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民主主義

2015年9月 2日 (水)

広がる「反対」の大波に追いつめられる安倍政権/ルモンド紙(9月2日)

2011年3月11日に福島で起きた出来事は、私たち一人一人の考えや行動に大きな影響を及ぼして来ました。今日本で起きている安保法案反対の波もまた、私たちの過去4年半の歩みと思索の一つの結果なのかもしれません。

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普段は市民によるデモを無視する政府も、あまりにも大規模な反対運動の波に、安保法制反対の声に向き合わざるをえなくなった。

この夏、安倍晋三総理大臣は国内外で歴史と安全保障についての発言で物議をかもし続けた。米国の後押しを受ける現政権は、「外部状況の変化」を理由に、自衛隊を日本国外に送り他国の軍隊と共に戦うことを認める安全保障関連法案(安保法案)の成立を国会で主張している。しかしこの法案は憲法9条が示す戦争放棄の原則に反する内容であると指摘されている。

憲法違反の指摘にも関わらず、与党自民党は同法案を野党の強い反対を押し切って衆院で可決。更に防衛省は、本年度予算から2.2%増となる5兆円もの軍事予算を来年度予算として要求している。安倍首相は法案可決の妨げとなる問題を回避するために国会会期の大幅延長をはかったが、各界からの「憲法違反」の糾弾、および中国・韓国の慎重な態度以上に加え、国民を広く巻き込んだ大規模な反対運動が盛り上がりを見せ新たに安倍政権の前に立ちはだかっている。8月30日に行われた最も最近の抗議行動では、首都東京の国会前に12万人(主催者発表)もの市民が集結、法案の撤回を求め声を上げた。

安保法案への反対運動には新たな兆しも生まれている。たくさんの若者たちが抗議に参加しているのだ。学生たちは「自由と民主主義のための学生緊急行動」(SEALDs)を立ち上げ、毎週金曜日に国会前で安保法案への反対運動を行っている。

「私は平和憲法に基づいて安全保障を推進する国で生きてゆきたいと思います。」

この日、SEALDsメンバーの寺田ともかはこのように述べて、日本人の大多数が平和を守ることに強い思い入れを抱いていることを指摘した。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「安全保障分野の前線で窮地に陥る安倍晋三」/ルモンド紙(9月2日)
« Au Japon, Shinzo Abe en difficulté sur le front sécuritaire », Le Monde, 2015.09.02
http://www.lemonde.fr/asie-pacifique/article/2015/09/01/au-japon-shinzo-abe-en-difficulte-sur-le-front-securitaire_4742311_3216.html

2015年6月26日 (金)

超監視社会を生きる:アメリカ人アーチストが提案する「新しい顔」/ルモンド・ブログ(4月22日)

原発デモをビデオやカメラで監視する動きがあります。シカゴより新しい対抗策の提案です。

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レオナルド・セルヴァッジオは全米でも最も多い2万5千個もの監視カメラが監視するシカゴの町に住んでいる。これらのカメラは常時この町の住民の顔や服装などの外見データ、及び一挙一足を監視し記録し続けている。


<参考1: 何が記録されるのか>
町の監視カメラは一瞬で個々人の顔や体型の特徴、皮膚の色や質、服装、性別、人種、年齢等の特徴をとらえ記録する。(リンク中程の動画を参照。英語ですが、画像をどうぞ)

http://bigbrowser.blog.lemonde.fr/2015/04/22/un-artiste-americain-vous-donne-son-visage-pour-echapper-a-la-surveillance-generalisee/

<参考2: 「顔紋」はどう使われるのか>
「顔紋」は指紋同様に個人を識別するデータとして監視カメラなどから収集され、顔認証システムに使用される。(リンクはNECの「顔認証システム」サイト)
http://www.nec.com/en/global/solutions/biometrics/technologies/face_recognition.html


今日、監視カメラが乱立する地域は拡大している。そしてこうした環境が「普通のこと」として受け入れられるようになってきている。

「表を散歩しただけでビデオに記録される、ということが起きないようにする権利が私たちにもあるはずです。そもそも、カメラから隠れる必要だって無いはずです。」

レオナルドは指摘する。そこでレオナルドとアート集団「URME」(You are me、「あなたは私」)は一般市民への監視活動に抵抗する「仕掛け」で監視システムをショートさせようと考えた。

一番簡単で効果的な「対抗策」は、レオナルドの顔の仮面をかぶることだ。過剰な監視体制がしかれた通りをカメラに気づかれることなく通り過ぎるため、URMEはレオナルドの顔のスキャンを用いた着色樹脂のマスクを提案する。このマスクは本物の顔のように見えるため、かなり近くまで近寄らなければマスクだと気付かれることは無い。


