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食品への汚染

2012年4月23日 (月)

今、改めて振り返る:「自分と子どもを放射能から守る」調理法とは/ウラジーミル・バベンコ

昨年3月に福島原発事故が起きた直後には、「どうすれば食品に含まれる放射能から身を守れるか?」という問題を真剣に考えられた方も多かったのではないでしょうか。事故の発生から1年以上が経過しましたが、今月も各地の竹の子から基準を上回る放射能が検出されるなど、放射能による食物連鎖への汚染は今後も長く続くことが見込まれます。

昨年5月にこのブログでも御紹介した(注1)ベラルーシのベルラド放射能安全研究所による『自分と子どもを放射能から守るには』の日本語版が京都大学原子炉実験所の今中哲二助教の監修で出版されています。

●『自分と子どもを放射能から守るには』(世界文化社、840円)
http://www.sekaibunka.com/book/exec/cs/11318.html 

美しい色使いでイラスト満載のこの本は、「知って守る」、「食べて守る」、「この地で生きる」の3部構成になっており、特に2章の「食べて守る」では食材別に放射能による汚染を減らすための簡単な調理法と、手軽なお勧めレシピが紹介されています。既にご覧になった方も多いかと思いますが、これまでに得た知識を整理し、普段の生活を少し振り返る意味で有用な本だと思います。

ブログではポイントとなる部分に絞ってご紹介させて頂きますが、内容に御関心のある方は是非書店で実際にご覧になってみられることをお勧めします(お値段も840円と比較的お手頃です)。
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0.基本の考え方
原則として、汚染度の高い食材を避けなければなりません。食材に含まれる放射能の量が多ければ、調理法を工夫しても十分に放射能を減らすことができません。

1. 野菜・果物・穀類
○どんな野菜や果物も、表面を水で良く洗う。
○キャベツは表面の葉を3、4枚捨てる。長ねぎも外側の1枚を剥いて捨てる。
○大根、にんじん、かぶは地上部分に出ている茎や葉を1〜1.5cm大きめに切り落とす。
○長ねぎ、玉ねぎなどの根の部分は、も1〜1.5cm大きめに切り落とす。
○トマト、キュウリ、なす、アスパラガス、パプリカなども皮を向く(トマトであれば、湯むきをすれば簡単ですね)。
○穀類は脱穀してもみ殻を取り除く。米の場合は白米にする。(p.48〜51)


2. 乳製品
原則は、「乳清(ホエー)は絶対に摂取しないこと」。ヨーグルトは水切りをすれば簡単に乳清を取り除くことができます。普通のヨーグルトとはひと味違う濃厚な味わいです。

○「ヨーグルトの水切り」の方法
「ガーゼかキッチンペーパーを敷いたざるにヨーグルトを入れて、冷蔵庫へ。一晩水切りすればでき上がり。でき上がりの量は、およそ半分になります。」(p.64〜66)

3. 肉
○「セシウムは肝臓(レバー)や腎臓などの内蔵に、ストロンチウムは骨に、それぞれ蓄積しやすい性質があります。そのため内蔵や骨付き肉を購入するときは、放射能測定をしたものにしてください。また、そうして買ったものでも、骨を似出したスープやだし汁は飲まないほうがよいでしょう。」(p.70)
○「豚肉は、鶏肉、牛肉より比較的汚染率が低いことが報告されました。」(p.69)

4. 魚
「骨や軟骨には放射性ストロンチウム、内蔵には放射性セシウムの蓄積が心配されます。まずは水で洗い、内蔵や骨を取り除いておろし、きれいな身だけにしてから調理します。皮も必ずむき、その皮は食べないようにしましょう。」(p.72)


(注1)
「放射能汚染に負けない食品の選び方、調理法、解毒法 ~ベラルーシに学ぶ~」放射能防護研究所ベルラード/辰巳雅子訳(フランスねこ2011年5月8日掲載)
http://franceneko.cocolog-nifty.com/blog/2011/05/post-40df.html 

<参考>
「ベラルーシの部屋ブログ」by辰巳雅子さん
http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/9cdd28c3bb9abcd03b434e98fa63a509

2012年3月 8日 (木)

福島から220キロ。岩手の子どもの尿からセシウムを検出―続く食品汚染と内部被ばく/ルモンド紙・ACRO(3月7日)

「福島原発での大惨事からおよそ1年が経つ今日、福島原発から220キロの距離に住む子どもたちは、依然として放射性物質に汚染されて続けている。」

フランスの独立検査機関ACROは3月7日、このように発表した。ACROが昨年12月から今年1月にかけて尿の採集と検査を行った22名の子どもたちのうち、14名の尿からセシウム134とセシウム137が検出されたのである。


