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2013年11月

2013年11月27日 (水)

「最小限の汚染リスクにもNO」: EU、日本の魚を使った薬品製造を禁止/ルモンド紙(11月25日)

フランス国内で薬品が不足している。世界の製薬会社が利益率の高い薬品の生産を優先し、それ以外のものについての製造を中止するケースが増えているのが主な原因だが、薬品を製造するための原料不足も理由の15%を占めている。EU当局は特に福島原発事故の発生以降、「最小限の汚染リスクであっても、これを冒すべきではない」として、製薬会社に対し、日本沿岸で獲れた魚類を薬品の製造原料に使用することを禁止してきた。

製薬会社大手のサノフィー社が製造するプロタミン(魚に含まれるタンパク質の一種)も例外ではない。同社は福島原発事故の発生まで日本沿岸で取れた鮭からの抽出物を用いてプロタミンを生産していたが、EU当局の指導により他地域で取れた魚を使用しなければならなくなった。プロタミンは、同種の薬剤としてはフランス国内で唯一一般に販売されているもの。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「蔓延する薬不足」/ルモンド紙(11月25日)
(« Médicaments : épidémie de pénuries », Le Monde, 2013.11.25)
http://www.lemonde.fr/sciences/article/2013/11/25/medicaments-epidemie-de-penuries_3519997_1650684.html

2013年11月23日 (土)

原発の安全性強化と廃炉技術を担当する仏原子力庁研究班、緊縮財政で一部閉鎖の恐れ/ルモンド紙(11月20日)

2011年に起きた福島原発事故の後、原発の安全性強化や廃炉に関する研究を担当してきたフランス原子力庁の二つの研究班が緊縮財政により閉鎖の危機に陥っている。原子力庁の研究予算自体も削減されており、本年度は研究予算だけでも約100億円が不足する見込み。原子力庁関係者は11月13日、労働組合とともに本部前で抗議行動を行った。

(抜粋、一部編集)

●元の記事「フランス原子力庁の不安」/ルモンド紙(11月20日)
(« Malaise au Commissariat à l'énergie atomique », Le Monde, 2013.11.20)
http://www.lemonde.fr/sciences/article/2013/11/18/malaise-au-commissariat-a-l-energie-atomique_3515738_1650684.html

2013年11月19日 (火)

第四号機の使用済み核燃料、震災前に既に破損/ロイター(11月14日)

福島原発事故で倒壊した福島第一原発・第四号機の使用済み核燃料のうちの3ロットは、事故以前に既に破損していた。これらの破損使用済み燃料は非常に高い放射線量を放出しており、他の燃料取り出しに使用する大型輸送容器では移動が不可能と指摘されている。東電が8月に公表した11ページにわたる情報シートの末尾に記載されていた。

事故以前に破損していたロットの一つは、1982年というはるか昔、移動の際の取り扱いミスにより破損していた。2010年4月に東電が行った発表では、他の2つの使用済み燃料はワイヤーにひっかかり小さな割れ目が生じるとともに放射線漏れが確認された。これらの破損使用済み燃料の存在は、福島の地元紙が11月13日(水)に報じたことをきっかけに明らかとなった。

今回東電が取り出しを行う危険な約400トンの使用済み核燃料は少しの変化にも影響を受けるため、細心の注意を要する危険な作業となる見込み。使用済み核燃料の各ロットが放出する放射線量は、1945年に広島に落とされた原爆の10倍に相当する。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「福島第一原発の燃料の一部、2011年の事故以前に破損」/ロイター(11月14日)
(« Some spent fuel rods at Fukushima were damaged before 2011 disaster Reuters »)
http://www.reuters.com/article/2013/11/14/japan-fukushima-removal-idUSL4N0IZ0TR20131114

2013年11月15日 (金)

秘密裏に原発の廃炉年限延長をもくろむフランス政府ー電力会社の言いなり/ルモンド紙(10月13日)

フランス国内にある58基の原発の廃炉年限を40年から50年に延長する決定がなされた。そしてこの決定は近いうちに公表される。フィリップ・マルタン環境大臣、原子力庁をはじめとする政府幹部、及びフランス電力公社(EDF)はコメントを拒否しているが、日曜新聞(ジュルナル・ド・ディマンシュ)ら複数の報道機関が政府筋の情報として発表した。日曜新聞によると、廃炉年限の延長は11月15日に行われる予定の原子力政策委員会にて公式発表される可能性がある。

