnews

「原子力施設の建設には反対です。政府はこの核燃料生産工場を私の家の前に建てようとしているのです!」

「政府は私たちの命を脅かすような事業を、私たちの同意も得ずに行おうとしています。」

政府は市民からのこうした抵抗に屈し、計画を撤回しました。中国では経済発展の過程で発生した環境破壊と汚染の問題に対し市民らから怒りの声が上がっており、政府による環境破壊事業に反対し毎月数多くの抗議運動が起きています。今回の抗議デモはその中でも大規模なものの一つとなりました。

中国政府は今回の建設計画に600億ドル(約6兆円)の予算配賦を予定。住民からの合意取り付けに際し当初10日間の協議期間を設定しましたが「時間が足りない」との声があがっていました。市民からの抗議に直面し政府は更に10日間の協議期間延長を提案。しかし最終的に計画自体の断念に追い込まれました。中国政府は市民らが環境問題に敏感になっておりソーシャル・メディア等を通じて連携し大規模な抗議が行われる可能性を恐れたとみられている。

(抜粋、一部編集)

●元の記事「中国の『ピープル・パワー』が成功」/BBC Global News(7月13日)
http://www.bbc.co.uk/podcasts/series/globalnews

※この記事はルモンド紙はじめ各種の国際メディアを通じ報道されました。今回は特に市民の声を直接紹介しているBBCの記事を御紹介させて頂きました。

2013年7月12日 (金)

「吉田さんがいなかったら、生きて帰れなかった」ー「最悪」を食い止めた男、吉田昌郎(まさお)所長、死去/ルモンド紙(7月11日)

カリスマ的な人物だった。ヘビースモーカーで、熱心な仏教徒だった。

吉田昌郎(まさお)元福島原発所長の死によって、日本人は福島事故に関する唯一の目撃者を失った。7月9日、享年58歳でその命の灯火は途絶えた。

吉田氏は食道がんに侵されていた。そのために、2011年11月には福島原発での現場の運営・指揮業務を退かざるを得なかった。


吉田氏死去の知らせに、福島事故発生当時総理大臣を務めた菅直人氏は次のように述べ、故人への敬意を表した。

「絶対の信頼をおける人でした。吉田氏の決断が無ければ、福島原発事故は最悪の事態に発展していたことでしょう。」

菅氏は1979年に東電に入社した技術者の決断を回顧しつつこう推測した。


3つの原子炉が炉心溶融を起こす緊急事態に直面する中で、吉田氏は東電幹部の制止命令を物ともせず原子炉に海水を投入したのだ。それは自らの会社から叱責を受けることが明白な行為だったが、吉田氏は毅然と立ち向かった。

2012年11月12日、初めて報道陣が福島原発の現場に足を踏み入れることを許可された際、吉田氏は次のように告白している。

「事故が起きた初めの週、自分は死ぬだろうと思ったことが何度もありました」

東電の広瀬社長は吉田氏の死去について「温かみのある人だった」とコメント。同社は吉田氏を苦しめた食道がんと福島原発事故の間に関連を否定している。

2011年3月の事故当時、福島原発の現場に居合わせた原発作業員たちは、今も吉田氏について心に響く思い出を胸に抱き続けている。

「国から勲章をもらって当然の人だったと思います。」

事故に居合わせた東電の元下請け作業員で、現在は原発に反対する活動を行っている男性は次ように述べる。

「あまりにもひどい状況でした。だから、吉田さんがいなかったら生きて帰れなかった。」

(一部編集)


●元の記事:「最悪の事態を防いだ男、吉田昌朗氏死去」/ルモンド紙(7月11日)
(« Masao Yoshida, l’homme qui a évité le pire, est mort », Le Monde, 2013.07.11)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2013/07/10/masao-yoshida-l-homme-qui-a-evite-le-pire-est-mort_3445319_3244.html

2013年7月 9日 (火)

9月から、再び「原発ゼロの日本」/AFP(7月3日)

日本国内で稼働中の唯二つの原発、大飯原発第三号基と第四号基が9月に定期検査入りするのを受け、日本は2012年7月以来、再び完全な「原発ゼロ」期間に突入する可能性がある。

原子力規制委員会は7月3日、7月8日より適用される新安全規準適用後も大飯原発第三号基と第四号基の稼働を認める発表を行った。しかしこれら2基原発は9月より定期検査を受けなければならず、少なくとも3ヶ月以上稼働が停止する見込み。新安全規準に照らした安全性の確認にかかる時間を考えるとより長い期間停止が継続する可能性もある。

再稼働を申請している各原発についても、審査に数ヶ月を要すると見られ、政府からの再稼働承認の前には地元自治体からの合意取り付けが条件となる。

●元の記事:「日本:9月から恐らく新たな『原発ゼロ』期間」/AFP(7月3日)
(« Japon : nouvelle période « zéro nucléaire » probable dès septembre », AFP, 20130703)
http://www.france24.com/fr/20130703-japon-nouvelle-periode-zero-nucleaire-probable-septembre

2013年7月 6日 (土)

オバマ政権が推進する「持ち運び便利なミニ原子炉」/ナショナル・ジオグラフィック(6月5日)