●ACROによる検査結果の詳細はこちら(ページの一番下の方にある記事です)
http://www.acro.eu.org/OCJ_jp#28 


「この検査結果は、福島原発から220キロ離れた岩手県奥州市ですら、今だに放射能による汚染が続いていることを証明しています。」

チェルノブイリ原発事故の後にフランスで設立された市民による独立検査機関の一つ(注)であるACROは強調する。

「ベラルーシの子どもたちに見られる汚染レベルほどには極端に高くないにしろ、汚染が継続していることを示しています。」

ACROの代表であるダビッド・ボワレーはこう述べる。

「こうした長期にわたる汚染は、空中に放出された放射性物質ではなく、食品汚染による内部被ばくが起きていることを裏付けています。低度ではあるものの、長期にわたる被爆が健康にどのような影響を与えるのか、が問われているのです。」

他方、自宅の庭でとれた野菜を食べるのをやめた岩手県一関市在住の4歳の少女については、セシウムによる汚染レベルが以前より大きく下がっていた。健康な子どもの場合、セシウムの体内半減期は約1ヶ月である。だが、

「一度放射能に体内を汚染されれば、癌になる危険性は確実に増加します。」

とACROの関係者は警告している。

(注)もう一つの独立検査機関は、CRIIRAD研究所。

(抜粋、一部編集)

(LeMonde.Fr avec AFP, « Des enfants sont toujours contaminés à 220km de Fukushima », Le Monde, 2012.03.07)

http://www.lemonde.fr/planete/article/2012/03/07/des-enfants-sont-toujours-contamines-a-220-km-de-fukushima_1653568_3244.html

2011年12月25日 (日)

「引き続き、食品の汚染に注意」在日フランス人向け公報(8)/IRSN(12月12日)

フランス放射線防護原子力安全研究(IRSN)は12月12日、日本在住のフランス人向けに「福島第一原発事故に関する公報(8)」を発表しました。前回の公報(9月22日)から大きくは変わっていませんが、食品汚染の広がりに対し引き続き強い注意喚起をうながす内容となっています。特に、米の汚染について重点的に言及しています。

尚、本公報はフランス政府が自国民あてに発表しているものではありますが、一般の目に触れることを意識し日本政府への外交的配慮のもとに作成されています。日本政府による取り組みや検査結果に言及しているのは、こうした配慮の表れと見ることができます。また一部の食品については、既に出荷制限の解除等が実施されていますが、発表当時の原文そのままの訳とさせて頂きました。ご理解の上、お読みいただければと思います。

※12月26日追記:訳の確認がとれましたので、「1.1 10月と11月の食品汚染 概況」に「アイナメ」(下線標記)を追記しました(ユキさん、御指摘ありがとうございました)。

(一部省略・編集しています)
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1. 食品汚染の状況

今日、放射能による汚染の可能性があるのは次の食品群である。

・ 放射性降下物が降った3月の時点で葉がついていた植物からなる食品類(例:茶をはじめとする常緑樹、柚子、および刺のある小低木になる果実類)、

・ 同じく、事故当時に花が付いていた果実類(例:桃などの早咲きの花をつける果実類)。

<参考>「刺のある小低木になる果実類」には、ブルーベリー、レモンなどが含まれます。参考写真はこちら:http://www.google.co.jp/search?q=arbuste+épineux&hl=ja&client=safari&rls=en&prmd=imvns&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=F7iFTrzzBoncmAXKyfUE&ved=0CB4QsAQ&biw=1259&bih=636 

・ 汚染された土壌で生産された野菜類

・ 汚染された草や藁で育成された動物からなる食品(特に、牛乳および肉)

・ 海産物については、福島第一原発近郊の海底に蓄積した放射性物質により、海藻類や魚介類への汚染が継続している。


1.1 10月と11月の食品汚染 概況

土壌で生産される野菜類については、全般的に汚染度が下がる傾向が見られた。しかし下記のものについては、日本政府が設定した出荷基準、および摂取基準を超えるものが見つかっている。

(※がついたものは、該当県内の複数の地域において出荷制限の対象となっている)

・ 福島県において生産された柚子(※)、キウイフルーツ、柿、ザクロ

・ 東京都および埼玉県で生産された精製済み茶葉、および神奈川県で生産された茶の生葉(※)

・ 福島県で生産された乾燥ハーブ類(ドクダミ茶)

・ 福島県で生産されたわさび

・ 海・湖・川で取れた特定の魚介類(ワカサギ、エイ、メバル、マコガレイ、アイナメ、オヒョウなどの海の魚、および福島県・秋元湖で穫れた鮭)

・ 温室栽培・露地栽培・野生を問わず、福島県(※)、千葉県(※)、宮城県、茨城県(※)、栃木県(※)、神奈川県、長野県、静岡県の各県で栽培されたキノコ類

・ 福島県と宮城県産の牛(※)

