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政府の対応

2015年9月25日 (金)

消費、再び後退: アベノミクスの失敗と安倍首相の落胆(ルモンド紙、9月25日)

「アベノミクス」をはじめとする経済政策は、しばしば安倍政権による失政の目隠しとして使われてきました。今日のルモンド紙による報道を御紹介します。

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安倍首相を落胆させる出来事が再び起きた。8月、日本の消費者価格は2年以上ぶりに下落した。かくして、3度目の「アベノミクス」を叫ぶ安倍晋三総理大臣と黒田日銀総裁の顔に再び泥が塗られた。

「デフレからの脱却はすぐそこまで来ている」

9月24日木曜日、安倍首相はこのように述べた。しかし日銀総裁が約束した物価2%上昇の公約は現状と程遠い状況にある。格付け会社「スタンダード・アンド・プアーズ」は先週、日本国債の格付けを引き下げると共に、アベノミクス批判に加わった。

(抜粋、一部編集)

●元の記事: 「日本の消費価格、再び後退: 安倍首相、落胆」(ルモンド紙、9月25日)
http://www.lemonde.fr/asie-pacifique/article/2015/09/25/les-prix-reculent-de-nouveau-au-japon-une-deconvenue-pour-shinzo-abe_4771097_3216.html

2015年8月23日 (日)

再稼働:過去に囚われ日本を後退させる安倍政権(ルモンド紙社説/8月12日)

福島原発での惨事とこれに続く48基の原発停止から4年が経った今、日本は再び原子力に回帰した。8月11日の川内原発第一号機の再稼働は保守派安倍晋三総理大臣の勝利を明示している。そして今後他の原発が再稼働する可能性を暗示している。政権に返り咲いた2012年12月以来、安倍首相は原発再稼働を主張してきた。表向きに語られている「発電費用を抑え石油への依存を減らす」という目的だけではない。日本の原発技術を輸出する、という安倍首相の野心にも沿った動きである。

しかし安倍首相の「勝利」には限界が見えている。安倍政権は再稼働の必要性について国民を説得するのに失敗したからだ。世論調査が示すとおり、日本人の大多数は福島原発事故の惨事に深く心をえぐられ、地震が多発する自国での再稼働に疑問を抱き、その結果原子力に反対している。これら日本人の確信は、原発が全て停止した後も電力供給に何の問題も発生しなかった実績によって強化された。

<画像: 再稼働反対の声をあげる市民>
http://www.lemonde.fr/idees/article/2015/08/12/nucleaire-le-retour-en-arriere-du-japon_4722122_3232.html

安倍政権は経団連からの圧力を受け、不透明な経過を経て川内原発を再稼働した。これは全て過去のやり方である。日本政府は過去のやり方にとらわれ続けており、自らが望む「改革者」のイメージからは程遠いままだ。

(抜粋、一部編集)

●元の記事: 「原子力:再び後退する日本」/ルモンド紙 社説(8月13日)
« Nucléaire : le retour en arrière du Japon », Le Monde, 2015.08.13
http://www.lemonde.fr/idees/article/2015/08/12/nucleaire-le-retour-en-arriere-du-japon_4722122_3232.html

2014年12月18日 (木)

日本における「原子力」という核心/ルモンド紙(12月15日)

日本では、福島原発事故から3年9ヶ月が経過した今も、電力政策の核心-発電費用をどうまかなうか、という問題-についての意見の対立が続いている。12月14日に行われた衆院議員総選挙は、日本の電力政策における課題に答えるものではなかった。電力政策が安倍首相の提唱する「アベノミクス」と呼ばれる経済政策の一部を占めているにもかかわらず、である。

安倍首相は今年4月11日、前政権が2012年に設定した「2030年代までに原発の利用をやめる」という目標を反故にする新たな電力政策を掲げた。原発をやめるという目標を国民の大多数が支持していたにもかかわらず、である。

安倍政権は原子力を「ベースロード電源」(安く電力を供給できる基本電力源)と見なしている。首相が推進する原発の再稼働は経団連、電力会社、および経済産業省に支持されている。そして鹿児島にある川内原発は2015年2月にも再稼働に踏み切る可能性がある。

