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2014年10月

2014年10月28日 (火)

11月5日頃までお休みします

いつも御愛読頂きありがとうございます。
近頃は仕事に追われ更新が多少スローになっていて申し訳ありません。

明日より11月5日頃までインターネットが不通となりますので、この間ブログの更新をお休みさせて頂きます。
日本列島は木枯らしの吹く季節となりました。季節の変わり目の折、御自愛ください。

フランスねこ

2014年10月26日 (日)

政治と金に揺れるWHO:エボラ熱はなぜ暴走したのか/BBC(10月22日)

福島原発事故が起きた2011年、IAEAと日本政府への配慮から重度汚染地域における被ばくや汚染食品の危険性を早期に否定したWHOは、西アフリカで発生したエボラ熱への対応でも、現地政府が主張する「風評被害」への政治的配慮を優先し、アフリカから欧州・米国をまたぐ前代未聞の感染被害を招きました。今回は原発事故についての記事ではありませんが、福島原発事故への対応との類似点を検証する観点からWHOという国際機関が持つ構造的問題をBBCの記事を通じて御紹介します。

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エボラ熱による感染者は現在、1万人以上、死者は約5千人。1970年代以降に起きた過去の総被害者数を上回りとどまるところを知らない。アフリカから欧州・米国をまたぐ前代未聞の大感染はなぜ起きているのか。

NGO「国境無き医師団」は今年3月、西アフリカ地域におけるこの死に至る病の急激な広がりを把握し、WHOに緊急対策を求めた。しかしWHOは「特定地域に散発的に発生している限定的な感染」と公式に発表、実質的な対策を行わなかった。「国境無き医師団」はその後ジュネーブのWHO本部に出向いて状況の緊急性を繰り返し訴えたが結果は同じだった。

「現地政府はエボラ熱の被害を実際より小さく見せようとしていました。WHOもこれらの政府への政治的配慮から被害を小さく見せようとしたのです。」

WHOが緊急事態宣言を出したのは約5ヶ月後の8月だった。それも、6月に世界300以上の感染症対策専門組織が作る技術委員会の専門家らから強い抗議を受けた末のことだった。WHOがより素早い対応を取っていれば、今の事態は防げたと見られている。

実はWHOは「国境無き医師団」からの警告を受けた後、西アフリカの現地に専門家を派遣、現地報告と対策の提言を受けていた。提言の内容は、エボラ熱にかかったと見られる患者への治療として食塩とブドウ糖を混ぜた経口補水液を率先して与えること、貧しい家庭に配慮し消毒薬だけではなくバケツを合わせて配布すること、エボラ熱の発熱を急激に悪化させる作用を持つ特定の解熱剤を使用しないよう周知することなど、すぐに実行に移せる簡易な内容でありながら詳細に渡っていた。しかし提言が実行されることは無かった。WHOの幹部は政治的に任命されている。WHOアフリカ地域事務所は「風評」を恐れ感染被害の現状を小さく見せようとする西アフリカ諸国政府への配慮と技術力の欠如から動くことができなかった。そしてWHO本部はそんなアフリカ事務所を動かすことができなかった。

もう一つ大きな問題がある。エボラ熱対策を所管するWHOの広域流行性感染症対策局は最近250億円規模の予算カットに遭い、職員の流出を招いていた。関係者の証言によれば、とてもエボラ熱への対策を十分に行える体制では無い。近年、各国政府によるWHOへの拠出金は低下の一途にあり、ビルゲイツ財団などの大企業主からの寄付に頼らざるを得ない状況が生じている(注:ビル・ゲイツ氏は中国での原発建設にも投資を行っている)。そして利益を産むワクチンや新薬の開発プロジェクトに比べ、貧しい国々の人々のみが苦しむ疾病への対策費もまた削減の対象になっている。WHOは再び世界を「全ての人における健康への権利の達成」とは別の方向に導いた。「国境無き医師団」の専門家らによれば、エボラ出血熱の沈静化は早くとも2015年末、場合によっては2016年の初頭まで見込めないと見られている。

(抜粋、一部編集及び説明を追記)

●元の記事:「エボラ出血熱はなぜ暴走したのか」/BBC(10月22日)
BBC Documentary « Ebola : What went Wrong », BBC, 2014.10.22
http://www.bbc.co.uk/programmes/p028t0q9


【訂正と追記のお知らせ】 10月27日、翻訳の一部に誤りがありましたので以下の訂正を行いました。大変申し訳ありませんでした。また、より分かりやすい記載となるよう、元の記事より一部の情報を追加しました。御確認ください。