・ 福島県と栃木県のイノシシ、鹿、および熊の肉

・ 福島県の米と宮城県産の糠(ぬか)

・ 以前、基準値を超える汚染が見つかったタケノコや梅についての検査結果は発表されなくなっているが、生、乾燥、缶詰などの形で市場に出回る可能性がある。


1.2 米への汚染に関する注意点

・ 日本政府は土壌におけるセシウムの汚染が1キロあたり5000ベクレル未満の場合にのみ稲作を認めている。国際的な文献によれば、このレベルの汚染がある土壌から籾(もみ)に移行するセシウムの最大値は理論上1キロあたり300ベクレルとされている。(参考:前回は、以下に「しかし、事故が起きた原子力発電所の近辺で栽培された籾に理論値以上の汚染度のものが現れる可能性は否定できない。」が追記されている)

・ 日本政府は、放射性セシウムによる土壌の汚染度が1キロ当たり1000ベクレル以上、もしくは土地の放射線量が毎時0.1マイクロシーベルト以上の主に東北と関東の自治体において、米の収穫1週間前と収穫後の二段階にわたる検査を義務づけている。

・ 収穫前に実施される米の抜き取り検査で放射性セシウムの含有量が1キロ当たり200ベクレルを超えた場合には、該当地域は検査の優先対象地域に指定され、収穫後の米について比較的多くのサンプルの抜き取り検査が実施される。しかし1キロ当たり200ベクレルを下回った場合には少数のサンプルについてのみ収穫後の検査が実施される。

・ こうした日本政府による検査体制には限界が見られる。福島市では、収穫前の検査で米1キロ当たりにつき136ベクレルの放射性セシウムしか検出されなかったのに対し、収穫後には検査の対象となった2つの田のうちの1つで、1キロ当たり630ベクレルの汚染が見つかった。収穫前と収穫後の検査の間に米が熟成し米粒が乾燥することにより、自然と放射性セシウムの含有量が上昇することが考えられる。

・ 収穫前の検査では放射性セシウムによる汚染を十分に把握できないことから、こうした検査体制には不安が残る。(現在、)複数の自治体が日本政府に対し、全ての米を検査するよう求めている。

・ 米における放射能汚染は主に籾殻(もみがら)に溜まる。従って、白米への精製の過程で汚染度はより低くなる。逆に、糠(ぬか)については米に含まれる放射性セシウムの主要部分が含まれている。糠はそのまま食される、もしくは家畜の餌として使用されうる。

・ 一般に、米は精製の過程で種々のものが混ぜられるため、検査の対象となっている白米は異なる複数の田から収穫された米の混合物である可能性がある。このため米全体の汚染は薄められ、市販される米の汚染度は下がる可能性がある。


2. 日本に住むフランス人一般への食品汚染に関する勧告

日本で実施されている食品の放射能汚染に関する検査では、野菜に関する汚染度が全般的に低下しているように見える。しかし福島第一原発における事故によって発生した放射性降下物の被害を強く受けた県の生産物については、引き続き厳重な注意が必要である。IRSNは下記を勧告する。(前回からの追加点は下線で表示しています)

・ 3月11日以降、基準値を超える放射能汚染が見つかっている県(福島、栃木、茨城、宮城、群馬、埼玉、東京、神奈川、千葉の各県)で生産された、柚子、イチジク、柿、ざくろ、キウイフルーツなどの果物類、およびキノコ類を避ける。もしくは、汚染度が基準値を超えないことが確認されている食品のみを摂取する。

・ 缶詰や乾燥食品などの保存食のうち、特に茶、ハーブティー(注:ドクダミ茶等を指していると思われます)、タケノコ、梅、を含む食品については、生産日が原発事故の発生前であることを確認する、もしくは出荷制限のかかっている地域外で生産されたものであることを確認してから摂取する。

米については、可能な限り特定の産地のものに偏らないよう注意し、福島、宮城、栃木、茨城の各県で生産された糠(ぬか)を摂取しないこと。

・ 生産地や放射線濃度が分からない食品については、日常的な摂取を控える。

・ 収穫されたばかりの生産物は、市場に出たばかりで汚染値に関する検査が発表されていないことから、摂取をさけること。

・ 海産物については、特にイカナゴ、ワカサギ、エイ、メバル、マコガレイなどの海魚、および鮎、鮭などの川魚、海藻、その他の魚介類について、汚染度が基準値を超えていないことを確認する、もしくは西日本の海でとれたものであることを確認してから摂取すること。

・ 牛肉については、検査を経たもののみを摂取する。また、可能な限り生産者が全ての製品について検査を行っている質の高い肉を選ぶこと。

森林地帯に住む野生動物の肉(イノシシ、鹿)を摂取しない。


3. 放射性降下物の影響が最も高い地域(福島周辺の4県)に渡航する可能性のある者、および現地に居住する者への勧告(前回からほぼ変更無し)

