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メディア・言論の自由

2015年4月28日 (火)

フランス政府が隠す「不都合な真実」:「100%自然エネルギーでも原子力発電より安価」/ルモンド紙(4月9日)

原子力推進派にとって紛れも無い「火の矢」が放たれた。環境・研究省の監督下にある国立環境・エネルギー制御機構(ADEME)は、2050年までにフランス国内の電力を100%自然エネルギーでまかなえるようになる、との研究結果をまとめた。またその場合、原子力発電を使用するよりコストが安価になる、と指摘した。同報告書は4月14日から15日にパリで開催されるシンポジウムで発表される予定となっていた。しかしフランス政府は報告書の発表を急遽プログラムから削除。「報告書がまだドラフト段階であるため」「今後数か月以内に公表する」と説明した。

この時期、フランス議会では電力の50%を原子力でまかなうことを想定した「エネルギー転換法案」の第二回目の審議が行われており、政府にとって不都合な内容だったことが考えられる。同報告書は結局「メディア・パール」のホームページにて全内容が公開された。

報告書によれば、将来電力需要の3倍に相当する電力量を自然エネルギーでまかなうことが可能となる見込み。

(抜粋、一部編集)

元の記事: 「フランスでは100%自然エネルギーでも原子力発電より安価」/ルモンド紙(4月9日)
("En France, 100 % d'électricité renouvelable n'est pas plus coûteux que le nucléaire", Le Monde, 2015.04.09)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2015/04/09/une-france-avec-100-d-electricite-renouvelable-pas-plus-couteux-que-le-nucleaire_4613278_3244.html#VOrYuOUgTUeGQAVe.99

2013年12月18日 (水)

安倍政権はなぜ国民が反対する政策を押しつけるのかー東北大震災から2年半、災害に動揺する人々の心を利用した「大惨事利用型市場原理主義クーデター」が進行中/ルモンド紙(12月15日)

12月6日、自民党と公明党が多数を占める衆議院は、国会周辺で何千もの市民が「知る権利」の保護を叫び法案撤回を求める中、短時間の審議にもかかわらず「国家秘密保護法」を可決した。この日国会周辺に集まった人々の掲げるプラカードには「クーデター」の文字があった。

今回の国家秘密保護法案の制定は、米国からの要請によるものだ。日本国内で国家が特定の機密情報を保護することに反対する人はいない。しかし今回の国家秘密保護法案では秘密にされる情報の範囲が特定されていない上、国内の各方面における著名人からの反対にも関わらず短期間の審議と強行採決によって法律が成立した。

「衆議院の委員会で22時間、参議院の委員会で17時間の質疑を行った。もう十分だ。」

与党自民党の佐藤正久議員はこのように述べた。ミリタリー・マニアの石破茂自民党幹事長は、市民らによる秘密保護法反対デモを「テロリズム」であると断定した。

この状況をどのように理解したら良いのだろうか。

今回の国家秘密保護法案にかかる採決は、東北大震災から2年半が経過という特別な状況で起きた。1925年に成立した戦前治安維持法との類似性を指摘する声もある。治安維持法は当時の政府の政策に反対する人々を粛正し、日本が軍事国家への道を歩む道を開いた法律である。

上智大学の中野晃一(こういち)教授は、現在の状況を読み解く鍵として、安倍政権がカナダの著名なジャーナリストであるナオミ・クライン氏が提唱する「大惨事利用型市場原理主義」(ショックの法則)の適用を見る。


<参考>
●「大惨事利用型市場原理主義」の説明はこちら
http://democracynow.jp/video/20070917-1

●映画「ショック・ドクトリン」(オリジナル完全版。英語ですが、映像のみでも迫力ある記録です)
http://www.youtube.com/watch?v=7iW1SHPgUAQ

 上映情報: http://shockdoctrine.jimdo.com/上映情報/


「大惨事利用型市場原理主義」とは、ノーベル経済学賞を受賞したミルトン・フリードマンが提唱した、自然災害やテロなどによる大惨事に人々が動揺している期間を利用して(大多数の国民が反対する)大企業優遇政策を強権的かつ一気に押し進める政治戦略である。米国での9.11事件、天安門事件、イラク戦争等の惨事の直後にも適用されたと見られており、深刻な人権侵害を引き起こした。ナオミ・クラインはこうした戦略に対抗する手段として、まず「自らの周りで起きていることを理解すること、そしてなぜそれが起きているのかを理解すること」と述べている。