50年への廃炉年限延長は、去る9月フランス電力公社が政府に対し要請を行っていたもの。これが実現すれば、同社の株主配当は大幅に上昇する。

緑の党はこうした密室での政府決定に対し、安全上の問題のみならず、「原子力の使用を2025年までに今の75%から50%にまで引き下げる」との方針に反するとして批判の声をあげた。また、朽ち果てつつある古い原発に不要な予算をつぎ込みこれを維持し続けるものだと指摘している。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「原発の耐用年数の10年延長を検討する政府」/ルモンド紙(10月13日)
(« L'Etat compte prolonger de dix ans la vie des centrales nucléaires », Le Monde.fr avec AFP, 2011.10.13)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2013/10/13/l-etat-compte-prolonger-de-dix-ans-la-vie-des-centrales-nucleaires_3494983_3244.html

2013年11月12日 (火)

科学者の目と口をふさぐ政府―先進各国で環境・健康・自然資源研究者へのスパイ、情報隠し、政治干渉が横行/ルモンド紙(11月9日)

原発問題のみに関する記事ではありませんが、重要な関連記事として掲載します。


米国、カナダ、オーストラリア、フランス。
先進各国で環境問題や健康、自然資源などの分野に関わる研究者たちのほとんどが政府による検閲や妨害にさらされている。研究者たちは市民の知る権利や生活、健康を守る権利が不当に冒されていると感じながらも、政府の干渉に声を上げられずにいる。

カナダ公共機関職業機構(IPFPC)の調査によると、食品安全局を含むカナダ政府機関で働く科学者のほぼ半数(48%)が、公文書から特定の科学データが恣意的に削除されていると指摘しており、「一般市民、産業界、メディア、政府代表者を誤解させる不十分かつ不正確な情報」が出回っていると証言している。

しかしネイチャー誌ですらこの問題を報じる記事は16行にとどまっている。この事実が既にこの時代の問題を物語っている。なぜなら、この調査結果は、普通の世界であれば造詣ある学術誌の率直な怒りを招いて当然のものだからだ。

この調査に回答した約4千人のカナダ人科学者の半数が、職場で不当な政治干渉に遭っており、その結果カナダ国民の健康や環境が損なわれる結果を招いていると証言している。そして90%近い科学者がこうした懸念について公開の場で述べることが困難だと感じている。

カナダの状況が例外的だと考えるのは誤りだ。他の「偉大なる西側民主主義国家」でも同じことが起きている。オーストラリアでは、地球温暖化問題について政府が科学者らと正反対の意見を主張している。そして保守派のトニー・アボット首相は気候変動を所管する科学研究機関を根本から解体しようと力を入れている。

米国ではブッシュ政権の時代にアメリカ航空宇宙局NASAで働く気候問題研究者らに対し忌まわしい検閲が行われた。状況はオバマ政権に政権が移った今も改善していない。2012年の夏、食品および薬品の安全性に関する検証を所管する政府機関、食品薬剤局は内部で働く科学者らに対しスパイ行為を行っていたことを認めた。カナダで実施されたのと同様の調査をフランス国内でも広く実施することには意義があるだろう。

問題は環境、健康、自然資源分野にとどまらない。科学分野の政治利用は深刻なレベルに達している。科学界全体が、民主主義崩壊の危機にさらされているのである。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「カナダによる検閲」/ルモンド紙(11月9日)
(« Censures canadiennes », Le Monde, 2013.11.09)
http://www.lemonde.fr/idees/article/2013/11/09/censures-canadiennes_3511254_3232.html

2013年11月 8日 (金)

仏病院内で放射線被ばくを7年間放置:甲状腺がん治療用の経口放射性物質で病院関係者と新生児患者が被ばく 病院幹部は状況を知りつつ放置/テラ・エコ(11月7日)

2006年以来、フランスのマルセイユ市にあるティモーヌ病院の放射線医学診療科で使用された放射性物質は建物周辺を汚染し続けて来た。病院幹部はこうした状況を2010年以来把握していたが、現在まで対応を怠っていた。

「冒涜された気分です。何年もの間、病院は私たちをだましたのです。」

救急サービス部門で働くパスカルはこう述べる。救急サービスは地階の放射線医学診療科の真下にある。パスカルは去る9月に自分が働く診療科が規定の数値を上回る放射線にさらされていたことを初めて知ったのだった。

今回問題が指摘されたのは、甲状腺癌の患者に使用されるヨウ素131。患者が服用し、尿と共に排出された後、特定の排水路から地下に集められるしくみとなっていた。しかし排水路は小児救急医療科と救急サービス部門を横切っていた。明らかになった内部文書によると、放射線量が規定の9倍にまでのぼった月すらあった。もっとも放射能にさらされたのは、子どもと新生児用の受付として設置されていた集会室だった。

病院幹部は7年前からこの問題を知っていたが何も対応を行わなかった。病院の従業員は問題を知らされておらず、不当に被ばくを強いられた。

(抜粋、一部編集)

