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2011年5月 6日 (金)

「窮地の日本政府」ル・モンド紙(5月3日)

放射線防御を担当する小佐古アドバイザーが泣きながら「首相に自分の進言が聞き入れられない」と発言し辞表を提出したその2日後、菅首相は世論調査で、国民の76%が自らに対し「リーダーシップが欠如している」と非難している、との結果を知らされる事態となった(51日現在、共同通信調べ)。

311日に起きた東北大震災と津波の被害者への哀悼を示すため、多くの組合がデモ行進を見合わせた51日、脱原発デモには何千人もの市民が参加した。脱原発の

声は、福島原発事故以降どんどん強くなっている。

菅首相はこれに対し、「国民の理解」を求めたいとコメントしている。

現状では、日本政府は2つの大きな脅威に直面している。1つ目は建屋の床下に溜まった非常に放射性濃度の高い汚染水の扱いである。今後こうした汚染水は9万トンにまで達すると見られている。汚染水のために冷却装置や燃料保管庫の修繕に遅れが生じており、破損した炉心を制御できるかどうかはこの汚染水を処理できるかどうかにかかっている。

2つ目の脅威は、新たな事故の発生である。細野豪志首相補佐官は、311日に起きたような地震や津波が再び起きる可能性があるために、福島原発の復旧作業を遅れていることを認めている。

東京電力が既に工程表で示したように今後69カ月で事態の安定化を図るためには、東京電力の現職者・退職者を含む3000人の社員・元社員からの協力を募ることが考えられる。それは、現在1000人いる東京電力およびその下請け社員への負担を軽減することにつながる。

福島原発で事故処理にかかわる作業員のうち、2名は既に200ミリシーベルトを超える放射線によって被曝しており、30名余りが100ミリシーベルト以上の放射線を浴びたことが分かっている。この中には2名の女性が含まれており、法が定める5ミリシーベルトの上限を上回る量の放射線を受けた。これらの女性達は3月中旬に起きた当初の原発事故から数日の間に被曝したと見られる。この期間中、原発作業員の中には防御用のマスクを用いていなかった者がいたことが分かっている。

(« Le pouvoir japonais enlisé dans la crise de Fukushima », Le Monde, 2011.05.03)