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原子力発電

2015年8月16日 (日)

「再稼働は人間の倫理に反する行為」(BBC、8月12日)

8月11日、日本政府は福島原発事故以来初めての原発再稼働に踏み切った。安全対策に多額の予算があてられたが、日本人の多くは再稼働に反対している。川内原発の周辺に住む住民の一人は次のように指摘した。

「日本では現在活火山の活動が活発になっています。こんな場所で再稼働を行うなど狂気の沙汰です。人間の倫理に反する行為です。」

日本人の多くは広島・長崎での原爆被害を受け当初原子力の使用に反対の立場を取ったが、「原子力は原爆と違う」「原子力は安全」との神話を信じて原子力を受け入れた経緯がある。しかし福島原発事故を経て原発の安全神話が崩れた今、再稼働への反発は大きく高まっている。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「日本、原発再稼働へ」, BBC Global News, 8月12日
"Japan restarts nuclear reactor", BBC Global News, 8月12日
http://www.bbc.com/news/world-asia-33858350

2015年8月12日 (水)

日本人はなぜ再稼働に抗議するのか/ルモンド紙(8月11日)

8月11日、福島原発事故の惨事を経験した日本では、安倍政権が九州にある川内原発の再稼働に踏み切った。福島原発事故以来、一部の期間を除き全ての原発が停止していた中での最初の再稼働となる。日本人の多くは再稼働に反対しており、この日多くの人が再稼働に反対する抗議行動に参加した(映像)。

http://www.lemonde.fr/planete/video/2015/08/11/pourquoi-les-japonais-manifestent-contre-la-relance-du-nucleaire_4721097_3244.html

抗議に参加した人々が主張しているのは、福島原発事故からの教訓が無視されている、という点だ。

これに反し再稼働を主導する安倍政権は、経済効果や石炭火力の使用による環境への影響を主張している。日本政府は他の原発についても再稼働を行う可能性があると見られている。

(要約)

●元の記事: 「日本人はなぜ再稼働反対のデモに参加するのか」/ルモンド紙(8月11日)/映像
http://www.lemonde.fr/planete/video/2015/08/11/pourquoi-les-japonais-manifestent-contre-la-relance-du-nucleaire_4721097_3244.html

2015年5月22日 (金)

崩壊するアレバ社:フランス政府、解体案に着手/ルモンド紙(5月20日)

フランス原子力業界を代表するアレバ社(注:仏政府が株の87%を所有)は2014年度に48億ユーロ(約6500億円)もの巨大損失を計上。解体に向けた協議が一気に加速している。

巨大赤字の背景には、ドイツで8基、日本で50基の原子炉が停止するなど、原子力への需要が大きく低下していることに加え、原子力発電の原料となるウラン価格が1ポンド(約450グラム)40ドル(約7500円)まで低下している現状がある。

アレバ社の経営立て直しに向け、フランス政府と産業界は同社の分割・買収案の検討に入った。フランス最大の電力会社、フランス電力公社(EDF)はアレバ社の原子炉製造・維持管理部門の買収に強い関心を表明。アレバ社は分社に抵抗を示しているが、フランス政府の幹部らは6月3日、同社の将来について協議を行う予定。

(抜粋、一部編集)

● 元の記事:「アレバ社の解体が進行中」/ルモンド紙(5月20日)
« Le démantèlement d’Areva est en marche », Le Monde, 2015.05.20

2014年7月14日 (月)

オバマ大統領の貧困ビジネス:「アフリカにミニ原発を」/African Manager(6月5日)

オバマ大統領はアフリカ諸国における原子力技術者の育成と小型原発の建設推進に向けた原子力協力協定の締結を行う。米国エネルギー庁のエルネスト・モーニッツ長官が6月4日、エチオピアの首都アジスアベバにおいて発表した。今回の決定はオバマ大統領が推進する「パワー・アフリカ・イニシアチブ」の一環。モーニッツ長官は「アフリカに安い電気をもたらすための協力」と説明している。

同イニシアチブは米国によるアフリカ電力セクター向け政策の主軸を成すもの。ガーナ、ケニア、ナイジェリア、リベリア、タンザニアが優先支援対象国として指定されている。

他方アフリカ連合は、米国との会合が実施される1週間前に、原子力発電所の建設は多額の予算を必要とし各国の財政に悪影響を及ぼす可能性があるとして、アフリカ諸国に対しアフリカ連合での議論が終了するまで原発建設を決定しないよう要請。米国との会合では、安全管理や環境汚染の問題についても活発な質問が行われた。