同じ12月、安倍総理は自分に近く、民主主義や人権に疑問を呈する著作を持つ4人の人物を国営放送NHKの運営委員に任命した。最初の国家保障戦略の目的は「愛国心の強化」と記されている。

(抜粋、一部編集)


<日本語訳はこちら>
-『ショック・ドクトリン』(上・下)/ナオミ・クライン著
http://www.amazon.co.jp/ショック・ドクトリン%E3%80%88上〉――惨事便乗型資本主義の正体を暴く-ナオミ・クライン/dp/4000234935

-『DVD Book ショック・ドクトリン』/ナオミ・クライン原作
http://www.amazon.co.jp/DVD-BOOK-ショック・ドクトリン-旬報社DVD/dp/4845113287/ref=pd_sim_b_2


●元の記事「日本:秘密保護法、大議論を引き起こす」/ルモンド紙(12月15日)
("Japon, une loi sur les secrets d'Etat fait polémique", Le Monde, 2013.12.18)
http://www.lemonde.fr/idees/article/2013/12/13/japon-une-loi-sur-les-secrets-d-etat-fait-polemique_4334211_3232.html

2013年3月22日 (金)

「福島だけじゃない。原発で、日本全国が被災したんです。」映画『希望の国』、フランスで初公開/ルモンド紙(3月10日)

黒い服に黒い帽子、黒いフレームのメガネ。全身黒づくめのその男は、煙草の入った「ホープ(希望)」の箱を机の上に置いて、それから自分の服と同じ黒色の眉をグッとしかめた。

「僕は災害映画とか、原子力時代の後の世界についてのSFはよく知りません。でも僕は福島で、まるでSF映画に出て来るような、捨てられて全く人を寄せつけない被災地を見て以来、フィクションをフィクションとして見ることができなくなりました。」

日本のカウンター・カルチャーを代表する映画監督で詩人でもある園子温(その しおん)は、4月24日よりフランスで公開される最新作「希望の国」の紹介に合わせてパリを訪れた。


●予告編はこちら
(トロント国際映画祭 最優秀アジア映画賞受賞作。DVDも発売中だそうです)
http://www.youtube.com/watch?v=zkxFrqK-ujg&feature

●映画の紹介はこちら
 http://www.kibounokuni.jp/


時は近未来の日本。「長島原発」(長崎、広島、福島を掛け合わせた名前)が爆発する。人々は福島原発事故が発生した2年前と同じ世界を再び体験し、同じ苦難に遭う。嘘で塗り固められた政府の発言、混乱。

「福島原発事故が起きたとき、日本全土が被災しました。全ての国土がやられたのです。僕は東京の自宅で、ガイガーカウンターを使って放射線量を測っていました。そしてある日、クーラーの近くの放射線量が高くなっているのに気づいたのです。フィルターを掃除したら、放射線量は下がりました。」

そして映画監督は福島から避難中の被災者たちに会いに出かけた。

「6ヶ月間、福島事故の被災地を車で走り続けました。そして被災地で原発事故の被害者についての映画を撮りたいという考えが湧いたのです。映画の観客には、理屈ではなくて、ハートでこの映画を理解してほしいと思っています。」

園は立ち入り禁止区域を何度も訪問し、農民たちの間に入ってカメラを回し続けた。いつもこっそり隠れて、事故を起こした福島原発に近づきすぎないように気を配りながら。

逃げるか、残るか。映画は特定の立場を取ろうとしない。今回の映画ほど資金集めが難しい映画は無かった、と園は振り返る。そして、映画業界が原子力業界と癒着していることを認める。

「私たちは2年前に起きたことを忘れようとしています。何万人もの人々が土地を失い、二度と自宅に帰れない人すらいるのに、です。日本政府は『全てうまく行っている』、『みんな幸せ』と言って日本が復興したというイメージを振りまこうとしているのです。」

(抜粋、一部編集)

(Laurent Carpentier, « « Land of hope », une fiction-catharsis sur la catastrophe », Le Monde, 2013.03.10)
http://www.lemonde.fr/japon/article/2013/03/09/land-of-hope-une-fiction-catharsis-sur-la-catastrophe_1845533_1492975.html

2013年2月24日 (日)