自然エネルギーは現在日本の電力の10.7%を占めているが、2030年までに20%にまで増加すると見られている。2012年7月に制定された法律によって電力会社は太陽光及び風力発電により生産された電気を固定価格で買い取ることを義務づけられたが、日の目を見ない事業も多く発生している。

しかし2016年に電力市場の自由化が実施されれば、現在の日本国内における独占体制は大きく揺さぶられることになるだろう。そして原発の稼働を40年に制限する決定によって使用年限を過ぎた原発は早晩廃炉になることになる。既に2016年以降、7つの原発が廃炉となることが予定されている。それぞれの廃炉作業には900億円もの費用が見込まれている。

●元の記事:「日本:電力分野における原子力という核心」/ルモンド紙(12月15日)
« Japon : le nucléaire, au cœur des interrogations énergétiques », Le Monde, 2014.12.18
http://www.lemonde.fr/economie/article/2014/12/15/le-nucleaire-au-c-ur-des-interrogations-energetiques_4540691_3234.html

2014年11月 8日 (土)

福島原発事故から4年、原子力推進へ後戻りする日本/ルモンド紙(11月7日)

鹿児島県の伊藤祐一郎知事は11月7日、川内原発第1・2号機の再稼働を承認、2011年に起きた福島原発事故の後に新たに設定された新規準に基づく初めての原発再稼働が決定した。宮沢洋一経済産業大臣はこの決定に対し、直ちに歓迎の意を表明した。

日本国内では事故で破壊された福島原発の6基を除く48基の原発が現在停止している。福島原発事故(政府による被害推定額 58兆円、避難者16万人)の発生により安全対策が不十分であったことが明らかになったことから、停止に追い込まれた。

川内原発の再稼働承認にあたっては、近隣の自治体から反対の声が上がっていた。しかし発言権が与えられておらず意思決定から排除される結果となった。また、十分な避難計画策定されていない他、近隣に複数の活火山があるにも関わらず安全対策が十分でないとの指摘がなされている。火山噴火予知連絡会会長の藤井敏嗣東大名誉教授は11月2日、「日本はいつ地震や火山の噴火に見舞われても不思議が無い状況にある」と述べて、

「地震や火山が起きる可能性があるか否か、ではなく問題は『いつ起きるか』だ」

と指摘した。

原子力規制委員会は現在17の原発について再稼働の可否を審査中。川内原発については右派政権を率いる原発推進派、安倍晋三総理大臣による承認が次のステップとなっており、2015年の初旬にも承認が行われる見込み。安倍政権と財界は電力の安定供給や二酸化炭素の排出量削減に原子力の利用が有効と主張している。

しかし世論調査では日本人の大多数が川内原発の再稼働に反対している。9月に東京で開かれた川内原発の再稼働反対デモには約1万6千人もの市民が参加した。安倍内閣は10月に2名の閣僚が辞任に追い込まれ、第二次安倍内閣が始まって以来初めて支持率が50%を割り込んでいる。国民の原発反対への意思は根強く、今回の鹿児島知事による再稼働承認は、安倍政権に更なる重荷を課すものだ。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「福島原発事故から4年、原子力推進へ後戻りする日本」/ルモンド紙(11月7日)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2014/11/07/feu-vert-a-la-relance-de-deux-reacteurs-au-japon-quatre-ans-apres-fukushima_4520018_3244.html

2014年7月24日 (木)

川内原発:日本政府、福島原発後初めて再稼働を承認―高まる非難の声/ロイター&ヌーベル・オプセルヴァトゥール(7月16日)

原子力規制委員会は7月16日、列島の南に位置する川内原発(九州電力)の再稼働承認を発表した。2011年3月に起きた福島原発での大惨事以来、初めて原発の再稼働が認められる。

日本は今年、約40年ぶりに原子力ゼロの夏を実現。しかし安倍首相は国内48の原発再稼働に向け力を注いで来た。川内原発から東京までの距離は南西方向に約980キロ。今回の決定を受け、今年9月から11月の間に再稼働の可能性があると見られている。