会議に出席した米国関係者は「ミニ原発は安全」と述べている。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「米国、アフリカの電力問題の解決策としてミニ原発の建設を宣言」/African Manager(6月5日)
(« Les Etats-unis annoncent la création de petits réacteurs nucléaires pour résoudre les problèmes d’électricité en Afrique », African Manager, 20140605)
http://www.africanmanager.com/167138.html

2014年7月 7日 (月)

世界を覆うヒロシマ―「原子力」という名の希望なき技術:ドイツ哲学者ギュンター・アンダース/Slate他(7月2日)

「原子力は受け身的で合法化された暴力だ。
   私たち市民は緊急に自らを守る態勢を整えなければならない。」

人間らしさと使用者自らを破壊しつくす原子力の脅威について積極的に発言し続けたドイツ出身の哲学者ギュンター・アンダース(1902〜1992)の著作が、福島原発事故以降フランスで注目を浴びています。2冊の代表作がパリで新たに翻訳・出版されたのを機にアンダースの言葉を振り返りたいと思います。


「ヒロシマの後に希望は無い」

アンダースの原子力についての思索は、広島・長崎への原爆投下に端を発しています。

●「広島原爆図」/Slate
http://www.slate.fr/story/89333/rien-esperer-hiroshima 

元米軍兵士のイーザリーは日本への原子力爆弾投下に参加し、一瞬で10万人もの人々の命を奪ったにもかかわらず米国内の各地で英雄扱いされる自らの姿に苦しみ、犯罪を犯すようになります。「敵」を殺したことに傷つき苦しむ兵士は最後には陸軍病院に幽閉され言論を封じられます。

<イーザリーにあてたアンダースの手紙>

「病んでいるのはあなたではありません。あなたこそが正常で、そのようなまともな人間の反応を封印して、甚大な罪を何か偉大な功績か何かのように見なそうとする社会の方が狂気に陥っているのです。」

アンダースは「私たちは原子力時代の良心の立ち入り禁止区域にいるのだ」という言い方をしています。

「原子力は使用者自らを破壊し尽くす兵器である」
「核戦争は想像力の欠如に起因している」


今日の私たちの現実にも当てはまるのではないでしょうか。


●元の記事: Slateの記事を参考にしつつ、別途アンダースについて調べた内容を追加して記載しています。
http://www.slate.fr/story/89333/rien-esperer-hiroshima

<参考>

●元米軍兵士イーザリーの手紙
『ヒロシマわが罪と罰ー原爆パイロットの苦悩の手紙』ギュンター・アンダース(ちくま文庫)
http://www.amazon.co.jp/ヒロシマわが罪と罰―原爆パイロットの苦悩の手紙-ちくま文庫-篠原-正瑛/dp/4480021493

●「フランスにおけるギュンター・アンダース」渡名喜康哲
https://www.toyo.ac.jp/uploaded/attachment/8173.pdf

2014年5月 3日 (土)

「原発はいらない」ロシアで地元住民が勝利:ロシア・カリニングラード原発の建設計画、白紙撤回へ/地球の友・フランス(4月24日)

ロシア政府は4月24日、住民の強い反対運動に直面していたカリニングラード原発の建設計画を白紙撤回した。国際環境NGO「地球の友」は昨年、フランスのメガバンク「ソシエテ・ジェネラル」に対し同計画への融資をやめるよう抗議行動を実施、今回の白紙撤回に向けた支援を行っていた。関係者は今回の中止宣言を歓迎しつつも、フランス国内の銀行が原発関連分野への融資を行わないよう今後も警戒を続ける意向。


   「原発銀行はノー・サンキュー!」
   「カリニングラードを第二のチェルノブイリにするな」
   のメッセージを掲げ、放射線防護用のつなぎ服とマスク姿でソシエテ・ジェネラル銀行に抗議する市民(画像)
   http://www.amisdelaterre.org/Victoire-Le-projet-de-centrale.html


カリニングラード原発の建設計画については、環境影響評価が短期間で実施され内容が不十分である他、原発事故などの緊急事態発生時や廃炉時の対応策が策定されていない問題が指摘されていた。また、原発の稼働で発生する放射性廃棄物の処理についての対策が決まっておらず、計画をめぐる癒着・汚職や計画に反対する地元住民への嫌がらせによる人権侵害、そして何より原発の必要性が無いことが問題となっていた。

