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原発事故

2015年3月11日 (水)

福島―終わらない除染の日々/ルモンド紙(3月11日)

1.「非常に困難」な状況

フクシマの大惨事から4年の月日が流れた。しかし東京電力は太平洋に注ぎ続ける放射性の汚染水を止める事ができないでいる。

「福島原発事故の収拾作業についてはこれまで多くの前進があった。状況は改善した。しかし現場は今も非常な困難を極めている。」

2月半ばに福島原発事故の現場を視察したIAEA(国際原子力機関)の関係者はこう述べた。フランス放射線防護・原子力安全研究所(IRSN)のティエリー・シャールも同様の見方を示している。

「事故現場は巨大です。そして最も困難な部分には、まだ手がついていません。」

福島第一原発の事故現場では今日6千人以上の作業員が交代で作業にあたっている。


2.汚染水の「ざる」

福島原発の事業責任者である東京電力は汚染水への対応に追われている。破壊された原発は汚染水を垂れ流す「ざる」と化した。毎日650トンもの放射性汚染水が発生し、汲み出しと汚染の除去を待っている。貯蔵されている汚染水は既に60万トンにのぼる。東京電力が貯蔵できるのは80万トンに過ぎない。2月末、海に注ぐ排水溝では通常計測されている値の70倍にも上る高濃度の放射能汚染水が発見された。IAEAは最終的に汚染水を海へと放出するしか無いだろうと見込んでいる。しかし地元の漁業関係者や環境保護団体は強く反対している。


3.「汚染魚」と漁業への被害

福島第一の周囲半径20キロの範囲には放射能汚染が海中の堆積物1キロあたり5千ベクレルにものぼる危険なホットスポットが存在している。特にカレイ、あなご、ホウボウ、エイといった海底に住む生物への汚染が著しい。2014年8月、福島港の近隣で東京電力が捕まえた魚の中には一キロあたり32,500ベクレルもの汚染が計測された。漁業は禁止されたままだ。

IAEAですら福島第一を「福島以外の場所ではまだ全く経験したことのない非常に深刻な問題に直面している」と指摘している。

(抜粋、一部編集)

● 元の記事「福島―終わらない除染」/ルモンド紙(3月11日)
(A Fukushima, l’interminable décontamination », Le Monde, 2015.03.11)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2015/03/10/a-fukushima-l-interminable-decontamination_4590677_3244.html

2015年1月19日 (月)

ウクライナ:欧州最大の原発密集地域、崩壊の危機/ルモンド紙(12月5日)

停戦協定にも関わらず、ウクライナ東部での戦闘はこの1月に入っても続いている。15基の原発を抱えるウクライナにとって、ロシアとの戦闘は原発崩壊の危機を倍増させるものだ。

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事故の公式発表は遅れて実施された。ウクライナのアルセニー・ヤツェニュク首相は12月3日、11月28日(金)に起きた欧州最大規模の原子力発電所ザポリジア原発(ウクライナ南東部、原子炉6基を設置)における電気系統のショート事故について「危険は全く無い」と述べた。

1986年4月に起きた世界最大の原発事故、チェルノブイリ原発事故で4基の原子炉が永久停止となった後も、ウクライナ国内では4つの原子力施設/15基の原発が稼働中であり、国内の約半分の電力をまかなっている。

ロシアと戦火を交えるウクライナでは、現在原子力施設が二つの深刻な危機に見舞われている。ちょっとした電気供給路の切断であっても、原子炉の冷却装置は停止され福島で起きたのと同じ深刻な原発事故につながりかねない。戦闘はこうした危険を大きく増加させた。それだけではない。老朽化したこれらの原発はロシア製であり、スペアパーツはロシアから輸入されていた。ロシアとの関係が悪化した現在、消耗したスペアパーツの更新は困難になっている。

ウクライナで原発事故が起きれば、チェルノブイリ事故の時同様、ヨーロッパ全体が汚染にさらされかねない。戦争状態にあるウクライナの原発は今危機を迎えている。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「ウクライナにおける原発安全性に対する不安」/ルモンド紙(12月5日)
(« Inquiétudes sur la sûreté nucléaire en Ukraine », Le Monde, 2014.12.05)