「毎年6月に開かれるWHO総会で世界各国の専門家から強い抗議」→「6月に世界300以上の感染症対策専門組織が作る技術委員会の専門家らから強い抗議」

「提言の内容は、貧しい家庭に配慮した薬剤と必要器具の迅速な配布やエボラ熱に類似するマラリア等の症状を区別するための薬剤投与の際の留意事項など、詳細に渡っていた。」→「提言の内容は、エボラ熱にかかったと見られる患者への治療として食塩とブドウ糖を混ぜた経口補水液を率先して与えること、貧しい家庭に配慮し消毒薬だけではなくバケツを合わせて配布すること、エボラ熱の発熱を急激に悪化させる作用を持つ特定の解熱剤を使用しないよう周知することなど、すぐに実行に移せる簡易な内容でありながら詳細に渡っていた。」

「200億円規模の予算カット」→「250億円規模の予算カット」
「感染症対策局」→「広域流行性感染症対策局」

2014年10月21日 (火)

原発推進派 プログリオ仏電力公社社長、新エネルギー転換政策の導入で「退場」:「新社長は老朽化原発への対応を」/ルモンド紙社説(10月17日)

新エネルギー転換政策法案に関する議会での審議が開始した翌日、オランド大統領はフランス電力公社(EDF、仏政府が85%の株を保有するフランス最大の電力会社)の社長をアンリ・プログリオ氏からジャンベルナール・レヴィ―氏に交代させた。これはオランド大統領が選挙で原子力の割合を現在の75%から50%にまで下げることを公約して当選したこと、議会が新たな電力政策を審議していることを考えると筋の通った対応である。前社長のプログリオ氏はオランド大統領が同じく選挙で廃炉を公約したフェッセンアイム原発(1978年稼働、オランド大統領の公約で2017年に閉鎖予定)の廃炉に後ろ向きな態度を取ったばかりか、フランス国内の老朽化した原発への対応に着手せず、原子力との見切りをつけようとしなかった。

フクシマ後のフランスには数多くの老朽化した原発が残されている。今後これらを使い続けるためには、福島原発事故の発生を受けてより厳格化された安全基準を満たすための膨大な予算が必要となる。「原発は安い」という時代は終わった。新社長の手腕が問われている。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「フランス電力公社:プログリオ後に控える新社長への試練」/ルモンド紙社説(10月17日)
« EDF : après proglio, les défis du nouveau PDG », Le Monde, 2014.10.17
http://www.lemonde.fr

2014年10月15日 (水)

仏領ギアナで自然エネルギー発電60%を達成/フランス国際放送(10月8日)

フランス国内では2020年までに各地域が自然エネルギーによる発電量を全電力消費量の50%にまで引き上げる目標を立てる取り組みを行っている。フランスの海外県「仏領ギアナ」(南米の赤道以北、人口21万人)は今月、国内の先頭を切って自然エネルギーによる発電量60%を達成、フランス国内の各地域で最初の目標達成となった。

ギアナではバイオマス発電、太陽光発電など複数の自然エネルギーを組合せ発電を行っている。

(抜粋、一部編集)

<参考>
仏領ギアナ: http://ja.wikipedia.org/wiki/フランス領ギアナ

2014年10月 7日 (火)

フランスの新エネルギー転換政策、ドイツに及ばず?/ルモンド紙(10月1日)

「緑の成長のためのエネルギー転換政策法案」―それはセゴレーヌ・ロワイヤル環境大臣が「フランス人の生活を変える」と約束した2年越しの法案である。フランス議会は10月1日から14日までの日程で、オランド大統領が選挙で公約した新たなエネルギー転換政策に関する法案を審議する。

フランスは2015年12月にパリで開かれる国際環境会議を目前に控え、世界の手本になる政策を示すことに懸命だ。過去6ヶ月、ロワイヤル大臣は今年末までの法案可決を目指し脅迫的なまでに「スピードアップ」という言葉を使い続けて来た。法案は2050年までに電力の効率化や節電を進めフランス国内の電力消費量を現在の半分に削減すること、化石燃料(石油、ガス、石炭)による発電を2030年までに30%削減し、自然エネルギーの割合を電力全体の32%にまで高めることを定めている。

同法案の実施には100億ユーロ(約1.4兆円)の予算が想定されている。しかし複数のNGOによる指摘によれば実際の法案実施にはその2倍にあたる200億ユーロ(約2.8兆円)が必要になる。オランド大統領の公約は2025年までに原子力の割合を現在の75%から50%に引き下げることだったが、新しい法案には現在ある原発について発電量を現行レベルに保つことを定めるのみで廃炉については言及していない。更には、2016年末の廃炉が公約されているフェッセンハイム原発についてすら廃炉が明記されていない。

これはドイツの脱原政策のレベルからは程遠い、ロワイヤル大臣の言葉で言えば「バランスの取れた」(玉虫色の)、フランス風のエネルギー「転換」政策なのだろうか。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「エネルギー転換:大きな志と予算面での疑念」/ルモンド紙(10月1日)
« Transition énergétique : grandes ambitions et doutes sur le financement », Le Monde, 2014.10.01
http://www.lemonde.fr/planete/article/2014/09/30/transition-energetique-grandes-ambitions-et-doutes-sur-le-financement_4496866_3244.html

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