●元の記事「病院関係者と新生児が被ばく:仏マルセイユ病院で法律違反行為」
(« Personnel irradié, bébés exposés : les dérives d’un hôpital marseillais », Terra Eco, 2013.11.07)
http://www.terraeco.net/Personnel-irradie-bebes-exposes,51903.html

2013年11月 6日 (水)

誰が住民のヨウ素剤代を払うのか―住民の安全より経費節減を優先する電力会社、妥協する政府/スイス「ル・マタン紙」(10月25日)

福島原発事故の発生後、スイスの原子力関係者らは現在の法律で定められている「原発事故に備え原発から半径20キロ以内の住民にヨウ素剤を配布する」との規則は十分ではないことを見てとった。スイス国内には現在、4つの原発と5基の原子炉がある。ヨウ素剤の服用は、原発事故が発生した場合に最初に取るべき対応策の一つである。可能な限り早くヨウ素剤を飲めば、甲状腺への放射性物質の蓄積を防ぐことができる。

スイス連邦公衆衛生省は今年の6月以来、スイス国内の全ての世帯にヨウ素剤を配布することを勧告、10月25日には国内全ての関係者を一同に集め意見を聞くために原発近隣住民へのヨウ素剤配布に関する新たなきまりに関する会議を開催した。

会議の中でスイス保健局長会議を初めとする地方自治体の関係者らは、ヨウ素剤を配布すべきであると断じた。しかしヨウ素剤の配布に反対する関係者らは皆、配布にかかる費用を問題にした。現在、住民へのヨウ素剤配布は原発を運営する電力会社の責任となっているが、電力会社は費用負担が増すとしてヨウ素剤配布の対象者拡大に反対している。

こうしてスイス連邦公衆衛生省は遂に全戸配布をあきらめ、妥協案として原発から半径50キロの距離に住む住民へのヨウ素剤配布を提案した。しかし政府のこうした対応を「環境に優しい医療の会」会長で医師のピーター・カーリンは

「公衆衛生局は電力会社の利益を優先して住民の健康を顧みません。」

と批判する。彼女は言う。

「これは政府への信頼を損なう行為です。」と。

(抜粋、一部編集)

●元の記事「誰がヨウ素剤の配布費用を払うのか?」/スイス「ル・マタン紙」(10月25日)
(« Qui paiera la distribution des tablettes d’iode ? », 24 heures, 2013.10.25)
http://www.lematin.ch/suisse/Qui-paiera-la-distribution-des-tablettes-d-iode--/story/28126953/print.html

2013年11月 3日 (日)

原発の燃料、ウラン採掘の代償は: ニジェール北部で誘拐されたアレバ社員4名、3年ぶりに解放/ロマンディ・ニュース&AFP(10月30日)

世界有数の最貧国、ニジェール(アフリカ西部)の北部で、地元にほとんど経済的利益を与えず重度の放射線被ばくによる環境汚染を引き起こしながらウラン採掘を進める仏アレバ社。

<参考>「原子力発電の隠された犠牲者たち:誰も知りたがらないウラン鉱山の真実」
http://franceneko.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/1523-ec54.html

http://franceneko.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/2523-5610.html

不平等なウラン採掘契約に不満を持つニジェール政府は、3年前に誘拐されたアレバ社員4名の人質解放に尽力、アレバ社との契約交渉をより有利に進めることを望んでいると言われている。日本の原発の燃料は、ここから運ばれている。

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2010年、ニジェールのアルリットにある仏アレバ社のウラン採掘場から誘拐された4人のフランス人社員の解放劇の背後には、元ニジェール大臣でアレバ社のニジェール現地会社イムラレン社の経営議長をつとめるモハメッド・アコテイ氏(46歳)の働きがあったとされている。ニジェール政府は否定しているが、今回のフランス人の人質解放に向けたニジェール政府の協力は、ウラン採掘におけるより平等な利益分配を求めるニジェール政府とアレバ社の交渉を目前に控えた前哨戦と見られている。世界で最も貧しい国の一つであるニジェールは世界第二のウラン生産会社であるアレバ社に対し、ウラン採掘契約の内容が不平等であるとして改善を求め続けてきた。

他方、2007年には一キロ当たり137ドルだった「イエロー・ケーキ」と呼ばれるウランの価格は、日本で起きた福島原発事故を受けて現在一キロあたり35ドルまで落ち込んでいる。

(抜粋、一部編集)

● 元の記事「人質、アレバ社とニジェール政府間のウラン取り引き抗争を背景に解放」/ロマンディ・ニュース&AFP(10月30日)
(« Les otages libérés sur fond de bras de fer commercial entre Areva et le Niger », Romandi News, 2013.10.30)
http://www.romandie.com/news/n/_Les_otages_liberes_sur_fond_de_bras_de_fer_commercial_entre_Areva_et_le_Niger95301020131800.asp

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