注)上記の訳は紙面に発表された当初版に基づいています。ウエブサイト上の記事はアップデートされたものであり若干異なりますので御了承ください。

http://www.lemonde.fr/planete/article/2014/12/03/l-ukraine-une-puissance-nucleaire-a-haut-risque_4533592_3244.html

2014年8月15日 (金)

イギリスで原発が故障、4基が停止/ルモンド紙(8月14日)

フランス電力公社の子会社である英国「フランス電力公社エネルギー」は8月11日、英国北部にある原発4基を停止すると発表した。同社が英国に所有する原発の4分の1にあたる。故障したのは1基だが、深刻な故障であることから同型の原子炉を使用する他の3基も停止して検査を行うこととなった。故障の詳しい内容は公表されていない。停止は8週間の予定。今回の停止により、フランス電力公社およびその子会社であるセントリカ社は財政面でも痛手を負う見込み。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「イギリスにあるフランス電力公社の原発4基が停止」/ルモンド紙(8月14日)
http://www.lemonde.fr/europe/article/2014/08/12/quatre-reacteurs-nucleaires-d-edf-suspendus-en-grande-bretagne_4470246_3214.html

2014年6月 1日 (日)

世界の海でクラゲ襲撃が多発中―原発の冷却水取水口をブロック/ルモンド紙(5月25日)

アフリカ沿岸、中・米国湾岸、バルト海、カスピ海、地中海。熱帯から寒冷地の海に至るまで、世界中の海でクラゲが大発生し続けている。この動きは海洋資源の枯渇に伴って加速している。

大量のクラゲは海と魚を汚染し漁業に打撃を与えるのみならず、海岸に建設された世界各地の原発で冷却水取水口をブロックしその安全体制に大きな不安を与えている。今後長期間にわたる被害予想はまだ立てられていない。


<参考>
●ANNニュース「島根原子力発電所 クラゲ大量発生で出力低下」(Youtube動画)
http://www.youtube.com/watch?v=HRjEuRHfxyo 

●NHK「大飯原発 クラゲで発電電力下がる」(「This is 原発危機を考える」より引用)
http://tomtittot.asablo.jp/blog/2012/07/09/6504990 

●AFP「英スコットランド原発が手動停止、原因は大量のクラゲ」
http://www.afpbb.com/articles/-/2809714 

●CNN「大量のクラゲが原発止める スウェーデン」
http://www.cnn.co.jp/world/35037961.html 

(抜粋、一部編集)

● 元の記事:「世界中でクラゲ襲撃が多発中」/ルモンド紙(5月25日)
(« Les « attaques » de méduses se multiplient partout dans le monde », Le Monde, 2014.05.25)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2014/05/24/les-attaques-de-meduses-se-multiplient-partout-dans-le-monde_4425058_3244.html

2014年3月11日 (火)

「原発は悲惨」:福島の立ち入り禁止区域「最後の住民」の声に耳を傾けるヨーロッパ市民たち/フランス国際放送(RFI)(3月9日)

福島原発事故から既に3年目を迎えた今日、フランスとドイツの国境にあるアルザス地方のフッセンハイムに、仏国内最古の原発であるフッセンハイム原発(1978年稼働)の即時停止を求めるフランス・ドイツ・スイスの市民約数千人が集まり、「人間の鎖」を作ると共に福島原発事故の被災者に黙祷をささげました。

オランド大統領は大統領選挙の公約で2016年までにフッセンハイム原発を廃炉にすることを約束しましたが、公約を守るかどうかについて疑念の声が高まっています。

また、フッセンハイムをはじめとする各地の町で原発に反対し集まった人々に強力なゲストが訪問を行いました。事故を起こした福島原発周辺の立ち入り禁止区域最後の住民を自認する松村直登(なおと)さんです。

<参考>
松村直登さんの活動記録(ブログ) 
http://ganbarufukushima.blog.fc2.com

松村さんの紹介記事
「動物も悲惨だぞ 何も知らねえべ」/松村直登(東京新聞 3月9日)
http://www.asyura2.com/14/genpatu36/msg/678.html 