日本の報道の自由度、福島事故情報の隠蔽で世界22位から53位へ転落/ジャパン・タイムス(2月10日)

東京電力による福島原発事故関連情報へのアクセス制限。政治家、原発建設企業、東電の3者による結託を報道したフリーランス記者と雑誌社への訴訟による圧力。記者クラブでの公式記者会見からのフリーランス記者の締め出し。福島原発事故の発生以来、事故との関連で罪に問われた関係者はいない。そして、事故の真相は未だに解明されていない。

「国境なき記者団」の発表によると、昨年度の報道の自由に関する世界ランキングで、日本は22位から53位へ転落した。これは暗殺事件が頻発する軍主導国家である中米のエルサルバドルや「失敗国家」ワースト12位につけるハイチをも下回る順位だ。急降下の理由は唯一つ。福島原発事故に関する情報へのアクセスが保障されていないこと、である。

(抜粋、一部編集)

● 元の記事「原子力発電と報道の自由」/ジャパン・タイムス(2月10日)
(”Nuclear power and press freedom”, The Japan Times, 2013.02.10)
http://www.japantimes.co.jp/opinion/2013/02/10/editorials/nuclear-power-and-press-freedom/

2012年11月11日 (日)

フリーランス記者に原発反対デモの取材を禁止する日本の大手メディア「記者クラブ」/カテゴリー・ネット(11月6日)

10月31日、寺澤有(てらさわ ゆう)、畠山理仁(はたけやま みちとし)、佐藤裕一(さとう ゆういち)の3人のフリーランス報道記者らは、国会近辺での原発反対デモの模様を取材するため、国会内に設置されている大手メディア記者専用の「記者クラブ」(注)の建物に入る権利を求める訴えを東京地方裁判所に起こした。これらの記者が起こした訴えに対し、パリに本拠地を置く報道の自由擁護のための国際組織「国境なき記者団」は支持を表明した。

訴えを起こした3名の記者たちは、今年6月以来、国会内の記者クラブ「国会記者会」の事務局長を務める元共同通信社記者、佐賀年之(さが としゆき)氏らによる徹底した妨害により、国会記者クラブに近づくことができない状況にある。3名は既に今年7月、8月、10月の3回にわたり佐賀事務局長に対し記者クラブへの入場許可を求める書簡を提出したが、佐賀氏側はこれまで回答を行っていない。10月13日に公開された佐賀氏によるユーチューブ動画で、同氏はデモの取材にやって来るフリーランス記者への敵意を認めている。佐賀氏は11月2日に国境なき記者団が求めた取材インタビューについても拒否の姿勢を取っている。

現在日本では毎週金曜日に総理大臣官邸前で原発に反対する抗議行動が実施されており、官邸の正面に位置する国会記者クラブは理想的な取材場所となっている。

「フリーランスの記者による取材を妨害するこのような行為は、日本国民としての権利、及び報道の自由という根本原則に反する恣意的かつ違法な行為です。」

国境なき記者団はこのように指摘する。

「フリーランスの記者による報道は複数の報道機関による報道を確保する意味合いから、民主主義に欠かせない存在です。記者クラブ制度はフリーランスの記者を排除し不平等な扱いを行う一方、同クラブに属する(大手メディア所属の)記者たちに独占的な優先権を与えており、このような差別的扱いは見過ごすことができません。」

日本政府と東京電力がフリーランスの記者による合同記者会見への出席を制限しようとした経緯から、フリーランスの記者たちは昨年10月に合同記者会見への出席権を擁護するためのネットワークを結成、3名はこのネットワークに所属している。

過去、日本のフリーランス記者らはこの「記者クラブ」制度を通じて恒常的に差別されてきた。日本政府は「場所が無い」「時間の都合がつかない」「予算の都合がつかない」などの矛盾した説明を盾に、こうした差別的扱いを正当化してきた。フリーランスの記者に対し記者クラブへの立ち入りを禁止するこうした差別的措置は、大手メディアの記者とフリーランス記者の間に不公平を生じさせている。

日本国内において、原子力に関する問題は未だに非常に繊細な話題であり続けている。国境なき記者団は過去数年間にわたり、日本の記者クラブによる検閲と日本国内で報道の自由が規制されている問題を指摘している。