オバマ政権は「クリーン・エネルギー政策」の一貫として、今後5年間で4.52億ドル(約452億円)を「組み立て式小型原子炉」の開発推進に拠出することを決めた。

原子力企業とエネルギー省が「安くて安全」「貧しい開発途上国への輸出にも最適」と主張する組み立て式小型原子炉は、東芝の子会社ウエスチングハウス社はじめ韓国、フランス、イギリス、ロシアなどでも開発が進められている。しかし現在のところ米国政府の後押しを受けるB&Wエムパワー社(B&W mPower)が先陣を切っている。

<組み立て式小型原子炉(予想図)>
http://news.nationalgeographic.com/news/energy/2013/06/130605-small-modular-nuclear-reactors-tennessee/

小型原子炉は本当に「安くて安全」なのだろうか。原子力企業と科学者の間で意見は分かれる。


●推進派の主張

シカゴ大学所属の原子力専門家ボブ・ロスナーは新規の原発建設には約200億ドル(約2兆円)の費用がかかると指摘する。しかし原発建設後に費用に見合う電力需要がある保障は無い。

「損をする危険が高い事業に、企業がわざわざ大金を出すでしょうか?」

組み立て式小型原子炉の場合には、費用が10億〜20億ドル(約千〜2千億円)ですむ。そして世界中のどこにでも荷物として持ち運び、到着後すぐに簡単に繋いで使い始める(「プラグ・アンド・プレイ」)ことができると言う。

B&Wエムパワー(mPower)のクリストファー・モウリー社長によれば、小型原子炉の炉心は電源喪失の場合にも冷却水が還流し続ける形状となっており従来の原発より安全だ。したがって事故に備えるための緊急避難地域は従来の「原発から半径16キロメートル(10マイル)」とする必要はなく、半径800メートル(0.5マイル)で十分だと言う。


●警笛

しかし誰もがこうした意見に賛成している訳ではない。「憂慮する科学者連盟」に所属する科学者エドウィン・リーマンは「緊急避難地域を縮小してもよい」との主張は「机上の空論」だと指摘する。2011年に福島で起きた原発事故や1986年のチェルノブイリ原発事故では放射能汚染が周囲160キロ(100マイル)を大きく超えて発生した。

リーマン氏はまた、重要な原子炉部品を狭い場所に詰め込むのは原発をより脆弱にすると指摘する。一発の攻撃でより大きな被害が生じるからだ。また、原発自体の建設コストが下がったとしても、大量の発電を行う場合や安全対策の費用を考慮すると発電される電気の値段は通常の原発と同じかそれ以上になる可能性が高い。


米国エネルギー庁のモニズ長官も組み立て式小型原子炉にはまだ未確認の点が多いことを認めている。しかしそれでも研究を続けることが重要だと主張している。


(抜粋、一部編集)

元の記事:「初の組み立て式小型原子炉、テネシー州にて計画」/ナショナル・ジオグラフィック(6月5日)
(« First "Small Modular" Nuclear Reactors Planned for Tennessee », National Geographic, 2013.06.05)
http://news.nationalgeographic.com/news/energy/2013/06/130605-small-modular-nuclear-reactors-tennessee/

2013年7月 2日 (火)

パリ本店前―市民ら、ソシエテ・ジェネラルの原発融資に抗議/ラ・ヌーベル・レプブリーク(6月30日)

「ソシエテ・ジェネラルは原発への融資をやめよ!」

環境市民団体「地球の友」の呼びかけで集まった十数人の市民らは6月29日、フランスで最も歴史あるメガバンクの一つ、ソシエテ・ジェネラル(注)の本店前で原発事業からの撤退を求める抗議行動を行った。

● 写真はこちら
http://www.lanouvellerepublique.fr/Indre-et-Loire/Actualite/Politique/n/Contenus/Articles/2013/06/30/ANTI-NUCLEAIRE-Manifestation-devant-la-Societe-Generale-1531017 

市民らはソシエテ・ジェネラルがロシアのカリニングラード原発の建設に融資を決めたことに対し抗議している。カリニングラードでの原発建設については、いいかげんな環境影響調査、汚職、事故の危険性等の問題が指摘され物議をかもしている。同事業については資金不足で他行が融資から撤退する中、ソシエテ・ジェネラルが支援を決めた経緯がある。

「高い費用がかかる上に、何の役にも立たない無駄な事業です。」
 
デモに参加した市民らはこう述べて巨大銀行を非難した。同様の抗議は既にフランス全土で起きている。

(抜粋、一部編集)

(注)ソシエテ・ジェネラルは1864年創立された。

(参考)日本では過去に、三菱UFJ、みづほ、三井住友などの各銀行を通じ多額の原発融資がなされてきた。
 http://agora-web.jp/archives/1509284.html

●元の記事:「ソシエテ・ジェネラル前で原発反対の抗議行動」/ラ・ヌーベル・レプブリーク(6月30日)
(« ANTI-NUCLÉAIRE Manifestation devant la Société Générale », La Nouvelle République, 2013.06.30)
http://www.lanouvellerepublique.fr/Indre-et-Loire/Actualite/Politique/n/Contenus/Articles/2013/06/30/ANTI-NUCLEAIRE-Manifestation-devant-la-Societe-Generale-1531017

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