・ IRSNは、宮城、茨城、栃木、そして特に福島県が福島原発事故による放射性降下物の深刻な被害を被ったと考えている。立ち入り禁止区域を除く福島、宮城、茨城、栃木については、業務上の渡航および重要な所用がある場合には、下記の注意事項を全て遵守することを条件に渡航することができる。しかし不要に放射能による被曝を受けることを避けるため、趣味や旅行などの重要な所用以外での渡航は控えること。

・ 日本政府が立ち入りを禁止している福島原発から半径20キロメートルの地域及び葛尾村、浪江町、飯舘村、川俣町の一部、南相馬市の一部には決して立ち入らないこと。


4. 宮城、茨城、栃木、福島の4県に居住するフランス人への勧告事項(前回からほぼ変更無し)

・ 汚染度に関する検査が実施されていない自宅の家庭菜園から収穫した野菜や、家庭で飼っている家畜動物を食用に用いるのを最大限に控える。

・ 土壌に触れた野菜や果物については、食べる前に注意してよく洗うこと。

外部から建物の内部に汚染物質を持ち込まないよう、家庭での衛生状態を良好に保つようつとめること。特に、下記に注意する。

・ 雨の日は靴を家の中に持ち込まない。

・ 濡れた雑巾で床を定期的に拭く。

・ 家具、カーペット、敷物の表面に定期的に掃除機をかける。掃除機の中袋を定期的に交換する。

・ 無意識に手が口に触れて汚染が起きないよう、ポンプ式容器に入った液体石けんで手を定期的に洗う。

・ 幼い子どもが遊んでいて戸外の土や砂の粒を口にいれないよう、常に見張っていること。

IRSN「福島第一原発事故に関する公報(8)」 12月12日号(仏文)
http://www.irsn.fr/FR/Actualites_presse/Actualites/Documents/IRSN_Residents-Japon_Bulletin8_12122011.pdf

2011年10月28日 (金)

福島沿岸の海、東京電力の発表値より20倍以上のセシウム汚染―魚の汚染続く/IRSN(10月27日)

フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)は10月27日、福島原発事故によって海に流出した放射性セシウム137を「2.71京ベクレル」(1京は1兆の1万倍)と発表。単独の人為的な放射性物質流出事故としては、史上最大規模と断定した。この流出量は、東京電力が6月に公表した流出量の20倍に相当する。


<参考>
IRSN発表の海洋汚染図(「Save Child」ウサギ1号さんによる転載です)
http://savechild.net/archives/11118.html 


IRSNはまた、最近行われた複数の調査において、福島県沿岸でとれた海洋生物(主に魚)から継続して(セシウム)汚染がみつかっていると指摘。海の底に住む生物、および食物連鎖の頂点にある魚類は、今後長期にわたってセシウム汚染の影響を最も受けると考えられることから、福島県の沿岸で穫れた魚類を引き続き監視してゆく必要がある、とした。セシウム137の半減期は30年。

(Institut de radioprotection et de sûreté nucléaire, « Accident nucléaire de Fukushima-Daiichi : l’IRSN publie une mise à jour de sa note d’information sur l’impact sur le milieu marin des rejets radioactifs consécutifs à l’accident », 2011.10.27)
http://www.irsn.fr/FR/Actualites_presse/Actualites/Pages/20111027_Accident-fukushima_impact-rejets-radioactifs-milieu-marin.aspx

(LeMonde.FR avec AFP, « Fukushima, rejets record d’élément radioactifs en mer », Le Monde)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2011/10/27/fukushima-rejets-records-d-elements-radioactifs-en-mer_1595116_3244.html

2011年10月20日 (木)

「東京・東北のスーパーの秋魚からセシウム検出」/ルモンド紙(10月20日)

国際環境NGOグリーンピースは10月20日、関東と東北の大手スーパー(5社)から購入した魚介類60種のうち34種からセシウム134と137を検出したと発表した(注:グリーンピースのサイトでは更に、調査を行った全てのスーパーで、セシウムに汚染された魚介類が見つかったと述べています)。セシウムは、3月11日に事故を起こした福島原発から排出されたものと見られている。

グリーンピースはこの日、日本政府が食品の汚染度を国民に周知していないことに懸念を示すとともに、海産物における放射能汚染の監視を強化するよう求める声明を発表した。

調査の対象となったのは、9月4日から10月7日までの間に東京と東北のスーパーで購入された魚介類。検出されたセシウムの値は最大で1キロ当たり88ベクレルと、チェルノブイリ原発事故発生後のウクライナで設定された「1キロ当たり150ベクレル」という基準を下回る数値だった。


<参考>グリーンピースによる市販魚介類の汚染調査結果
http://www.greenpeace.org/japan/ja/earthquake/monitoring/fss1/