(抜粋、一部編集)

● 元の記事:「勝った!カリニングラード原発の建設計画、白紙撤回へ」/地球の友・フランス(4月24日)

(« Victoire! Le projet de centrale nucléaire à Kaliningrad est enterré », Les Amis de la Terre, 2014.04.24)
http://www.amisdelaterre.org/Victoire-Le-projet-de-centrale.html

2014年3月25日 (火)

「アフリカ原子力会議」開幕:フクシマから3年、結束に動くアフリカの原発ロビー/コネクション・イヴォワリエンヌ・ネット(3月23日)

福島原発事故が起きた1ヶ月後、西アフリカの国セネガルは既に決めていたロシアからの小型原発購入を白紙に戻し、原発の撤廃を訴えました。アレバ社がウランを採掘するニジェール、カナダ企業が今後ウラン採掘を狙うマリでは、周辺住民による健康被害や生活破壊への抗議が広がっています。他方でアフリカでもまた、原発ロビーが勢力の盛り返しに向けた結束を強めています。

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3月20日、「アフリカ原子力会議」が南アフリカの首都ヨハネスバーグ近郊の町ミッドランドで開幕した。会議の目的は、アフリカで原発を稼働させるために積極的かつ前広な計画とその実施プロセスを盛り上げること、である。「原発推進に向けたパートナーシップに基づくチーム体制の確立」というテーマの元、全てのアフリカ政府、各国の原子力産業関係者、及び研究機関の関係者らが原子力開発に向けて手をたずさえるべくこの会議に参加した。

今回の会議は、アフリカ諸国が原子力に手をつけるかどうかを真剣に検討しているまさにそのタイミングで開催された。南アフリカ、エジプト、ケニヤ、ナイジェリアの各国は今後数十年のうちに新たな原発の建設を検討している。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「原子力開発に向け協力関係を強めるアフリカ諸国」/コネクション・イヴォワリエンヌ・ネット(3月23日)
(« Les pays africains coordonnent leurs efforts pour développer l’énergie nucléaire », Connexion Ivoirienne.net, 2014.03.23)
http://www.connectionivoirienne.net/97754/les-pays-africains-coordonnent-leurs-efforts-developper-lenergie-nucleaire

2014年3月19日 (水)

米国原子力規制委員会、福島事故直後に「安全偽装キャンペーン」―NBCニュース、幹部のメールをスクープ/EcoWatch(3月10日)

【訂正と御詫び】当初の翻訳で「NBCニュースが米国原子力規制委員会(NRC)による『原発安全キャンペーン』を支援した」と記載していましたが「NBCニュースがNRCによる安全キャンペーンをスクープした」の誤りでした。御詫びして訂正致します。大変申し訳有りませんでした。(3月19日)

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今から3年前、地震と津波が福島を襲い悲惨な原発事故が発生していたその時、アメリカ人たちは自国内の古い原発の安全対策について疑問を感じていた。アメリカ人が当時知らなかったことがある。福島事故の数日後、米国政府の原子力推進部隊である米国原子力規制委員会(NRC)が、国内の原発に潜む危険に向けられた人々の懸念を懸命にもみ消そうとしていたのだ。

NBCニュース(米国の3大テレビ局の一つで、本部はニューヨーク)が公表した報告書によれば、米国原子力規制委員会は傘下の専門家らが繰り返し同じ問題について発言を行うのと同時並行の形で、米国民を安心させるための原発安全キャンペーンを実施していた。NBCニュースが「知る権利条例」(Freedom of Information Act)に基づいて行った情報公開請求によって入手した2011年3月当時の原子力規制委員会関係者らのメールの内容から明らかになった。


