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2013年12月18日 (水)

安倍政権はなぜ国民が反対する政策を押しつけるのかー東北大震災から2年半、災害に動揺する人々の心を利用した「大惨事利用型市場原理主義クーデター」が進行中/ルモンド紙(12月15日)

12月6日、自民党と公明党が多数を占める衆議院は、国会周辺で何千もの市民が「知る権利」の保護を叫び法案撤回を求める中、短時間の審議にもかかわらず「国家秘密保護法」を可決した。この日国会周辺に集まった人々の掲げるプラカードには「クーデター」の文字があった。

今回の国家秘密保護法案の制定は、米国からの要請によるものだ。日本国内で国家が特定の機密情報を保護することに反対する人はいない。しかし今回の国家秘密保護法案では秘密にされる情報の範囲が特定されていない上、国内の各方面における著名人からの反対にも関わらず短期間の審議と強行採決によって法律が成立した。

「衆議院の委員会で22時間、参議院の委員会で17時間の質疑を行った。もう十分だ。」

与党自民党の佐藤正久議員はこのように述べた。ミリタリー・マニアの石破茂自民党幹事長は、市民らによる秘密保護法反対デモを「テロリズム」であると断定した。

この状況をどのように理解したら良いのだろうか。

今回の国家秘密保護法案にかかる採決は、東北大震災から2年半が経過という特別な状況で起きた。1925年に成立した戦前治安維持法との類似性を指摘する声もある。治安維持法は当時の政府の政策に反対する人々を粛正し、日本が軍事国家への道を歩む道を開いた法律である。

上智大学の中野晃一(こういち)教授は、現在の状況を読み解く鍵として、安倍政権がカナダの著名なジャーナリストであるナオミ・クライン氏が提唱する「大惨事利用型市場原理主義」(ショックの法則)の適用を見る。


<参考>
●「大惨事利用型市場原理主義」の説明はこちら
http://democracynow.jp/video/20070917-1

●映画「ショック・ドクトリン」(オリジナル完全版。英語ですが、映像のみでも迫力ある記録です)
http://www.youtube.com/watch?v=7iW1SHPgUAQ

 上映情報: http://shockdoctrine.jimdo.com/上映情報/


「大惨事利用型市場原理主義」とは、ノーベル経済学賞を受賞したミルトン・フリードマンが提唱した、自然災害やテロなどによる大惨事に人々が動揺している期間を利用して(大多数の国民が反対する)大企業優遇政策を強権的かつ一気に押し進める政治戦略である。米国での9.11事件、天安門事件、イラク戦争等の惨事の直後にも適用されたと見られており、深刻な人権侵害を引き起こした。ナオミ・クラインはこうした戦略に対抗する手段として、まず「自らの周りで起きていることを理解すること、そしてなぜそれが起きているのかを理解すること」と述べている。

同じ12月、安倍総理は自分に近く、民主主義や人権に疑問を呈する著作を持つ4人の人物を国営放送NHKの運営委員に任命した。最初の国家保障戦略の目的は「愛国心の強化」と記されている。

(抜粋、一部編集)


<日本語訳はこちら>
-『ショック・ドクトリン』(上・下)/ナオミ・クライン著
http://www.amazon.co.jp/ショック・ドクトリン%E3%80%88上〉――惨事便乗型資本主義の正体を暴く-ナオミ・クライン/dp/4000234935

-『DVD Book ショック・ドクトリン』/ナオミ・クライン原作
http://www.amazon.co.jp/DVD-BOOK-ショック・ドクトリン-旬報社DVD/dp/4845113287/ref=pd_sim_b_2


●元の記事「日本:秘密保護法、大議論を引き起こす」/ルモンド紙(12月15日)
("Japon, une loi sur les secrets d'Etat fait polémique", Le Monde, 2013.12.18)
http://www.lemonde.fr/idees/article/2013/12/13/japon-une-loi-sur-les-secrets-d-etat-fait-polemique_4334211_3232.html

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