原子力規制委員会の発表に対し国際環境NGOグリーンピースは、「安全対策の不備や再稼働に反対する国民世論の高まりを無視する決定」と非難するプレスリリースを発表した。グリーンピースによれば、周辺地域では事故の際の十分な住民避難計画が策定されておらず、特にお年寄り、子ども、入院患者らを被ばくから守るための緊急避難所は想定されていない。また、川内原発から5キロの距離にある市木串木野市(人口3万人)は再稼働に反対する請願書を提出している。ロイターが4月に実施した調査によれば、現在の原子力規制委員会の規準に従った場合にも日本国内にある原発に3分の2は将来も再稼働が不可能と見られている。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「日本で原発再稼働に初めての青信号」/ロイター&ヌーベル・オプセルヴァトゥール(7月16日)

(« Premier feu vert à la réouverture d’une centrale nucléaire au Japon », Reuters & Le nouvel Observateur, 2014.07.16)
http://fr.reuters.com/article/frEuroRpt/idFRL6N0PR1DO20140716

2014年4月17日 (木)

脱原発を放棄する日本/ルモンド紙(4月13日)

日本は原発の廃止を放棄した。安倍政権は原発の新規建設すら否定していない。

4月11日、日本政府は新たなエネルギー基本計画を発表し、この中で原子力を「最も安定しかつ最も経済的なエネルギー源」として推進する意向を明確にした。


<参考>エネルギー基本計画(経済産業省HP)
http://www.meti.go.jp/press/2014/04/20140411001/20140411001.html


同基本計画は3年ごとに見直しが行われ、今後20年間にわたる電力政策の方向性を提示するもの。日本政府はまた、同基本計画の中で、原子力を「ベースロード電源」(「電気を安定的に供給する安価な電源」)の一つと見なしている旨を記載した。この新方針によって、日本政府は民主党・野田政権が2012年に示した「2040年までに原子力を廃止する」という政策目標を、国民の3分の2が支持しているにも関わらず亡き者にした。

今回の方向転換は経団連と電力会社の要請に応えたものだ。安倍政権は「原発の再稼働に本気で力を尽くす」と述べており、新基本計画は新たな原発の建設を否定していない。国内で激しい物議を醸している核燃料サイクル戦略についても継続の方針を明確にしている。

他方で、ロイター通信は4月に発表した調査結果において、現在日本国内にある48基の原発のうち3分の2は今後再稼働の見込みが無いと指摘している。その理由は、これら原発の老朽化、活断層の存在、法定の安全規準を満たすのに必要な追加工事が未完成であること、住民の避難計画が未策定であること、地元自治体からの同意取り付けが困難であること、などである。

これに加え自然エネルギーの導入が進行しており、原発への需要はますます減少しつつある。2012年以降、日本国内では5.8ギガワット分もの自然エネルギーによる電力供給能力が新たに加わった。電力会社間の競争も激しさを増しており、2013年10月には中部電力が東京電力の管轄地区内で電力供給を行うためダイヤモンドパワー社の株の80%を買収した。政府の新方針とは裏腹に、日本の電力セクターでは確実な変化が進行している。

(フィリップ・ミュズマール東京特派員)
(抜粋、一部編集)

●元の記事:「日本、ついに原発再稼働を選択」/ルモンド紙(4月13日)
(« Le Japon choisit finalement de relancer ses centrales nucléaires », Le Monde, 2014.04.13)
http://www.lemonde.fr/economie/article/2014/04/12/le-japon-choisit-finalement-de-relancer-ses-centrales-nucleaires_4400247_3234.html

2013年10月23日 (水)

「事故が起きても棺桶いらず」福島の除染で日本の技術をアピールするIAEAと日本政府/フランス国営放送(10月21日)

日本政府の要請で来日したフアン・カルロス・レンティージョ団長率いる国際原子力機関(IAEA)の福島調査団は、事故を起こした福島原発の周辺を視察、調査最終日に除染と放射性廃棄物の処理に関する提言を行う。

また、IAEAと日本政府は原発事故による重度の放射能汚染で立ち入りが禁止されている福島原発の周囲20キロから30キロ圏を除染するための技術開発で協力することを決めた。なぜか?この史上最も複雑な原発事故を、チェルノブイリで行われたように厚いコンクリートの「棺桶」で覆うことなく収拾できるということを世界に対して証明し、IAEAと日本政府にとって最も重要な「世界の原発市場」を維持し続けるためだ。