●レオナルド・マスク(画像)
http://bigbrowser.blog.lemonde.fr/2015/04/22/un-artiste-americain-vous-donne-son-visage-pour-echapper-a-la-surveillance-generalisee/


「マスクの主旨は、監視カメラから隠れるのではなく、むしろ別の顔を身につけて歩くことで監視網から外れるようにする、というものです。」

とレオナルドは述べる。

着色樹脂性のリアルな仮面は200ドルで、材料費のみで販売する。200ドルを持っていない人は、直接ウエブサイトからより簡単な作りの仮面をダウンロードして印刷し、組み立てることも可能だ。

(抜粋、一部編集)


●元の記事「アメリカ人アーチストが提案する全面監視を逃れるための『顔』」/ルモンド・ブログ(4月22日)
http://bigbrowser.blog.lemonde.fr/2015/04/22/un-artiste-americain-vous-donne-son-visage-pour-echapper-a-la-surveillance-generalisee/ 

2014年12月13日 (土)

日本の衆院総選挙:経済政策の争点化で「改憲」・「再稼働」への議論を消し去ろうとする安倍政権/ルモンド紙(12月13日)

安倍政権は衆院総選挙の争点を経済政策に限定することで「憲法改正」、「原発の再稼働」、「集団自衛権」、「国家秘密保護法」といった国民の意見が分かれる重要課題から国民の目をそらそうとしている。安倍首相は今回の選挙を「アベノミクス」と呼ばれる自らの経済復興政策への信任投票のように装うことに成功した。「この道しかない」が同首相とその取り巻きのキャッチフレーズである。

不意の選挙に突かれ、野党は新たな政策案の提示に苦戦している。12月12日付の世論調査では、自民党が475議席のうち300議席を獲得し大勝する、との予想が示されている。実現すれば、10月に2名の閣僚が不祥事で相次いで辞任した問題や、11月以降の不景気への逆戻り(フィナンシャル・タイムズは「『不景気を取り戻す』」の見出しを掲げた)による支持率低下を回復できる可能性もある。

「再選されれば、安倍首相はアベノミクスのことは言わなくなると思われます。安倍首相は自分が関心を持つ集団自衛権や改憲に力を注ぐでしょう。」

上智大学の中野晃一教授(政治学)はこう分析する。

「『アベノミクス』で言われているような政策を実行に移すのには大変な労力を要します。また、関係者の利益が対立し、困難を伴うでしょう。」

テンプル大学のマイケル・クーセック教授も指摘する。

世論調査によれば、日本人の約半数が国家秘密保護法や集団自衛権に反対している。国家秘密保護法の成立により、世界報道の自由ランキングにおける日本の順位は昨年の世界180カ国中53位から59位に下降した。

産業界からの圧力により、安倍首相は原発の再稼働を望んでいる。日本はGDPの245%にものぼる借金を抱えているが、「中国への対抗」を理由に来年度の軍事費を大幅に増加させている。これらの政策転換は日本に大きな影響を及ぼすが、安倍政権は選挙での議論を避けている。

このように、今回の選挙の結果は日本社会に大きな変化をもたらすことが予想される。しかしマイケル・クーセック教授によれば、投票率が低い場合、有権者の5分の1の得票で政権を維持できる可能性すらある。ただし少数の有権者からの支持で再選された場合、「経済政策でのちょっとした問題や国民からの不人気で支持率が大きく下がることが予想されます。」

日本の政治は岐路に立っている。

(抜粋、一部編集)

●元の記事「日本の衆院総選挙:隠された争点」/ルモンド紙(12月13日)
(« Au Japon, les enjeux cachés des législatives », Le Monde, 2014.12.13) 
※紙面掲載版を参照しています。
http://www.lemonde.fr/asie-pacifique/article/2014/12/12/au-japon-les-enjeux-caches-des-legislatives_4539503_3216.html

2014年9月16日 (火)

「デモを妨げる行為は、禁固刑と罰金」 フランス刑法(9月16日)

今、日本では平和的なデモや集会を規制・妨害しようとする動きが報じられています。他国では市民によるデモをどうとらえているのでしょうか。今日はデモが日常の重要な一部分を占めるフランスの刑法を御紹介します。

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刑法431条1項
「表現、就業、結社、集会、もしくはデモを妨げる行為は、共謀及び脅しを用いた場合は1年の禁固刑及び1万5千ユーロ(約208万円)の罰金、暴力及び損壊行為によるによる妨害の場合は3年の禁固刑及び4万5千ユーロ(約625万円)の罰金に処す。