● 大手メディアのみが政府機関への取材を独占する「記者クラブ」制度 http://ja.wikipedia.org/wiki/記者クラブ 

●元の記事:「原発反対デモの取材を禁止された日本のフリーランス記者たち」/カテゴリー・ネット(11月6日)
http://www.categorynet.com/actu-des-medias/liberte-de-la-presse/japon-----les-journalistes-freelance-interdits-de-couverture-des-manifestations-anti--nucleaires-20121106195243/

2012年8月 5日 (日)

市民への弾圧を強めるベトナム、ブロガー3名を告訴/ルモンド紙(8月3日)

日本は2030年までにベトナムに10基の原発を建設することを計画しています(注1)。しかし共産党による一党独裁支配が続くベトナムでは、自由に発言する市民への弾圧がますます強められています。そして8月7日には、3人の市民が、ブログを書いたことを理由に最長で懲役20年の刑を言い渡されようとしています。

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ベトナム政府がブログを書いた娘を告訴する意向であることに絶望した64歳の女性が、7月30日、ベトナム南部バック・リュー県(注2)の人民議会事務所前で焼身自殺をはかり死亡した。亡くなったのはダン・ティー・キー・リエンさん。リエンさんの娘ター・フォン・タン氏(43歳)を含む3名のブログ執筆者たちは、「国家と共産党に反逆する宣伝行為」を含む罪状でベトナム政府に起訴されている。3名の裁判は8月7日より開始される予定だ。

ター・フォン・タン氏は元政治家で、ベトナムの司法制度の不備と不正をブログで批判して世論の高い評価を得た。しかし2011年9月、ベトナム政府はタン氏を逮捕。「生意気なブロガー」として「偽証罪および国家と共産党への侮辱」を働いたかどで起訴された。

同じく起訴されているのは、南沙諸島などの領土問題で高まる中国とベトナムの緊張関係についてブログで指摘したファン・タンフ・ハイ氏と、政府内の汚職や中国についてのブログ記事を書いたかどで2008年より投獄されているングエン・ヴァン・ハイ(通称デュ・カイ)氏。報道記者自由クラブによれば、3人は最長で懲役20年の刑を求刑される可能性がある。

5月の「世界報道の自由デー」では、米国のオバマ大統領が「デュ・カイ氏を忘れてはならない」と釈放を求めて言及、米国は3名のブログ執筆者についても釈放を求めている。

(注1)「ファム・ズイ・ヒエン元ベトナム原子力研究所所長(2012年4月30日に聞く)」/私のベトナム、そしてアジア
http://blog.goo.ne.jp/buidoinhat/e/ce07c16c56403dd41b41a50b7f0f1078 

(注2)バック・リュー県はホー・チ・ミン市より280キロの距離にある。

● 元の記事「ベトナム裁判所、『国家に反逆する宣伝行為』を理由に3人のブロガーを告訴」ルモンド紙/8月3日
(Bruno Philip, « La justice vietnamienne poursuit trois blogueurs pour propagande contre l’Etat », Le Monde, 2012.08.03)
http://www.lemonde.fr/international/article/2012/08/02/vietnam-trois-blogueurs-accuses-de-propagande-contre-l-etat_1741609_3210.html

2012年7月21日 (土)

「原発反対」を報じない日本のメディア/クーリエ・アンテルナショナル(6月21日)

福島原発事故の発生以来、日本で原発に反対する抗議運動に参加する人の数は衰えるところを知らない。デモによる抗議行動に加え、原子力の是非を問う国民投票の実施を求める請願書も提出されている。東京都では約32万人分の署名が集まったが、国民投票を求める声は6月18日、東京都議会によって拒否された。

そしてその3日前、約1万1千人の市民が、大飯原発の再稼働に反対し首相官邸前での抗議行動を行った。日本の大手メディアでこの大集会を報道したものはほとんどない。ただ一社、原子力の段階的な廃止を求める立場を明言している東京新聞のみが、読者からの投書にこたえる形でこれに言及した。

「官邸前での抗議行動を報道しなかったことにつきまして、読者の皆様より理由の説明を求める投書を100通以上頂きました。今回の件につきましては、報道活動への検閲は一切ございません。弊社の調整不足により現場に記者を派遣できなかったことによるものであり、御詫びを申し上げます。」

一部の新聞社は、オウム真理教による東京地下鉄サリン事件から17年が経った6月17日、最後の逃亡者が逮捕された事件を大きく取り上げ、大飯原発の再稼働問題を報道の表舞台から消し去った印象を与えた。こうした大手新聞社の対応に対し、インターネット上のソーシャル・メディアでは多くの批判が寄せられている。