「今回の調査で見つかった放射能汚染の量は、日本政府が定める1キロ当たり500ベクレルという上限に比べれば少ないかもしれない。しかしこれらの食品は健康に危険です。特に、妊娠した女性や子どもたちには。」

グリーンピース日本のメンバー、花岡和佳男(海洋生態系問題担当)は述べる。

「一番心配なのは、海産物が放射能の検査を受けたのかどうかが消費者に分かるよう、ラベルのシールが張られていないことです。」

グリーンピースは、日本政府とスーパーを経営する企業に対し放射能検査を強化するとともに、食品のラベルにハッキリと放射能の汚染度を表示するよう求めている。こうすることで消費者を安心させ、かつ東北地方の漁業を助けることができると言うのである。

日本政府は市販されている食品に危険は無いと述べることで国民を安心させようとしている。しかし、大多数の消費者は福島原発周辺の地域で生産された食品を避けている。

(一部編集)

(LeMonde.Fr, AFP, Toru Yamanaka « Au Japon, Greenpeace détecte faibles niveaux de radiations dans des aliments », Le Monde, 2011.10.20)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2011/10/20/au-japon-greenpeace-detecte-de-faibles-niveaux-de-radiations-dans-des-aliments_1590649_3244.html


追記:(グリーンピースのページ復旧に伴い修正しました)

10月20日、グリーンピースによる放射能測定室「シルベク」が開設されました。今回ルモンド紙が取り上げたのは、「シルベク」が行った第一回目の調査結果です。10月20日の日本時間の夕刻、一時的にアクセスができない状況になっていましたが、現在は復旧しています(閲覧者が殺到したのでしょうか?)。

グリーンピース放射能測定室「シルベク」http://www.greenpeace.org/japan/ja/

市販魚介類の汚染調査結果
http://www.greenpeace.org/japan/ja/earthquake/monitoring/fss1/

2011年10月14日 (金)

今、改めて食品汚染を考える(その3)「姿や場所を変える汚染食品」/『食卓にあがった放射能』高木仁三郎

「その2」に続き、『食卓にあがった放射能』(高木仁三郎&渡辺美記子著、七つ森書館)から、チェルノブイリ事故の後に起きた輸入食品への異変を中心に、身近な食品汚染について考えます。

(当初「その2」としてまとめていましたが、あまりにも長い(!)ので二つに分けました。ご了承ください。)

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●家畜用飼料に広がる汚染

汚染された脱脂粉乳は廃棄されず、直接私たちの口に入る食品だけではなく牛や豚の飼料にもまわされた。

1988年、ポーランド・イギリス・西ドイツ等の国から輸入された飼料用の脱脂粉乳からは、最大で1,060 Bq/kgの汚染が検出され、基準を上回るものについては日本の港から原産国に送り返された(p.140、表6−3。当時の日本の輸入基準は370 Bq/kg)。

日本国内で使用された家畜用脱脂粉乳からは、その後も高い汚染が検出されている(セシウム134と137の合計値。最大値のみ記載。1988年〜1989年製造。p.139、表6-2)。汚染された飼料で生育された家畜の肉や乳への影響が懸念される。

     子牛用 260 Bq/kg
     豚用   215 Bq/kg
     酪農用 110 Bq/kg


●漂流する汚染食品

事故から約3年半後の1989年8月の時点でも、モスクワ等で売られているソーセージ類にはチェルノブイリの汚染肉が多く混入していた。これは、保健省による汚染肉の廃棄処分命令にも関わらず肉が廃棄されず、汚染が比較的低い肉と混ぜてソーセージに加工された結果である。当時、「目新しくない」と現地の新聞では記事として報道すらなされない状況だった。

汚染牛は形を変え、海をこえていった。1989年9月には、アイルランド産の汚染牛肉数百トン以上がオランダで冷凍加工された後に西アフリカへ輸出され、現地の住民にパニックが広がったことが報道されている(p.142)。

また、1988年のはじめ、インド政府はアイルランドより低価格のバター200トンを輸入しミルクに加工して市場に出そうとしたが、「いかなるレベルの汚染物も安全ではない」としてノーベル賞受賞者や労働組合を巻き込んだ反対運動が起きた。


●まとめ

以上のように、汚染された生産物が廃棄されず、国内や他国で加工品に使われたり家畜飼料として使用され、知らないうちに身の回りに出回ることも考えられる。著者は、市民が行政に対し基準値と検査体制の厳格化を求めるとともに、行政・市民の両方が食品の汚染を計測する体制を整える動きが広がりつつあることを記している。

(了)

今、改めて食品汚染を考える(その2)「姿や場所を変える汚染食品」/『食卓にあがった放射能』高木仁三郎

福島原発から約250キロ離れた横浜市で、堆積物1キロ当たり195ベクレルのストロンチウム90が検出されました。

     「横浜でストロンチウム検出 100キロ圏外では初」(朝日新聞 10月12日)
      http://www.asahi.com/national/update/1012/TKY201110110626.html?ref=goo