ただし、公道で実施されるデモや集会については、15日から少なくとも3日前までに都道府県の警察に届けることが義務づけられる。警察当局がデモを公の秩序を乱す性格のものであると判断した場合には、これを禁止することができるが、デモの禁止は『重大な問題が起きる実際上の危険性が認められ』かつ『デモの禁止以外に公の秩序を維持する有効な代替手段が無い』場合に限られる。」
(一部要約)


フランスにおけるデモや集会は、事前の通告などの一定の決まりに従うことを前提に市民の権利としての位置づけが確立していると言えます。

<参考> 「デモと集会の自由、フランスの場合」/フランス刑法
http://www.legadroit.com/droit-de-manifester.html

2014年2月 9日 (日)

原子力は「安い」のか? ウランを買いたたくアレバ社に、アフリカ最貧国が最初の「ノー」/ロイター(2月5日)

日本の原発で使用されるウラン燃料の採掘地の一つは、西アフリカのニジェールにある。しかし1970年代以来続くウランの採掘はニジェールに富をもたらしていない。今日、ニジェール国民の90%以上が電気にアクセスできず、60%以上が一日一ドル以下の生活を強いられている。国連が発表する人間開発指数(2013年)では、世界187の国と地域の中で最下位となった。

アレバ社とニジェール政府によるウラン採掘権に関する10年契約は昨年末で終了した。契約更新に際し不利な契約内容(ウランの採掘と輸出にかかる税金の無税化)の改正を求めるニジェール政府に対し、アレバ社は鉱山を閉鎖し労働者への賃金支払いを止めて対抗。契約交渉は行き詰まりを見せている。

フランスの巨大企業アレバの2013年の収益は125.6億ドル(約1.25兆円)で、ニジェール国家予算のほぼ2倍にのぼる。

(抜粋、一部編集)

<参考>
● フランスねこのNews Watching
「原子力の隠された犠牲者たち:誰も知りたがらないウラン鉱山の真実」
http://franceneko.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/1523-ec54.html 
http://franceneko.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/2523-5610.html 

● 元の記事:「特集:アレバ社とニジェール政府のウランを巡る戦い」/ロイター(2月5日)
(“Special Report: Areva and Niger’s uranium fight”, Reuters, 2014.02.05)
http://www.reuters.com/article/2014/02/05/us-niger-areva-specialreport-idUSBREA140AA20140205

2014年1月 8日 (水)

市民団体「ストップ・ウラン」、ウラン搬出への平和的反対行動で逮捕された市民を支援し集会/ランデポンダン(1月4日)

危険物質ウランを使用した原子力発電に反対する市民団体「ストップ・ウラン」の関係者60人は、昨年9月12日にアレバ社が経営するナルボンヌのウラン処理工場からウランを積載し出てきたトラックの走行を別の小型トラックで阻み危険物質の搬送に抗議したテリー・モランタンさん(注:女性)が1月6日に判決を受けるのを前に、原子力とウランの危険性、原子力の使用を止めるための関係者の決意、モランタンさんへの支持を表明するため、1月4日、ナルボンヌ郡庁前で集会と抗議行動を行った。モランタンさんは交通妨害を理由に逮捕され、現在警察に留置されている。

●画像 モランタンさん逮捕に抗議し集まった市民たちの様子
人々が掲げた横断幕には「チェルノブイリ、フクシマ、もう絶対繰り返さない!」の文字。
http://www.lindependant.fr/2014/01/04/stop-uranium-soutient-la-militante-qui-va-etre-jugee-mardi-au-tribunal,1831580.php

「ストップ・ウラン」の関係者は今回の当局の対応に大きな驚きを隠さない。関係者によると、今回のように暴力を伴わない平和的な抗議行動に参加して政府に逮捕された市民の例はこれまでほとんど無い。「ストップ・ウラン」の関係者は抗議行動当日に現場に居合わせた23人の会員についても法廷への出廷を要求し、このうち3名については抗議行動の当日に実際に起きた出来事を証言する証言者として裁判に参加する予定。

「ストップ・ウラン」の関係者はこの他、市中心部の街頭でウラン運搬の危険性を知らせるビラを配布、夕方にはモランタンさんを支援するための娯楽パーティーが開かれる。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「市民団体『ストップ・ウラン』、1月6日火曜日に裁判を受ける原発反対市民を支援」/ランデポンダン(1月4日)
(« Stop uranium soutient la militante qui va être jugée mardi au tribunal », L’Indépendant, 2014.01.04)
http://www.lindependant.fr/2014/01/04/stop-uranium-soutient-la-militante-qui-va-etre-jugee-mardi-au-tribunal,1831580.php

