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2014年12月13日 (土)

日本の衆院総選挙:経済政策の争点化で「改憲」・「再稼働」への議論を消し去ろうとする安倍政権/ルモンド紙(12月13日)

安倍政権は衆院総選挙の争点を経済政策に限定することで「憲法改正」、「原発の再稼働」、「集団自衛権」、「国家秘密保護法」といった国民の意見が分かれる重要課題から国民の目をそらそうとしている。安倍首相は今回の選挙を「アベノミクス」と呼ばれる自らの経済復興政策への信任投票のように装うことに成功した。「この道しかない」が同首相とその取り巻きのキャッチフレーズである。

不意の選挙に突かれ、野党は新たな政策案の提示に苦戦している。12月12日付の世論調査では、自民党が475議席のうち300議席を獲得し大勝する、との予想が示されている。実現すれば、10月に2名の閣僚が不祥事で相次いで辞任した問題や、11月以降の不景気への逆戻り(フィナンシャル・タイムズは「『不景気を取り戻す』」の見出しを掲げた)による支持率低下を回復できる可能性もある。

「再選されれば、安倍首相はアベノミクスのことは言わなくなると思われます。安倍首相は自分が関心を持つ集団自衛権や改憲に力を注ぐでしょう。」

上智大学の中野晃一教授(政治学)はこう分析する。

「『アベノミクス』で言われているような政策を実行に移すのには大変な労力を要します。また、関係者の利益が対立し、困難を伴うでしょう。」

テンプル大学のマイケル・クーセック教授も指摘する。

世論調査によれば、日本人の約半数が国家秘密保護法や集団自衛権に反対している。国家秘密保護法の成立により、世界報道の自由ランキングにおける日本の順位は昨年の世界180カ国中53位から59位に下降した。

産業界からの圧力により、安倍首相は原発の再稼働を望んでいる。日本はGDPの245%にものぼる借金を抱えているが、「中国への対抗」を理由に来年度の軍事費を大幅に増加させている。これらの政策転換は日本に大きな影響を及ぼすが、安倍政権は選挙での議論を避けている。

このように、今回の選挙の結果は日本社会に大きな変化をもたらすことが予想される。しかしマイケル・クーセック教授によれば、投票率が低い場合、有権者の5分の1の得票で政権を維持できる可能性すらある。ただし少数の有権者からの支持で再選された場合、「経済政策でのちょっとした問題や国民からの不人気で支持率が大きく下がることが予想されます。」

日本の政治は岐路に立っている。

(抜粋、一部編集)

●元の記事「日本の衆院総選挙:隠された争点」/ルモンド紙(12月13日)
(« Au Japon, les enjeux cachés des législatives », Le Monde, 2014.12.13) 
※紙面掲載版を参照しています。
http://www.lemonde.fr/asie-pacifique/article/2014/12/12/au-japon-les-enjeux-caches-des-legislatives_4539503_3216.html

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