「フランスの原発は日本の原発に比べれば安全かもしれません。でも福島のような事故が起きる可能性があります。原発は危険です。」

松村さんはこの後もフランス国内の各地を訪問しフクシマの経験を語る予定です。又、ストラスブールにあるEU議会の招聘により、今後EU議会でも証言を行うことになっています。

(抜粋、一部編集)

 ※フランス国際放送(RFI)はフランスの公共放送です。

● 元の記事:フランス24時/フランス国際放送(RFI)(3月9日)
(« France 24 heures », Radio France International, 2014.03.09)
http://www.france24.com/fr/podcasts/video/

2013年12月27日 (金)

放射性廃棄物を積んだ貨物列車、パリ近郊で脱線/ルモンド紙(12月24日)

12月23日の午後、原子力施設から出された使用済み核燃料を載せた貨物列車がパリの空港から10キロ以内の地点にあるドランシー駅で脱線した。放射能漏れは確認されていない。

問題の貨物列車はラ・アーグにあるアレバ社の廃棄物処理工場へ向かう途中、列車の車軸が外れ脱線。事故の発表後、ドランシー市庁の電話は事故と安全状況に関する情報を全く知らされていないとしてパニックに陥った近隣住民からの電話が殺到。ドランシー市は人々の命を危険にさらしたとして国に対する訴訟を起こすことを決定した。同様の脱線事故は12月11日にも発生している。

ドランシー市のジャン・クリストフ・ラガルド市長は、

「(今回のような形で)深刻な事故が起きれば、1万3千人の市民の命が死の危険にさらされるのです。」

と懸念を表明した。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「放射性廃棄物を積んだ貨物列車、ドランシーにて脱線。放射能漏れの報告無し」/ルモンド紙(12月24日)
(« Un wagon de déchets nucléaires a déraillé à Drancy, sans fuite radioactive », Le Monde, 2013.12.24)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2013/12/24/un-wagon-de-dechets-nucleaires-a-deraille-a-drancy-sans-fuite-radioactive_4339380_3244.html

2013年11月19日 (火)

第四号機の使用済み核燃料、震災前に既に破損/ロイター(11月14日)

福島原発事故で倒壊した福島第一原発・第四号機の使用済み核燃料のうちの3ロットは、事故以前に既に破損していた。これらの破損使用済み燃料は非常に高い放射線量を放出しており、他の燃料取り出しに使用する大型輸送容器では移動が不可能と指摘されている。東電が8月に公表した11ページにわたる情報シートの末尾に記載されていた。

事故以前に破損していたロットの一つは、1982年というはるか昔、移動の際の取り扱いミスにより破損していた。2010年4月に東電が行った発表では、他の2つの使用済み燃料はワイヤーにひっかかり小さな割れ目が生じるとともに放射線漏れが確認された。これらの破損使用済み燃料の存在は、福島の地元紙が11月13日(水)に報じたことをきっかけに明らかとなった。

今回東電が取り出しを行う危険な約400トンの使用済み核燃料は少しの変化にも影響を受けるため、細心の注意を要する危険な作業となる見込み。使用済み核燃料の各ロットが放出する放射線量は、1945年に広島に落とされた原爆の10倍に相当する。

(抜粋、一部編集)

●元の記事:「福島第一原発の燃料の一部、2011年の事故以前に破損」/ロイター(11月14日)
(« Some spent fuel rods at Fukushima were damaged before 2011 disaster Reuters »)
http://www.reuters.com/article/2013/11/14/japan-fukushima-removal-idUSL4N0IZ0TR20131114

2013年10月17日 (木)

「福島原発、台風でも問題なし」一転、史上最高濃度のベータ放射線汚染水の太平洋流出を確認/ルモンド紙&AFP(10月17日)