私たちが思っていた以上に広い範囲で、ストロンチウムその他の放射性物質が降り注いだ可能性があります。

ストロンチウムはカルシウムに近い性質を持ち、骨に蓄積して放射線を出し続けることで白血病などの癌を引き起こします(半減期は29年、体内から排出されるまでの半減期は18年)。あらかじめカルシウムを摂取しておくことで、ストロンチウムが体内に取り込まれるのを防ぐことができると言われています。安全な食品から良質のカルシウムをとって、被曝を防ぎたいものです。

9月に名著『食卓にあがった放射能』(高木仁三郎&渡辺美記子著、七つ森書館)を御紹介して以来、随分時間が経ちました。今回は「その2」として、チェルノブイリ事故の後に現れた輸入食品への異変を中心に、「手を変え品を変える汚染食品」をテーマに、もう一度身近な食品汚染について考えてみたいと思います。

尚、ブログでお伝えできる情報には限りがあります。本書は科学者の著作ですが、チェルノブイリ原発事故の際に起きた食品汚染の状況を具体的なデータを示しつつ一般向けにとても分かりやすく解説した良書です。このテーマに御興味のある方は、本を購入されるかもしくは図書館で借りられて、汚染のメカニズムを体系的に理解されることをお勧め致します。

<御参考>
『食卓にあがった放射能』(高木仁三郎&渡辺美記子著、七つ森書館、1400円+税)
http://pen.co.jp/index.php?id=596


(以下、高木・渡辺両氏の著作から要点をまとめました。)
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1986年のチェルノブイリ原発事故の後、汚染度の高い乳製品、肉、野菜の多くは廃棄されず、薄められて他の食品に加工されたり、基準や検査の厳しくない国に輸出された。この時期にヨーロッパから日本に輸出された食品からも、高いレベルの放射能が検出されている。


●汚染小麦がパスタに

イタリアやギリシャではパスタの原料となる小麦が汚染された。小麦としては放射能汚染の規制値を超えるために販売できないが、パスタ製品に加工すれば規制値を下回ることになっていた。

これを受けて、事故から2年半以上たった後に日本国内で市販された輸入食品からも、高い汚染が検出されている(セシウム134と137の合計値。1987年2〜3月に計測。「バリラ」のみ1988年10月の計測値。p.84、表4−3;p.98、表4−10)。

     スパゲティ
        「リカルディ」  123.7 Bq/kg
      「バリラ」  55 Bq/kg 
         http://www.barilla.co.jp/pasta.html

     マカロニ(「ブィトーニ」) 54.8 Bq/kg

「バリラ」のパスタを一度に150グラム、週1回食べるとすると、1年間のセシウム摂取量は396 Bqになる。

ここで注意しなければならないのは、各食品の汚染濃度だけではなく食品の摂取量だ。主食となる食品(米、パン、パスタなど)やまとまった量を頻繁に摂取する食品(牛乳など)については、少ない量の汚染であっても年間の放射性物質摂取量で見れば大きな数字になる。


●汚染牛乳が脱脂粉乳、そしてチョコレートやアイスクリームに

イタリアでは、チェルノブイリ事故の後、ある乳業メーカーが汚染牛乳を長期保存用のパック詰め(「ロングライフミルク」)にし、製造年月日をチェルノブイリ事故前の日付に偽って売っていたことが暴露された。その他、1987年10月にイタリアから輸入されたアイスクリーム・ペーストで417 Bq/kgの汚染が見つかり、日本の港から送り返されている(p.93、表4−8)。

脱脂粉乳はアイスクリームやヨーグルトなどの乳製品、チョコレート、パン、クッキーなどの加工食品に広く使われているため、ヨーロッパを中心にこれらの食品にも汚染が広がった。日本に輸入され市販されたものからも、汚染が検出されている。

     チョコレート菓子「フェレロロシェ」(イタリア産) 83 Bq/kg
http://www.amazon.co.jp/フェレロ-ロシェ-16粒-T16-並行輸入品/dp/B00471P9EA 
     
     チョコレート菓子(非特定) 50.4 Bq/kg
     ウエハース菓子      40.7 Bq/kg
     ナチュラルチーズ      46.3 Bq/kg

(セシウム134と137の合計値。1987年2〜3月に計測。フェレロロシェのみ1988年10月の計測値。p.84、表4−3;p.98、表4−10)

(その3に続く)

2011年10月 1日 (土)

参考:「世界も驚く日本の基準値」/Team Coco

既にご覧になった方も多いかと思いますが、とても分かりやすく整理されているので御紹介します。

(Various TopicsのYukariさんに御教示頂きました。Yukariさん、いつもありがとうございます。)

http://kingo999.web.fc2.com/kizyun.html

2011年9月30日 (金)