2013年12月 8日 (日)

「都合の悪い真実」は「国家機密」:英国政府、米大規模スパイ報道を止めるためガーディアン紙に圧力―屈しない同紙に世界の報道機関がエール/ルモンド紙(12月3日)

原発以外の問題にも広く関係するテーマですが、重要な記事ですので掲載します。

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米国が世界で個人の通話・メールへの大規模な無断傍受を行っていた問題で、英国政府は12月3日、米国家安全保障局(NSA)のエドワード・スノーデン元職員より提供された情報を元に傍受の事実を公表した英ガーディアン紙のアラン・ルスブリッジャー編集長を議会に召喚、「報道により国家の安全を脅かした」として80分以上に及ぶ「尋問」に及んだ。

これに対しルスブリッジャー編集長は、「スノーデン元職員から提供された情報については内容を精査の上公表の問題が無いものに絞って報道を行っており、国家の安全を脅かしたことはない。」と反論を行った。

ルスブリッジャー編集長は又、議会での証言の中で、国民の利益になると思われる情報を記事にするにあたり、これをやめさせようとする英国政府からの強い圧力と嫌がらせの被害を受けている事実を明らかにした。


「(米国家安全保障局の右腕となって欧州市民の情報を傍受してきた)英国政府にとっては恥ずかしい事実かもしれません。しかし国家の安全を脅かすような内容は全く含まれていません。」


これまでに、世界で最も重要な報道機関と目されるワシントン・ポスト、ニューヨークタイムズ等がガーディアン紙と同様にスノーデン元職員から提供された情報を公表する決定を行っている。世界の13の主要報道機関はこの日、ガーディアン紙と報道の自由への支持を表明する公開書簡を発表した。

1974年に米国で起きたウォーターゲート事件(米国与党が野党関係者を盗聴、ニクソン大統領が辞任に追い込まれた事件)を報じたカール・ベルンスタイン記者はこのように指摘している。


「英国政府は米国家安全保障局によるスパイ問題を報道機関の問題にすり替えようとしています。」


喚問の途中、英国議会のキース・バズ委員長はルスブリッジャー編集長に対し、「君はこの国を愛しているのか」などと発言、メディア及びソーシャル・メディア上で大きな物議をかもしている。ルスブリッジャー編集長はバズ委員長に対し、


「私たちは愛国者です。愛国者が行うべきことの一つは、民主主義を守ること、そして私たち報道機関の報道の自由を守ることです。」


と反論。続けて次のように述べた。


「ガーディアン紙は政府の嫌がらせに屈しません。しかし(外部から指摘を受けるような)不注意な行動を取ることもありません。」


(抜粋、一部編集)

● 元の記事:「スノーデン問題:ガーディアン紙は政府の嫌がらせに屈しない」
(« Affaire Snowden : The Gardian ne se laissera pas intimider »,Le Monde, 2013.12.3)
http://www.lemonde.fr/europe/article/2013/12/03/affaire-snowden-the-guardian-ne-se-laissera-pas-intimider_3524830_3214.html

2013年12月 2日 (月)

米国との軍事協力に向け、国民の知る権利を制限しようとする日本政府/ルモンド紙(11月28日)

原発問題にとどまらないトピックですが、重要記事として掲載します。

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日本政府は国民の知る権利を犠牲にしながら軍事防衛体制を強化しつつある。
11月26日に衆議院を通過し参議院での討議を待つ特定秘密保護法案は、防衛、外交、スパイ対策、テロリスト対策の各分野に関連し政府が「機微に触れる」と判断する全ての情報を秘密にすることを認めるものだ。この法案は、機密情報のやりとりに関連する米国政府からの要求に応えるために制定されるものである。

「この法律は、国民を守るために作られました。」

安倍晋三首相はこのように主張する。しかし安倍首相は他方で、「国家秘密」の定義を全く示していない。この法案は先に設置された国家安全保障会議(NSC)と並び、総理大臣の権力を強化する一方で、国民が必要な情報に自由にアクセスする権利を制限するものだ。

国連で「表現の自由」を担当する人権問題報告者フランク・ラ・ルー氏は特定秘密保護法案に関し、「内部告発者や報道関係者の発言を著しく脅かす脅威に溢れた危険な法案です」と懸念を表明した。

日本人の大多数がこの法案の制定に反対している。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「国民の知る権利を制限する法律を採決する日本政府」/ルモンド紙(11月28日)
(« Le Japon vote une loi qui limite la liberté d'informer », LE MONDE, 28.11.2013)
http://www.lemonde.fr/international/article/2013/11/28/le-japon-vote-une-loi-qui-limite-la-liberte-d-informer_3521963_3210.html