「もっと情報はあるけれど、今はこのストーリーに沿って行くことにする。」


当時の米国原子力規制委員会の広報マネージャー、スコット・ブルネルはこんなメールを送っていた。


「みんな、予想通り(国内の原発が安全かどうかについて)たくさんの問い合わせコールが殺到している―できるだけ早く、うまく応答しなければ!」


福島事故の数日後から、米国原子力規制委員会では「一般からの質問への回答用」と「追加の非公開・技術情報」の2種の回答例が作成された。たとえばこんな風に。


● 一般からの質問:「原発がメルトダウンしたらどうなりますか?」

「一般への回答」
アメリカ合衆国内の原発は安全です。放射性物質が外部に漏れるのを防ぐ為に何重もの厳重な遮蔽用バリアが設置されています。

「追加の非公開・技術情報」
溶融した炉心は周りを覆っている容器を突き抜けてコンクリートの床に溶け出す危険があります。メルトスルーが起きて放射性物質が外部に漏れ出す危険があります。


米国内にある100の原発のうち、30基が事故を起こした福島原発で使われていたのと同じゼネラル・エレクトリック社製の原子炉もしくは放射性物質の遮蔽装備を使用している。また、最も古い原子炉は1969年より稼働を続けている。老朽化した原発の安全性に不安を抱いているのはアメリカ人だけでは無い。先週ヨーロッパの各地では240人もの国際環境団体グリーンピースの関係者らが老朽化した原発の危険性を訴える抗議行動を行ったばかりだ。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「暴露メールで米国原子力規制委員会による福島原発事故後の安全問題への懸念もみ消しが明らかに」EcoWatch(3月10日)
(“Leaked Emails Expose NRC’s Cover-Up of Safety Concerns Days After Fukushima Disaster”, EcoWatch, 2014.03.10)
http://ecowatch.com/2014/03/10/leaked-emails-nrcs-fukushima/

2014年3月 1日 (土)

米国、原発に反対する84歳の修道女を投獄/20 minutes(2月19日)

米国の裁判所は2月18日、テネシー州にある原発Y12号機内で原発反対のメッセージを掲げた84歳の修道女シスター・ミーガン・ライスさんに対し、2年11ヶ月の実刑判決を言い渡した。テネシー州の原発Y12号機は米国内でも最も厳格な監視体制で知られる原発の一つ。敷地内には核爆弾の製造に使用される高濃度ウランの保管・処理施設がある。

●84歳の修道女、シスター・ライス(画像です)
http://www.20min.ch/ro/news/monde/story/Une-nonne-anti-atome-de-84-ans-en-prison-23462193 

シスター・ライスは2012年7月、平和団体の関係者2名と共に同原発内に入ることに成功。「平和のために働こう」等と書かれた横断幕を掲げるなどして2時間後に逮捕された。

シスター・ライスは裁判官に対し「私に一切容赦しないでください」と述べ、最大限の刑量を課すよう懇願。

「(正しい目的のために)私の人生最後の日々を牢獄で過ごすことは、あなた方が私に与えることのできる最も大きな栄誉に他なりません。」

と述べた。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「原発に反対する84歳の修道女、投獄される」/20 minutes(2月19日)
(« Une nonne anti-atome de 84 ans en prison », 20 minutes, 2014.02.19)
http://www.20min.ch/ro/news/monde/story/Une-nonne-anti-atome-de-84-ans-en-prison-23462193

2014年2月24日 (月)

インド最高裁、原子力規制委員会に対しクダンクラム原発の安全対策を要請/DNA India(2月17日)

インド最高裁判所は原子力規制委員会に対し、タミル・ナド州のクダンクラム原発において同委員会が作成する安全対策ガイドラインの実行を要請、回答を求めている。

本件を担当するラジャクリシュナン裁判官らは原子力規制委員会に対し、報告書の提出による3週間以内の回答を求めた。今回の要請は、原発の稼働に反対するスンダラジャン氏が裁判所に対して行った「クダンクラム原発が定められた全ての安全対策を講じないままに稼働している」との指摘を踏まえたもの。原発に反対する関係者が裁判所を動かす形となった。

最高裁判所は又、原子力規制委員会に対し、原発による外部への放射能漏れ防止基準の厳守を求めると共に、政府に対しクダンクラム原発の稼働に反対し刑事起訴されている全ての市民について起訴の取り下げを要請、原発立地地域に平和な生活が戻るよう努力を求めた。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「インド最高裁、原子力委員会に対しクダンクラム原発の安全対策を要請」/DNA India(2月17日)
(”Supreme Court asks Centre to respond on safety measures at Kudankulam Nuclear Power Plant”, DNA India, 2014.02.17)
http://www.dnaindia.com/india/report-supreme-court-asks-centre-to-respond-on-safety-measures-at-kudankulam-nuclear-power-plant-1962904

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