●元の記事:「手に手を取って福島の除染を推進するIAEAと日本政府」/フランス国営放送(10月21日)
(« L’AIEA et le Japon, main dans la main, pour décontaminer Fukushima », Radio France Internationale)
http://www.rfi.fr/asie-pacifique/20131021-aiea-japon-nucleaire-fukushima-radioactivite-decontamination

2013年10月14日 (月)

米国原子力規制委員会、米政府の「シャットダウン」で業務停止/レ・ゼコー(10月9日)

米国の原子力規制委員会は、オバマ政権と共和党間の予算協議紛糾を受けて発生した政府予算の支出凍結(「シャットダウン」)により、10月10日より業務を停止する。アリソン・マクファーレン委員長が自身のブログを通じて明らかにした。

米国国内100基の原発に配置されている検査官は問題発生に備えて常駐を続けるが、同委員会が毎日実施している全原発の状態に関するモニタリング結果の発表は停止される。

●元の記事:「米国政府の『シャットダウン』にさらされる米国原子力規制委員会」/レ・ゼコー(10月9日)
(« L’agence américaine de sûreté nucléaire, victime du « shutdown » », Les Echos, 2013.10.09)
http://www.lesechos.fr/entreprises-secteurs/energie-environnement/actu/reuters-00555515-l-agence-americaine-de-surete-nucleaire-victime-du-shutdown-615674.php

2013年10月 4日 (金)

原子力規制委員会の『お役所仕事』に学術関係者から集中砲火/NHK World(10月1日)

原子力規制委員会が知識人たちの厳しい批判にさらされている。理由は形式的で実行性の無い同委員会の『役所体質』だ。

原子力規制員会は9月30日、同委員会発足以来の一年に実施した業務を振りかえるレビュー会合を実施、福島原発事故による危機的状況を調査している6名の専門家から意見を聴取した。

国会事故調査委員会の委員をつとめた野村修也氏(弁護士)は、放射性汚染水の流出問題についての原子力規制委員会の対応を批判。東京にとどまり東電に説明を求めるだけではなく、現場に足を運ぶべきだと指摘した。

報道記者の船橋洋一氏は同委員会が規定や基準案のとりまとめを行うだけでは国民の信頼は得られないと指摘。「福島第一原発は『戦場』と化している」と述べて危機対応への事前の策をより率先して取るよう求めた。

他の出席者は原子力規制委員会事務局自体の「改革」を主張。同委員会のスタッフは、ほぼ全員が政府の原子力推進派に属する前身組織からスライドして現職についている。

原子力規制員会の田中俊一委員長は「キャパシティー以上の責任を割り当てられていると感じるが、改善に取り組みたい」と述べた。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「原子力の監視機関、『お役所仕事』で批判のまと」/NHK World(10月1日)
(“Nuclear regulator criticized for 'red tape' job”, NHK World, 2013.10.01)

2013年7月 9日 (火)

9月から、再び「原発ゼロの日本」/AFP(7月3日)

日本国内で稼働中の唯二つの原発、大飯原発第三号基と第四号基が9月に定期検査入りするのを受け、日本は2012年7月以来、再び完全な「原発ゼロ」期間に突入する可能性がある。

原子力規制委員会は7月3日、7月8日より適用される新安全規準適用後も大飯原発第三号基と第四号基の稼働を認める発表を行った。しかしこれら2基原発は9月より定期検査を受けなければならず、少なくとも3ヶ月以上稼働が停止する見込み。新安全規準に照らした安全性の確認にかかる時間を考えるとより長い期間停止が継続する可能性もある。

再稼働を申請している各原発についても、審査に数ヶ月を要すると見られ、政府からの再稼働承認の前には地元自治体からの合意取り付けが条件となる。

●元の記事:「日本:9月から恐らく新たな『原発ゼロ』期間」/AFP(7月3日)
(« Japon : nouvelle période « zéro nucléaire » probable dès septembre », AFP, 20130703)
http://www.france24.com/fr/20130703-japon-nouvelle-periode-zero-nucleaire-probable-septembre

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