10月16日、東京電力は台風26号の来襲に備え福島原発における全ての必要な対策を行ったと発表、台風の通過後には「深刻な被害は何も無かった」と宣言した。しかし翌日の17日、同社はそれまでの発言から一転、太平洋に注ぐ排水溝から1400〜2300ベクレル/Lとこれまでで最高濃度のベータ放射性汚染水を検出したことを認めた。ベータ放射線は特にストロンチウム90などの放射性物質から発せられる。事故を起こした福島原発の責任者である東電は、台風による雨で排水溝の底に溜まっていた土砂が太平洋側へ押し流されたとの見方を示している。

安倍首相は16日、「日本政府は先頭に立って汚染水対策に当たっている」と繰り返した。

(抜粋、一部編集)

●元の記事「福島:太平洋近辺で史上最高濃度の放射線量」/ルモンド紙&AFP(10月17日)
(« Fukushima : après le typhon, de l’eau radioactive retrouvée dans un fossé menant à l’océan », Le Monde avec AFP, 2013.10.17)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2013/10/17/fukushima-apres-le-typhon-de-l-eau-radioactive-retrouvee-dans-un-fosse-menant-a-l-ocean_3496979_3244.html

2013年10月15日 (火)

大型台風、日本列島を縦断―福島原発で高まる不安/ルモンド紙(10月15日)

日本の気象庁が行った発表によると、本日10月15日から明日16日にかけ大型台風が日本の南部から東部にかけての地域を集中豪雨とともに襲う見込み。この台風は15日朝の時点で日本列島の東260キロの地点を時速216キロの風を起こしながら時速25キロの早さで北上中。

福島原発の現場で事故の収拾にあたっている作業員の一人がインターネットを通じて明らかにしたところによると、週末も作業が続いたことにより現場には普段より作業員の数が少なく、台風への準備が十分ではないとの心配の声が上がっている。

前回までの台風来襲の際には、既に放射性汚染水が溢れる事故現場で雨が溢れ、東京電力が対応を余儀なくされた。

●元の記事:「台風通過の前に、福島で高まる不安」/ルモンド紙(10月15日)
(« Inquiétudes à Fukushima avant le passage d’un typhon », Le Monde, 2013.10.15)
http://www.lemonde.fr/japon/article/2013/10/15/inquietudes-a-fukushima-en-attente-du-passage-d-un-typhon_3495664_1492975.html

2013年10月 1日 (火)

新潟から800キロ、露ウラジオストク市近郊でロシア原子力潜水艦が事故:ロシア当局「怪我人無し」から一転「15名負傷」/ベルギー国営放送(9月17日)

9月16日、ロシア極東のウラジオストク市(注:新潟から直線距離で約800km)近郊で修理中の原子力潜水艦から火事が発生した事故で、ロシア政府・調査委員会は防衛大臣による当初の「怪我人ゼロ」との発表から一転、15名の兵士が負傷し軍病院に搬送されたことを明らかにした。ロシア当局は兵士らが負った怪我の詳しい状況を明らかにしていない。

火災が発生したのは2009年以来修理のために稼働を停止しているトムスク潜水艇。潜水艦の責任者であるロシア政府幹部は事故が発生した地域の放射線量について「通常のレベル」とのみ述べている。防衛大臣は当初の発表において、「溶接作業の際に関係者が安全管理規準を守らなかったことにより発生した事故」と説明。調査委員会は詳細を明らかにしていないが、潜水艦は機能不全を被る重大な被害を受けたと述べている。関係者によれば、溶接作業の際の不注意から火災が発生、更に周辺の消化器が空だったため火の手が素早く広がったとの指摘がなされている。

(抜粋、一部編集)

【訂正と御詫び】いつも御愛読頂きありがとうございます。当初出典を「ルモンド紙」と記載していましたが、仏語圏向けベルギー国営放送による「世界」欄(モンド)記事の間違いと分かりましたので、御詫びして訂正致します。(10月2日記)

●元の記事:「ロシア:原子力潜水艦で火事発生、15名が病院に搬送」/ベルギー国営放送(9月17日)
(« Russie : 15 hospitalisés après l’incendie dans un sous-marin nucléaire », Rtbf Belgique, 2013.09.17)
http://www.rtbf.be/info/monde/detail_russie-15-hospitalises-apres-l-incendie-dans-un-sous-marin-nucleaire?id=8091856

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