2013年9月16日 (月)

東電を無罪放免し、原発反対の市民を告訴する日本の司法/ルモンド紙(9月13日)

東京地検は9月9日、福島原発事故の責任をめぐる日本政府と東京電力への刑事告発を不起訴とした。日本政府はその一方で、日本の原発反対運動の中心を担う経済産業省前「テント広場」の責任者である渕上 太郎(ふちがみ たろう)氏と正清 太一(まさきよ たいち)氏を告訴、9月12日に審問が行われた。

日本では2011年夏、原発反対集会が全国で多数開催された。「テント広場」はこれを受けて福島原発事故の発生から6ヶ月が経過した2011年9月11日に発足。日本の原子力政策を担う経済産業省の前に設置された。

「テント広場」を主催する渕上氏は、

「経産省と日本政府は『原子力は安全だから地震が起きても心配無い』と言い続けて私たち国民に嘘をついてきました。テント広場は良心に基づく行動を再び盛り上げるための場所なのです。」

と述べる。

しかし日本政府は同氏らに対し「公共の場所を違法に占拠した」として一日2万2千円と延滞料金を請求。日本の検察はその一方で、9月9日、福島原発事故発生当時に首相だった菅直人氏はじめ複数の大臣、東京電力の清水正孝元社長、勝俣恒久元会長、班目春樹原子力安全委員会元委員長などに対する訴えを拒否する決定を下した。日本政府は「福島原発による被災者は一人もいない」との公式見解を堅持している。

9月6日、2020年のオリンピック開催地決定に向けたスピーチで安倍首相は

「福島原発の状況がコントロールされていることを保証する」

と発言。京都大学の小出裕章氏はこれに対し、

「安倍首相の言葉を聞いて、驚きで呆然となりました。」

と述べている。

● 元の記事「福島:原発反対の市民を告訴し東電を無罪放免する日本の検察」/ルモンド紙(9月13日)
(« Fukushima : la justice japonaise poursuit les antinucléaires et blanchit Tepco », Le Monde, 2013.09.13)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2013/09/12/fukushima-la-justice-japonaise-condamne-les-antinucleaires-et-blanchit-tepco_3476357_3244.html

2013年9月13日 (金)

「福島を忘れよ」 オリンピックという名の享楽の目くらまし(2)/エネルジン(9月10日)

(1)から続きます。
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日本政府は国民を「歓喜する群衆」の世界へと引きずり込み、目の前にある福島の大惨事から目をそらさせるために、国際オリンピック委員会を誘惑することに決めた。日本政府のこのような態度は、ヨーロッパ緑の党のミシェル・リヴァシ議員を怒り心頭にさせている。


「日本政府は福島原発事故を収拾できていないにもかかわらず、また、世界の安全を守る為に国際社会が事故処理に介入しようとするのを拒み続けているにもかかわらず、4500億円規模のオリンピック基金設立を宣言しました。他方、東電は福島原発の事故処理において現場の安全対策にほとんど予算を出さないまま作業を実施しようとしています。

だいたい私たちは、福島原発が2020年にどうなっているかすら分からないのです。福島原発からは今も放射性物質が放出され続けており、人々は食品の安全性を確認するために自ら放射線量を測定しなければならない状況が続いています。オリンピックの選手たちはどう対処するのでしょうか。放射性物質の入った食品を受け入れるのでしょうか。各国の選手団は、これまで自国の国民すら満足に守ろうとしてこなかった日本政府を信用できるのでしょうか。

東京でオリンピックをやるという決定を撤回できないのであれば、福島の状況を明らかにするためにこの機会を使いましょう。ですから私は今週、オリンピック委員会、EU議会議長、及びEU議会に対し、福島原発の現状を明らかにし問題解決をはかるために日本政府が海外の専門家及び国会議員団の福島訪問を早急に認めるよう、日本政府に圧力をかけることを要望します。

今行動しなければ、私たちは皆この到底受け入れることのできない政治の共犯者にさせられてしまいます。日本で起きているのは原発事故だけではありません。日本の原発再稼働をはばむ者全てを消そうする、政治の危機が起きているのです。」

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「福島を忘れよ:目くらましのための娯楽イベント」/エネルジン(9月10日)

(« Oubliez Fukushima : place au divertissement pour faire diversion », Enerzine, 2013.09.10)
http://www.enerzine.com/2/16214+oubliez-fukushima---place-au-divertissement-pour-faire-diversion+.html?posts_usersPage=1

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