(抜粋、一部編集)

● 元の記事
「報道メディアに隠される『原発反対派』」クーリエ・アンテルナショナル(6月21日)
(Les « anti » éclipsés par les médias, Courrier international, n°1129, 2012.06.21)
http://www.courrierinternational.com/breve/2012/06/18/inquietudes-sur-l-approvisionnement-en-energie

2012年3月27日 (火)

「インド政府、機動隊による原発反対集会への妨害現場から報道関係者を締め出し」/国境なき記者団(3月21日)

インド最南端の海岸で建設が進むタミルナド州クダンクラム原発。政府に不当に拘禁された報道記者の救出やメディア規制への監視を行う国際組織「国境なき記者団」(注1)は3月21日、クダンクラム原発の建設に反対する地元住民の集会を取材しようとした現地報道機関の活動を不当に妨害したとして、インド・タミルナド州政府を非難する声明を発表しました。

クダンクラムでは大多数の地元住民が原発の危険性を理由に建設に反対しており、福島での事故以降、反対の声は更に強くなっています。

<参考>テレビIBN Liveによる住民たちによる抗議の座り込みの様子(動画、英語です)。抗議行動を支援するドイツ人が本国に強制送還された他、住民たちへの支援を規制する政府による慈善団体への監視と締め付けが強まっている。
http://www.youtube.com/watch?v=iMhtjuUAPT4

この日は機動隊に封鎖され立ち入りが禁止されている(注:水、電気、食糧の搬入も全て止められているとの情報もあります)クダンクラムを離れ、近隣の町で平和的な集会を行っていた住民たち500名余りの身柄を機動隊(注2)が拘束、同時にタミルナド州政府は原発の建設を請け負うロシア企業に建設再開へのゴーサインを出しました。こうしたインド政府の対応に、世界中から国際的な非難が高まっています。インドに原発を輸出しようとしている日本。私たちの国もまた、いつかロシアと同じ立場に立つのでしょうか。

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3月21日朝7時頃、クダンクラム原発の建設に反対する住民たちの集会を取材しようと(近隣の)イディンタカライ村に入ろうとした「NDテレビ」、「タイムズ・ナウ」、「タイムズ・オブ・インディア」その他のインド国内報道各社は、機動隊によって入村を阻止された。しかしメディア関係者からの抗議の後、報道各社は最終的に入村を許可された。

電話での取材に対し、タミルナド州警察の総監は機動隊にメディア締め出しの指示を出したことを否定している。タミルナド州政府は3月19日より原発の建設予定地の地名を取って名付けられた「クダンクラム作戦」を展開、原発建設に反対し5ヵ月以上にわたってこの村に集まり抵抗を続けている「原子力に反対する住民運動」(PMANE)が主催する抗議行動に参加する市民への締め付けを強化した。

この作戦により、3月19日以降、警察は抗議に参加する住民たちが集会場所に近づくことを禁止、海岸を歩くことも含め禁止した。メディア関係者についても禁止が適用されており、行き来ができなくなったために現場から脱出できなくなっている記者もいる。

インドは報道が厳しく規制され自由が大きく制限されていることで知られている。国境なき記者団によれば、2011年から2012年の期間における報道の自由度ランキングでは世界179ヵ国中131位にとどまっている。

(抜粋、一部編集)

(注1)「国境なき記者団」:パリに本拠地を置く国際組織。欧米各国の政府やユネスコ等の国連機関からも資金援助を得ている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E5%A2%83%E3%81%AA%E3%81%8D%E8%A8%98%E8%80%85%E5%9B%A3 

(注2)仏語の記事では「警察」ではなく「機動隊」の語が使用されているためこのように統一します。

<参考>
●「インド原発反対で一時身柄拘束」NHK 3月25日
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120325/k10013950261000.html 

●「インド ロシア人専門家、『クダンクラム』原発の建設再開」The Voice of Russia 3月24日
http://japanese.ruvr.ru/2012_03_24/69458685/ 

(« Des médias empmechés de couvrir des manifestations anti-nucléaire », Reporters Sans Frontière, 2012.03.21)
http://fr.rsf.org/inde-des-medias-empeches-de-couvrir-des-21-03-2012,42170.html