「食品の汚染に注意」在日フランス人向け公報・IRSN(9月22日)

フランス放射線防護原子力安全研究(IRSN)は9月22日、日本在住のフランス人向けに「福島第一原発事故に関する公報(7)」を発表しました。福島県をはじめとする4県(茨城、栃木、福島、宮城)周辺における放射能汚染への注意喚起については前回の公報(6月8日)の内容からは大きく変わっていませんが、今回は特に食品汚染の広がりに対する注意喚起が中心となっています。

尚、本公報はフランス政府が自国民あてに発表しているものではありますが、一般の目に触れることを意識し日本政府への外交的配慮のもとに作成されています。「日本政府による放射能汚染の基準」に多く言及しているのは、こうした配慮の表れと見ることができます。また、一部の食品については、本公報に記載されているものより高い汚染が既に公表されていますが、発表当時の原文そのままの訳とさせて頂きました。ご理解の上、お読みいただければと思います。

(以下、食品汚染および提言の部分を中心に要点のみまとめました。)

1. 食品汚染の状況

今日、放射能による汚染の可能性があるのは次の食品群である。

・ 放射性降下物が降った3月の時点で葉がついていた植物からなる食品類(例えば、茶、柚子、刺のある小低木になる果実類)、および事故当時に花が付いていた果実類(梅、桃、あんずなど)。

「刺のある小低木になる果実類」にはブルーベリー、ラズベリー、レモンなどが含まれます。参考写真はこちら
http://www.google.co.jp/search?q=arbuste+épineux&hl=ja&client=safari&rls=en&prmd=imvns&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=F7iFTrzzBoncmAXKyfUE&ved=0CB4QsAQ&biw=1259&bih=636


・ 汚染された土壌で育成された野菜類

・ 汚染された草や藁で育成された動物による食品(特に、牛乳および肉)


海産物については、海底に蓄積した放射性物質が海藻類や魚介類への汚染を引き起こしている。
8月1日以来、下記の食品についての汚染が報告されている。

・ 福島県において育成された、柚子・かりん・イチジクなどの果物

・ 千葉県および群馬県で生産された茶葉

・ ワカサギ、エイ、メバル、マコガレイなどの海の魚、および福島県にある真野川で取れた鮎などの川魚(注:「キュリウオ類」については「ワカサギ」に該当すると思われますので、記載を修正しました。本来は川魚ですが、間違って海魚に分類されているようです。フランスにはいない魚なのでしょうか。以下、同様です。)

・ 海藻、ウニ

・ 福島県の杉茸原木栽培によるナメコ、チチタケなどのキノコ類

・ 福島、宮城、岩手、栃木、秋田県産の牛肉、およびイノシシ肉


米については、福島県と茨城県産の米について低い濃度のセシウムによる汚染が見つかっている。

・ 福島県産の米については、現在に至るまで、福島第一原発から50〜100キロ地点にある田から収穫された米についての9件の検査しか行われていない。このため、福島県産の米の汚染度については判断することができない。

・ 日本政府は土壌におけるセシウムの汚染が1キロあたり5000ベクレル未満の場合にのみ稲作を認めている。国際的な文献によれば、このレベルの汚染がある土壌から籾(もみ)に移行するセシウムの最大値は理論上1キロあたり300ベクレルとされている。しかし、事故が起きた原子力発電所の近辺で栽培された籾に理論値以上の汚染度のものが現れる可能性は否定できない。

・ 米における放射能の汚染は主に籾殻(もみがら)に溜まる。従って、白米への精製の過程で汚染度はより低くなる。

・ 一般に、米は精製の過程で種々のものが混ぜられるため、汚染度の検査を受ける段階での白米は異なる田から収穫された米が混ざったものである可能性がある。このため、米全体の汚染度は下がる可能性がある。

・ 栗やその他の食品について、日本における食品の汚染基準に近いレベルでの汚染(1キロ当たり500ベクレル)が見つかっている。

・ 以前、基準値を超える汚染が見つかったタケノコや梅についての検査結果は発表されなくなっているが、生、乾燥、缶詰などの形で市場に出回る可能性がある。


2. 日本に住むフランス人一般への食品についての勧告

食品への放射能汚染は低下してきているが、福島第一原発における事故によって発生した放射性降下物の被害を強く受けた県においては、引き続き厳重な注意が必要である。IRSNは下記を勧告する。

・ 3月11日以降、基準値を超える放射能汚染が見つかっている県(福島、栃木、茨城、宮城、群馬、埼玉、東京、神奈川、千葉の各県)で生産された、柚子やイチジクなどの果物、およびキノコ類を避ける。もしくは、汚染度が基準値を超えないことが確認されている食品のみを摂取する。

・ 缶詰や乾燥食品などの保存食のうち、特に茶、タケノコ、梅を含む食品については、生産日が原発事故の発生前であることを確認する、もしくは出荷制限のかかっている地域外で生産されたものであることを確認してから摂取する。

・ 生産地や放射線濃度が分からない食品については、日常的な摂取を控える。

・ 穫れたばかりの生産物は市場に出たばかりで汚染値に関する検査が発表されていないことから、摂取をさけること。

・ 海産物については、特にイカナゴ、ワカサギ、エイ、メバル、マコガレイなどの海魚、および鮎、鮭などの川魚、海藻、その他の魚介類について、汚染度が基準値を超えていないことを確認する、もしくは西日本の海でとれたものであることを確認してから摂取すること。

・ 牛肉については、検査を経たもののみを摂取する。また、可能な限り生産者が全ての製品について検査を行っている質の高い肉を選ぶこと。


3. 放射性降下物の影響が最も高い地域(福島周辺の4県)に渡航する可能性のある者への勧告

・ IRSNは、宮城、茨城、栃木、そして特に福島県が福島原発事故による放射性降下物の深刻な被害を被ったと考えている。立ち入り禁止区域を除く福島、宮城、茨城、栃木については、業務上の渡航および重要な所用がある場合には、下記の注意事項を全て遵守することを条件に渡航することができる。しかし不要に放射能による被曝を受けることを避けるため、趣味や旅行などの重要な所用以外での渡航は控えること。

・ 日本政府が立ち入りを禁止している、福島原発から半径20キロメートルの地域、及び葛尾村、浪江町、飯舘村、川俣町、南相馬市等に立ち入らないこと。


4. 宮城、茨城、栃木、福島の4県に居住するフランス人への勧告事項

・ 汚染度に関する検査が実施されていない自宅の家庭菜園から収穫した野菜や、家庭で飼っている家畜動物を食用に用いるのを最大限に控える。

・ 土壌に触れた野菜や果物については、食べる前に注意してよく洗うこと。

外部から建物の内部に汚染物質を持ち込まないよう、家庭での衛生状態を良好に保つようつとめること。特に、下記に注意する。

・ 雨の日は靴を家の中に持ち込まない。

・ 濡れた雑巾で床を定期的に拭く。

・ 家具、カーペット、敷物の表面に定期的に掃除機をかける。掃除機の中袋を定期的に交換する。

・ 無意識に手が口に触れて汚染が起きないよう、ポンプ式容器に入った液体石けんで手を定期的に洗う。

・ 幼い子どもが遊んでいて戸外の土や砂を口にいれないよう、常に見張っていること。


IRSN「福島第一原発事故に関する公報(7)」 9月22日号(仏文)

http://www.irsn.fr/FR/Actualites_presse/Actualites/Documents/IRSN_Residents-Japon_Bulletin7_22092011.pdf

2011年9月14日 (水)

食品汚染について考える〜政府の暫定基準値で年に5mSv以上被曝/朝日新聞(9月8日)

大型スーパーや自治体等で食品の汚染度を測定するところが、少しづつですが増えています。でも中には測定値を公表せず、「暫定基準値以下」とのみ公表する店や自治体も多々あります。

そもそも事故発生直後に急いで設定した「暫定」値は、一定の期間を経た後により適切な数値に修正されるべきものです。それが、事故から6ヶ月たった今もそのままになっています。

この暫定基準値に従った食品を摂取した場合、どの程度の内部被曝を受けるのでしょうか。

暫定基準値がどのように設定されているのか。そしてこの基準値に従って食品を摂取した場合、どの程度の被曝量が見込まれるのか。朝日新聞に分かりやすい図が載っていたので御紹介します。

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注)基準の数値(ベクレル)は、食品1キログラム当たりの量

(出典:朝日新聞 9月8日朝刊)

この図によれば、現在使われている暫定基準はセシウムからの被曝だけで年に5mSvを上限に、水、牛乳、野菜、穀類、肉・卵・魚の各々から1mSvの被曝を受けることを前提に設定されています。日本における通常の一般人への被曝上限値が1mSvであることを考えると、これは非常に高い数値です。

また、先日御紹介した「食卓にあがった放射能」(高木仁三郎&渡辺美紀子 著)では、一部の特に汚染が強い食品を除き、特別の選択なしに汚染食品を摂取した場合、年間の食品による被曝値を6.4mSvと試算していました(注:セシウムのみを念頭に置いて計算)。それが、一応の「汚染規制」がかかった上で市場に出されているはずの食品を摂取して5mSvもの被曝をするとすれば、高木&渡辺両氏が想定していた以上の汚染が起きている、そして現在の暫定値が私たちが健康を守る上で大きな意味をなさないことを意味しています。

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